コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 俺の式神がどうみてもエビフライなんだが
- 日時: 2015/03/07 13:05
- 名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: xCJXbGYW)
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<<……管理人賞……だと? 言いたいことは色々ありますが、
とりあえず支えてくださったみなさん、有難うございました!
これからも頑張っていきます!>>
はじめまして!
コーラマスターという者です。
今回は、明るい感じの陰陽師話を書こうと思います。
恋愛物が多い中、投稿するのは気が引けますが、
どうしても書きたかったので書かせていただきます。
注意
・妖怪とかも出てくるので、軽い戦いもあるかと(^_^;)
できるだけ抑えますがそこはご了承ください。
・できるだけ、ぷっと笑えるような小説にしようと思いますが
しょうもないことになるかもしれません。
目次
プロローグ >>01
第1話 >>03 >>07
第2話 >>09
第3話 >>10
第4話 >>11-12
第5話 >>13
第6話 >>14 >>18 >>22
第7話 >>25 >>28-29
第8話 >>32
第9話 >>33 >>37-38
第10話 >>39-41
第11話 >>42-43
第12話 >>44-48
第13話 >>49-53 >>56-57
第14話 >>58
第15話 >>59 >>65 >>72-74 >>77-79 >>83
第16話 >>84
<番外編>
>>62 >>69 >>80
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- Re: 臭いの本の妖怪 ( No.40 )
- 日時: 2013/02/26 19:15
- 名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: Ug45cB3V)
ドアが開いた、いや開けられた途端臭いはさらにひどくなる。
俺の背後には臭いだけでなく、妙な空気もただよっていた。
一言で言うと「妖怪の気配」。生身の人間じゃないと分かる、特徴的な気配だ。
説明するのは難しいが、実際に妖怪と対峙すれば分かる。
あ、こいつなにか違う、とかそんな感じだ。
しかし、後ろの奴が妖怪だとわかっても俺はまだ振り向けずにいた。
この臭いの元凶がアイツだとすると、後ろを向きアイツの姿を見た瞬間、俺の鼻は潰れるのは避けられない。
そこまでいかなくても恐ろしい臭いに苦しめられる。
それがどれだけおっそろしいことかは分かるだろう。
コーラを飲んで臭いが無いのがどれだけ恐ろしいか!!
あの甘味と酸味と炭酸の味わいが無くなる!?
ふざけんなああああああああああああ!!!
妖怪退治よりコーラ優先!コレは譲れない!!
・・・というわけで、俺は振り返らずにトイレから出る。
トイレの中が臭すぎたせいか、外の空気が美味い。
「おいおいおい!!テメーなんで無視すんだよ!?
俺達の方を向けよ!!こんにゃろう!!」
あれ、さっきの声と違うな。なんだかとても威勢がいい。
妖怪は2匹いるらしい。まあ、どっちにしろ無視。
「まあまあ♪そんなに怒ることもないさ♪
きっとあの子はノーズ☆が潰れるのが怖いのさ♪」
あ、始めの声。そういやこの声どっかで・・・。気のせいか?
「ノーズだかノースだか知らねぇが、無視する奴は気に喰わねえ。
ワリぃが先手を打たせてもらうぜ!」
声が聞こえた途端、俺の背後に飛んでくる妖怪の気配を感じた。
その直後、妖怪は俺の左肩をかわし、トイレの前の手洗い場に突撃した。
硬い蛇口がいとも簡単に崩れ去る。まるで粘土細工のように。
崩れ落ちた洗面台に誇らしげに佇む妖怪が見えた。
体中に茶色い羽毛があり、足には水かき、そしてクチバシは平たい。
そう、カモそのものだった。
ただ、頭にバケツ、背中にスッポン(清掃用具の方)という妙な格好をしている。
てかこの状況かなりやばくないか?
硬い蛇口やら台やら余裕で壊す奴だぞ?
