コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 『R−18』
- 日時: 2018/12/15 23:21
- 名前: 彩都 (ID: okMbZHAS)
カァカァ、カラスの鳴き声を聴きながら、海辺の近くの崖に立っていた上半身裸の少年の髪が靡く。
少年は大きく深呼吸をして、大きな海を見渡す──遠く遠くの奥、そこには綺麗な国、『ニホン』が存在していた──そして少年は一言、呟いた──
「──俺が、『このセカイ』を潰さないと──」
そう呟きながら、後退した──その崖には九つの綺麗な木の棒が刺さっていた──その木の棒は若干濡れていた──
『R−18』 第十部 開幕──
始めましての方は始めまして、何時も彩都の作品を読んでいる方は感謝します。
彩都(サイト)と申します。
今作で八作目です、まぁ、何とも小説のスレを作っては一ヶ月一回のみ更新とか、呑気にやってます。
さて、今作は名前が危ういですが、気にせずお読み下さい、そんな描写無いし。
まぁ、本音を書けば、『18歳未満の少年少女しかいない孤島』の物語ですね、なので『R−18』。
後、コメントはその章が終わったら、書き込んで下さい。
それでは本編をお楽しみ下さい──
第一部 書くかなぁ?
第二部 ありますよ。
第三部 存在します。
第四部 無い訳無い。
第五部 半分終了か?
第六部 折り返しか?
第七部 多分終盤か?
第八部 何か消える。
第九部 九割終了か?
第十部 回収多いな。 ←今ココ
第十部 『選択過多少年』
↓
第十部 第一部 プロローグ 過去と今を行き来する『モノ』 ←今ココ執筆中
↓
???
第十一部 有る訳無い
目次みたいな何か
>>0
親記事に決まってるだろ、何書いてんだこのアホスレ主は。
>>1
物語に対しての初レス、この更新で色々決まるか。
>>2
新キャラが出ました、たったそれだけですね。
>>3
物語は、少しずつ進む……
>>4
アキナちゃんは強いんだぞ!
>>5
彩都さんはあまり七草粥は好きでは無いです。
>>6
新名所、桜崖、落ちても安心。
>>7
西の地区長、登場、西のどの地区かは不明。
>>8
今回は戦闘回、何で戦闘を書いているんだろう? 自分的にはプロローグでは戦わない様にしているのですが……
>>9
戦闘終了&アキナの伏線を貼る、一体アキナは何者なんでしょう? 気付いてくれると嬉しいですねぇ。
>>10
アキナの小話、これで前回の投稿分の伏線は回収出来たか……?
>>11
勝手に決まる物語。
>>12
椎名の地区の地区長、ロバート・ダニエル・ジェームズが登場、実は『=』とか使いたかったけど、よく分からなかったから、『・』でご誤魔化しました。
>>13
さぁ、物語も中盤戦ですね、十夜とアキナは別行動に。
>>14
キャラのバーゲンセールですね、どれだけ新キャラ出せるだろう?
>>15
遂に登場、『能力』、どんな説明なのか? 後、全員紹介したいのに文字数が足りな……
>>16
やっと全員出し切る事が出来ました、さぁ、次回から、やっと物語が動き出します。
>>17
ん? あんまり本編が進んでいない……? 後、やっとアキナ登場。
>>18
原理さん、アンタって奴は……嘘でしょう!?
>>19
遂に十夜にバレてしまうアキナ! 一体どうなる!?
