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気まま自由な短編小説 『イベント期間中!』
日時: 2016/05/12 13:20
名前: こん (ID: xP4Q/W9R)
参照: http:

こんにちは。
こん、と申します!

こちらでは色んな短編を載せていきたいと思います!

そこで。
皆様から、お題をいただけたら!と思います。
どんな感じでも構いません。
単語をいくつか並べてくださっても、ジャンル指定でも。

頑張って書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします!!


スレッド設立日:2016.02.13


《目次》
>>1 「ダイエットの達人」
>>5 「彼と彼女と私と」
(あかり さん)
>>6 「奈琴の得意料理」
(茲都 さん)
>>14 「初恋の行方。」
(火野カフカ さん)
>>21 「忘れられない、夏休み」
(ルカ さん)
>>25 「甘すぎず、苦すぎず。」
(茲都 さん)
>>26 「アフターバレンタイン」
(火野カフカ さん)
>>30 「それじゃあ、またね。」
(茲都 さん)
>>39 「海と空」
(茲都 さん)
>>44 「ただいま」
(火野カフカ さん)
>>56 「闇鍋」
(リリィ さん)
>>65 「猫と、猫パンチ」
(火野カフカ さん)
>>66 「猫と猫と猫のお話」
(茲都 さん)
>>69 「埋まらぬ段差の365日」
(しろの さん)
>>74 「お肉とうに」
(どみの さん)
>>79 「別れ」
(ルカ さん)
>>80 「正月太り」
(リリィ さん)
>>81 「あのバイバイをもう一度。」
(K(*^▽^*) さん)
>>87 「終着駅にはまだ遠い」
(しろの さん)
>>96 「私はまた、涙空を見上げて_」
(K(*^▽^*) さん)
>>117 「女子会という名の戦争」
(Cookie House さん)
>>123 「出会ってすぐに一目惚れ」
(あかり さん)
>>141 「嘘つきな彼氏」
(詩歌 さん)
>>144 「やめられない、止まらない!」
(コッコ さん)

《お客様》
・あかり さん(>>5 >>112 >>123
・茲都 さん(>>6 >>25 >>30 >>39 >>66
・火野カフカ さん(>>14 >>26 >>44 >>65
・ルカ さん(>>21 >>79
・爛 さん
・リリィ さん(>>56 >>80
・しろの さん(>>69 >>87
・K(*^▽^*) さん(>>81 >>96
・どみの さん(>>74 >>119
・Cookie House さん(>>117
・ゴマ猫 さん
・彩都 さん
・詩歌 さん (>>141
・弥生 さん (>>114
・コッコ さん (>>124 >>144
・hinn さん (>>128

《イベント執筆者と目次》
・彩都 さん
>>112 「人生を紙袋に入れて」
(あかり さん)
>>114 「お花見」
(弥生 さん)
>>119 「アフロとリーゼント」
(どみの さん)
>>124 「黒縁ダテメガネくんの秘密」
(コッコ さん)
>>128 「愛と憎悪は紙一重」
(hinn さん)

《作者の他の作品》
・私の好きな、あいつ。
・空腹キケンちゅういほう
・私はあの時恋をして、あいつはあの時こう思う。


只今、イベント開催中です。
詳しくは>>110>>131へ。

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Re: 気まま自由な短編小説 『イベント期間中!』 ( No.124 )
日時: 2016/04/08 23:13
名前: 彩都 (ID: jtELVqQb)

『黒縁ダテメガネくんの秘密』

 ある晴れた日の中、黒の学ラン姿の人間とセーラー服姿の少女が校舎裏に来ていた──学ランの人間は鼻に絆創膏を貼り付けていた、少女はとても可愛い、クラスの有名な女子だった。
「あのっ! 好きです!! 付き合って下さい伊呂波君!」
 少女は学ラン姿の人間──伊呂波に恋文を渡す、伊呂波は仕方無く、頭を掻く。
「分かったよ、答えはまた今度──そうだな、来週の月曜日に出すよ」
 伊呂波がそう言うと少女は喜んだ。
「やった! 有難う伊呂波君!」
 そう言いながら、少女は走って消える──そして、伊呂波は少し溜息を吐いて隣の壁に話しかける。
「おい、居るんだろ? 仁保(にほ)?」
 そう言うと、窓を開けて仁保が言った。
「うん、居たけど? 面白いよなぁ──お前の正体に気付かない人間が少ないのは──」
「もしも私の招待をバラしたら、この学校を退学しないといけない──分かっているのか?」
「分かってるよ、衣芦葉ちゃん?」
「ちゃん付けするなぁ!」
 伊呂波は顔を赤らめながら、仁保を殴る。