俺にその矛先が向けられたら、簡単に葬られる。
「こんにゃろう!よくもスルーしてくれたな!!
どうなるかわかってんだろーな!!」
妖怪の目が怒りで燃えてるんですけどおおおおおお!!!
やばいよ?怖いとか以前に恐ろしいよ!!
何もしてこない奴は怖くないけど!!
俺がビビッている間に、もう一匹の妖怪もトイレから出てくる。
ひどい臭いが再び俺を襲う。どうやらアイツが臭いの本みたいだな。
なんてのんきに言ってる場合じゃないよな?やばすぎる。
スウーッと滑るように俺の前に現れたソイツは、
俺の見たことがある妖怪だった。
「ナルシ雑巾!?」
- Re: 困ったときの救世主 ( No.41 )
- 日時: 2013/02/26 20:58
- 名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: Ug45cB3V)
「そうだよ♪ナルシ雑巾じゃなくてファウストだけどね♪」
このひどい臭い。そしてあの得意げな顔。
大掃除のときに見た奴と全く同じだった。
「お前、あの時消えたんじゃなかったのか!!」
そう、あの時あいつは、エビフライにぶちのめされたはず。
てっきり成仏したんだと思ってたが・・・。
「ふふふ☆あのくらいでこの僕がやられるとでも?」
いやでも、エビフライに瞬殺されてたよね?
そりゃあ、あんだけやられて耐えられたのも凄いけど。
「そしてその時の復讐をするため、此処で一ヶ月待ち伏せしたのさ♪
此処なら邪魔なフライもいないからね♪」
ああ、そういや此処が臭くなったのも先月だな。
初めにトイレに入ろうとした野球部の奴が失神したとか。
よほどの臭いだったんだろうな。
「俺も復讐するために此処に来た!!
この辺りにはネギ畑がねぇんだ!!お陰でこのザマよ!!」
あのカモっぽい妖怪が怒り心頭状態で言う。
それで、スッポンなんか背負ってるのか。
てかそれ復讐も何も無いよな?人間関係無いよな?
「紹介するよ♪フレンド☆の軽之助君だよ♪」
おそらくナルシ雑巾にそそのかされたんだろうな。
ったく雑巾の奴もさらに面倒なことにするなあ。
軽之助は多分かなり強い。下手したら殺される。
「どう?諦めて僕のマイホーム☆を返す気になったかい?」
あ、まだ根に持ってたんだな。しかもマイホームじゃないし。
「・・・ってかお前ら俺一人じゃ何にも出来ないと思ってるのか?
残念だが多分ソイツは外れだ。お前らなんか速攻でぶちのめしてやるよ!!」
俺にはまだ、奥の手がある。あいつらを瞬殺できる、秘密兵器が。
「・・・エビフライがな!!!」
「「は?」」
妖怪たちが白けた目で見てくる。
妖怪にそんな目で見られるようなこと言ったの?え?
「まあいい。俺は式神のエビフライを召喚できるんだよ!!
急急如律令!!
我と契りを結びし者よ!今此処に現れ我が力となれ!!」
俺は式神召喚の呪文を唱えた・・・はずだが落ちてきたのは紙1枚。
ん?なんか書いてある。
「何々?『彼女とデートに行っています』?
ふざけんなあの馬鹿フライが!!」
俺は紙切れをビリビリに破く。こんなときに限って!!
いつも暇なときは地獄の特訓をさせてくるのに!!
「アハハハハ☆これで僕たちの勝ちは決まったね♪」
あの、ナルシ・・・じゃなくてファウストさん、
めちゃめちゃ恐いんですけどおおおおおお!!!
だがッまさ負けが決まった訳じゃない!!
今から妖怪退散の呪文を唱えれば・・・。
「急急如「うっせえぇぇぇ!!!」
軽之助が猛スピードで突っ込んでくる。
ちょっと途中で呪文止められたよ!?こんなのアリ!?