>>20
バレたから適当になりました、えぇ。
>>21
二日目開始、そして此処で大きい伏線を張る、さぁ、最終回で明かす設定になりました……忘れていなければいいですが。
>>22
今回は名前ネタ、完全に作者が悪いですね、名前は……誰だよ作者? ……彩都なんだよなぁ。
>>23
今回は他のキャラを掘り下げてみた、霜月を書くのが楽しかった。
>>24
他のキャラが久し振りに登場、完全に作者はキャラを忘れている模様。
>>25
名前ネタ、再臨、まぁ、面白いから、やらかしました、えぇ。
>>26
段々と集まっていきますねぇ。
>>27
プロローグなのに、葉月奪還編が始まります。
>>28
謎のキャラ登場、周防君、地味に入力めんどくさい名前。
>>29
今度の新キャラは二人です、おまけに兄妹です。
>>30
妹の名前を設定していないので、困りながら書きました。
- Re: 『R−18』 ( No.21 )
- 日時: 2018/03/17 21:52
- 名前: 彩都 (ID: MMm5P7cR)
二日目の朝である、二日目の……『地獄』である。
十夜は静かに起きて、四つん這いで這って、外を、周りを確認する、外は少し明るく、まだ青色が濃かった。
体内時計で多分朝の五時だな、と判断して、何とか立ち上がる、片足でジャンプし、近くの松葉杖を手にする。
そして十夜は欠伸をし、外に出る、その理由は外の新鮮な空気を吸う為だ──
十夜が外に出ると、飲み物片手に縁側で師走原理がニコニコと笑顔で虚空を見ていた、そして十夜が、原理の前に立って、同じく虚空を確認した。
「…………」
にやにやと、にやにやと、口を歪ませ、原理が十夜を背後から見つめる、十夜はその場で深呼吸をし、空を見ていた──すると飲み物片手に原理が呟く。
「……どうして、こんな時間に起きたの?」
「……さぁ、どうしてでしょうか? 不思議ですね」
十夜はそう言って、あっさりと返答する。すると原理が静かに言う。
「昨日は……とても驚いたかしら?」
「……何が?」
「いや、ほら、アキナちゃんの事」
「……うーん、確かに驚いた、でも、『それさえも許す』のが兄だと思うんだ」
「ふぅん? 君の兄って考えは相当大きいんだね?」
「まぁね? だって、これは『九人の存在が貫いて持っていた考え』だからね?」
「『九人の存在が貫いて持っていた考え』…………? それってどういう事? ってか、九人の存在って?」
原理が不思議そうに言うので、十夜は静かに返答する。
「えーと、大まかに言えば、俺の家の近くにある九個の墓に眠っている九人の存在の事です、この『R−18』を壊そうと奮闘した、と言われる九人です、俺はそんな九人になりたいんです……! だから、俺はこの『R−18』を壊したいんです……! そして俺の親にも、アキナの親にも、アキナの前世の親にも、色々な存在の色々な親に会わせたいんです……! だから、だから……俺は『18歳になったら、ニホンを……ぶっ壊す!』って決めているんです……アハハ、ガキっぽい考えでしょう? どうぞ? 笑えば良いです」
十夜がそう言うと、原理は静かに飲み物を飲んで、返答する。
「中々に、中々にカッコいい夢、思いだと思うよ? でも、『それ』をするには……相当の体力、相当の時間、相当の……『人数』が必要になるわ、それでも、これら三つを集める事が出来るかしら?」
原理の発言に十夜は息を飲み込んで返答する。
「体力はまぁ、つければ良いですし、時間も……作れば良い、でも、『人数』だけは……どうにもなりませんねぇ……だから、『何か他の方法がある』と考えます、『人海戦術』が無理なら、『人川戦術』、『人滴戦術』でも、何でもすれば良い、少人数でも、行ってやりますよ」
「そう……夢を持つ事は重要よ、更にその『夢の大きさ』も重要、後はその夢が『叶えられるかどうか』って事……私はその夢、応援するわ、だって、『九人も何も出来なかったのに、たった一人、十人目の行動で変わる』だなんて、さぁ……?」
