ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 鬼桜伝
- 日時: 2010/01/31 19:43
- 名前: 咲夜 (ID: hz0j4KYh)
◆挨拶
こんにちは!元、礼葉の咲夜です。名前変えました。
そして、立て直しました。少し都合で・・・、ごめんなさい!
これは江戸時代のお話です。
鬼や妖怪がたくさん出てくると思います。
きっとグロとかもあると思われます。注意してください!
◆お客さま
◇白魔女様 ◇アド様 ◇綺琉様
◆目次
登場人物>>1 >>13 其の拾壱>>25
其の零>>2 其の拾弐>>29
其の壱>>5 其の拾参>>31
其の弐>>6
其の参>>7
其の四>>11
其の五>>12
其の六>>14
其の七>>16
其の八>>17
其の九>>18
其の壱〇>>21
番外編「質問の刻」>>22
- Re: 鬼桜伝 ( No.13 )
- 日時: 2010/01/18 14:50
- 名前: 咲夜 (ID: RjGXEztJ)
また出てきたので登場人物。
◆琥珀 <こはく>
見た目は十歳程の少女。本当は百歳を越してる。
狐と人間の子、半妖。疾風は双子の兄。
肩につくくらいの金髪に、赤みがかった琥珀色の瞳。
◆疾風 <はやて>
見た目は十歳程の少年。本当は百歳を越している。
狐と人間の子、半妖。琥珀は双子の妹。
肩につくくらいの金髪に、赤みがかった琥珀色の瞳。
◆霧島 雪 <きりしま ゆき>
十五歳の少女。一つにしばった長い黒髪、黒い瞳。
次期巫女である。だが、弥生ほど霊能力はない。
常に無表情で大人しく、不思議な少女。
- Re: 鬼桜伝 ( No.14 )
- 日時: 2010/01/18 15:19
- 名前: 咲夜 (ID: RjGXEztJ)
其の六 いざ、出陣?
御握りを食べ終わったので、のたのたと歩きながら私は初音のいる場所へ向かう。わー・・・もう真っ暗だよ、外。そろそろ、だよね。部屋に入ろうとしたら、初音が大きな声で私を呼ぶのが聞こえたので、
「はい?」
「お守りは、ちゃんとつけてるか。刀はちゃんと持ってるか。全部確認!」
「お守りなら、ほらここに。首にかけてますから」
「・・・よし。それじゃあ行くからね。気を保って」
私は力強くうなずいた。
そろそろと屋敷を出て、黄金に輝く満月を見ながら夜を歩く。初音は周囲を見て、私は空を見て歩く。いつ出るか分からない、あいつら・・・。さぁ、出て来い!いつでもやってやるわ!
「花百、出たぞ!───五体だッ!」
初音が叫ぶので、私は刀を構える。前方に三体、後方に二体。・・・え?何が現れたかって?それはね・・・鬼、よ。
巨大で、人の命を奪い、不死身のやつもいるという、鬼。鬼は望めば百年も千年も生き続ける。あまりにも巨大すぎて、満月が見えない。
夜になると、初音はこうして鬼狩りに出る。たまに私も行く。でも、満月の日は絶対に行かなければならないのだ。
(おや、お前、娘さん。半分、人間だな?)
鬼が私に問いかける。
「さぁね?知りたいなら、私を半分にしてみたらいいわ!」
それだけ叫ぶと、私は一体の鬼に斬りかかる。思い切り飛んで、鬼の真上に行く。そして、上から真っ直ぐに・・・鬼を真っ二つに斬った。血が私にかかる。顔に、着物に、刀に血がつく。普通の人なら「やった!」と思うかもしれないが、鬼は再生する。
真っ二つに斬られた鬼は、みしみしと音をたて、再生した。そして、すぐに元通りになる。
(分かったぞ、娘。お前は半分、「 」なんだな?)
「さぁね、知らないと・・・言ったでしょう!」
再び斬りかかったが、今度は失敗した。
鬼の腹に深く、刺してやろうと思ったのに鬼は刀を掴み、私を引き寄せた。鬼は笑い、私を吹き飛ばす。吹き飛ばすときに、腹を強く殴られたので吐血した。
(「 」なのに何故俺たちを殺す?)
「お前たちを殺さないと、京が危ないからに決まってる!」
(なら、お前も殺さないと。違うか?)