やばい。これまともに喰らったら・・・。
「うわああああああああああああ!!!」
「私の照明君に手を出すなぁ!!」
ヒュウッと寒い突風が吹き、軽之助、そしてファウストの周りが凍りついた。
そしてそこに現れたのは白い着物に青い帯。
真っ白な手をした・・・みぞれだった。
「照明君、大丈夫?怪我してない?」
「ああ、大丈夫だ。って私のって・・・。」「気にしない気にしない!」
なんかかなり心配だ。勝手に彼氏にされてる気がする。
話し方も敬語からかなり軽くなったし・・・。
「でも、妖怪逃がしちゃったね」
氷の方を見ると、中には誰もいなくなっている。
臭いは消えてるから別にいいが。
「あ、助けてくれてありがとな。かなり危なかった」
見るとみぞれは顔を赤らめている。
必死で隠そうとしているが見え見えだ。
「わ、私は・・・当然ことをしただけだよ」
俺の方を見るその目は輝いている。
さらに勘違いされてるな、これは。
「たっだいまぁぁ!」
みぞれが俺に抱きつきそうになったその瞬間。
陽気な声で太一が帰ってきた。助かったぁ。
「遅れてごめん。廊下走ってたら先生に怒られて・・・」
「それでそのテンション!?いろんな意味で凄いわお前」
俺が話してる間に、みぞれはどこかに行った。
某巨大ヒーローのタイマー的な感じか?
多分違うと思うが。
「そう言えば蛇口とか洗面台とか崩れてたけど?」
やばい。まさか妖怪のこと言う訳には行かないし・・・。
「まるでなにか尖ったものが衝突したみたいな感じ。
すっごいスピードで。
もしかして照明が怪物と戦ってそれで崩れたとか?」
冗談っぽく太一は言うが、俺は苦笑い。
なんたって半分ぐらい当たってるから。
・・・その後、先生に問いただされたりと色々大変だった。
そして俺の変な噂が学校中に広まることとなった。
- Re: 巨大G出現!現場に急行せよ! ( No.42 )
- 日時: 2013/02/28 20:45
- 名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: Ug45cB3V)
「キャアアアアアアアアア!!!」
休日のある日、家の中に叫び声が響き渡る。もちろん母さんの。
いつものことだしどうせカメムシがいるとかそんなことだろ。
そして俺もいつものごとくコーラを10本飲んでいる。
「ご主人。ママさんの悲鳴が聞こえてますけど?」
これまたいつものようにエビフライがカップラーメンに浸かっている。
「まあ気にすんな。たいしたこと無いから」
まったく人騒がせな声だ。うるさいったらありゃしない。
「しかしですね、今日は声が少し大きい気がしますが?
それに、叫び声に混じって照明〜という声が聞こえますし」
呼ばれてるのか・・・。それなら仕方が無いな。
放っておいたら後が恐いから。
階段を駆け下り、悲鳴の響く居間に直行する。
今日は居間に父さんがいない。また出張か。やっぱり忙しいんだな。
とは言っても父さんがいないと母さんの悲鳴の相手は俺がしなきゃならない。
あのノイローゼにかかるぐらいうるさい声の相手をだぞ?
面倒くさすぎる・・・。
「母さん、どうしたんだ?」
叫びに叫んでいた母さんがやっと俺に気がつく。
「実は、あそこに大きなゴピーが・・・。」
「なんだよゴピーって!?分からないわ!!」
「家に放送禁止用語に自動的に隠す機能を付けたの!!
私の言ってるのは、Gから始まるあの生き物よ!!」
家にそんな機能付けてたのか。
あってもなくてもいいような機能なのに。
だが、大体母さんの言ってることはわかった。
説明しよう!Gから始まる生き物とは、ゴ○○リのことである。
これからはこの生き物のことをGと呼ぶことにする。
「で、そのGってどこにいんだよ?」
「あそこよあそこ!!」
母さんが指差した方向を見ると、テレビに張り付く40cmもあるGがいた。
あのう、俺は夢を見ているのかな!?いや夢だな、うん!