「……確かにそうですね……だから、俺はその『夢』を成し遂げなければならない……そして──」
十夜の発言を聞いて、原理はその場で噴出してしまう。
「あ、あは、アハハハハハハ! な、何それ!? 何その『夢』!? な、な、な、何て面白い『夢』なの!?」
「ちょっ!? 笑わないで下さいよぉ!? 真剣に考えた『夢』ですからぁ!」
笑う原理に対し、怒鳴る十夜、そして涙目になりながら、原理が言葉を紡ぐ。
「ご、ゴメンなさい……で、でも、とんでもない『夢』過ぎて……笑うしかないわよぉ!」
「えぇっ……!? そうですかぁ? 俺的には結構普通な『夢』なんですけどねぇ?」
そう言う原理に返答する十夜、そして玄関が動いて、其処からアキナが現れる。
「ふあーあ……良く寝たぁ……って、お兄ちゃん? 今日も朝早いねぇ? ユキタニの家じゃないのに?」
そう言うアキナに対し、十夜が言う。
「おっ? 起きたか、アキナ……さん?」
十夜がそう言うと、アキナはその場で噴出してしまう。
「フフフ……もう、お兄ちゃん? 私の精神年齢とか、その他が大人だからって、アキナって名前にさんをつけるなよぉ? 『意識は前世からだけど、それは中身の問題、外見はまだまだ幼い子』なんだから、別に呼び捨てでも良いよぉ?」
「えっ? で、でも、一応は、な?」
「だぁめ? 流石に呼び捨て、ね?」
「えぇっ……? あぁ、もう分かったよ……」
十夜はアキナの発言に諦める事にした。
「まぁ、仕方無いさ? だって、『体が覚えている』からな?」
「ハハハ、そういう私もそうなんだけど……」
十夜、アキナがそう言って、その場で笑う、そんな様子を見ていた原理が言う。
「アンタ達……まるで兄妹というより、恋人同士に見えるわね?」
「はぁ? 恋人ぉ? 流石にアキナは妹だから、そんな疚しい気持ちや変な気持ちはねぇよ?」
「そうだよ? 原理さんは可笑しな事を言うなぁ? 私とお兄ちゃんは『兄妹』なんだから? そんな『禁断な恋』は出来ないよ?」
「『禁断な恋』? どういう事だ?」
「えっ? あぁ、家族や兄弟で恋愛する事はダメなんだよ、ニホンの法律で」
「マジかよ、恐ろしいなぁ?」
「…………本当に仲良しね、この恋人……基、兄妹……」
原理は十夜とアキナの会話を見て、そう呟いた──
- Re: 『R−18』 ( No.22 )
- 日時: 2018/04/14 21:57
- 名前: 彩都 (ID: HBvApUx3)
「……さて、それじゃあ」
原理はそう言って、静かに立ち上がり、十夜に言う。
「それじゃあ、私は家の中に入るけど……二人共入る?」
「あっ、入ります、朝の運動も終わったし」
「へぇ、お兄ちゃんそんな事をしていたんだ、まぁ、私も入るけどね?」
「そう、それじゃあ、アキナちゃんは十夜君の支えを」
「はい」
原理の発言を受けて、アキナは十夜の左手に肩を掴ませ、一緒に歩く、そして家の中へと入る。
「ふぅ……中々に暇ね、朝過ぎるからかしら?」
「それもあるけれど……そもそも皆、いや、この家の面々はこんな朝早くから行動していないだけじゃね?」
「……それもそうね、それにしてもユキタニの家って早起きなのね」
「えへへ、ユキタニの場合、『早起きは三文の得』を信じているからね? 皆早起きさ」
「へぇ……中々に面白いわね、ユキタニは……」
原理はそう言って、静かに飲み物を飲む、そして十夜に言う。
「……そういえば十夜君、貴方の苗字って、どんな苗字かしら?」
「えっ? あぁ、俺の名前は日下部、日曜にの日に、下腹部の下、そして部屋の部で、『くさかべ』って読むんだ」
「……中々に難読ね、私の師走もそうなんだけど……」
「…………」
二人の会話を聞いていて、一般的な名前であるアキナは少し無言になった、すると原理が無言状態のアキナに発言する。
「そういえばアキナちゃんの苗字はどんな感じ?」
「えっ!? わ、私ですか!? 私は……朝倉、朝食の朝に、倉庫の倉で、『あさくら』です……」
