コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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面倒くさがり上等です。[参照500、感謝です<(_ _)>
日時: 2014/09/15 10:30
名前: 雨 (ID: 5YqwrR3X)

 こんばんは&はじめまして(*^^*)
 小説投稿させていただきます、雨と申します!
 初心者なので、「何だコイツ、下手っ」と思われる方もいるかと思いますが……;
 頑張って書きますので、見てやってください。

 コメ下さるとかなり喜びます! お書きになっている小説も紹介してくだされば、わくわくして読みに行かせてもらいますので(^^)


*1* 同性愛推奨なお嬢様と出会いました。 >>1

*2* 中二病患者は病院へどうぞ。 >>4 >>5 >>6

*3* 甘い言葉吐き出しマシーンはさようなら。>>10 >>13-14 >>19 >>22

*4* 人間の彼氏を作りましょう。>>23 >>26 >>29

*5* 転職をすすめます。>>30(保留中)

*6* ヒーローになる気ありますか。>>33 >>34 >>39

*7* >>48 >>51 new

*放課後、本屋にて1コマ* >>44

*参照300,400突破記念、学力テスト*  一限、国語>>31
                    二限、社会>>32
                    三限、数学>>40
                    四限、英語>>43
                    五限、理科>>43


読んでくださったお客様
*ゆーさん様
*妖狐様
*零様
*いろはうた様
*イノウエ様
*だいふく様
*村雨様
*朔良様

☆『(たぶん)天才魔術師アウロ』←更新停止中です。すみません……。
☆『色彩の音色』連載中です。気が向いたらどうぞ。

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Re: 面倒くさがり上等です。 ( No.22 )
日時: 2014/04/16 09:57
名前: 雨 (ID: 5YqwrR3X)

 小さくため息をつく。
「どうしたんだい?」
 あたしの顔をのぞき込む如月に、もう一度ため息をつく。端から見れば、そこそこの顔立ちをしているんだ、この人は。
「え、あの人けっこーカッコよくない?」
「ホントだー、って! 手ぇふってるよ! イイ人〜」
 だからそこそこの視線が集まってくる。
 イイ人って。見る目ないな。こんなチャラい笑みで、見ず知らずの人に堂々と手を振ってるのに。
 かちゃかちゃとスプーンをパフェにつっこみ、アイスやら下にぎゅうぎゅうにされたクッキーやらを口に入れていく。
「そんなに急ぐと喉に詰まるよ?」
「ごちそうさまさようなら」
 できれば永遠に会いたくないです。
 心の中でそう続け、立ち上がった。
「もう行ってしまうのかい?」
 ぞわりと寒気におそわれつつ、そっけなくうなずく。『かい?』とか本当に止めて欲しい。如月がニコリと微笑んだ。
「そうか。じゃあ、また明日、沙歩ちゃん」
 は? 目を見開いたあたしに、わざとらしく首をかしげる。
「どうしたんだい? 今日の集会の内容を沙歩ちゃん、全然聞いてないだろう? だから明日、もう一人のクラス委員と集会教室に集合」
 優しげに微笑む。……結構腹黒いんじゃないか。
 座っているイスに引っ掛けていたスクールバッグの中から、如月が一枚の紙を取り出した。ぴらぴらと振る。ついでにウインク。
 だから寒気が。
「この紙、クラス内でやる話し合いで必要だと思うよ?」
 了解。明日、闇駆に行かせる。クライムの襲撃を阻止するための紙切れだとでも言えば行くだろう。ついでに如月がクライムの一員だと言えば、倒してくれるんじゃないか。
 あまり期待しながらも希望を持ってみる。
 あたしが背を向けたとたんに、隣に座っていた大学生らしい女の人に如月が話しかけ始めた。それはそれでむかつく。悪気がなさそうなのが余計。
 あぁ、面倒くさい。
 

Re: 面倒くさがり上等です。 ( No.23 )
日時: 2014/07/11 21:32
名前: 雨 (ID: 5YqwrR3X)

*4*

 ぽかぽかと春の日差しが差し込む廊下。あたしは光と白鳥さんと理科室へと向かっていた。
 理科室の扉をがらりと開ける。
「……」
 数秒、固まった。
「はぅ、ジョニー、人が来てしまったわ。悲しいけど少し離れなくっちゃ」
 女の子らしい高い声が悲しそうに響く。あたしの後ろで同じように固まっていた光が前に出てくる。
「えーっと湯川さん? どうしたの?」
 湯川さんというらしい。教卓の上に座り、隣の人影に抱きついて、ほおずりをしていたのは。色素の薄い髪を背中にまっすぐおろしていて、健康的とは言えないほどの細い手足をしている。
 伏し目がちのうるんだ目を光に向けた。それから白鳥さん、あたし。
「佐伯さん……お願い。もう少しこのままでいさせて。ジョニーとまだ一緒にいたいの」
「じょ、ジョニー」
 あっけにとられていた白鳥さんがつぶやく。やめろ。こういう人は、こっちが反応すると自分の世界にどんどん入っていく。
「ええ。ジョニー・ウェーラヴィッチェデラウット」
 なんて?
「素敵でしょう、わたしの彼氏」
 …………さすがにもう言ってもいいだろうか。
 人体模型ですけど。人体模型ですけど。ジョニー、人間じゃないの分かってるか。
「上野さん、そんなにジョニーを見つめて、まさか……! ジョニーは渡さないわ」
 そんな内蔵オープンにした方けっこうです。どうぞしっかり持ってて。
 なんで授業がもうすぐ始まるのに、誰も来ないんだと思って時計を見上げる。ジョニーとか興味無い。
 と、白鳥さんがぽつりとつぶやいた。
「ジョニーさんには申し訳ないですけど、人体模型って少し怖いですよね。学校の怪談にもよく出てきますし」
 人体模型にさん付けする必要あるか。
「やめて! 白鳥さんまでジョニーを誤解するのは。ジョニーをいじめないで」
「あ、でも二人で学校の怪談を確かめに行くのって、いいシチュエーションですよね。人体模型も、ムードの盛り上げ役してくださいますし。捨てたものじゃないです」
「そうよ。ジョニーは昔、この理科室にいたキャサリンという子と、夜のデートをしていたの」
「数々の恐怖をくぐり抜けて深まる愛……」
「そう、そうなの。ジョニーは愛を深めていただけ。なのに怖がられるなんてジョニーがかわいそう」
 なんの会話だ。かみ合ってるのかかみ合ってないのか。
 しらっとした目で、なぜがほおをピンクに染めた二人を見つめる。