あんなでかいGがいるわけないって!!あんな気持ち悪いのが!
しかし、俺が何度頬をつねっても、夢が覚めることは無かった。
- Re: G退治、成功しました ( No.43 )
- 日時: 2013/03/02 08:25
- 名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: Ug45cB3V)
な、夢じゃない!?
つまりあの気持ち悪い巨大なカサカサ動く物体は現実だというのか?
あのGは実物だと?これは母さんじゃなくてもビビる。
こうなったらッ、殺虫剤を!!
「母さん、殺虫剤どこ?」
「え、台所の戸棚だけど・・・」
台所へ行き、母さんから聞いた戸棚を開ける。
あった!対ゴキ○○用殺虫剤!!
居間に戻り、テレビの上のGに殺虫剤を向ける。
「くらえ!殺虫ブラストォ!!」「待って!」
母さんに腕を捕まれる。
「どうしたんだよ?もうちょっとであのGを・・・。」
「どうしたもこうしたも無いわよ!!
このテレビ高かったの!!もうちょっと安全な方法にして!!」
テレビなんかどうでもいいって!背に腹はかえられない。
まあ、確かにあのテレビは新品だし、高かったらしいが・・・。
あんなGが部屋の中這いずり回ってると思うとどうだよ。
少なくとも俺は嫌だ。だが殺虫剤使うなってんなら仕方ない。
最終兵器、出動!!
「エビフライ〜緊急事態だ。ちょっと来てくれ」
「わかりました」
「照明?エビフライってなに?どういうこと?」
母さんには霊感が無いからエビフライその他妖怪が見えない。
だから俺のことをたまに気持ち悪がったりする。
「ああ、また照明が独り言いってる。大丈夫かしら」って。
エビフライは呼んで1分ぐらいで降りてきた。
体が濡れてないってことは、ラーメンの汁を拭いてきたのか。
多分それに1分かかったんだろうな。
「ご主人、いったいどうしたんですか?」
めんどくさそうにエビフライが言う。
コイツ、どう考えてもウザすぎる。こちとら緊急事態だってのに。
「あそこにGがいんだよ!お前の力で殺してくれ」
テレビの方に指を差し、エビフライにことの重大さを説明する。
だが、エビフライの表情は全く変わらない。
「あのですね、陰陽道と言うのは、精神の集合体、つまり妖怪を精神によって退治する術です。
ですから、Gのような生き物は倒さないんですよ」
「よく分からないが、Gは倒せないってことか?」
「そうです。分かってくださいましたか。良かった良かった」「良くないわ!」
「Gを倒せないんじゃダメじゃねーか!そのためにお前呼んだのに!」
エビフライの顔が歪む。さらにめんどくさそうに。
コイツ本当にエビか?エビって皆こんなものなのか?
「倒せないわけじゃありません。無闇な殺生はしないと言うことです。
偉大なる陰陽師、安倍清明様だってそうおっしゃってますし」
ややこしい。いきなりここで安倍清明使ってくるとは・・・。
「ですが、あのGがいてはママさんも安心して暮らせないでしょう。
やってみますので下がっていてください」
「テレビは壊すなよ」「ええ」
こうなるとエビフライは頼もしい。今までかなり世話になったからそれが分かる。
あのナルシ雑巾、ファウストを瞬殺したからな。みぞれ並みかそれ以上の実力だ。
エビフライがテレビの方に向き、尻尾を振る。
ヒュン!という音がしてGが消えた。いったい何が・・・。
「転位の術の応用編です。転位の術は自分以外にも使えるのでこういう芸当もできます」
エビフライが自慢げに言う。
さっすがエビフライ。やっぱり術には詳しい!
「今回はテレビを壊すわけにも、死骸を残すわけにもいかなかったので。
ちなみにGは海底に送りました。多分今頃水圧で潰れてることでしょう」
「おいおいおい、無闇な殺生はしないんじゃなかったのかよ!
