コメディ・ライト小説(新)

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空飛ぶ島の冒険家
日時: 2019/04/04 16:42
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

永遠のルーンはプリーマ島を空を飛ぶ島へと変化させ二人の冒険家を
乗せてあちこちを飛び回る。ユニとゼロの二人はプリーマ島で
様々な場所を冒険する。
1.セコンド島・純潔のリング >>01-05
2.ドリッテ島・寛容と慈愛のリング >>06-10
3.クアルタ島・謙譲のリング >>11-15
4.サンキエム島・救恤のリング >>16-21
5.ロクサキ島・忍耐のリング >>22-28
6.ギムレー島 >>29-32
7.プリーマ島・聖女の選択 >>33-34
8.

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.5 )
日時: 2019/03/30 12:09
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

スペクターの両腕は魔獣の血でべっとり真っ赤に染まっていた。
ゼロ「おりゃああ!!」
ユニ「大地に眠りし純潔のリングよ、主の声を力を感じたのなら姿を
現し力を貸せ!」
ユニが片手を上に突き出す。
ミトス「な、何だ!?急に魔獣たちが大人しく…」
スペクター「見ておれミトス。あれが、あの子が聖女の力を受け持つ
聖女の力じゃ。お主らエルフが祀るリングは彼女がいてこそ成り立つ」
黄色のリングはユニの指に嵌る。ユニはゆっくり弓を引いた。
ヒュッと風を切りガイトの右頬を掠る。
ガイト「(転生か…)面白いモノが見れたから解放してやるけど覚えておけよ。
闇は止まらねえ」

****
ミーニャ「二人同時に仲間になるなんて予想もしてなかったわね」
ミトス「これからよろしく頼むよ」
ミーニャ「で‥‥スペクター早く来なさいよ!」
ミーニャは叫んだ。ユニは一人スペクターの元に駆け寄った。
ユニ「スペクターさん一緒に冒険しましょう!」
スペクター「…こんな儂を連れても良いことはないぞユニちゃん」
ユニは首を横に振った。
ユニ「どんなに言っても私は諦めないよ。ほら行こう早くしないと
ミーニャの猫パンチが飛んでくるからね」
スペクターは小さく微笑んだ。

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.6 )
日時: 2019/03/30 15:41
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

ドリッテ島。一人の少年は島の中でも有名だった。顔の右上半部には
火傷の痕がある。
おばさん「あらクレインちゃん今日も魔物退治お疲れ様」
クレイン「はぁ…」
お婆さん「お姉さんのお世話もして偉いねぇ」
クレイン「いやそんなことは…」
一方ユニたちも同じ道を歩いていた。
ミーニャ「賑わってるわねぇ」
ゼロ「そうだな」
???「皆さん観光に来た冒険家の方ですか?」
車椅子に乗った長い黒髪の女性は声を掛けた。
ユニ「はい確かに冒険家です」
???「まぁ!素敵です。私サラっていうんですけどね、良かったら
色々お話聞いても良いですか?」
ゼロ「あ、でも俺たちまだなったばかりですけど…」
サラ「そうなんですか?ごめんなさい私ったら…。私、弟がいるんですけどね
冒険家に憧れてるんですよ。でも私のせいで夢も諦めてしまって」
ユニ「何か病気ですか?」
サラ「いいえ怪我です。といっても事故なんですけどね」
サラは器用に車椅子を操作する。
クレイン「姉さんソイツら誰?」
現れた少年はユニたちを怪しんでいるようだ。警戒されていることは
すぐ分かった。
ミーニャ「アタシたちは冒険家よ。アタシがミーニャでこっちはユニと
ゼロ貴方はサラの弟ね?」
クレイン「…用が無いなら他に行け」
サラ「ま、待ってクレイン。この人たちを歓迎しましょう?」
クレインは渋々頷いた。

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.7 )
日時: 2019/03/30 17:30
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

ユニ「ここで二人暮らしをしてるんですか?」
サラ「えぇ私はこんな体だし両親も幼い頃に死んでしまった。その時
からでしょうクレインが変わったのは…」

別の場所でクレインの腕に深く注射器の針が刺さる。中には暗い赤色の
液体が入っている。これを体内に入れることになったのは一週間前、
フードを目深に被った男ライアルにある条件を持ち込まれた。
ライアル「俺は黒の王の幹部ライアルだ。なぁちょっとこれを使ってくれ
ないか?勿論タダでとは言わない。金ぐらいなら払ってやるさ」
今のクレインに必要なのはとにかく生活を安定させること、それには金が
必要不可欠だった。その要求をクレインは鵜呑みにした。
少なからず彼自身も気付いていた。この液体は闇、自身を操り何かを
しようと企んでいる。それでも彼との契約で姉だけは助けられると
いうことになり自ら望んで液体を体内に流し込む。その度に破壊衝動に
狩られ、その衝動を森に住まう魔獣で発散させている。
クレイン「これも…姉さんを…!」

