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- 年増化け猫と依無し少女 【感想大歓迎】
- 日時: 2014/07/14 20:27
- 名前: 一匹羊。 (ID: 5qCSmirc)
初めましての方は、初めまして! お会いできて感動です!
こんにちはの方は、こんにちは、平素はお世話になっております!
お久しぶりの方は、お久しぶりです、元気になさってましたか??
てなわけで、一匹羊です。
某学生掲示板での挨拶を華麗に使いまわしてみました。このサイト久しぶり。
一途な愛って素敵。
一生懸命って素晴らしい。
それだけで走り出した物語です。
稚拙な文章ですが、最後までお付き合いいただければ幸いです。
>>3
幕間
>>4>>6>>8>>11>>13
第一章「淡い思い出と」
訪問してくださった方
(超感謝です!!!!!)
朔良様
蛟様
いろはうた様
マリアンヌ様
- Re: 年増化け猫と依無し少女 ( No.8 )
- 日時: 2014/05/27 18:55
- 名前: 一匹羊。 (ID: 5qCSmirc)
は、と我に返る。
まるで、この人の瞳に本当に吸い込まれてしまっていたかのように、思考に空白ができていた。
小さな唇が動く。今度ははっきりと。
「ユキじゃないのか」
私はほうほうの体で頷いた。
「わ、私の名前はすみれです。ユキじゃありません」
「けど、似ている」
小さく小さく、落とすようなため息とともに青年は呟いた。ユキ、と一言。
この人、その人が好きなのかな。
何せ開いてる窓から入ってくるくらいだし。
世の中似ている人が世の中に三人はいるって言うけど、もしかしたら、その中の一人が私の前にここに住んでたのかも……。
なんかちょっとロマンチック。
って、そうじゃないよ。この人は、その女の人に会いに来た。けど、ユキさん……は、ここに住んでない。じゃあ、どうなるんだろう?
ふと青年のほうを見ると、彼は途方に暮れている様だった。
どこか遠くのほうを見つめている。
遠く……どこか遠くを……
瞬間、彼の体が傾いた。
「え」
ぱたり。
完全に力の抜けた手が放り出される。
青年は床に横たわっていた。
「……っ!? 大丈夫ですか!? ど、どうしちゃったんです?」
話しかけるも返事はない。苦しげな浅い呼吸が響いた。
恐る恐る、青年の体に触れる。そこから伝わってくる温度は、人のものとは思えないほど冷たかった。
持病か? だとしたら……。
瞬間、底なしの暗い穴を覗き込むような感覚。
そこから伸びてきた冷気が、ふわり、私の頬を撫ぜた。
死んでしまう。
そう思った。
「とにかく、救急車を……ッ!!」
私は電話をとるべく、青年に背を向けた——
そのとき、いきなり足をつかまれた。
振り向くと、青年が私に手を伸ばしている。私は慌てて青年に覆いかぶさった。よく聞こえるよう至近距離から声をかける。
「意識があるんですか? 今、救急車呼びますから! 大丈夫ですよ!!」
すると、青年は、やはり苦しげに息を荒げながら……ゆるゆる、と首を振った。
呼ばないで、ということ……?
普通だったら、そんな言葉は無視して、すぐに救急車を呼ぶべきだろう。私は素人で、一人でできる事など一つも無い。
けれど、青年は脂汗をかきながら、それでもメッセージを発したのだ。余りにも真剣なその態度に、私は気圧されてしまった。
何か事情があるのだろう。
私は、青年の手をゆっくりはずすと、わかりました、と呟いた。
その声が届いたのか否か。
彼は眠るように気を失った。
- Re: 年増化け猫と依無し少女 ( No.9 )
- 日時: 2014/05/27 22:13
- 名前: 蛟 (ID: faSasGNm)
再び失礼します。
みずち、で合ってますよ!!
続きめっちゃ気になります!!
その文才…羨ましいです(´・ω・`)
- Re: 年増化け猫と依無し少女 ( No.10 )
- 日時: 2014/05/29 12:56
- 名前: 一匹羊。 (ID: 5qCSmirc)
♪蛟様♪
ぶぶぶ文才なぞ御座いませんよ!!!
続きが気になるという言葉は物書きにとって一番の褒め言葉だと思います、有難う御座います、すいません今涙でモニター見えてないので誤字してるかもくぁwせdrftgyふじこlp。
今後ともよろしくお願いいたします!!
- Re: 年増化け猫と依無し少女 ( No.11 )
- 日時: 2014/06/26 15:39
- 名前: 一匹羊。 (ID: 5qCSmirc)
青年を私のベッドに運び、押入れから大量に出してきた布団を被せる。今は真夏なのにこんなに暑くしてしまって、熱中症にならないだろうかとも思ったけれど、場合が場合だ。体温が戻ってきてから布団を剥がせばいいだろう。
それから私は、手持ちのスマホからインターネットを呼び出した。ここから青年の病気を割り出せないだろうかと思ったのだ。
症状は……体温低下かな?
調べ始めてから30分後。
検索結果を粗方見終わった私は、スマホの電源を切る。
いまだに寒そうな青年、彼の症状は……。
「……ぜんっぜん分からない」
私は溜息を吐いた。
さまざまな医療系サイト、質問コーナーを覘いてみたものの、体温が低下するような病気は殆どなかった。それらしいと受け取れなくもない病気もあったが、犬の病気だ。
彼が起きるまで待つしかない。何しろ素人だし。
しかし、本当に苦しそうだ。私は彼に毛布をかけながら眉根を寄せる。やはり救急車を呼ばなくてはならなかったのではないのだろうか……?
急に、自分のしたことがとんでもない間違いのように思えてきて、私は不意に逃げ出したくなる。
「……スポーツドリンク買ってこよ」
アパート最寄の自動販売機。そこからスポーツドリンクを手にして帰ってきた私を出迎えたのは信じられないような光景だった。
青年の柔らかな光を放つ髪。その隙間から、明らかにネコ科動物のものと思われる耳が飛び出していたのだ。
唖然としている間に青年の体はまるで特撮か何かのように変化する。
暫くして、ベッドの上にいたのは青年ではなく、鋭い瞳の日本猫だった。
人間大の。
言葉を失うことしかできなかった。
キャパシティの限界を超えると人は気絶するというけれど、並々ならぬこの状況に至っても私が意識を保っていられるのは、恐らく現代っ子ならではの「知識」があるからだろう。
すなわち、ライトノベル、アニメの。
人よりも多少多く本に嗜んでいる私にとっては、人間大の猫はファンタジー世界での定番といっても過言ではない。まぁ、まさか本当に出会うとは思っていなかったけれど。
「……えっと、これ、は」
息に近い程小さい声を私は絞り出す。
人間大。
種類は日本猫。
つまり。
「化け猫」
- Re: 年増化け猫と依無し少女 ( No.12 )
- 日時: 2014/06/25 16:17
- 名前: 一匹羊。 (ID: 5qCSmirc)
長い間放置してしまい、すいませんでした!! 復活です!!
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