 唄 伊呂波(うた いろは)、ボサボサ髪の人間、顔には、傷があり、鼻の絆創膏がトレードマーク、何時も学ラン姿である、好きな物は甘い物、嫌いな物は軟派な男──まるで、昔の格闘漫画に出てきそうな人間だった。
 そんな人間にも、弱点がある──それは──

「──胸がでかくなってるなぁ、衣芦葉──」
「うぅ……もう、サラシだけでは隠し切れないかなぁ……?」
「まぁ、成長期だしなぁ、もう、バラしちゃえば?」
「それは無理だ! お前も知っているだろ、父上の話を──」
 それを聞くと、仁保はその時の話を思い出す。

「衣芦葉、お前はうちの一族の命により、高校三年間を『男』として過ごせ!」
「父上、それは、難しいです!」
「そうだよ、おじさん、三年間は地味に長いんだぜ? 少しは考え直し──」
「仁保君は黙ってくれ、これは家族の問題だ」
「──分かりました──」
「それでいいんだ、もしも『女』だとバレたら、絶縁だ、これが唄家の宿命──」

 あぁ、懐かしいなぁ、そんな事があった──でも、もうすぐ一年は終わる、残り二年、この調子で頑張らないとな──そう思いながら仁保は衣芦葉の胸のサラシを巻きなおす。
 ここ迄で分かった人も居るが、そう、衣芦葉は女だ、唄家の跡取りとして、高校三年間を『男』として過ごさなければならない、勿論、顔の傷も少し偽物だ。
 では何で、俺が男なのに、衣芦葉の──女子の胸を見ているかと言うと、俺は衣芦葉の番人みたいな者だ、俺はただの幼馴染みなんだけど──勿論、興奮しない訳は無い、だがそれでも我慢しなければならない。
 今、衣芦葉の胸のサイズはB……本当に隠しきれるかが心配だが、思いっ切り締めてやれば大丈夫だろう、成長期とは中々怖いものだ。
 そう思いながら、巻き終わる、そして衣芦葉は立ち上がる、今は夕方の六時、まぁ、『サラシ巻いて遅れた』って言えばいいか、そう思いながら、俺達は帰る事にした。

「もしも私の正体がバレたら、どうする?」
「それは知らない、俺はお前を守るだけだから、最悪俺の家に居候しろ」
「その手もいいね、本当に仁保は頭が良いね」
 ──お前よりかは頭悪いけどな──そう思いながら、話を聞き続ける。
「でも、仁保は色々隠してくれたね、今も今迄も……」

 仁保は私が小さい頃、虐められていたけど、幼馴染みだから、何度も助けてくれた──何度も何度も──何度感謝しても仕切れない様な位護ってくれた。
 だから、何れはその感謝を伝えなければならない、高校卒業したら感謝しないとね──衣芦葉はそう思いながら、二人は帰った。
 まぁ、『サラシ』の所為で遅れたって言っても、二人共怒られたが……

 そして、衣芦葉の家──
「んじゃ、俺は寝る」
 仁保は衣芦葉の家で居候していた、理由は隔離してはバラすかもしれないからだ。
 ピンクのパジャマ姿の衣芦葉を見れる事が俺の特権かもしれないな、そう思いながら、『眼福、眼福』と言いながら、ベッドに寝転がった。
 数時間後──
「仁保ー? 起きてる?」
 突然の事で俺は起きる事になった、目の前には、少しパジャマが着崩れた衣芦葉が居た、一体何が起きたんだ?
「実は……土佐犬に追いかけられる夢を見て、怖いの……だから一緒に寝て? 枕も毛布も布団も用意してるから」
 何でこういう時は用意周到なのだろうか? そう思いながら、俺は仕方無く、『いいぞ』という、すると、俺の布団の中に入ってきた、これはヤバくない? 俺、コイツの親父さんに怒られないかな? そう思いながら、寝た──って寝れる訳が無い、怖くて寝れねぇ!

