コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 樹海のエアガール【完結Thank you!】
- 日時: 2015/12/05 08:45
- 名前: シロマルJr. (ID: TM1He8zT)
初めまして、シロマルJr.であります!
今回のこの小説が、僕の初投稿の作品になりますっ!完全に趣味でやっているので、正直言って文章力は皆無に等しいです。なので、皆様なるべく温かい目で見て頂けると幸いです・・・。
<登場人物>
未空マナミ( ミソラ マナミ)
樹海高校一年生の、本作主人公。深緑色の長袖ワンピースと、木の形の髪飾りが特徴。極度のメンドくさがり屋で、厄介事を何よりも嫌う。学校では決して目立つことの無い、まさに空気の様な存在である事を理想としている。キャラクター作りが趣味。
ソラマナ(そらまな)
マナミの前に突然現れたソラマメ。性格は、マナミと正反対で、とにかく積極的で好奇心旺盛、おまけに生意気。何のために、何をしに彼女の前に現れたのかは一切不明。マナミが作成したツイッターのアイコンキャラによく似ている。
星茂流(ホシ シゲル)
マナミのクラスメートでとなりの席。茶髪で髪を立てている。とにかく陽気でお調子者。いつも冗談を言って、クラスの笑いを誘っているが、最近では何かに酷く怯えているらしい。
久遠綾(クドウ アヤ)
マナミ達の中学時代のクラスメート。155センチ程の小柄で山吹色のショートヘアが特徴的。当時は、誰にでも明るく活発に振る舞い、クラスを通り越して学校の人気者だったが、1年前に、事故で亡くなっている。
吉丸澪也(ヨシマル レイヤ)
マナミのクラスメートで学級委員。イケメンで、クラスメートからの信頼も厚い優等生。マナミはその爽やかな表情に、何か裏があるように感じているが・・・。普段はメガネを掛けている。
早乙女凛花(サオトメ リンカ)
マナミのクラスメート。副学級委員で正義感が強い。藍色の髪とポニーテールが特徴的。特技は空手で、その実力は全国レベル。中学の時の大会で優勝した事もあるというが、何故か空手部に所属していない。マナミの唯一の友達の一人。
亮,健人,正志(リョウ,ケント,マサシ)
三人とも一年A組。澪也と特に仲の良い三人組。澪也の裏の顔を知っている。
未空勇樹(ミソラ ユウキ)
マナミの弟。樹海中学二年生。控えめな性格で、自分の意見を上手に表現できない。最近、誰にも伝えずに一人でどこかへ出かけることが多いらしい。霊感が強い。
目次
プロローグ メンドくさい事 >>01
1. 「空気」とは? >>02
2. 行方不明 >>03
3. 疑惑 >>08
4. いつもの広場に >>11
5. 動揺 >>12
6. 中学時代 >>16
7. 三度目のニュース >>17
8. どうしてこんなこと >>18
9. 級友の逆襲 >>25
10.綾と勇樹 >>26
11.私の話 >>27
12.樹海 >>28
13.夢か現実か >>29
エピローグ1.いつもと変わらぬ日常 >>32
エピローグ2.「未来」>>35
コメント返し >>05,>>07,>>10, >>15,>>21, >>24, >>31,>>34
茶番タイム、番外編らしきもの >>13, >>22
時間のある時に頑張って投稿したいと思います。そのため、少し話が空いてしまうかもしれませんので、その辺はご了承した上でお願いします。お楽しみに〜!