「……一般的ね」
「そうだよなぁ」
「煩い! 一般的じゃないアンタ等に言われたかねぇよ! ってか、普通、『田中』とか、『朝倉』、『佐藤』、『斎藤』とかが普通なんだよ!? 普通じゃないアンタ達に言われたかねぇ!」
「一般的じゃないって!? 流石に師走は知らんが、俺は普通だと自負している! 日下部は簡単に書けるから覚えやすいだろ!?」
「私も覚えやすいわよ!? 十二月の師走って覚えれば!」
「じゃあ、私も覚えやすいよな!? ってか、お兄ちゃんの場合、初見で読めない!」
「うぐっ! た、確かにそうかもしれないけれど、逆に師走の方もだろう!? 師走って、ニホンの昔の暦だしぃ!師匠で師を『し』で読める可能性はあるが、『走』を『わす』って読めないでしょう!?」
「いや、読めない可能性もあるけれど、『日下部』よりかはマシよ!? そもそも『日下部』って、『日』が『くさ』って読めないし! 『下部』で『かべ』とは読めるけど!」
「何だと……!? じゃあ、『師走』、『朝倉』、『日下部』の内、『日下部』が読みにくいだと……!?」
驚愕する十夜、そして十夜はもう一つの事を思い出し、原理にぶつける。
「だ、だけど! 娘の名前に『原理』ってつける奴は可笑しいだろ!? 俺やアキナは簡単だ! だけど、娘に『原理』はない!」
「あら? それはどうかしら? ニホンでは『キラキラネーム』っていう、他との個性をつける為に奇妙奇天烈な名を付ける風習が残っている、『原理』って名前にすると、『唯一の名前』っぽく感じるから、両親がつけたかもしれないわよ! ってか、逆にアキナちゃんはどうなのよ!? アキナ、私はどんな漢字か知らないわよ!?」
そう言う原理、するととばっちりを受けたアキナが驚愕する。
「えぇっ!? 私に飛び地!? いや、飛び火!? 何で!? 何で私!? ……仕方無いなぁ、私の名前は、『安芸菜』、安い、芸の、菜っ葉の菜で『安芸菜』だよ」
「…………」
「…………」
十夜と原理はアキナの漢字を聞いて無言状態になる、無言状態なので、アキナが怒鳴る。
「おい!? 何で黙る!? 安芸ってのは、昔のニホンの知名だぞ!? カッコいいだろ!?」
「いや、流石にそれは無いな、まず、昔の地名をつける両親が凄い」
「だよねぇ、原理や十夜より怖い」
「うぉい!? お前達!?」
原理と十夜、二人の発言に驚くアキナ、そして原理、十夜が言う。
「ていうか、ずっと、アキナアキナって聞いていたから、春夏秋冬の秋に、大きいに示すの奈を思っていた」
「私は明るいに菜っ葉の菜で『明菜』と思っていたわ」
「うぉい!? 特にお兄ちゃんにはアキナって名前を覚えて欲しいよ!? 何年貴方の隣にいると思っているの!? 三年以上だぞ!?」
「いや、それもそうなんだが……口頭だけだから、案外漢字って忘れやすいんだなぁ……」
「だよなぁ」
「えぇっ……二人共、それは酷いよ! 流石に……人の名前を差別するなぁ!」
アキナが原理、十夜の二人に向かって、大声で叫ぶ、すると原理、十夜、アキナの前に、ロバートを取り合う二人の女性と椎名が現れて、女性二人がハリセンで原理の頭、アキナの頭を、椎名が十夜の頭にハリセンを当てて怒鳴る。
「お前等うるせぇ!」
「眠いんだから大声で起こすな!」
「睡眠妨害!」
「あだぁっ!?」
「いてぇ!?」
「ひぎぃ!?」
原理、十夜、アキナの三人は頭を叩かれて、その場で悲鳴を上げる──そして原理、十夜、アキナの三人の頭を叩いた女性二人、椎名の三人は『ふぅ、やれやれだ……』と呟いて、ハリセンを床に落とし、三者共、寝床がある場所へと戻って行く──
- Re: 『R−18』 ( No.23 )
- 日時: 2018/05/19 22:20
- 名前: 彩都 (ID: sFi8OMZI)
「何だい何だい? って、三人共、どうしたの?」
走って駆けて来たロバートが言う、そしてロバートは冷や汗を流しながら、十夜、アキナ、原理の三人に言う。