 翌日──
「どうしたんだ? 寝不足か?」
 お前の所為でな! 心の中でそう思いながら、俺は溜息を吐いた。
 この眠気も我慢して、授業受けないとな──そう思いながら、学園新聞という学校が発行している新聞の所に人だかりがあった、何だろう、と思いながら俺は見に行くと、とんでもない事が書いてあった。
 『伊呂波、まさかの女疑惑!? 知り合いの少年が胸にサラシを巻いていた!?』
 『同じクラスのA君の証言 『伊呂波? あぁ、体育の時も仁保と二人で移動してるよな、何でだろうな? 恥ずかしがり屋か?』との証言』
 『同じクラスのBちゃんの証言 『伊呂波様は何時も仁保君と一緒だよね? 幼馴染みは分かるけど、流石に伊呂波様にくっ付き過ぎでは?』』
 ……どういう事だよ、これ──? 何で、衣芦葉が!?
「どうしたの、仁保──」
 衣芦葉も事の重大さに気付いた──すると、先生の声がした、職員室行きの俺と衣芦葉──

「まぁ、御父様から話は聞いておりましたが……」
「あぁーうん、聞いていたんですね……」
 俺は少し驚きながら先生と衣芦葉と話す。
 すると、衣芦葉の父親が、学校に来た、そして、新聞を見る、すると、父親は言った。「すまん、昨日、怒ったりなんかして……」
「そこじゃないでしょ!?」
「確かにな……分かっているのか……? バレたら絶縁だ……」
「はい……分かっております……」
 珍しく衣芦葉がションボリしていた、まぁ、そうだよな。
「私はこれで……」
 下を向きながら、衣芦葉は喋らない、なので、俺が言う事にした。
「おい……絶縁するんだよなぁ? だったら、仁保がこの子を──衣芦葉を育てても、いや、居候してもいいよな? 俺も居候していたからな──」
「──いいが……?」
「有難う御座います……」
 俺は深々と頭を下げる……これで、俺の家に荷物を運ばないとな……

 その後、話は色々と動いて、衣芦葉が女の子って言うのはバレた、だけれど、俺と一緒に住むっていう事はバレてはいなかった。
 さよなら唄家、お久し振り仁保家、懐かしい自宅だった、一応母親にも家族にも話は通している。
 これから一緒だな……衣芦葉……

その日の夜、黄色のパジャマ姿の衣芦葉が来た。
「どうしたんだ、悪夢か?」
「いや……そうじゃなくて……」
 モジモジとしている、何だろうか?
「あっあのねっ! 言わなくちゃいけない事があって……」
「何なんだよ、感謝か? 感謝はしなくても──」
「そうじゃなくて!」
 あまりにも顔を赤らめていて、俺は驚いた。
 そして、衣芦葉は言った。
「実はね……仁保の事が好きなんだ! だから……付き合って欲しい!」
 いきなりの事で俺は驚いた、まさか告白とは……って何で?
「だって……男同士で付き合うなんて、ホモと思われるでしょ? 今迄は──でも、今は女って分かっちゃったから……今迄虐められてきた時も助けてくれたし……何度も何度も感謝しても仕切れないもん! だから──」
 俺は右手で衣芦葉の口を止めた──そして、俺は言った。
「嬉しい……俺も何時告白するか、悩んでたんだよ、俺は一目見た時から、お前を護りたかった、だから俺はお前を護ったんだよ、だから、俺と付き合ってくれ、衣芦葉」
 そう言うと、顔を赤くして、その後ポロポロと大粒の涙が出る。
「うっ嬉しい……! これが好きって言う気持ちが通った瞬間なんだね……!」
 そして抱き締めてくる、すると、何か柔らかいモノが……
「って流石にブラは付けなさい!」
「急におかん!?」
「おかんじゃねぇ!」
 急におかん口調で言ったので、勘違いと言っておいた。
 こうして、俺は衣芦葉と付き合う事になった。
 明日から、バラ色人生が待っていると思うとドキドキした……
 俺の恋愛人生は始まったばかりだ……

