コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- two
- 日時: 2015/12/21 21:54
- 名前: lucky man (ID: T1OugAgl)
どうも。lucky manです。
小説を書き始めてはやめ、
書き始めてはやめ、な私ですが
懲りずにまた書き始めます。
(小説と呼ぶべきなのか
定かではありませんがね。)
今回は二人の青年のお話。
「暇で仕方ないっ」
という方だけ読んでください。
それでは。
- Re: two ( No.19 )
- 日時: 2015/12/28 21:06
- 名前: lucky man (ID: T1OugAgl)
「・・・あの、カイト?
この猫——ミルクは
どうしたんですか?」
「キョウは動物好きでしょ?
可愛いから良いじゃん。」
何が良いんですか?
「あ、ここアパートだから?
それなら大丈夫。
ミルクを拾ってきたのは
大家さんだからね。
俺に育てろって言ってきたの。」
あぁ、大家さん公認なら・・・って
なるわけ無かろうが!!
「何で僕の部屋にいるんですか?」
「俺がいるのは
いつものことじゃん。」
「いえ、ミルクが、です。」
「にゃーん。」
「にゃーん。」
「にゃーん。」
・・・あーもう!
「おいで、ミルク。」
「にゃあ。」
毛がもふもふで
目が真ん丸で
温かくて可愛いッッ!
「ほらね?
気に入ったでしょ?
・・・ミルク、俺より
キョウになついてるし。」
「もふもふ♪」
「にゃーん。」
ミルク。アリです!
「カイト、ぜひとも僕たちで
ミルクを飼いましょう!」
「ふふ、もちろん。」
ということで
同居人・・・じゃない、猫が
一人増えた雪の日でした。
- Re: two ( No.20 )
- 日時: 2015/12/29 15:54
- 名前: lucky man (ID: T1OugAgl)
「ケン君久しぶり!」
カイトがはしゃいでいました。
「何だ、キョウ。
一人暮らしじゃ無かったのか?
しかも男と同棲って?」
クウガが半ば呆れた顔で
僕の隣に立っています。
「同棲じゃなくて
隣の部屋の住人・・・
のはずなんですけど。」
「つーかケン。
その男と知り合いだったのか?」
「・・・カイトは1年前まで
うちの娯楽ページの隅に
4コマ漫画を連載してた。
結構人気があった。」
僕はビックリして
カイトの方を見ました。
「ホントホント。
でも俺が旅に出るときに
連載やめちゃったから
ケンと会うのも久しぶりだな。」
「旅に?
どこいってたんですか?」
「色々だよ。
ここより雪が降る所とか
山奥の村とか南国の島とか。」
ケンがミルクを抱いたまま
考え事をしていました。
「・・・カイト、連載やんない
担当はもう俺じゃないけど
カイトの絵と文が見たい。」
4コマ漫画ごときに文って?
「ばーか。たった4コマの中で
笑いや感動を届けるために
作者は1字1字を大事に
作品を作り上げんだぞ?」
「クウガ、よく分かってる(笑)」
カイトがけらけら笑っています。
「ところで二人とも、
夕飯は食べていきますか?」
「え、お前の料理?
ケン、どうする?」
「食べる。」
「ホントに良いのか?」
「ええ。
でも、材料が足りないんで
買い出しに行きましょう。」
- Re: two ( No.21 )
- 日時: 2015/12/30 13:06
- 名前: lucky man (ID: T1OugAgl)
ということで
やってきました、カフカ市場!
ここは港町なので
魚介類が豊富だし、
色んな地域の食材が
市場に集まるのです。
料理好きには
たまらない市場なのです!
「ちなみに皆さん、
何が食べたいですか?」
「今日もさみぃしな。
温かいやつがいいな。」
「あ!キョウ、あれ!」
カイトが指さしたのは
かなり大きな魚。
「僕、さすがにまるごとは
捌けませんよ、農村出身だし。」
「え〜。じゃあ、鍋が良い!」
ということで
魚介類、野菜、お肉、
その他諸々を手に
僕らは家路につきました。
- Re: two ( No.22 )
- 日時: 2015/12/30 22:32
- 名前: lucky man (ID: T1OugAgl)
「あー、寒かったぁ。」
家に入るなり
カイトはミルクを抱き上げて
こたつにスポッと入りました。
「にゃあ!」
嫌がられてます。
「皆さんは待ってて下さい。
ちゃちゃーっと
鍋の準備してきますから。」
「悪いな、キョウ。」
しばらくして
僕は鍋をこたつに運んだ。
「おー!美味しそう!」
折角新鮮な魚介類を
手に入れたので、
ミルクにも分けてあげます。
魚を茹でて身をほぐしたやつ。
きちんと冷ましましたよ?
「ミルク、どうぞ。」
「にゃーん。」
むしゃむしゃ食べてます。
可愛いです。
「人間も食べ始めようぜ、
鍋が冷めちまう。」
こうして
男ばかりの暑苦しい部屋で
熱々の美味しい鍋を食べ、
夜が更けていきました。
- Re: two ( No.23 )
- 日時: 2015/12/31 18:07
- 名前: lucky man (ID: T1OugAgl)
今日は大晦日。午前中に
今年最後の新聞を出して
僕らの仕事が終わりました。
今夜はコマチさん、
クウガ、ケンと僕の四人で、
小さな居酒屋で忘年会を行います。
「皆さんは里帰りは?
明日から1週間お休みなのに。」
「私はしないわ。
実家に帰ってもすること
特にないじゃない?」
「俺は明日帰って向こうに
3日泊まって戻ってくる。
毎年お決まりのパターンだ。」
「・・・両親もこの町に住んでる。」
皆さん色々な過ごし方ですね。
「・・・カイトに連載、
やってもらえるか訊いとけよ?」
「会えば話してみます。
カイトにも色々
都合があるとは思うので。」
「もう!ここまで来て
仕事の話はしないの!
互いの労をねぎらうのよ、
たくさん食べて飲みなさい!」
「代金はワリカンだけどな。」
「良いじゃない!
ほらほら、ケン、
もっと食べなさい!」
こうして夜が更け、
アパートに帰ったのは
新年になる40分前でした。
ガチャ。
僕の部屋の扉を開けると
電気がついていました。
(消し忘れたかな?)
そして
こたつに突っ伏して眠る
カイトを見つけました。
彼は僕が帰宅に気づいたのか
目を覚ましました。
「・・・あ、キョウ。
おかえり、ふあーぁ。
ミルクと待ってたんだけど
眠くて寝ちゃった。
まだ年明けてない?」
「・・・待ってたんですか?」
「にゃーん。」
「あと——40分弱あるね。」
「飲みますか、ビール。」
「え、キョウ飲んできたでしょ?
まだ飲めるの?大丈夫?」
「カイトと飲むんです。」
僕はそう言って
冷蔵庫からビールとツマミを
さっさと取り出しました。
「にゃーん。」
座った僕の膝に
ミルクが乗ってきます。
「「かんぱーい!」」
僕らは何を話すでもなく
ただ静かにビールを飲みました。
「あと1分だね。」
「あ、ホントですね。
・・・カイト、
今年はお世話になりました。」
「ふふ、こちらこそ。
毎日美味しいご飯を
ありがとうございました。」
3、2、1・・・。
「「明けましておめでとう。」」
今年もカイトや皆が
元気に笑ってくれますように。
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