「お前を狙う女二人」
「と」
「椎名にやられた」
「あっ……うん、あの子達と、椎名君かぁ……確かにあの三人、低血圧だからなぁ……」
ロバートはそう言って、頭を掻いて、首を傾げる、そして三人を寝転んだ姿から、直角に座らせて、発言する。
「まぁ、三人の気に障った事でもしたんだろう? こちらから謝っておくよ、でも、原理君は毎度の事だから許されるかどうかは分からないけれどね?」
「えぇっ……」
「マジかよ……」
十夜とアキナはそう言って、横目で原理を見る、すると原理は舌を出して、『てへっ!』と、言う。
「……原理君は反省の色なしかぁ」
「ありますあります! 反省していまぁす!」
「はぁ……君と言う奴は……」
ロバートは頭を抱え、静かに呆れる、そしてロバートは立ち上がって、三人に言う。
「あー、後、もうすぐ朝ご飯だから? 早く来た方がいいよ?」
「あっ! そうなのか!? 有難う、ロバートさん!」
「サンキューです! ロバートさん!」
「…………」
ロバートの発言に対して、十夜、アキナが返答する、『元気だなぁ』と、少し半笑いのロバート、そんな中、原理だけが無言だった──
「……、どう、しよう、かな、……」
霜月 海棠(しもつき かいどう)は玄関前の十夜、原理、アキナを見て、その場で立ち続ける、すると十夜が霜月を見て、反応した。
「あっ、霜月さんじゃないか」
「ひゃう!? って、私、の、名前、を、覚えて、くれた、の!?」
名を呼ばれ、驚く霜月、そんな霜月に対し、十夜が言う。
「んー? そりゃそうだろ? だって、こんなに可愛いのに、忘れる訳無いだろぉ?」
そう言う十夜に対し、顔を赤らめる霜月。
「そ、そんな……可愛い、だなん、て……と、十夜、君? そ、そう言う、のは、隣、の、アキナちゃん、や、原理、さんに、言うべき、だと、思う、んだ……」
「えっ? どうして? 可愛い人には可愛いって言わなきゃダメじゃん? そうやって、自分を卑下しなくても良いんだよ、霜月さん? アンタにはアンタなりの『可愛い』ってのがあるんだよ、だから、そうやって、引っ込まずに前に出ようぜ?」
「……、十夜、君は、優しいんだね……、こんな、何も、出来ない、私に対して、優しく、言葉を、投げかけてくれる……、まるでロバート、さんの、ようだ……」
「そ、そうかぁ? 俺は俺で、普通の事を言った気がするんだけどなぁ? だって、人には、千差万別の種類があるんだからさぁ? 俺は俺で、アンタを『可愛い』って思ったから、『可愛い』って言葉を発しただけだぜ? 俺はあんまり霜月さんと仲良くないから分からないけれど、霜月さんと付き合っていると、『可愛い』以外の言葉も見つかるかもな?」
「……え、えへへ……、何だか、照れる、なぁ……」
もっと顔を赤らめる霜月に対し、十夜が『そうか! 照れるって事は良い事だぞ!』と、十夜が言う。
「は、はぇっ? ど、どうして、照れる、って事は、良い事、なの?」
「んー? だって、可愛い人がもっと可愛くなる、カッコいい人が可愛く見える、どんだけ凄い人でも、『可愛い』は見つかる! そういうもんなんだよ! 『可愛い』ってのは!」
十夜はそう言って、親指を立てる、『可愛い』、ねぇ……霜月はそう思いながら、にやり、と笑って、『うん!』と、元気に言う。
「有難う、十夜、君……!」
霜月は十夜に近づいて、十夜の頭を撫でる、十夜は、少し照れ臭そうに、『なっ、何なんですかぁ!? 恥ずかしいです!』と、発言する、そして霜月は『この子、こういう所、可愛いなぁ?』と、思った──
「…………」
珍しい組み合わせだ、否、初めて見る組み合わせだ、水無月 音塚(みなづき おとづか)は、そう思いながら、霜月の背後で十夜と霜月を見る、そして目を下にやると、頭を押さえる椎名と原理の姿が。
よくよく見ると、十夜の頭にも少しだけ膨らみがあった……何だ、男の子特有の膨らみじゃないのか、水無月はそう思いながら、『何してんのぉ?』と、二人に言う。