おまけ

見りゃ分かるけどいろは歌にしました。
なので、仁保って名前に……ってその前に仁保って名前あるのかよ!? って驚きました。

次の名前はどうなるか……(汗)?

>>狡猾な感じで、恋物語にして欲しいです(^▽^)
すみません! 狡猾な感じ出せませんでしたぁ!(スライディング土下座)

って今回の話はありかなぁ? 多分、ダメとは思うけど……(汗)

Re: 気まま自由な短編小説 『イベント期間中!』 ( No.125 )
日時: 2016/04/09 15:36
名前: Cookie House (ID: l.IjPRNe)

自分で出したお題のわりにコメントが遅くて申し訳ありませんが……

こんさんやっぱりすごい!

ちゃんとリクエストこなすのも、ちゃんとお話がおもしろいのも、

感激ものです!!

感謝感激雨アラレ!!(あれっ……)

これからも執筆ファイトです!応援しています!

   相変わらず《!》が多いCookieHouseより

Re: 気まま自由な短編小説 『イベント期間中!』 ( No.126 )
日時: 2016/04/09 23:03
名前: こん (ID: 6CzRMEj0)

>>Cookie House さん

いやいや、そんなそんな…!!
そう言っていただけて嬉しいです。

あまりひねりがないかな、つまんないかな、と心配していたので、良かったです。

また気が向いたらお題をいただけると嬉しいです。

Cookie Houseさんの小説もまた読みに行きます!!

Re: 気まま自由な短編小説 『イベント期間中!』 ( No.127 )
日時: 2016/04/14 13:25
名前: hinn (ID: yWbGOp/y)

彩都さんへ
お題出してもいいですか!!

「愛と憎悪は紙一重」でお願いします…|ω・`)ソッ

Re: 気まま自由な短編小説 『イベント期間中!』 ( No.128 )
日時: 2016/04/14 23:02
名前: 彩都 (ID: hAr.TppX)

『愛と憎悪は紙一重』

 私の名前は淦佐(あかさ)、新婚一年目のサラリーマンだ、最近は、同僚の田奈(たな)と不倫をしている、勿論田奈にも結婚しているという事は秘密だ。
 そして、妻は浜屋(はまや)という──夫婦別姓という物だ──そんな不倫している私の恐怖の一ヶ月を話そうと思う。

 一日目 疑惑
 あぁ、しまった、田奈さんの名刺と家迄の案内が書いた地図をスーツの内ポケットに入れたままだった、これでは、完全に妻にバレてしまう──急いで、スーツを回収しなくて……
 そう思いながら、私は、急いで、家に帰った、スーツは三着あるので、毎日着回している、その一着が洗われずに自分の寝室にあったら、嬉しいのだが──だが、家について、見た所、もう遅かった、地図と名刺がベッドの上に置いていたのだ。
 おっと、早く隠さないと、そう思った瞬間、妻が寝室に入った。
「何で、名刺と共に地図もあるの?」
「いや、前に飲み会があってね? その時に送った時のメモ、基家の地図なだけだよ、気にしないで?」
「そう、男って大変ね」
「あぁ、そうだろう?」
 そんな会話で乗り切ったが、危うくボロを出しそうになった、危ない危ない、そして、時間は進む──

