コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 俺の式神がどうみてもエビフライなんだが
- 日時: 2015/03/07 13:05
- 名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: xCJXbGYW)
<<参照100突破!ありがとうございます!>>
<<参照200突破しました!応援ありがとうございます。>>
<<参照300突破!皆様のおかげです!>>
<<参照ついに500を突破しました!ありがたいです!>>
<<なんか参照1000超えてますねw本当にありがとうございます!!>>
<<……管理人賞……だと? 言いたいことは色々ありますが、
とりあえず支えてくださったみなさん、有難うございました!
これからも頑張っていきます!>>
はじめまして!
コーラマスターという者です。
今回は、明るい感じの陰陽師話を書こうと思います。
恋愛物が多い中、投稿するのは気が引けますが、
どうしても書きたかったので書かせていただきます。
注意
・妖怪とかも出てくるので、軽い戦いもあるかと(^_^;)
できるだけ抑えますがそこはご了承ください。
・できるだけ、ぷっと笑えるような小説にしようと思いますが
しょうもないことになるかもしれません。
目次
プロローグ >>01
第1話 >>03 >>07
第2話 >>09
第3話 >>10
第4話 >>11-12
第5話 >>13
第6話 >>14 >>18 >>22
第7話 >>25 >>28-29
第8話 >>32
第9話 >>33 >>37-38
第10話 >>39-41
第11話 >>42-43
第12話 >>44-48
第13話 >>49-53 >>56-57
第14話 >>58
第15話 >>59 >>65 >>72-74 >>77-79 >>83
第16話 >>84
<番外編>
>>62 >>69 >>80
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- Re: 式神と術者は一心同体 ( No.45 )
- 日時: 2013/09/16 05:35
- 名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: Ug45cB3V)
「はぁ? 浩介の奴前々から嫌な奴だとは思ってたが。
まさかこれほどとは……」
自分の式神にそんなことを言うとはな。
まあ、俺もエビフライにしょっちゅうひどいことを言われているが。
「違うんだよ、そうじゃなくてっ!うわああぁぁん」
牙狼が急にあせって泣き出す。いったい何故……」
「——って痛!」
またもやエビフライが尻尾をしならせる。
「話をややこしくしないでください。
あなたにはデリカシーの『デ』の字も無いんですか」
俺を向かってそう言ったかと思うと、
急に表情を変えて牙狼の方を向いた。
「何があったんですか。詳しく聞かせてください」
「うっうっわかった。実はね、浩介君が送り狼に襲われて、
お前だけでも逃げろって。
それでね、主人を置いて逃げるなんて出来ないっていったら、
『お前なんかいらねぇよ! さっさとどっかいけ!』って」
「なるほど、いい主人ですね。暴言を吐いたのも、あなたにだけでも
助かって欲しいっていう親心でしょうし。
どっかの誰かさんと違っていい人ですね」
心なしか、最後、エビフライの目線が俺に向いた気がする。
その直後、エビフライの顔が真剣になった。
「そうときまったら、いそがなくては。
源蔵さんにも連絡を入れておきましょう」
この場にいる全員から余裕が消え、あせりが増していった。
- Re: 式神と術者は一心同体 ( No.46 )
- 日時: 2013/09/29 20:39
- 名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: Ug45cB3V)
「もしもし、揚野照明だ。源蔵の爺さんか?」
俺はエビフライに言われて、源蔵の爺さんに電話をかけている。
早めに行かなきゃならないのになんでこんなことを?
エビフライ達は先に霊気がする所を見つけたから行ってみると言って、
俺を置いてどっかにいっちまったし。
「ああ、源蔵じゃが。おぬし、どうしたのじゃ?」
「実はだな———」
「なるほど、送り狼。ならば、駅前の竹林に行くといいじゃろう。
浩介君にはそこにいる虫妖怪の駆除をお願いしたのじゃが。
そこには送り狼までもおったとは」
なるほどな。それで妖怪の縄張りに足を踏み入れてしまったのか。
「なあ、さっきから気になってたんだが、送り狼って何だ?」
「なんじゃ、そんなことも分からずにいっとったのか」
「ほっとけよ」
全く、この爺さんはいつも一言多い。
「まあまあ、そう言うことも無いじゃろう。
送り狼というのは、狼の生きているときの怨みの念と自然の気が混ざり合って出来た妖怪じゃ。
まあ、詳細は言ってみればわかるじゃろ」
なんと無責任な。まあいい、駅前の林に行くとするか。
俺は、そこまでの道を走り出した。
- Re: 式神と術者は一心同体 ( No.47 )
- 日時: 2013/09/30 20:18
- 名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: Ug45cB3V)
俺が竹林に着くと、エビフライはこちらを静かに振り返った。
「ご主人、遅いですよ。こっちも大変なんですから」
エビフライはそう囁くと、竹林の木々の間を覗いた。
そこを見てみると、浩介が硬直していて、その周りにはチャンスを窺うように群がっている狼たちの姿があった。
「おい、エビフライ何で早く助けに行かないんだよ」
どう考えてもおかしい。エビフライの実力なら、あれくらいすぐ倒せそうだ。
なのに、エビフライはじっと相手の様子を窺っている。
「しっ。声が大きいですよ。
それに今助けに行っても、浩介さんが襲われるだけですって。
送り狼は、ああやってチャンスを見計らって、
相手に隙が出来たりした瞬間襲い掛かるんですよ。
しかも、あの数。ざっと20匹はいます。
あいつらを一発で全て倒せると思いますか?