「んー? あっ、水無月さんだ」
「えっ? あっ、水無月、お早う?」
「えぇ、貴方の姉の水無月よ? 霜月、お早う?」
元気に挨拶する水無月に対し、霜月が問う。
「で、どうし、たの? こんな、朝、早く、から?」
「んー? ただ単純に目覚めただけよ、ただ、ね?」
「へぇ……」
「それで? 貴方達は何の会話をしているの?」
首を傾げる水無月に対し、十夜が言う。
「『可愛い』の話」
「……はぁ? か、可愛い……? け、結局どんな話なのよ……?」
水無月がそう言うと、霜月が言う。
「た、単純に、言えば、『どんな、人でも、可愛い!』って話」
「…………うーん、良く分からないわね? 理解力が少なくてゴメンなさい?」
「いや、良いんだよ、私が、説明、したから……」
そう言って、頭を垂らす霜月、水無月は『アンタの所為じゃないわよ……』と、助け舟を出して、『それじゃあ、私は朝ご飯だから』と、言って、十夜、霜月の前から離れる──あぁ、そうだ、ロバートさんが朝ご飯の事を言っていたなぁ、と、十夜は静かに思い出して、自分もじきに行くかぁ、と、考える──
- Re: 『R−18』 ( No.24 )
- 日時: 2018/06/17 00:04
- 名前: 彩都 (ID: HTIJ/iaZ)
「さて、それじゃあ、さっさと朝ご飯を食べに向かおう!」
十夜が元気にそう言うと、『それも、そうね』と、霜月が返答する。
そして、十夜と霜月が食堂へと向かう、そんな中、アキナと、原理が、頭を抱えながら言う。
「あ、アキナ、ちゃん……私達も食堂に、向かいましょうか……?」
「そ、そうッスね……」
原理の発言を受けて、アキナが返答する、そして、原理とアキナは立ち上がって、食堂へと向かった──十夜、霜月より、少し遅れての行動だった──
「はぁ……暇だなぁ」
頬杖を掻きながら、如月 葛城(きさらぎ かつらぎ)が呟く、すると如月の背後に弥生 翡翠(やよい ひすい)が抱き付く。
「やっほーッス!」
「うわぁ!? い、いきなり何だよ翡翠!? 驚かせるんじゃねぇよ! あー、心臓に悪い……」
そう言う如月に『すまんすまん!』と、元気に言う弥生、本当に心臓に悪いぜ、格好、声、今さっきの行動で……如月はそう思いながら、頬を掻く、するとそんな如月の前に弥生が座る。
「それで? なぁに、暇を持て余してんスか?」
「んぁっ? そんなの決まっているだろう? こんなにも暇なんだよ、朝は暇、基本的に料理は12歳以上の年上のお姉さん、お兄さん方がするんだ、俺はまだ11歳だから、やらなくても良いの、やるのは皿運びだしな?」
「……確かにそれもそうだねぇ? でも、皿運びも案外楽しいよ?」
「はっ! それを言えるのはお前だけだよ? 良く見てみろ? 『ちゃんと皿は置いてある』んだぜ? だから暇なんだよ」
如月はそう言って、溜息を吐く、すると『お早う!』と、卯月 愛嬢(うづき あいじょう)が現れる。
「ようようようよう! 元気にしているかぁ!? 如月! 弥生!」
「あぁっ? アンタよりかは元気じゃないが、普通一般、普遍的な事を言えば、元気じゃないか?」
「そうッスねぇ? 私も有る程度は元気ッスよ? 愛嬢姉さんよりかは元気の質が劣るけど?」
「ハッハッハッ! そりゃ良い事だ! ……それにしても、まだ皆は来ていないのか?」
「あぁ、そうだ、来ていない」
「そうッスねぇ、来ていないッスねぇ……」
「そうか……皿が来ているだけ、料理は作っている途中、か……」
愛嬢がそう言って、頬を掻く、それにしても暇だ、愛嬢はそう思いながら、如月、弥生に言う。
「ふむ! 暇だな! それじゃあ、私は今からマラソンでもしてくるよ!」
「おぅ、そうか、それじゃあ、他のメンバーにもお知らせしておかないとな?」
「そうされると有難いぞ! 如月!」
愛嬢はそう言って、走って、消えた、何とも早い行動力だ、如月はそう思いながら、溜息を吐いた。
