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青春のまんなか、エールを送る【25話更新】
日時: 2016/02/06 01:26
名前: ひかり (ID: zc76bp3U)

こんにちは☆&はじめまして♪
ひかりと申します(^_^)/
この度は、『青春のまんなか、エールを送る』を書かせて戴きます。
その名の通り、青春です。(笑)
すっきり爽やかに書けるよう、頑張ります!
そして…………!
な、なんと……掛け持ちです……。
更新は遅くなるかもしれませんが、どうか宜しくお願いしますっ!


参照500、ありがとうございます!
(1月24日)



+*+*+*+*+*+*☆登場人物紹介☆+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+


佐竹 杏  (さたけ あん)
祖父母の家で暮らす高校一年生。中学の頃から剣道部で、実力は全国レベル。明るく、何事にも積極的。祖父が趣味で柔道を教えている。勝と張り合っては負けていて、連敗記録更新中。勝には負けるが、成績も良い。

神谷 勝  (かみや しょう)
ワガママで俺様な高校一年生。五歳の頃から杏の祖父に柔道を習い始め、その頃から杏とは幼馴染み。余程仲の良い人物以外では詐欺師並みに猫をかぶる。成績もトップレベルで運動も得意。容姿端麗だが「チビ」は禁句。

瀬川 毬  (せがわ まり)
杏の親友の高校一年生。杏とは中学で知り合った。からだが弱くて学校を休みがち。杏と勝のことを密かに応援している。天然で、ドジ。モテる。

篠原 彪  (しのはら ひょう)
杏の父方のいとこの高校一年生。杏たちとクラスは別。外見は派手でチャラそうだが、実は優しくて、頼れる一面も。人を挑発するのが得意で、しばしば勝と喧嘩になることもある。

中條 有理 (なかじょう ゆうり)
自称・勝の親友の高校一年生。中学の頃から勝のことを知っていて、勝の良き理解者(?)。勝が裏を見せる数少ない内の一人。なんやかんやで杏と勝を応援している。

金森 結 (かなもり ゆい)
勝の元カノで高校一年生。杏や勝とは高校は別。天性のバカで天然ちゃん。好奇心が強く、イタズラ好き。自由奔放な性格に勝も振り回されていた。実はお嬢様。


+*+*+*☆Character's Profile☆*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+

An's Profile       >>4

Syo's Profile       >>6

Mari's Profile      >>12

Hyo's Profile       >>15

Haruka's Profile     >>21

Yuri's Profile       >>25

Yui's Profile       >>30


   




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Re: 青春のまんなか、エールを送る【番外編「正反対の俺達は」】 ( No.28 )
日時: 2015/12/19 01:03
名前: ひかり (ID: zc76bp3U)

+*+*+*☆番外編・後編「正反対の俺たちは」☆*+*+*+*+*+*+*+*+

違和感を感じた日から数日経った。
神谷はどこも不自然じゃないし、おかしいところもなにもない。
だが、つくづくこいつを見ていて思うことがある。
神様は何故こいつにばかり贔屓をしたんだ。
神谷に出来ないことは無いと言うのか。
もしかしてあいつは人間じゃなかったりして……。
あれほどの完璧人間がこの世に存在するとは………。
先生に押し付けられた資料を第二資料室に運ぶため、非常階段を降りようとすると、誰かの声が聞こえた。
「はぁ? 伝え忘れた? お前昨日あれだけ言っただろ!?」
酷く声が怒っている。
なんか、この声、どこかで聞いたことがあるような……。
身を屈めて下の階段を見下ろす。
「お前、後で覚えとけよ?」
背中にぞくりと冷や汗が伝った。
あ、これ、ヤバいやつだ。
てゆうか、神谷さんですか?
ちらっと見えたんですけど。
二重人格ですか、いやマジで。
神谷はプツ、と通話を終了させてくるりとこちらを振り返る。
咄嗟に階段に隠れて見つからなかったものの、冷や汗が止まらない。
おいおいおいおい。
あいつはいったい、なんなんだよ!



