コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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【後書き更新】ネオンソーダの泡達のポップ 【完】
日時: 2013/04/05 16:39
名前: れとら ◆8Odabd9tcI (ID: uM8899vc)

>ぱちんぱちんと消えるモノほど、
>何かを残していくものなんだぜ

れとらです。
放置してたのを開いてやりました。

ネオンなポップなしゅわしゅわな話←
訳分かんねぇよ。

まあ、頑張ります。

目次  登場人物 >>6

0 >>1 
1 >>2>>3
2 >>4>>5>>7
3 >>8>>9(2行まで)
4 >>9,(●の後から)>>10>>11>>12>>13
5 >>14>>15>>16>>17
6 >>18>>19>>20>>21
7 >>22>>23>>24
8 >>25>>26>>27
9 >>28>>29>>30

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Re: ネオンソーダの泡達のポップ ( No.22 )
日時: 2013/04/05 12:44
名前: れとら ◆8Odabd9tcI (ID: uM8899vc)
参照: 重ッでも最後はハッピーエンドなんで!!!


[mai side]

あたしが絶望した世界は、12歳のあたしにとっては大きすぎた。
学生は学校で一日の大半を過ごすから、学校の出来事が1番だと思ってしまう。
大人には些細なことでも、子供にとっては酷く大きいものなんだ。

学校の友達は、付き合いづらいと思っていた。
中学に行けばいい友達も見つかるかな、とか。
そんなことを思って暮らしていた。
卒業した春休み、幼なじみの若菜と遊ぼうかと電話をしたのが、絶望のきっかけだったのかな、なんて。

「もしもし、あ、若菜?今日、遊べる?」
『あ、えっと、ごめん!今日、無理なんだ』
「そっかー」

その時は何も考えずに電話を切った。
暇だし、団地の裏の空き地に行こうかな、と空き地に行ったのが、間違いだったと今となればそう感じる。

Re: ネオンソーダの泡達のポップ ( No.23 )
日時: 2013/04/05 12:50
名前: れとら ◆8Odabd9tcI (ID: uM8899vc)
参照: 重ッでも最後はハッピーエンドなんで!!!


空き地の数十メートル前で、あたしは立ち止まった。
皆が、居た。
あたし、誘われていない。
皆、あたしに気付いて手を挙げたりしている。

「ねえ、あたしも、いい?」

そう言うと、皆は黙って顔を見合わせた。
そして。
あたしの言葉を無視して、また、話を始めた。

しばらく立ち竦み、帰ろうと方向を変えると、

「何であいつ来たの?」
「さあ。うっざ」

という言葉が聞こえた。
出てきた涙を乾かすように、走って、走った。

ほんの小さなことだと思うだろうけれど、あたしにとっては大きな絶望。
ああ、やっぱり、学校の友達は、付き合いづらい。
週に数回しか会わない塾の友達の方が、よっぽどいい。

卒業していてよかった、と思った。

Re: ネオンソーダの泡達のポップ ( No.24 )
日時: 2013/07/30 15:20
名前: れとら ◆8Odabd9tcI (ID: 8fHYICVX)
参照: 重すぎるだろ……あとマイの話は私の過去と類似してます。

けれど、このことが原因で、中学でも友達なんて出来なかった。
クラスメイトは出来ても、それだけで。
あと一歩踏み出すのが、怖かったり。

この世界の絶望に希望を与えてくれたのはネオンソーダ。

けれど、絶望が消えた訳ではない。
まだ、あと一歩が必要らしい。

               ●

あたしの過去はこんなものだ。
裏切りでもなんでもなく、あたしが嫌われていただけの。
それでも友達がいなくなればあるのは孤独。
1人でも、2人でも、いる人数に関係なく、それは孤独なんだと、感じた。

ダイが重い口を開く。
彼が抱えている過去が一番凄い、かもしれない。
レイにあたしは——、

「ダイの話、ケイとあたしの話には比べ物になるかな?」

とニヤリと笑って、忠告しておいてやる。

Re: ネオンソーダの泡達のポップ ( No.25 )
日時: 2013/04/05 15:19
名前: れとら ◆8Odabd9tcI (ID: uM8899vc)
参照: 重ッでも最後はハッピーエンドなんで!!!


[daiside]

高1だった俺には、大人すぎる彼女だった。
大学生だと偽って兄貴の代わりに参加した合コンに、彼女は居た。

「ねえ、白石、悠介くんだっけ?」

兄貴の名前と年、大学名を借りて、何もかも大人にして参加した。
兄貴と同い年で外国語学部に通う彼女は、クラスの女子とは全然違った。

「嘘。君、高校生でしょ」

俺の嘘を見ただけで見透かした彼女は何処か見覚えがあったが、そこまで深く考えずに話していた。
でも、何故見覚えがあったかは彼女が教えてくれた。

「君さ、駅前のマックでバイトしてるでしょ。あたし、そこの店長の妹だから、高校生ってことは知ってたんだ。白石大介くん?」

いたずらっぽく笑う彼女に、惹かれて行く俺。
艶のある黒髪は、カラオケの照明で、光る。

Re: ネオンソーダの泡達のポップ ( No.26 )
日時: 2013/04/05 15:50
名前: れとら ◆8Odabd9tcI (ID: uM8899vc)
参照: 重ッでも最後はハッピーエンドなんで!!!


「あたしは井上有里。せっかくだからさ、付き合ってよ」

その言葉がきっかけで、俺達は付き合うことになった。
俺は有里と彼女を呼んで、有里はダイと俺を呼んだ。
付き合っていた1年半、有里は俺のことを何回大好きと言っただろう。
ほぼ毎日の様に、他愛の無いような言い方で大好きと言っては帰っていった。
俺は、そんな有里をとても愛していた。


有里の大学の論文が終わったその日、俺たちは久しぶりのデートをした。
巷で人気のクレープショップに行ったり、有里の買い物に付き合ったり。
指と指を絡ませ繋いだ手が、俺にとっては幸せだった。
夕方、駅のホームで俺たちは別れた。
ホームをあとにするとき、信じられない出来事が起きたんだ。


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