「さぁ、煩いのも消えたし、どうしましょうかねぇ……弥生さん?」
「おっと、自分に振るッスか、その話題? ……まぁ、やる事もないッスよね? じゃあ、暇を、弄びましょう?」
「厭だ、暇な事には代わりが無いんだが?」
「ウフフ? そうとも言うねぇ?」
静かに笑う弥生に対し、如月は呆れる。
「全く……アンタにゃ呆れるぜ」
「そう? 勝手に呆れてくれッスよ?」
「あー、はいはい、分かりましたっと」
如月はそう言って、虚空を見上げる、すると、料理担当の身長80cm程度の少女、文月 吻合(ふみつき ふんごう)が、箸を持ちながら、如月に言う。
「如月ー? そこの大きなお皿、持ってきてぇ?」
「はぁ? 全く……近くに置いとけっての?」
如月はそう言って、文月の近くに大きなお皿を置く、すると、文月が『さんきゅう』と、発言する。
「はぁ、面倒な姉さんだぜ?」
「あぁっ? どこが面倒なのよ?」
「そんなの簡単だろ? 人を顎で使いやがって?」
「顎? 私は口で使ったけど?」
「揚げ足は取らない」
はぁ、この姉、本当に口だけはウザいな、如月はそう思いながら、文月を見つめる。
文月の肉体は全長約0.80m、約80cmだった、どうしてこんなに小さいのかは分からないが、身長は流石に『能力』で誤魔化せる事が出来る。
文月の『能力』、それは『体を大きくする』『能力』だった、たったそれだけ、されど、逆に『無限に体を大きく出来る』と、考えたら、相当強い『能力』かもしれない、だが、『能力』を使うのにも、案外体に負担はある、『百害あって一利なし』、それに近いような感じだ、流石に改変するが、『数害あって一利なし』、これが『能力』者にとっては正解に近い。
どれだけ、素晴らしい『能力』、『力』であっても、『絶対何かしらの弱点、弱味、副作用』があるのだ、……まぁ、最近『能力』者は少ないから、あまり、利用しない者も多い、だからこそ、『どんな『能力』があるか、分からない奴も多い』、更に言ってしまえば、『『能力』を持っていても、使用せずに寿命を終える者も居る』ので、『『能力』はなくてもいい』とさえ、考える存在もいる。
まぁ、そう言う文月も『能力』の使用により、『体に痛みが走る』という副作用もある、なので、文月自身も『能力』をあまり使わない、使えない、使う気にならないが──流石に自身の身長を貶された時は除く──そして如月は文月の自身の扱いに、その場で溜息を吐いて、諦める、流石に『能力』持ち、年上と戦うのはよそう、如月はそう判断して、頭を掻いた──
- Re: 『R−18』 ( No.25 )
- 日時: 2018/07/14 22:35
- 名前: 彩都 (ID: ???)
如月はのんびりと椅子に座って、虚空を見つめる、すると、如月の目の前に長月 松永(ながつき まつなが)が現れる、そして、長月はホワイトボートに、『おはよう、きさらぎおにーちゃん』と、書く。
「……あぁ、お早う」
そう言う如月に対し、長月は書いた文字を消して、急いで、また文字を書く。
『どうしたの? うわのそらで?』
「えぇっ? あー……どう説明すればいいだろ? 翡翠ぃ?」
「えぇっ? 私に振るなよ……えーと、大まかに言えば『暇』って言いたいのさ」
『ひま、ねぇ』
そう書く長月に対し、如月が言う。
「お前もそんな所で突っ立ってないで、座ったら?」
「それもそうだね、座れ座れ!」
そう言って、長月を座らせる翡翠、長月は『ありがとう、ふたりとも』と、書く。
「どういたしましてっと?」
「そんな感謝されるような事はしていない」
『そう?』
如月、翡翠の発言を受け、首を傾げる長月に対し、呆れる二人、すると、メアリー 神無月(── かんなづき)が現れる。
「はーっはっはー! 皆! 元気か!? 私は、元気だぞ!? はーっはっはー!」
「…………」
「…………」
『…………』
「…………」
四人はその場で無言になる、そして、メアリーが首を傾げる。