- Re: 樹海のエアガール【まあまあ長編】 ( No.1 )
- 日時: 2015/11/07 23:17
- 名前: シロマルJr. (ID: TM1He8zT)
•プロローグ 〜メンドくさい事〜
メンドくさい。
そう思う事は、人間誰しも必ず一度はあるはず。それはつまり、仕事、学校、家庭、日常生活などで起こる一つの感情だと思う。
私はそんな感情が大嫌いなのだ。
何故かって?それは、そのメンドくさい事が自分に関わって欲しくないからに決まってんじゃん。だって目立ちたくないし。
私がリビングでぼんやりしていると突然、テレビから軽快な音楽が流れ出し、それとほぼ同時に、若い女性キャスターの声が聞こえてきた。どうやらニュース番組が始まったらしい。
「こんばんは。時刻は午後10時になりました。ニュースをお伝え致します。」
ーー10時?もうそんな時間かぁ。
女性キャスターは続けて言った。
「本日未明、東京都新宿近くのとある広場で、4,5人の男性が広場の隅で、一人の男性に暴行を加えていたと通報がありました。目撃した女性によると・・・」
私は、そのニュースを右から左へと聞き流していた。新宿はここから近いが、私が狙われる確率は極めて低い。だから私には関係ない。
「嫌だわ。ここの広場ってうちの近所じゃない。」
「最近何かと物騒だから、気を付けないとな。」
ママとパパがそんなことを言う。二人とも大げさだなあ。どうせ自分が狙われる事はないんだから大丈夫だって。むしろあったら困るし。
「じゃあ、私は寝るから。おやすみー。」
二人は私に軽く「おやすみ。」と一言。私は自分の部屋に向かった。
話を戻すが、どんなに注意していても、メンドくさい事は無くならない。メンドいメンドい言っていても、この世から嫌な事が無くなるわけじゃない。むしろ増える一方だ。
人生なんて、アテにしない方が良い。
そんなことを考えた時、窓の外で何か小さいものがカサっと動いた気がした。が、気のせいだろうと信じて、私はすぐにベッドに入った。
- Re: 樹海のエアガール【まあまあ長編】 ( No.2 )
- 日時: 2015/11/11 22:14
- 名前: シロマルJr. (ID: TM1He8zT)
1.「空気」とは?
7月15日 水曜日
突然だけど、「空気」についてどう思う?私は凄く良いものだと思う。
そういえば、プロローグで自己紹介がまだだった気がする。メンドくさいけど一応やっとくか。
私は未空マナミ。どこにでもいる普通の高校生。
プロローグで話したと思うけど、私はメンドくさい事が嫌いだ。厄介な事に巻込まれたく無い。だから私は学校でも、決して目立たない、まさに「空気」のような存在を理想としている。
空気は、私達生き物の周りにいつも存在している。でも、誰にも気付かれる事は無い。見られることはもちろん無い。
だけど、無いと困る。生き物は空気が無いと生きていけない。私達はいちいち肺から酸素を取り入れて、二酸化炭素を吐き出す、なんて意識してやんないでしょ?ごく自然に行っている事なんだから。
そろそろ私が何を言おうとしてるのか分かったかな?そう、私が理想としてるのはまさにそのような存在だ。クラスで普通に過ごし、かつ絶対目立たないことこそが、私の理想なのだ。
ほら、話してたら学校に着いちゃった。
私が通っているのはここ、私立樹海高校。この辺ではそこそこ有名な進学校だ。ここはなんと、中学校も一緒にあって、高校受験がないんだ。さらに制服も無い。なんて良い事だろう。
私のクラスは1年B組。私は真っ直ぐ自分の席に向かった。もちろん挨拶なんてしない。空気はそんなことしないしね。
実はここまでくるだけでも相当苦労している。運が良ければ、このまま誰にも話しかけられずに、HRの時間に突入する。運が悪ければーー
「よお未空、今日も早いな!」
ーーこうなる。
話しかけてきたのは、クラス一のお調子者、星茂流だ。髪を茶髪に染めて、その髪を逆立てている。しかも隣の席。こんなバカと授業を受けるなんて、メンドくさい事この上無い。
そのバカというと、一緒に登校してきたと思われる仲間達とワイワイ騒ぎあっている。まるで、ずっとミンミン鳴いてうっとうしいセミのようだ。
ーーうるさいなぁ。その元気を勉強にも活かしたらどうなんだよ。
本気でそう思った。もちろん口にはしない。口にしたところで、超超メンドくさい事に巻き込まれるのは目に見えている。
「未空ー」
別の声が聞こえてきた。この声は・・・
「こないだの科学のプリント、提出日今日までに変更になったから、やっておいてな。まぁ、真面目なお前なら心配無いと思うけど、よろしくな!」
そう思うなら、わざわざ話しかけてこないで頂きたい。
ちなみに今のメガネの生徒は、1年B組の学級委員、吉丸澪也だ。学級委員だけあって、なかなか頼りになる。さらにルックスも良く、クラスの人気者だ。おまけに何でもそつなくこなす、まさに非の打ち所がない男である。私はどうも、彼のあの態度に、何か裏があるんじゃないかと思われるのだが。
その後、一人で小説でも読んでいると、
「みんなおはよう、HR始めるから席ついてー。」
教室に50代くらいの男性が入ってきた。担任教師の森山だ。
森山は、いかにも眠そうな顔で、ある話を持ちかけた。
「えー・・・、昨日ニュースで見たと思うが、この近くの広場で高校生が暴行を加えていたと、話がありました。ここの生徒では無いと信じたいですが、みんなくれぐれも注意するように。」
ニュース?ああ、そういえばやってたなあ。思い切り聞き流してたけど。
森山がその話を持ちかけた途端、いつもセミのようにうるさい茂流が、バツが悪そうにうつむいていたのを、私は見逃さなかった。
ーー何かあったのだろうか?