次の日、げっそりとした顔で俺は家路についていた。
完璧人間だと思っていた奴が超二重人格並みに性格が悪かった。
いや、もしかすると昨日のは見間違いかもしれない。
絶対そうだ、気のせい気のせい……
「おいっ! お前さぁ〜、一年のくせに調子乗んなよな!」
………うわぉ、絡まれてる。
相手はパッと見三年生かな…………五人くらいいるし。
…………って、絡まれてるほう神谷!?
「ですから別に僕は……」
「うるせーっつってんだよ! 二度と口が開けないようにしてやろうか!?」
三年生の内の一人が神谷に掴みかかった。
うわ、これヤバいって!
止めた方がいいのか!?
くそっ……どうすればっ……!
「…す……れに…る……ども…が」
「あぁ? 聞こえねーよ、そんな声じゃあな、優等生さんよぉ!」
「…気安く俺に触るな、馬鹿共が。聞こえたかゴミ屑。」
「……………え?」
あまりの豹変ぶりに見ていた俺も驚いてしまう。
神谷が纏っていた空気が一瞬にして変わった。
「あ"ぁ"!? てめェ、そんなこと言ってただじゃ……う"ぐぅっ !?」
神谷は自分の胸ぐらを掴んでいた男の手を捻り上げ、口を開いた。
「今回はこれで許しといてやるが、次何かやってきたら………」
間を空けて、あいつはいい加減俺にも理解ができた、"いつもの営業用の笑顔"で続けた。



「覚悟しておいてください。」




…………なんなんだ、怖すぎるだろ、なんなんだよ、いやマジで。
絡んでいた三年生たちも得体の知れない恐怖に尻尾を巻いて逃げ出した。
「あ、そうだ!」
神谷が唐突に後ろを振り返った。
そう、"後ろ"とは俺が隠れている方向だ。
「中條くんさぁ、いるの分かってるから出てきてよ」
……気づかれてたぁっ!?
「………な、中條ってダレノコトデショウカ………」
マズい気しかしない。
ここは見間違いだと言い張ってやり過ごせば……!
「中條、出て来いっつってんだよ、聞こえねぇのか? 」
「はぃいいいっ! すいませんすいませんすいません命だけはお助けをっ……!」
「いや別に命をとる気は無いんだが。」
………この人マジ怖えぇえ。
リアルに二重人格だ。
「お前、この事バラしたら命はないと思えよ?」
「……って命とるき満々じゃんっ!」
………しまった。
言い返してしまった。
やばい、これは殴られ………。
「……はっ」
「…………………へ?」
神谷が今、笑ったような……。
「お前、変な奴だな。」
「いやいや、君に言われたくないけどね!?」
あ、また言い返してしまった。
今度こそ殴られ……、
「まぁいい、明日からよろしくな、単細胞。」
「た、単細胞?」
「お前の渾名だろ? この俺が付けてやったんだ、感謝しろ。」
「ちょっ、神谷っ!? おまっ性格変わりすぎだろっ」
何事もなかったかのように平然と歩き出す神谷の後を追って立ち上がる。



「おいっ、ちょっと、かみ………勝っ!」





正反対の俺たちは、この日から"親友"の道を進み出した。








■□■□■現在■□■□■□■□■□■□■□■



「何年前の話だ、全く………。」
「えー、俺ほんとあの時衝撃だったんだけどー」
遊園地の中にあるカフェで昔の話を思い出していた。
「今考えるとあの階段の電話相手って佐竹ちゃんだったんだよねー」
「おまっ………何でそれをっ!」
「勝ってわっかりやすいよね、佐竹ちゃんの事になると………痛い痛いヤメテ!」
ほんと手加減無いるね、と呟くと、十分手加減をしてやっている、と返ってきた。
………いつか折れるぞ、責任とれよ。
まぁ、ここまで長い昔話をしたのにも訳がある。
回りくどいが結局俺は勝にこれが言いたかった。
「………お前、佐竹ちゃんのこと大事にしろよ?」
「…はぁっ!?」
またも不意打ちに遭った勝は顔を真っ赤にして怒る。
「ま、俺に構ってくれなくなるのはさみしーけど、佐竹ちゃんに勝は譲らねーとなー」
「…お前、次に杏の名前出したら首絞めるぞ…!」
「おおっと怖い、さぁてと、乗り物乗りますかーっ!」
「ちょ、おいっ!」





勝に彼女ができたらきっと今みたいに遊べる時間も減るだろう。

でも、勝には幸せになってほしい。

俺の唯一無二の親友だから。





だから…………





佐竹ちゃん、勝をよろしくね?