 6日目── 焦り
 おっと、そういえば、今日は妻の誕生日だった、プレゼントは買ったが、ケーキはどうするか、田奈さんに聞いてみよう。
「田奈さん、今日は知り合いの女子の誕生日でね、ケーキは何がいいと思う?」
「ケーキですか──無難にショートケーキ等は如何でしょう?」
「いや、その知り合いは、イチゴが嫌いでね」
「うーん、では、チョコレートケーキはどうですか?」
「あぁ、いいね、有難う、流石、私の彼女だ」
「えへへ、嬉しいです」
 私は田奈さんの頭を撫でる、私は同僚であっても、私の方が年上なのだ、だから、妹の様な感じで接してしまう。
 そして、ケーキを買って、家に帰った、そして、鞄に入れたクラッカーを取り出して、妻の前に鳴らした。
「わぁ、驚いた、覚えててくれたんだ、嬉しい!」
 そのままハグをしてきた、私も逆に強くハグしてあげる。
 今日は、色々大変だが、妻の笑顔で疲れが吹っ飛んだ、明日から頑張ろう。

 19日目 田奈さんの家で
 そういえば、田奈さんの家に泊まる約束があったな、妻には、『徹夜で帰れない』って言っておかなくては、そして言って、何とか、妻には寝てもらう事にした。
 では、入口で待ち合わせている田奈さんを迎えよう、そして、出会って、一緒に田奈さんの家に向かった、だが、後ろで、誰かが写真を撮っている事に私は気付かなかった……
「そういえば、私と結婚してくれるんですよね?」
「えっ? あぁ、そうだね、でも時間が無いから、金も無いから、何れは、ね」
「嬉しいです、こんな優しいお兄ちゃんみたいな年上の人が居て……」
「そうかい? でも私は君より10も離れてるんだよ? それでも結婚とかしたいの? 同年代でも良いのでは?」
 すると、田奈さんは言い返す。
「いえいえ、淦佐さんみたいな頼れる大人が女子は好きなんですよ、何だか『しっかりしている年上の男性』って女子は好きな人が多いんですよ」
「へぇ、勉強になった」
「でしょう? たまには若い女性の声も聞く事もお勧めしますよ?」
「私は君の声を聞くだけで幸せさ」
「そう言う意味じゃないですってばぁ〜」
 そう言いながら、脱ぎ始める田奈さん、彼女はパジャマに着替える様だ。
 私はお酒を飲んでいたので、朧気に見ていた、そして、着替えは終わって、田奈さんは寝てしまった、あぁ、私も寝ないとね。
 そう思いながら、私もそのまま寝た、翌日、家に帰るのか、そう思うと、気が重い。
 あぁ、お酒も飲み過ぎた様だ、完全にダメ人間だな、そう思いながら、妻にバレない様にしなくては、そう思いながら、仕事に向かった……

 20日目 探偵って優秀
「ねぇ、これは何?」
 家に帰ってから、いきなり写真を見せられる、昨日の田奈さんの家に向かった時の場面を写真に収められていた。
「えーと、彼女を家に連れていっただけだよ、酔ってたし」
「でも、素面だったみたいよ、彼女」
「それ何処ソース?」
「探偵に頼んだ」
 ……探偵、こういう時に優秀になるなよ……
「んで、何をしていたの、彼女の家で?」
 また写真を出す、田奈さんの家に入る私が写っていた。
「……つまり、不倫って事でしょう? ちょっとこの女を呼んでよ?」
「えっ!? ちょっとそれは──」
「呼んで?」
 怒気の篭る声で言ったので、仕方無く、私のこの家に呼ぶ事にした。

