コメディ・ライト小説(新)
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- 死神と、少女と。
- 日時: 2019/07/26 01:47
- 名前: 赤ずきん (ID: 1CRawldg)
あたたかい。
赤い。
あたたかい。
血がとまらない、血がとまらない。
とまらない血が、私の手を染めていく。
睫の先についた血が、月までも赤く見せていた。
赤く染まった月。
「ぅああぁああぁああぁああああぅぁああああぁぁぁぁああ!!!!!!!!!」
誰かの泣き叫ぶ声がする。
痛い、痛い。
「愛してるよ」
- Re: 死神と、少女と。 ( No.3 )
- 日時: 2019/07/26 02:03
- 名前: 赤ずきん (ID: 1CRawldg)
―午前2時。
激しい物音にエメラルドグリーンの瞳が開かれる。
「な、何…?」
少女は大きな瞳で何度も瞬きをし、耳を澄ませた。
数人の男の叫び声。
そして…
「うぉぉぉっ!!!」
大きな破裂音と、父親の雄たけびにも似たような叫び声だった。
「!」
思わず、その音へと走り出す。
危機感などと、そんなものは皆無だった。
「お父さん!」
そこには地面にへばりつくように倒れている父親がいた。
「…ありす…きょ…いに…いき…さ…い」
『ありす。教会に行きなさい』
途絶え途絶えだが、そう聞こえた。
父親は続けて話し始めた。
「いい…ね?きっと、よにんの…し…に…がみ…が…っ」
徐々に言葉は途切れ、呼吸も聞こえなくなっていた。
「…お父さん?」
いくら身体を揺らしても反応がない。
「…お父さん?」
何度呼び掛けたところで、返事も返ってこない。
聞こえてくるのは、激しい雨の音だけだった。
- Re: 死神と、少女と。 ( No.5 )
- 日時: 2019/07/26 19:35
- 名前: 赤ずきん (ID: tDpHMXZT)
〒_横槍様
ありがとうございます^^
作品を見るにあたって読者様方がコメントも見てしまう可能性もあるため、この作品の序盤でこのようなピリピリした空気になってしまったのはとても悲しいです。
執筆頑張ります。
ありがとうございました。
_赤ずきん
- Re: 死神と、少女と。 ( No.6 )
- 日時: 2019/07/29 20:27
- 名前: 赤ずきん (ID: 49hs5bxt)
「すみません…っどなたかいらっしゃいませんか!!すみませんっっ」
顔全体、涙でぐちゃぐちゃだった。
無我夢中で教会の扉を叩く。
しばらくして扉がゆっくりと開くと中から男が出てきた。
「センリの娘…」
男がありすを見下ろす。
『センリ』というのは父親の名前だ。
それにしても、黒のサングラスに真っ黒のスーツ…
「マフィア…」
男は眉をピクリと動かし口角を不自然に右に上げる。
「ゲームオーバーだ」
その言葉と同時に教会の両扉が一斉に開いた。
言葉を失う光景が広がる。
神父やシスターはもう息をしていないことが分かった。
その光景はまるで、イエスキリストのような。
「ぁ…」
あまりの光景に足がすくむ。
脚の力を失い、地面に座り込んだ。
「さようなら」
男に銃口を向けられ反射的に目を瞑った。
「…?」
5秒の静寂…
なにも起こらない。
「さよならするのはお前だ」
目を開くと同時に、真上から低い別の男の声が響いた。
「…っ」
「失せろ」
4人の影が守るようにありすの前に立つ。
隣には先程のサングラスの男が倒れていた。
「おい」
黒い短髪の男に呼びかけられ、手を差しのべられるが、
「わぁっ!可愛い!!ありす」
その手は金髪の可愛い女の子に抱きつかれて、掴めなかった。
「きゃっ!」
「おい!早く俺らんとこに連れて行くぞっ!」
イライラ気味に、他の3人より頭1つ・2つ分大きい男の子が私を持ち上げ歩き始める。
「えっ!ちょっ!…ん!?」
「五月蝿い…静かにして」
最後に、フードを深くかぶった男に口を布のようなものに塞がれたところで、
ありすは意識を手放した…
- Re: 死神と、少女と。 ( No.7 )
- 日時: 2019/07/27 20:55
- 名前: ヨコ (ID: TkqspnRJ)
わぁ 出だしからは思いがけない話の感じになってきましたね
急展開はコメライの特徴ですもんね 面白くなってきました- この先を楽しみにしています。
- Re: 死神と、少女と。 ( No.8 )
- 日時: 2019/07/29 20:33
- 名前: 赤ずきん (ID: 49hs5bxt)
〒_ヨコ様
この度はコメントありがとうございます。
続きを楽しみに待ってくれる方がいると、執筆がはかどります^^
コメントはとても励みになります。
ありがとうございました。
_赤ずきん