一匹でも残ったら浩介さんが襲われるんですよ」
く、話が長い。まあ、今助けるのが良策では無いのはわかった。
浩介が動かないもそういう事だったんだな。
なら、もう少しチャンスを見計らうか。
しばらくして、浩介の目線がこっちに向いた。
どうやら、俺達に気付いたようだ。
そして、エビフライはと言うと、浩介に必死でジェスチャーをしている。
浩介もしばらくは、ハァ?という顔をしていたが、
何回もエビフライが繰り返すにつれ、意味も分かったようだった。
まあ、俺には一mmと10秒も意味が分からないが。
「では、行きますよ」
「任せろ」「う、うん」
俺達は互いに声を掛け合って、竹林の中に突入した。
「衝撃倍化!」
エビフライが尻尾をしならせると、送り狼の半分が衝撃とともに吹き飛んだ。
その間に浩介は体勢を整え、俺は送り狼たちにハバネロエキスをぶっかけた。
「ウオオオオオーン!!」
林には牙狼の遠吠えも響き渡り、その声に他の狼達も威圧された。
ただの弱虫かと思っていたが、なかなかやる。
「騒音地獄!」
そして浩介が俺の見たことの無い術を使った。
俺達には全く聞こえないが、送り狼達には効いているのか、
肉球で耳を抑えて、もだえ苦しんでいる。
逆に相手が可哀想にになってくる光景だ。
いつのまに浩介はこんな術を覚えたんだ……。
「て、撤収だ!」
一匹のリーダー格のような狼がそう言ったかと思うと、
あの群がっていた狼達は林の奥に消えていった。
- Re: 式神と術者は一心同体 ( No.48 )
- 日時: 2015/02/11 15:50
- 名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: xCJXbGYW)
「とりあえず追い払いましたけど……」
エビフライが顔を歪ませる。
「ん?どうしたんだ?」
「いえ、実はあの手の輩は馬鹿みたいにしつこいんですよ。
ええもう、本当に糞みたいに。さっさと成仏すればいいのに」
エビフライがえげつなく吐き捨てる。
おい、どうした。口が悪いぞ。式神がそんなことでいいのか。
まあいつものことだが。
「なんか……ありがとな」
浩介が目をそらしながら呟く。
「何言ってんだ。お前は仲間でもなんでも無い奴だが、良いとこあると知ったからだよ」
「アア?何だその言い草は?喧嘩売ってんのか?」
「お前こそ、助けられといて何だよ。これでも一応褒めてるんだぞ?」
「お生憎様。ついでに言うと、術かけられても文句ないな?」
「そうか、上等だ。塩酸ぶっかけて———ぐわはっ」
俺はエビフライの尻尾によって衝撃を受けた。
多分震度で言うなら6ぐらいの衝撃だぞ、本当に。
「いい加減にしてください。どれだけ醜態見せれば気が済むんですか」
「おい、それならあいつだって……ちょ、おま……。やめ……」
エビフライは俺を縄で縛り、ズルズルと引きずっていく。
強制お説教ターイム♪と言ったところか。
——なんていってる場合じゃねぇ!
「おい、エビフライ!いったいお前!何を」
「何って火責め地獄ならぬ唐辛子エキス地獄にお連れするだけですが?」
おい、唐辛子地獄って……。絶対こいつのことだから、目に流し込んだり、口に入れたりするんだろうな。
まあ、狼共にハバネロかけてた俺が言えないが。
ん?何か刺激臭が。まるで唐辛子を濃くしたような。
「——まさか!ちょ、エビフラ、やめ……ぐわああああああああ!!」
- Re: 俺の式神がどうみてもエビフライなんだが ( No.49 )
- 日時: 2013/11/30 11:18
- 名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: .HsHtyLH)
とある寒い冬の日のこと。
俺は起こされると同時に白装束に着替えさせられた。
「何故こんな早朝に俺を起こすんだ?」
「仕方無いじゃないですか。源蔵さんに呼ばれたんですから」
「だからといってこの寒いなか外に行かされるのは不服だが……」
「『結界が決壊しそうじゃ。この町が血塊まみれになる前に直すぞ』だそうです」
エビフライがじいさんの声真似をしながら言った。
結界結界うるさいな……。
「だが、ともかく俺は行かな」「瞬間転移!」
拒否し終わる間もなく、俺は極寒の地に連れて行かれた。
そこには年だというのに元気に結界張ってる源蔵のじいさんと、
まだ若いというのにヒイヒイ言いながら作業してる浩介他10人ほどの陰陽師がいた。
「おお、照明ではないか。待っていたぞ」
じいさんが白装束姿で迎えてくれる。
今が早朝だから良いものの、真昼間にこの姿でいたら確実に職質されそうだ。
「おいじいさん。何で俺をこんな朝早くに呼んだ。寒いじゃねーか」
それを聞いてじいさんが顔を赤らめながら答える。
「いやあ……、ムシャクシャしてのう……」
「ムシャクシャしたら結界の修復するのかよ!犯罪犯したみたいに言うなよ!」
「わしは自分のしたこと認め、出頭することにする。後は頼んだぞ」
「だから何で犯人みたいなこと言ってんだよ!」
そんな風にギャアギャア騒いでいると、痺れを切らした陰陽師の一人が言った。
「お二人さん、仕事してくださいね」
「———はい。」
言った陰陽師——赤い髪留めを付けた15歳前後ぐらいであろう女子はにこりと笑った。
口調は優しかったが、その言葉には明らかに怒りと殺意が練りこまれていた。
もちろん俺達は殺されたくないわけで。
「えーとおじいさん、仕事ってどんなことをすればいいのかなー」
「それはねー結界が破れたところを直せばいいんだよー」
俺が棒読みで聞くと、じいさんも棒読みで返す。
俺もじいさんの声もあきらかに震えている。
横からの目線の圧力のせいで。
よし、仕事、やろう。
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