私は答えずに、刀に思い切り「気」をためて再び斬った。こうすれば、再生することは困難となる。刺された鬼は、苦しみ、もがきながら消えていった。・・・これで一体、と。
一方初音は、あまり刀を使わなかった。
とても強い霊能力を持つので、鬼たちに「気」を吹き込み消していくのだ。三体は消した。
- Re: 鬼桜伝 ( No.15 )
- 日時: 2010/01/21 14:22
- 名前: 咲夜 (ID: L1bEpBtf)
久し振り?に来たー・・・・・・。
さ、書こうかな(-ω-)
- Re: 鬼桜伝 ( No.16 )
- 日時: 2010/01/21 14:39
- 名前: 咲夜 (ID: L1bEpBtf)
其の七 人間という形をした人間
鬼───・・・それは、巨大な体、何度も再生する体と、望むだけ生きることができる生物。夜になると出てきて、人を食い、殺す。
銀髪の少女と、黒髪の巫女が一体の鬼に刀を向けていた。二人とも鬼の返り血を浴びていて、着物や巫女装束に真っ赤な血がついていた。何度も斬る。何度も再生する、鬼。
上空から、黄金の髪をした半妖である双子、琥珀と疾風が鬼と人が戦う様子を見ていた。可愛らしく狐の耳を頭から出していたが、中身は可愛くもない。
「花百さんと初音さん・・・苦戦してるね?ひひひひ」
「・・・疾風ぇ、今夜は満月だよ。どうなるか、楽しみじゃない?」
ひっひひひひひひ、ひひひひひひひひひひひひひひひ!!
双子が不気味に笑っていると、一人の青年がどこからかやって来た。そこで双子は笑うのをやめ、やってくる人に赤みがかった琥珀の瞳を向けた。
クセのついた銀髪に、赤い瞳をして、誰かに少しだけ顔が似ている───木下魁、花百の兄だった。
「よぉ、半妖双子。琥珀と疾風」
「あれぇ、もしかして魁さん?久し振りじゃない〜?」
「江戸にいたんじゃなかったのぉ、何で京にいるのさ?」
「たまには来たっていいだろ。俺の妹がいるんだし」
そこで双子の顔は不気味に歪む。
───ひひひひひひひ、ひっひっひひひひひひ!!
ちなみにここ、双子と魁がいるのは上空だ。
三人は浮いているのだ。
「大丈夫なの、魁さん。今夜は満月、満月、満月!」
「───あぁ、大丈夫さ。俺はまだ大丈夫だからな」
「いつ人間じゃなくなるか、私たちは楽しみなんだよ」
魁の赤い目が不気味に光った。
- Re: 鬼桜伝 ( No.17 )
- 日時: 2010/01/21 15:17
- 名前: 咲夜 (ID: L1bEpBtf)
其の八 忘れるな、人であることを。
「初音、これは・・・苦戦ですね?」
「花百・・・、ま、そうだな」
それを見て鬼は不気味に笑い、攻撃をしてくる。
花百と初音は攻撃を避け、「気」をこめて刀を振り下ろし、鬼を斬るが、短時間で再生してしまった。
こんなにも倒れなくて、短時間で再生する鬼なんて始めてだ。
花百と初音は疲れてきて、「気」も、あまり出せなくなってきていた。───最悪の事態だった。
(疲れたなら、休めばいい)
「はっ。休む?それはお前を倒してから、だな?!」
初音は頬についた血を手で拭いながら言う。
(俺は、倒れない。倒れるのは、お前たちだろう)
「それは、どうかな・・・?!」
花百は鬼の背後に忍び寄り、全力で斬った。
頭の先から血を浴び、銀の髪が赤毛になってしまった。
めきめき・・・、と音をたてながら再生する鬼。でもさっきよりスピードは落ちている。倒れるまであと少し、というところか。
(小娘・・・いや、お前は人ではないな?!!)
「消え行くお前に、言ってやろう。私は人の形をした人だ」
(そーか、俺はいいことを聞いたんだな)
「そうですね」
花百が適当に返事をした。本当なら、この隙に初音が最後に斬って、消すはずだった。
だが、鬼は花百の首にかかっていたお守りを、爪で切ってしまった。このお守りは、初音がつくり、あげたものだった。
───はずしてはならない、お守り。
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