まさかとは思ったが、私には関係無い話だろう。それ以上考えないようにした。
「はいはい、授業始まるぞ。準備しろよー。」
森山の声が教室に響いた。とりあえずは、授業に集中する事にした。
なんだかんだあって、帰りのHRが終わった。この日は幸い、特に問題は起こらなかった。隣のバカがうるさいと思った事はあったけども。
私は屋上に向かっていた。最近はこの場所で、グラウンドにいる野球部やらサッカー部やらを見物しながら、のんびり音楽でも聴くのがお気に入りだ。
ちなみに今聴いているのは4人組女性バンド「クローバーメイズ」の『私のdream』という曲だ。この深い歌詞と響くようなメロディーが、私は好きだった。
曲が止まり、屋上の手すりから離れた時、
「あれ、マナミちゃんじゃん。何やってんの?」
背後から声が聞こえた。落ち着いた声から、持ち主はすぐに分かった。
早乙女凛花。藍色の髪とポニーテールが特徴。副学級委員で正義感が強く、やはりクラスの人気者。
だが、彼女と話すのだけは、いつも不思議と嫌な気はしない。なぜなら、
「あ!これってクロメイじゃん。マナミちゃんもこれ好きなの!?」
凛花が私のスマホの画面を見て言う。イヤホンを外し、彼女の話に耳を傾ける。
「あ、うん・・・。最近聞いたんだけどね・・・」
そう、私達はお互い共通の趣味がある。クロメイとは、先ほどの「クローバーメイズ」の略称である。それから凛花とは気が合い、私の唯一の友達のような関係になっていた。私をこの小説の中で初めて喋らせるんだから、大したものだ。
「私もよくここで聴いてたな〜。」
私達は、それから10分程、クロメイの話で盛り上がっていた。
「やば!もうこんな時間!?私もう弟達の迎えに行かないと!じゃ、じゃあねマナミちゃん、また明日!」
「うん、また明日。」
もう少し話していたかったが、彼女も忙しいのだろう、急いで帰っていった。
ーー私も帰ろ。
そう思って、階段から下の階に向かおうとしたその時、
コンッ
頭に何か小さな物体が当たったような音がした。その小さな物体は、私の足元を転がり、屋上の入り口でピタリと止まった。そして、
「やあ、元気?」
・・・喋った。
目の前の、そら豆が少し大きくしたなったような生物が、私の前で。
ーー何が起きている?
突然頭がくらっとした。それからのことは、私は全く覚えていなかった。
- Re: 樹海のエアガール【まあまあ長編】 ( No.3 )
- 日時: 2015/11/11 22:17
- 名前: シロマルJr. (ID: TM1He8zT)
2.行方不明
気がつくと私は、自分の部屋にいた。
どうやら、あれから気を失ってしまっていたらしい。どういう状況だったんだっけ。
そうそう、私は屋上にいて、私の唯一の友達の凛花と話をして別れた後に、確かソラマメみたいな奴と会って、それからだと思う。そしてあいつは、
ーーやあ、元気?確かにそう言ったんだ。
あいつはなんだったんだろう。不思議な出来事だったけど、あいつは今ここにはいない。
ーー夢でも見ていたんだろうか?
うん、絶対そうだ。むしろ夢であってほしい。だって夢じゃないとおかしい。あれはどう見てもソラマメの化け物みたいな奴だったし・・・
「化け物じゃないよ!私はもっと可愛いよ!」
あ、ごめんごめん。確かにもう少し可愛かった気がした・・・え!?
