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- 青龍〜10人の仲間〜
- 日時: 2015/08/12 20:35
- 名前: 葵 (ID: ar61Jzkp)
久しぶりに書きます。
少しでも皆さんのお暇つぶしになれればと・・・
今回も逆ハーなのですが、ギャグ風味もあるので楽しんでいただければ。
よろしくお願いします!
登場人物
<<1<<2<<3
プロローグ
<<4<<5
1章
1話【始まりの合図】
<<6<<7<<8<<9<<10<<12<<20<<21<<24<<25<<26<<27<<29
1話・完
2話【ネガティブ男子は最初の友達】
<<34<<38
- Re: 青龍〜10人の仲間〜 ( No.25 )
- 日時: 2015/08/11 10:44
- 名前: 葵 (ID: ar61Jzkp)
『えっと、何となく理解出来たんですけど、それで何で私がそこに配属されるんですか?』
「・・・・・ここからが、問題なんですよ」
珍しく白さんの眉間に皺がよる。なんとも想定外という顔だ。
「特別警備隊というのは、その国の15歳から20代の後半までの若者中心に成り立っているんです。腕っ節の強い人を集め、その頂点に守護院の卒業生を配属したわけです。・・・試験的なものですからね、最初はどうなることかと思っていたんですが、西南北地区は意外と上手くいったんです。隊全体の統率も取れていますし、国の治安も安定するようになりました。ところが、東地区だけはどうにも上手くいかなかったんですよ」
『っへぇ・・・・』
なんかすっごい嫌な予感が・・・
「発足してから一年。既に9人も隊長が変わっています。姫咲、貴方で10人目ですね。おめでとうございます」
嬉しくないわいっ!!
「東地区の治安自体、悪くないし、国の住人からも好かれていて、特に女性に人気だそうです。何でも美形ぞろいだと聞きました。なのに、隊長が次々に変わるんですよ。そして任務を辞職した人たちは、そろって人相が変わって帰ってくるんですよね。」
- Re: 青龍〜10人の仲間〜 ( No.26 )
- 日時: 2015/08/11 11:12
- 名前: 葵 (ID: ar61Jzkp)
「全員あり得ないほどに痩せて、ほとんどの人がノイローゼのような状態でした。・・・これは問題だと我々は判断したわけですよ」
嫌な予感が現実になる気配が・・・そこで師匠が口を開く。
「つまり、この特別警備隊を提案したのは俺だし、全責任も俺が負うことになっている。このままじゃやばいわけだ。一年間は上のうるせぇジジィ共も黙っていたが、そろそろ口うるさくなってくる頃だ。そこで、だ。俺様の愛弟子であるおまえを隊長として配属させ、いっちょ挽回しようかってことだ。・・・・っっうことで、俺様のためだ、働け姫咲」
イイ笑顔で、ポンッと軽やかに頭に手を乗せられる。
『ってただの尻拭いじゃねえかぁぁぁぁぁぁあああ』
ズバッと頭から手を払いのける。
『ふっざけんな!!何で私があんたの尻拭いをせにゃならんのだ!!!つぅか、ノイローゼとか行く前からテンションがた落ち何ですけどぉぉぉぉ!!』
「諦めろ」「諦めてください」
麗しのお二方が、満面の笑みを浮かべながら残酷な言葉をはく。
「あっ、ちなみに任務は三日後だからな」
「早く荷物を整理した方がいいかと・・シリアまで少なくとも二日はかかるかと・・」
・・・・はぁあ!!
- Re: 青龍〜10人の仲間〜 ( No.27 )
- 日時: 2015/08/11 22:05
- 名前: 葵 (ID: ar61Jzkp)
『だから何であんたらはそう勝手なの!!つぅか三日後とか不可能だから!!』
「ホレ、今すぐ荷物まとめて出発しろ。初日から寝坊なんてするなよ、ダサいからな」
『ねぇ、私の話聞いてる?聞いてないよね!?あと、寝坊大魔王のあんたに言われたくないわ!!』
何で私の周りは人の話を聞かない奴等ばっかなんだ!!さっきから空回りしかしてないような気がする。
「姫咲」
師匠の私を呼ぶ声が、先ほどとは違う真剣さを帯びる。部屋の空気が変わる。私も怒りを静め、真っ直ぐ師匠を見る。
「姫咲、お前を東地区特別警備隊、通称“青龍”の隊長に任命する」
『・・・えっ?』
「東西南北の特別警備隊には、それぞれ呼び名がある。西は百虎、南は朱雀、北の玄武、そして東は青龍だ」
私の方へゆっくり近づいてくる。柔らかな色をたたえた瞳で私を見る。さっきよりもずっと優しく頭を撫でられた。
「姫咲、俺はお前ならどうにかできるんじゃないか・・・お前なら変えられると思う。・・なんてったって、この俺様が認めた弟子だからな」
師匠は信じてると言わなかった。言う必要はないと思ってるからだ。私のすべきことは一つじゃないか。
一つ息を深く吐く。
- Re: 青龍〜10人の仲間〜 ( No.28 )
- 日時: 2015/08/11 22:09
- 名前: 杏莉 (ID: GyOijjIz)
葵ちゃん、頑張って。
後、雑談提示版の所で一緒にしゃべらない?
- Re: 青龍〜10人の仲間〜 ( No.29 )
- 日時: 2015/08/11 22:25
- 名前: 葵 (ID: ar61Jzkp)
『よしっ!!じゃあ見てろ!!私がその青龍を変えてやる!!!』
にぃっと口の端をあげて、師匠を見上げる。
『なんてったって、私はあんたの弟子だからな』
それを聞いた師匠は、目を見開くが、瞬時にいつもの食えない笑みを浮かべる。後ろでは、白さんがいつもの微笑を浮かべる。
私はくるりと踵を返すと、扉へ一直線に走る。扉に手をかけ、廊下へと一歩踏み出す。背中に師匠の声が投げかけられる。
「お前のやりたいようにやれ。責任は俺が持つ」
その言葉に対して、私は振り向かなかった。きっと師匠はいつものにやけた笑みを浮かべてるはずだ。私は右腕を挙げて、「はいっ」と短く、けれど強く返事を返す。そのまま廊下に出て、自分の部屋へと走って向かう。
まずは準備をしなければっ!!!(慌)
扉の閉まる音が廊下に響く。
ーーーーこれが始まりの合図ーーーー
1話・完
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