Re: 青春のまんなか、エールを送る【番外編前編「正反対の俺達は」】 ( No.29 )
日時: 2015/12/19 11:18
名前: ひかり (ID: zc76bp3U)

+*+*+*☆15話☆*+*+*+*+*+*+*+*+

ピルルルルルッ
突如携帯の着信であろう電子音が教室に鳴り響いた。
画面に表示された着信相手に顔をしかめる。
「おい単細胞、ちょっと抜ける。」
「はいはい、オッケー……って単細胞いい加減にやめようよ」
最後の反論は見て見ぬふり、ならぬ聞いて聞かぬふりをして、足早に教室の扉へ急ぐ。
「あ、もうすぐビンゴするからすぐ戻ってこいよー!」
わかった、と返して人気の無い非常階段へ向かう。
スマートフォンの画面を軽く押し、ピ、と電子音が鳴る。
「……もしもし」
『…意外。でてくれないかと思ってた。』
懐かしい声が耳に届く。
それにしても何故今頃になって電話など。
『高校、どう?』
「別に、たいして変わったことはない。」
『えー、素っ気ないなぁ……。でもあの子がいるんでしょ?』
「………そっちはどうなんだ、学校。」
『私も至って普通だよ? 毎日が平凡過ぎてつまらないくらい。』
変わっていない。
あの頃から。
人一倍好奇心が強いのも、少しだけ挑発するような喋り方も。
「………本題に入れ。俺が回りくどい言い回しが嫌いなのも知ってるだろ。」
『うん、そうだね……私としたことがうっかりしちゃってた。』
かつて多くの時間を共有していた相手だ。





彼女の名は、金森 結と言う。





□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


「あっれー勝、おっそいなー」
勝の親友らしい、中條くんが呟いた。
「え、勝どっか行ってんの?」
「うん、なんか電話かかってきいっぽい。担任が周防せんせーでよかったよねー、他の先生だったら絶対没収だよ、全く。」
でももう、ビンゴのカードが配り始められている。
私の手元にも一枚カードが回ってきた。
………と思ったら、私の手にもう一枚カードが渡された。
「え、私もう一枚貰ってるよ?」
私に二枚目のカードを渡した中條くんに目を向けた。
「あ、それ勝の分。申し訳ないんだけど佐竹ちゃん、勝を呼んできてくれない?」
「……え、別にいいけど……中條くんが行けばいいんじゃ、」
「いやいや、杏ちゃんが行った方がぜぇったい良いと思うよ!?」
中條くんの隣に立っていた毬も加勢してくる。
中條くんと毬はよほど気が合うのか、顔を見合わせてにやにやしている。
「まーいいよ、行ってくる。」
いぇい、とハイタッチをする二人を尻目に教室のドアを出る。
あの二人は相性が良いらしい。
「えーと………勝が行きそうなのは……。」
きっと非常階段だ。
確証はないけど、幼馴染みの勘。
「………本題に入れ。俺が回りくどい言い回しが嫌いなのも知ってるだろ 。」
おっと………、やっぱりビンゴ。
でもまだ会話をしているようだ。
というか、勝が裏を出す相手って誰だろ……。
少し気になって私は耳を澄ます。
『 うん、そうだね……私としたことがうっかりしちゃってた。』
女の子?
少し幼さが残る印象的な声だ。
『じゃあ、ここからが本題。次の水曜日の放課後、駅前のいつものお店にきて。
「……。」
え、と思った。
放課後、いつものお店?
「理由は?」
『それは来るまで秘密だよ。そうしないと面白くなくなっちゃうし。』
「………分かった。行く。」
『うん、やっぱり勝ならそう言ってくれると思ってた。じゃあ、またね。』
「おい、ちょっと待て、結!」
勝の言葉が非常階段に響き、スマートフォンからは通話が切れて、ツー、ツーと冷たい電子音が鳴った。
………誰なんだろう、電話の子。
勝、呼び捨てだったな。
結って、呼んでた。
それに、本当の勝でだった。
営業用じゃない勝だった。
私の心の中にまた、黒いもやもやが溜まっていく。
私は、ぎゅうっと二人分のビンゴカードを握りしめて、泣いた。