ジャングルとかその辺に送ればいいじゃん!」
「分かってませんね。ジャングルなんかに送ったらそこの生態系が狂うじゃありませんか。
それに日本だとまた誰かが被害に遭いますし」
分かったような分からないような・・・。
とにかく、ゴキブリがいなくなったし一件落着だな。
叫んでいた母さんも、いなくなったと気づいてホッとしたみたいだし。
と思ってたらまた母さんが叫びだした。
「どうしたんだよ?」
まさかまだGがいるとか?
「Gがいなくなってるじゃない。つまり逃げ出したってことでしょ!
キャアアアアアア!!」
「それならエビフライが・・・。」
と言っても
「エビフライって何よ!嘘付かないで!!」
と言って聞く耳も持たない。ああ、めんどくさい。
女子高生かよ・・・。いやそれ以上だな。
「助けてええええぇぇ!!!」
その後、俺の家には、近所のおばさんからのクレームが殺到した。
- Re: 式神と術者は一心同体 ( No.44 )
- 日時: 2013/06/29 20:02
- 名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: Ug45cB3V)
「ハァハァ、毎度の事だがいい加減にしろよエビフライ!」
俺は今、20キロという殺人的な距離をあの揚げ物野郎によって走らされている。
20キロというだけなら簡単だが、走るとなると息が止まりそうになるぐらい苦しい。
やってみろよ、20キロのランニングという名のマラソン。
死ぬぞ? 本当にだぞ?
「なに言ってるんですか。そんなことずっと言ってたら塩酸ぶっかけますよ」
「いや塩酸はやめろ。劇薬じゃねーか」
「じゃあ水酸化ナト「だから毒薬をやめろって!」
「わかりました。ではこれでいいでしょう。
"ふざけたこと言ってると二度と動かなくしてあげますよ(黒笑"」
「もっと恐ろしくなったじゃねーか! しかも最後の黒笑ってなんだ!?
思いっきり狂気に染まってるだろお前!」
「はいはい、足が止まってますよ」
エビフライが尻尾をしならせる。と、それと同時に俺は背中に衝撃を感じ、前に倒れた。
「ぐぁはっ!痛ェ・・・・・」
「衝撃倍化の術です。それにしてもこの程度で倒れるなんて・・・。
妖怪相手に勝てるはずが無いじゃないですか。今度倒れたら承知しませんからね」
エビフライの承知しないは本気だ。下手したら無理やり青酸カリを飲まされる可能性だってある。
絶対に転ばないようにしなければ・・・。絶対に、絶対にだぞ!
「うわ、ちょ、やめ、ぎゃあああああ」
その直後、俺は足に何かが絡んで転倒した。
「承知しないって言ったはずですよね・・・」
「いや、ちょっと、やめろよ」
「自分が勝手に転倒フラグ立てるから悪いんでしょう」
倒れた俺の上でエビフライが浮かんでいる。
ああ、なんかエビフライが歯医者に見えてきた・・・。
泣く子の声のようなドリル(?)の音・・・。
「ううぇぇぇん。ひどいよ・・・」
ん、これって本物の泣く声だよな。
これにはさっきまで狂ったような笑顔を浮かべていたエビフライも驚いたようで、声がする方に目を移した。
「牙狼さんじゃないですか。どうしたんですか?」
「ひどいよ・・・。僕を蹴ったりして・・・」
「ああ、ご主人がさっきそのようなことを・・・。申し訳ありません。
あとで、きつく叱っておきますので。
(この後、揚野照明はエビフライがおいしくイタダキました)」
「なんだよそのおいしくイタダキましたって! 怖いわ!」
「ご主人はほっといて・・・、牙狼さん、浩介さんはどうしたんですか。
式神がいるということはその主人がいるということ。それがいないなんて・・・」
「実はね、浩介くんが、お前なんかいらないって・・・」
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