コメディ・ライト小説(新)

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空飛ぶ島の冒険家
日時: 2019/04/04 16:42
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

永遠のルーンはプリーマ島を空を飛ぶ島へと変化させ二人の冒険家を
乗せてあちこちを飛び回る。ユニとゼロの二人はプリーマ島で
様々な場所を冒険する。
1.セコンド島・純潔のリング >>01-05
2.ドリッテ島・寛容と慈愛のリング >>06-10
3.クアルタ島・謙譲のリング >>11-15
4.サンキエム島・救恤のリング >>16-21
5.ロクサキ島・忍耐のリング >>22-28
6.ギムレー島 >>29-32
7.プリーマ島・聖女の選択 >>33-34
8.

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.30 )
日時: 2019/04/03 20:43
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

ラストの手下は島に侵入した輩がいると報告した。
ラスト「そのまま泳がせておこう」
手下「良いのですか?ラスト様」
ラスト「彼らの中にも僕の計画を予測している人物がいるかもしれないけど
計画は実行する。協会に彼らが到着し次第、聖女と他を分かれさせる」

ミーニャ「ねぇあそこにあるのって協会かしら?」
目の前には白い教会が建っている。神秘的な雰囲気を纏っている。誰かに
呼ばれているような感じがする。一歩、ユニが近付いた。すると薄い
透明な膜が隔てた。
ゼロ「ユニ!!」
ユニ「ゼロ!!」
ラスト「すまないね。白の王には退場してもらったよ正確には退場
させられた、かな」
サイファ「セブンスデリット…!」
ラスト「僕はセブンスデリット色欲のラスト、ついでに白の王を殺したのは
傲慢のプライドだ」
ユニの前には黄色のネクタイを締めた男プライドが立っていた。
プライド「さてと俺は聖女を殺せば良いんだな?ラスト」
ラスト「任せるよ、僕もこれからこっちで手一杯になるからね」
ラストが剣を抜いた。プライドは大剣を構える。
ラスト「言っておこう。君たちが手を出せば彼らより先に君たちの首が
飛ぶよ。助かりたいのなら手は出さないことだ」
スペクター「儂らは手を出せんようじゃな…」
スペクターは大人しく諦めた。ユニとゼロは構える。四人が同時に動いた。

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.31 )
日時: 2019/04/03 21:23
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

ラストはゼロの攻撃を受け流していた。ゼロの攻撃はラストに通じることは
あるのか…?
ゼロ「はぁぁぁぁ!!!」
ラスト「その程度では僕を殺すことは出来ません。貴方が僕を殺すのと
プライドが聖女を殺すの…今のところ後者が有効ですね」
重量のある大剣を片手で振るうプライドとその猛攻を防ぐユニ。
プライドの剣がユニの張る結界に当たる度に地面が揺れる。
プライド「黒の王子を信じるのか?ラストに傷一つ付けられないアイツを…
お前の目は狂ったのか」
ユニ「違う。私もゼロもサイファもランマルもスペクターもまだ
諦めてないから!」
微かに結界が厚くなったのを感じた。プライドは舌打ちし大剣を上に
振り上げた。
プライド「その程度の結界、砕いてやるよ!!」
黒い闇を纏った大剣は振り下ろされた。衝撃に煽られユニは防壁に
背中をぶつける。目を開くと既にプライドは大剣を振りかぶりユニとの距離を
詰めていた。ユニは身体を横に向け剣を躱しすぐに飛び退いた。
ゼロの体勢が崩れる。ラストは体勢を崩したゼロの首筋に剣を当てる。
ラスト「このまま首を飛ばすのは簡単だ。死ぬのが嫌なら、彼女を
護りたいのなら素直に闇の力を使うしかないだろう?」
ラストは笑みを浮かべた。
ラスト「君が今までその力を使わなかったのは扱い切れる自信がないから、
そうだろう?暴走すれば彼女に手を掛けてしまうかもしれないからね」

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.32 )
日時: 2019/04/04 13:17
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