Re: 青春のまんなか、エールを送る【番外編後編・正反対の俺たちは】 ( No.30 )
日時: 2015/12/24 15:19
名前: ひかり (ID: zc76bp3U)

+*+*+*yui's profile*+*+*+*+*+*+*+*+

金森 結(かなもり ゆい)

藤園女子大学附属高校一年生
8月14日生まれのA型
焦げ茶色でセミロングの髪
勝と有理と同じ中学
見かけによらずアクティブで好奇心が強く、不思議ちゃん
テストは常に学年最下位をキープ、教師にも目をつけられている問題児
勝の元カノ



※12月24日、訂正しました

Re: 青春のまんなか、エールを送る【番外編後編・正反対の俺たちは】 ( No.31 )
日時: 2016/01/03 02:15
名前: ひかり (ID: no9Kx/Fb)

遅くなりましたが、皆様、新年明けましておめでとうございます!!!
これからもどうぞ、杏たちをよろしくお願い致します。
2016年も幸多き年になりますように……。



+*+*+*☆16話☆*+*+*+*+*+*+*+*+

「…………おい杏、52番読まれたぞ」
「えっ!?あっ、あぁ!! ビンゴかっ! あはは、えっと、ごめんねっ!」
勝に指摘されて手元ののビンゴカードに穴を開ける。
「ちょっ、お前それ25番だろ! 読まれたのは52番っ!」
持っていたビンゴカードをひょい、と取り上げられて、その瞬間に勝の指が私の指に触れた。
「……やっ!」
勝の手を、思いきり払った。
「…は?」
隣にいた毬が杏ちゃん?、と私に声をかける。
なんで手を払っちゃったんだろう。
なんでこんなにもやもやしてるんだろう。
勝はどんな顔をしてるのかな。
顔をあげられない。
もし、勝に嫌われたら………どうする?
「周防先生、こいつちょっと具合悪いみたいなんで保健室行ってきます。」
ぼんやりとした頭に勝の声が響く。
「え、佐竹さん大丈夫? 神谷くん、よろしくね」
周防先生も勝の外面に騙されている人の一人だからきっと安心しきってる。
でもね、本当は違うんだよ。
本当は、本当の勝は……………
ぼんやりと霞んでいく頭。
ぐるぐると目の前の世界が回る。
ここで私の意識は途切れた。






「………ここ、どこ………?」
目を開けると、一面真っ白だった。
「やっと起きたか。」
はっとして隣を向くと、勝が読みかけの本を置き、こちらを呆れたような目で見ていた。
「……私、なんで…えっと………」
「教室で倒れた。保健の先生、今出張中でいないから取り合えずベッドに寝かせといたけど。」
「……あ、ありがと………。」
さっき手を払ってしまったこともあって、気まずい空気が流れる。
「………お前、なんで、手、払ったんだ?」
「ぁ、………ぇっと、……」
「理由を言え。」
真っ直ぐに私を見る勝の目と私の目が合う。
私は反射的に顔を反らし、下を向く。
「………いいたくない。」
電話の内容を聞いてしまったから、なんて言える訳がない。
電話の"結さん"が、もし、勝の特別な人なら?
もし、………彼女だったら?
…………そんなの 、私は………嫌だ。
「………嫌だよっ! ……勝がどっかいっちゃうのは、嫌だよっ!」
柄にも合わず、涙が出てくる。
止めなきゃ、と思ってもどんどん溢れて止まらない。
……その瞬間、唇に暖かくて柔らかい感触が降りた。



「………バカじゃねーの」



はぁっ、息を吸い込んで勝が口を開く。




「………ずっと杏のそばにいるに決まってるだろ」





勝の言葉が、ずっと頭の中で、響いていた。










Re: 青春のまんなか、エールを送る【番外編後編・正反対の俺たちは】 ( No.32 )
日時: 2016/01/03 02:24
名前: ひかり (ID: no9Kx/Fb)

皆さんこんばんは! ひかりです(*^^*)

おおおぉぉっ!!!???

遂にですかっ!?遂にですかっ!?

勝さんがやっと動きましたねぇww

いやぁ、でも結はどう動いてくるんでしょうかねぇwww←

そして、お知らせです!

もしかするともしかするとお正月特別番外編を書くかもしれません。

時間の余裕があったらですが(^_^;)

あまり期待はしないで下さい。

ということで、ありがとうございましたぁっ!←


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