ユニ「あの…これって」
サラから渡された橙色のリングを見てユニは訊いた。
サラ「貝殻を拾いに行ったときに拾ったの。なんか綺麗だったからね。
良かったらどうぞ」
ミーニャ「え?大事な物じゃないの?」
サラ「私には弟がいます。彼ほど大切なものはありませんよ」

ライアル「クレインその注射ちゃんと打ってくれてんのか。感謝するぜ」
クレイン「ライアル…何の用だ」
ライアル「良い仕事を用意した」
渡された依頼書に載っている写真は―。

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.8 )
日時: 2019/03/30 18:01
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

朝になりキッチンではクレインが料理をしていた。
ゼロ「いつもクレインが料理してるのか」
クレイン「姉さんは歩けない。もう少しキッチンが低ければ姉さんでも
料理は出来るがこの高さじゃ大変になる。だから俺がやってる」
クレインは黙々と手際よく料理を皿に盛り付ける。
サラ「クレインいつもありがとう。ごめんなさいね迷惑ばかり…」
クレイン「別に感謝も謝罪もいらない」
ユニ「クレインはいつもどんな仕事をしてるんですか?」
クレイン「魔獣討伐とか護衛とか…」
朝食を食べ終えクレインは早々に上の自室に行った。彼から何かを感じた。
黒い闇のような…それは姉であるサラも感じ取っている。この島の何処かで
水色の慈愛のリングは光を放っている。そして微かに橙色のリング、
寛容のリングが光を放っていた。
依頼書にはサラが客として連れてきたゼロとユニの名前があった。
ライアル「その二人、最低ユニを殺せば欲しいだけ金を払ってやるよ」
ライアルはフードの下で笑みを浮かべる。クレインは頷いた。
クレイン「(殺すのは…今日だ…)」

クレインはユニを呼び出した。人があまり寄ってこない進入禁止の場所だ。
ユニ「あのクレイン、ここは入っちゃダメな場所では…ッ!!?」
ユニは後ろに避ける。目前を大きな鎌が通り過ぎる。その鎌を握るのは
クレインだ。身の丈程ある大きな鎌を片手で器用に操る。
クレイン「お前、プリーマ島にいたっていう聖女なんだろ?早くその力を
使って俺を殺してみろよ」
ユニ「どうしてそれを…!!?」

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.9 )
日時: 2019/03/30 18:38
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

サラ「ゼロさんミーニャさん、クレインが何処にいるか知りませんか!?」
ミーニャ「大変!ユニもいないわ!!」
ユニとクレインがいないと部屋では全員が慌てている。部屋を駆け上がり
クレインの自室に足を踏み入れる。机に置かれた一枚の依頼書には
ゼロとユニの名前が書かれていた。
ゼロ「ユニを殺せば…望む金を報酬として出す…!?」
サラ「そんな…クレイン、どうして…?」

結界を張ったままユニはひたすら耐えていた。
ユニ「(あの大きさ、結構な重量はあるはずだけどクレインはそれを器用に
身体の一部のように扱っている。それだけ鍛えてるってことになる。
威力もかなりあるし結界も長くは持たない)」
クレイン「お前を殺せば…お前が死ねば全部終わるんだ。この仕事を
終わらせれば俺はもう解放されるんだ!姉さんも幸せになるんだよ…!」
ユニ「…これはお姉さんサラさんのため?」
結界が緩んだ。クレインが隙を狙い鎌を振り下ろし結界が砕けた。
ユニ「間に合わない!!」
サラ「待って!!!」
鎌がピタリと止まる。クレインはゆっくりと視線を声がした方向へ向ける。
哀しそうに見つめるサラとユニを心配して来たらしいゼロとミーニャ。
サラ「もうやめて…貴方のそんな姿は見たくないわ!今のままでいいの、
私は辛く思ったことなんて一度も無いのに…」
クレイン「ッ…ッ―!!」
クレインの耳にライアルの声が聞こえた。
ライアル『いいのかぁ?本当に。姉さんはそう言ってるけど諦められない…
そうだろう?』
黒い魔力がクレインからあふれ出る。


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