・・・幻聴だろうか?あの時と全く同じ声が聞こえた気がしたんだけど。すると、
「おっマナミ、起きたか!良かった良かった」
目の前には、あの時と全く一緒のソラマメがいた。何か満足そうにこっち見てるし。
ーー夢であって欲しかった・・・。
「あっマナミ、起きたの?良かった心配したのよ?このソラマナちゃんが、あんたが学校で急に倒れたって言うから、ママ血相変えて学校行ったら、この子と凛花ちゃんがあんたを運んでくれて、助かったわ〜」
ソラマナ?ソラマメの名前だろうか?何でママはこの状況をすんなり受け入れているんだろう?凛花が私を運んだとママは言ったが、戻って来ていたのだろうか?私の頭に"?,,がたくさんついた。
落ち着け、落ち着け私。まず状況をしっかり把握しよう。それから数分間考えた結果、次の結論に至った。
1.私は学校の屋上にいた。
2.凛花と会って、少し話をした。
3.帰ろうとした時、ソラマナとかいうソラマメと出会った。
4.現在に至る。
という流れだった気がしないでもない。とりあえず、まずしっかり凛花にお礼をしなきゃね。まったく、これじゃ空気でもなんでもないじゃん・・・。
「あ、そうだ。さっきテレビでやってたけど、昨日新宿近くで高校生が2、3人行方不明になったんだって。大丈夫だと思うけど。あんたも気をつけてね」
ママが心配そうに言った。やれやれ、また新宿か。最近事件多いなぁ・・・。まぁ、私には関係無いけど。
「行ってきまーす」
私は少々足早に家を出た。
どうでもいいけどあのソラマメ、私のツイッターのアイコンのキャラに似てる気がしたなぁ。本当にどうでもいい話だけど、私はキャラクター作りが趣味だ。なぜそんなことを趣味にしてるかというと、別に学校のイメキャラを作ろうとしてるわけでも、人形を作ってそいつに思いきり八つ当たりしようかなと考えてるわけでも、ふ◯っしーを越えるキャラを作り、膝まづかせてやろうと考えてるわけでもない。本当にただの趣味なのだ。
読みづらかった?ごめんね。でもこうしないと伝わらないと思ったから(笑)
7月16日 木曜日
学校に着くと、私は真っ先に凛花の所へ向かった。
「凛花、昨日はありがとう。助かったよ」
「あ、マナミちゃん。元気そうで良かったよ。実は昨日、あそこに忘れ物しちゃって取りに戻ったら、マナミちゃんが倒れてるんだもん。心配しちゃったよ」やっぱりあの時戻ってきてたみたい。彼女には感謝しないとね。
「で、ソラマナちゃんと一緒にあなたを下に運んだんだけど、さすがに二人じゃ、あ、一人と一粒か。それじゃ無理かと思ったけど、ソラマナちゃんが意外と力持ちで助かったよ」
彼女の行動力には本当に頭が下がる。そう思っていると、
「そうだよ。私こう見えても力持ちなんだ〜!マナミ、私に感謝してよね!」
ワンピースのポケットには、いつ入ったのかソラマナが入っていた。
ーーなんでいるの・・・?
私の気持ちを表情から読み取ったのか、ソラマナが続けて言った。
「大丈夫。なるべく静かにしてるから。目立たないと思うし」
いやそういう問題じゃないから。私が迷惑なんだけど。
「みんなおはよう、HR始まるから席ついてー」
森山がまた眠そうな顔で教室に来た。途端、ソラマナがポケットに引っ込んだ。ていうか、毎度毎度会うたびに眠そうなんだけど。ちゃんと寝てるんだろうか?
えー・・・、今日のニュース見たと思うが、新宿で高校生が行方不明になったという話がありました。ここの学校ではないと信じたいですが、みんなくれぐれも注意するようにー」
なんだろう。すごくデジャブ感があるような・・・。まあ私には関係無いけど。このセリフ何度目だ。
「はいはい、授業始まるぞ。準備しろよー」
これも聞いたことある。そして隣の茂流がうつむいているのも昨日見た。でもそれだけは、昨日と何かが違う気がした。私には(周りにはどう思えていたのか知らないが)、彼が何かに怯えているように見えた気がした。
ーーやっぱり、何かあったんだろうか?
少しだけ気になったが、メンドくさかったのでスルーした。
そして、今日もいつもと変わらぬ1日が始まった。
- Re: 樹海のエアガール【まあまあ長編】 ( No.4 )
- 日時: 2015/11/10 19:33
- 名前: ブルーオーガー (ID: o4cexdZf)
小説を、書くのがすごく上手ですね。
僕も、シロマルジュニアさんのように、小説をうまく書けるように、
頑張りたいです。
続きを楽しみに待ってまーす。
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