コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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恋愛物語
日時: 2016/04/03 19:56
名前: リュー (ID: Dbh764Xm)

恋愛系の短編集です!
なにかと注意してみていると、色々と繋がっていくお話です!


*注意事項*
荒し、なりすましはやめてください。迷惑です。
誤字は優しく教えてください!




目次

ホントにホンキで >>1-4
単純コイゴコロ >>5-6 >>9-21
空色ココロイロ



*お客様*

どみの様
こん様
てるてる522様
ちょこみるく様

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Re: 恋愛物語 ( No.16 )
日時: 2016/03/21 12:49
名前: リュー (ID: G/Xeytyg)

廊下にいたのはお兄ちゃん。
今朝、私の教科書と自分の教科書を間違えて持ってきてしまったらしく、返しに来たんだとか。
お兄ちゃんの隣には美樹おねえちゃんがいた。
やっぱ仲いいんだなあー、この二人。
「じゃーな、チヤ」
お兄ちゃんは振り向いて手を振り、自分の教室へと向かっていく。
「またねー、チヤちゃん」
美樹おねえちゃんもお兄ちゃんの後を追いながら、私に向かって手を振っていく。
そして少し進んだところへ行くと、私のほうへもどってきて
「さっき友達と好きな子の話、してたでしょ?チヤちゃん、好きな人いるんだー」
「い、いないよっ!………好きな人なんて………!」
私の顔は見る見るうちに赤くなっていくのが、私にもわかる。
「チヤちゃん」
美樹おねえちゃんが少し真剣な顔になり、ちょっとこっち来てと言わんばかりに、手招きをする。
私は美樹おねえちゃんのもとへ顔を寄せ、美樹おねえちゃんは私の耳元でささやいた。
それを聞いて私は決めたのだ。
「わかったよ、美樹おねえちゃん!私、頑張るから!」
私は笑顔で、大声でそう言った。
ここは廊下で、そんな大声を出すとみんな私に視線を集める。
私はハッとして、うつむいた。
恥ずかしい………

Re: 恋愛物語 ( No.17 )
日時: 2016/03/23 17:21
名前: リュー (ID: Yv1mgiz3)

私は、小さい頃から苦手だった。
勉強も、友達とコミュニケーションをとることも。
相手を気遣うことも、空気を読むことも。

そして、素直に気持ちを伝えることも、難しいことも。

私は、運動以外の全部が苦手だった。

でも、伝えたいです。
先輩………
最初は、単に『気になる』だったけど。
でも、たぶんこの気持ちは、この気持ちは………

いつの間にか『恋』に変わってたんだ。

私、ムズカシイのは苦手です。
だから、単純にでもいいですか?
『好きです』
って。
なんにも飾っていない言葉だけど。
でも、そんな『ブナン』な言葉を先輩に伝えたいです。
それが一番、私らしい気持ちだから。
単純な気持ちだから。



「先輩へ
先輩に用事があります。
放課後屋上へ来てください。
渕東の妹より」
そんなメールを、お兄ちゃん宛に送って、私は屋上へと向かった。


お兄ちゃんなら、わかってくれるはず。
先輩に、見せてくれるはず。
もし見せてくれていなくて、先輩が屋上に来てくれていなかったら、そのときは運がなかったと思って諦めよう。
そして、もし来てくれていたら───この気持ちを伝えよう。
そんなことを考えながら、私は屋上のドアの前についた。
「大丈夫。私ならできるはず、できるはず………」
右手を胸に当て、自分に言い聞かせる。
大丈夫、大丈夫………

ドアを思いっきり開ける。
怖くて、思わず目を閉じてしまっていた。
その閉じていた目を、ゆっくりと開ける。
そして、屋上には───
先輩がいた。
「あ、渕東の妹。おれのこと呼び出したろ?渕東宛にメールが来ててさ。渕東に見せてもらったんだよ。なんだー?用って」

Re: 恋愛物語 ( No.18 )
日時: 2016/03/23 17:43
名前: リュー (ID: Yv1mgiz3)

先輩は相変わらずいつもの調子だ。
「せ、先輩、その………あの、えっと………」
緊張で声がでない。
いや、声は出るんだけど、言葉がでない。
伝えなきゃ、『好きです』って。

Re: 恋愛物語 ( No.19 )
日時: 2016/03/23 17:59
名前: リュー (ID: Yv1mgiz3)

決めたんだから。
でも、なかなか言えない。
すると、先輩が
「お前の兄ちゃん───渕東、いいよなー。田山みたいな子が彼女で。ほんっと、羨ましいよなー」
と言った。
心なしか、先輩がいつもより焦っているように見える。
「どうしたんですか?急に」
訳のわかっていない私に、先輩が私の目を見ていった。
「いや、羨ましいじゃん?渕東たち。だから、俺も、彼女ほしいなーとか思ってさ………いや、だから………」
頭をかきながら、先輩は
「あー、もー!好きってどう言えばいいんだよ!」
と叫んだ。
「先輩………?」
先輩は、あっ!と口を手で塞ぐ。
先輩は焦っているようすだけど、私は反対に興奮していた。
嘘でしょ、嘘でしょ、嘘でしょ、嘘でしょ!
まさかこれ、夢?
ほっぺたをつねっても、ちゃんと痛みを感じた。
夢じゃないのか………
じゃあ、私の周りに誰かいるとか?
辺りを見回してみたけど、私と先輩以外に誰もいなかった。
やっぱ、いないよね……
じゃあ、さっきの

Re: 恋愛物語 ( No.20 )
日時: 2016/03/23 19:37
名前: リュー (ID: Yv1mgiz3)

じゃあ、さっきの『好きってどう言えばいいんだよ!』って言葉──遠回しな告白とも受け取れる言葉を、素直に、私に向かっての言葉だと思ってもいいんだよね?
「あ、っその、渕東の妹!さっき言ったことは、えっと、えっと………」
先輩は顔を真っ赤にしていった。
でも、吹っ切れたみたいに、
「あー、もう、じれってー!俺、チヤちゃんが好きなんだよ!そりゃー、会ってからたった三週間しかたってないけど、でも、好きなんだ!」
と言った。


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