「んー? どうしたんだぁ? 四人共ぉ? 長月ちゃんは仕方無いかもしれないが、お前達三人は無言にならなくても良いんだぞー!」
「あのさぁ?」
やっと翡翠が口を出す、そして、長月のホワイトボードを奪って、大文字で書く。
「んー? 何だ何だぁ?」
そう言うメアリーに対し、『何が言いたいんだろう?』と、オロオロする長月、そして、翡翠がホワイトボードをメアリーに見せる。
「う、『うるさい』……?」
「そうだよ! 大声出し過ぎ! 低血圧の事を考えろ!」
「お、おぅ、そうか……?」
戸惑うメアリーに対し、ホワイトボードの文字を消して、長月に返す翡翠、そして、如月が、『そんな事の為に書いたのか……』と、呆れる。
「はぁ、確かに煩いのは認める、うん」
そう言って、料理を作っている文月が言う。
「文月! 貴様もか!?」
「ブルータスみたいに言うな? お前はカエサルか」
「カエサル? すまんな、私の所では、『シーザー』なんだ」
「そんな豆知識、どうでもいいよ」
文月はそう言って、静かに溜息を吐く、そして、メアリーが椅子に座り、文月に言う。
「それで? 朝ご飯の進捗(しんちょく)は?」
「進捗ぅ? そうだなぁ……九割だな、後は皿に盛り付けるだけだし」
「成程」
『へぇ……じゃあ、もうすぐたべられるね!』
「そうだな、長月?」
メアリーがそう言って、微笑む、すると、五人の前に霜月、十夜が現れる。
「お、おは、よう……」
「お早う、皆さん? えーと、長月君にメアリーさん、翡翠さんに如月君、そして、文月『ちゃん』?」
「お、おぉー、たった一日しか過ごしていないのに、よく、名前を覚えられたなぁ? えーと、十夜くぅん?」
「い、いやぁ、顔とかで判断していますよ? 女性なら、肌色、顔のパーツ、胸の大きさ、格好、身長、ズボンかスカートか、とかで、判断を」
「へぇ、しっかり人を見ている証拠だな? でも、流石に胸を見られるのは……」
「私は身長……」
そう言って、メアリーと、文月が言う、すると、十夜は顔を赤らめて、『胸や身長はまじまじと見ていませんよ!?』と、訂正する。
「はーはっはっー! なぁに、私は冗談だ! どうせ、胸なんか見られても、男が喜ぶだけだ! んで、女は大きいのを揉んで喜ぶ! 男女、両方得だろ? 揉まれるのは恥ずかしいが、見るだけだと、顔を赤らめる男が多いからな? その分からかえる」
「お、おぅ……中々ブラックな性格をしていますねぇ?」
「何処がだ? 女なら、そうだろ?」
そう言って、首を傾げるメアリー、すると、『煩いわよ、メアリー?』と、原理がドアに凭れて発言する、その隣にはアキナがいる。
「おー? 何だ、げんりーか」
「ヘンリーみたいに言うな」
「んで、その隣は確かぁ……春夏冬ちゃんだったか?」
「アキナです、『い』は要らないです」
「そうかそうか、それはすまなんだ」
メアリーはその場で謝って、口を尖らせる。
「それで? げんりーはどうして此処に来たんだぁ?」
「いや、だから、原理と言えって? いや、あんたが煩いから、口を止めに来たのよ?」
「口を? ほう、中々に面白い常套句だな?」
「常套句って、『何時もの事』みたいな意味だから、その使い方は間違っているわよ?」
「およっ?まぁだ、日本語には不慣れだな? ハーフの悲しみ?」
「おい? 全世界の──いや、日本だけか──『R−18』に居るハーフを貶したわね?」
「い、いや! そう言うつもりは無いんだが!? 偶然だ! 偶然! なっ十夜少年!?」
「いや、俺に振られても困ります」
「だってさ?」
「誰も助けてはくれないようだなぁ!?」
衝撃を受けるメアリーに対し、その場に居る面々はただただ、その場で笑うしかなかった、そして、十夜や原理、霜月、アキナの四人は椅子に座って、朝ご飯を待機する──さぁ、一体どんな朝ご飯が出るだろうか? 十夜は少しワクワクしていた──
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