気を失ったユニをプライドは見下ろす。
プライド「白の恩恵を受けた聖女も…その程度だったか」
直後ユニはゆっくり目を開いた。黒髪に一房だけ純白が入る。今にも
浄化されそうなほど神聖な力を纏ったユニ。完全回復だ。彼女の背後に
消されたはずの男ヘイムダルが見えた。
プライド「貴様!ラストと俺が確実に仕留めたはずだ…何故…」
ヘイムダル『確かに殺されてしまった。だけど聖女が生き続ける限り
僕はこの世から消滅することは無い。彼女は永遠に転生し続ける。理の
半分である僕を殺すことは出来ない』
ヘイムダルの姿はもう確認できない。だがこれはプライドにとっても
ラストにとっても想定外のことだった。ゼロの髪は真っ黒に染まり
紫に染まった瞳に力が宿る。
ラスト「…そうか…誤算だったよ。理を消すには殺すだけではダメらしい」
ゼロ「喰らえェぇぇぇぇ!!!」
ゼロはラストの胴を切り裂いた。結界が消えユニはゼロに駆け寄った。
プライドの肩を借りラストは立ち上がった。
ラスト「少々…君たちを舐めていたようだ…」
そう言って二人が虚空に消える。協会の中に入ると十字架の中心に嵌められた
白いリング知恵のリングがあった。
サイファ「白の王が聖女のユニ殿に残した物…それが知恵、ですか」
スペクター「とりあえず目的は達成されたんじゃ。島を出るぞ」

別の場所に避難したラストとプライド。ラストの胴には包帯が巻かれた。
プライド「相手はお前を殺す気ではなかったようだ」
ラスト「白に染まった者はとことん甘いよ」
プライド「…そうだな」

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.33 )
日時: 2019/04/04 13:51
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

数万年前に遡る。黒の大陸と白の大陸、その間にプリーマ島は存在していた。
その島の住民は穏やかだった。それは統治者の聖女がそういう性格だから。
白の大陸の王ヘイムダルも度々聖女の元を訪れていた。
ヘイムダル「ユニどうしたんだい?」
ユニ「ヘイムダルさん…私、恋をしました」
黒のメッシュの白髪が揺れた。生まれて初めて彼女は異性に惚れた。
嬉しそうな顔がすぐにしぼんでしまった。
ヘイムダル「嬉しくないの?ユニ」
ユニ「その恋人は…黒の大陸の王の後継者である王子でして…」
ヘイムダル「君が好きだと言うのなら僕は何も言わないよ。僕は応援するさ」
サイファ「ユニ殿、王子がお見えになりました」
ユニは頷いた。彼女はヘイムダルの手を引く。ヘイムダルは彼女に連れられ
外に出た。赤いメッシュの黒髪をした少年が立っていた。黒の王とは
違う。落ち着いた少年だ。
ユニ「この人です。黒の王子様ゼロです」
ゼロ「初めまして白の王」
ヘイムダル「黒の王とは違い礼儀正しい子だ。王よりも君のほうが上に
立つ者としては有能だろう」
ヘイムダルは微笑む。穏やかな風はどことなく不穏な風も運んでいるようだ。

黒の大陸で黒の王はプリーマ島の存在を知った。そこを取れば白の大陸も
手は出せない。その島さえ人質に取れば島と仲の良い白の大陸は身動きが
取れないだろうと考えた。自身の後継者がその島の聖女と関係を持った
ことを彼は知っている。それを利用する。

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.34 )
日時: 2019/04/04 16:41
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

白の大陸。
兵士「王!黒の大陸の襲撃です」
ヘイムダル「全員配置に、彼らを倒し大陸を守れ!」
黒の大陸の手はプリーマ島にも迫っていた。
サイファ「住民の避難、終了しました」
ユニ「ありがとう…!」
不穏な空気が辺りを包んでいた。遠方から二つの大陸が見える。
黒い闇が段々と白い光を侵食しているように見えた。
ゼロ「ユニ…」
ユニ「ゼロ!抜け出して大丈夫なの?」
ゼロ「あのまま言いなりになんかならない」
ユニの手をゼロは握った。サイファはその様子を見守っていた。
???「良いところ、すまないねぇ御二人さん」
黒い羽を持つ若い男は地面に降り二人を見た。サイファは警戒した。
???「警戒しなくてもいいよ?俺は選択させるだけ…俺はロキ、王子様なら
知ってるだろう?ずっと閉じ込められてたけど君の王って馬鹿だよねぇ。
俺の変身術すら見抜けないなんてさ…さてここで君たちには選んでもらう
このまま見ているか、黒の王共々一旦終わらせるか…後者なら俺が
もう一度お前らを出会わせてやるさ、もう一度やり直せるんだぜ」
ロキと名乗った男は両手を広げる。このまま黒の王の好きなように
させているぐらいなら…引き裂かれるぐらいなら…。ユニはある場所へ
向かって走り出す。遅れてゼロも彼女の後を追う。
ロキ「アンタは追わなくていいのか。聖女の従者だろ?」
サイファ「俺の身は全て彼女のためにある。彼女が再生を望み一度
破壊を選ぶなら俺も彼女と共に死ぬだけだ」
ロキ「思った以上に信頼されてる聖女様だな…」
大陸から島から光の筋が見える。ロキは羽を羽ばたかせ空へ逃げた。
ユニの声が聞こえたような気がした。聖女の最後の言葉は謝罪の言葉だった。


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