「どうしたんです、淦佐さん? ってこの人は……?」
「私は、この人の妻である浜屋です、何でこの人と付き合ってたの?」
 えっと、直球過ぎます、浜屋さん……そう思いながら、妻と田奈さんの話を聞こう。
「えーと、私は淦佐さんの事が好きなんです! だから、別れて下さい!」
「何で? 別にアンタの物では無いし」
「でも、私は好きなんです!」
「それはこっちもよ」
「でも……」
「でもも無いわ、私はこの人と結婚しているの、何で別れないといけないの? 別れる原因作ったの、この夫よ?」
「確かにそうですけど……」
 話が私に向かって無いかな? いや、そうだと思う。
 そう思いながら、正座の私は待ち続ける。
「まぁ、何で不倫したか、話を聞かないとね」
「えっ? 私?」
「うん、そう、だから、何で不倫したか、話を聞きたい」
「えーと、彼女、つまり、この同僚の声が可愛いし、スタイルもいいし……」
「何だ、ただの声フェチかよ」
「そう言うお前は鎖骨フェチだもんな」
「うっ! うっさいわね! 誰が何を好きになろうと勝手よ!」
「だったら、声フェチも良いじゃないか」
「声フェチは気持ち悪い、太ももフェチよりも」
「あの、フェチの話ではなく、不倫の話では……」
 田奈さんが話を止めた、ナイス。
「でも、不倫したのは、ダメね」
「そうですね、私にも『妻は居ない』って言ってたのに……」
「えっ? そうなの? 何て酷い夫なのかしら? 二人でボコボコにしません?」
 えっ?何!? 私は二人に処刑されるのか!? 何で!? 田奈さんも乗らないで!
「そうですよねぇ……浜屋さんでしたっけ?」
「えぇ、アンタの名前は?」
「田奈です」
「そう、田奈ちゃん、こんな所に鉄バットと木製バットがあるけど、どうする?」
「では、木の方で、浜屋さんは鉄でボコボコに」
「OK、では、木製を渡すわ」
「ちょっと待て、最悪死ぬぞ、私が」
 そう言うと、二人は言った。
「貴方は、それ程の罪を犯したのよ?」
「そーですよぅー? 二人の女の心を踏みにじった罪、バットで償って下さいね?」
「おいおいおいおい、マジで?」
 そして二人は声を合わせて言った。
「「マジです」貴方」
「ちょっ!? えっ!? うわっ! うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?????」

 27日目 痛覚覚醒
「痛い痛い……」
 そう言いながら、私は白い病院の、白いベッドの上に寝転がっていた、私は、少し溜息を吐いてから、深呼吸に移動する、さて、私がボコボコになった後の話をしよう。

 あの後、本当にバットでボコボコにされた私は、何とか一命を取り留めた、だが、打撲が酷いだけ、という判断だった、まぁ、妻も田奈さんも正当防衛の様な物で刑務所から逃れたのだが。
 まぁ、それで、不倫がバレたので、会社はクビになった。
 まぁ、自分が悪いのだから仕方無いのだが、そして、私は妻と離婚する事にした、そして、田奈さんにも逃げられた。
 全てが全て、自分が悪い、『女って怖いなぁ』、とそう思った瞬間、突然、私の病室に入る者が居た、入ってきたのは、元妻と田奈さんだった。
「あっ、元気ですか?」
 見てみろ、足も肋骨も骨折させられて、『元気です』、『大丈夫だよ』って言えるか?
「あっ、そうそう、アンタに話があるの」
 おいおい、結構痛い目に逢わされて、それでもまだ、何か話があるのか?
「うん、結構重要な話、慰謝料頂戴?」
「あっ、それ、私もです」
 二人して、慰謝料請求かよ……私は溜息を吐いてから、言った。
「もう、女には関わらねぇぇぇぇ!!」
 そう大声で言った瞬間、元妻に殴られる……

 30日目 無職
 はい、現在無職です、お金も貪られた、あの悪魔に……
 まぁ、自分が悪いんです、うん、そうしよう、そう思いながら、窓から見える空を見た、空は何時見ても美しいなぁ、そう思いながら、骨折していない右手で、飲み物を飲んだ……
 まぁ、これが私の恐怖の一ヶ月だ、まぁ、自分的に結構酷い所を浮き彫りにしてみたが、これでどうだろう? 女の恐怖を感じれていたら私は嬉しい。
 まぁ、世の中の男性はこれより軽いと思うが……これを見ている男子に言っていく、不倫だけは絶対するな、それだけが私の経験の中で言える事だ。
 という事で私は、新しい仕事を探すべく頑張るか……くれぐれも男性諸君は女性を怒らせない様に、不倫しない様にしておけよ? これは経験者の俺の忠告だからな……ちゃんと肝に銘じていけよ……またな、これで俺の経験談は終わりだ、また話せる日が来るといいな、ではまた。


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