Re: 面倒くさがり上等です。 ( No.24 )
日時: 2014/04/27 22:37
名前: だいふく (ID: P5wxut4U)



タイトルからしてめちゃめちゃ好みなお話!!

内容はいかほどか…?きっと面白いんだろうなぁ♪ウキウキ


ー(推定)25分後ー


お…面白すぎる事件!!!!
何て会話を書くのがうまいお方なんでしょう!?
まるで実際に声を聞いてるかのようにやりとりが楽しめました(*⌒∇⌒*)ノ

そして何より沙歩ちゃん!
可愛い&ツッコミ最高です〜!!笑

悠…是非とも友達なってください《

笑いどころ満載で楽しい物語だと思いました!!
人を楽しませれる物語を作る雨様…心から尊敬します。
弟子にしてください《

ジョニーヤバイ。私のツボです
何か可愛い←

また読みに行かせて頂きますヽ(^◇^*)/


更新頑張ってください!!

Re: 面倒くさがり上等です。 ( No.25 )
日時: 2014/04/28 21:08
名前: 雨 (ID: 5YqwrR3X)

 だいふくさん、コメントありがとうございます! <(_ _)>
 
 なんか色々とんでもないです! 
 沙歩のあの無関心そうな無愛想なツッコミ、結構大変なんですよね。最高と言ってくださって感謝です<(_ _)>
 ゆ、ゆゆ、悠を友達……!? あの悠? なぜ!? お望みなら、きっとだいふくさんの手を取って、寒気がする言葉をささやいてくれるでしょう……;;

 弟子なんてとんでもない! だいふくさんこそ、先が気になる小説で尊敬です。
 わたしも、またそちらへ行かせていただきます(^^)

 ありがとうございました(*^^*)
 

Re: 面倒くさがり上等です。 ( No.26 )
日時: 2014/05/04 23:23
名前: 雨 (ID: 5YqwrR3X)

 ーーキーンコーンカーンコーン……。
「あ」
 授業を始める憂鬱なチャイムが鳴った。けど、理科室にはまだ誰も来ていない。先生すら来てないってどういう事だ。
「もしかして理科室じゃなくて、普通に教室だったかな」
 時計をあおぎ見て、光が言った。やばいなーと顔をしかめる。
「担当、猪野先生だよね。怒られそう」
 げ。猪野……また説教とか勘弁してくれ。
 白鳥さんが不安そうな顔をする。光が湯川さんに声をかけた。
「えーっと、ジョニー・ウェーラヴィッチェデラウッドさんだっけ?」
 なんで覚えてる。
「残念だけどもう授業始まるし、少しお別れで。行こう、湯川さん」
 ひかえめにそううながした光。湯川さんがふぅ、とため息をついた。ジョニーの肩を抱き、
「少し行ってくるわ。昼休みにまた来るわね」
 ささやくと教壇から降りた。立ってみて分かったけど、かなり背が高い。低めのあたしと頭半分以上、差がある。
「ちょっと急ごう」
 教務室の前は静かに歩き、他の廊下はぱたぱた小走りで教室に向かう。
「ーーって、いないんだけど!」
 教室には人っ子一人いなかった。隣のクラスから聞こえる騒がしい声が、静かさを引き立てる。
「あ! 光ちゃん、第二理科室って書いてあります! わたしたちがさっきいたのって、たぶん第一理科室……」
「第一理科室って知らなかったの? どうして教室に行くのかと思ったら……」
 湯川さん、会話から察してくれ。ジョニーしか目に入ってないのか。
 今度はまた理科室へと急ぐ。四階の教室から一階の理科室まで全力疾走は意外とキツい。
 湯川さんがかすかに息切れしながら言った。
「ねぇ、ジョニーに会ってきて、体力と気力の回復したらダメ?」
 どうして人体模型見て、体力と気力が回復できるのか知りたい。
「ダメダメ」
 光が言いながら、第二理科室のドアを開けた。
「すみません、場所が分からなくて遅れました」
「申し訳ありません」
 眉を寄せる猪野にまず光が謝り、白鳥さんが深々と頭を下げた。あたしも猪野ににらまれ、形だけ頭を下げた。
「すいません」
「ジョニー……」
 結構KYだな、この人。この状況でジョニーとかやめてくれ。教師の説教とか本当に面倒なイベントなんだから。
「湯川麻莉。なんと言った?」
「ジョニーよ。わたしの彼氏」
「彼氏? 学校の中で恋愛などにうつつを抜かすな!」
 バカじゃないの、湯川さん…………。



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