ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- Lost. 【№11 up】 オリキャラ求む!!
- 日時: 2010/03/28 19:16
- 名前: 獅堂 暮破 (ID: QYDGIf3B)
どうも、獅堂 暮破という者です。
ちなみに初心者アーンド駄文作者という最悪状況の者でもある。
こんな暮破をどぞ、よろしく頼みます。
話の内容は簡単に言えば、
大変な事に巻き込まれてしまった少年の物語。
↑(簡単に言い過ぎ!!
んー……
内容はプロローグを見てください!!
(なら最初から書くな!!
て訳で、
Lost
はじまります。
□ Lost □
№01 「契約」 >>01
№02 「久我」 >>02
№03 「証」 >>03
№04 「悪魔」 >>04
№05 「出会い」 >>05
№06 「天使」 >>12
№07 「カオス」 >>15
№08 「争い」 >>16
№09 「父親」 >>19
№10 「兄貴」 >>20
№11 「彪と親」 >>27
□お客様□
◇ 柊様 ◇ 羽鳥様 ◇ 迷鎖様 ◇ みちる君様 ◇
◇ 羽音様 ◇ クマ様 ◇ めだか様 ◇ 理郷様 ◇
- Re: Lost. 【№09 up】 オリキャラ求む!! ( No.24 )
- 日時: 2010/03/27 11:39
- 名前: 獅堂 暮破 (ID: QYDGIf3B)
こちらこそ^^
お互い頑張りましょうね☆
- Re: Lost. 【№10 up】 オリキャラ求む!! ( No.25 )
- 日時: 2010/03/27 15:19
- 名前: めだか (ID: 0cRf5/D/)
再度見ても、おもろいですね^^お気に入りに追加」しておきました♪
- Re: Lost. 【№10 up】 オリキャラ求む!! ( No.26 )
- 日時: 2010/03/28 18:44
- 名前: 獅堂 暮破 (ID: QYDGIf3B)
めだか様ホントありがとです^^
コメ、とても嬉しかった!!
今後もこんな暮破をよろしくお願いします。
- Re: Lost. 【№10 up】 オリキャラ求む!! ( No.27 )
- 日時: 2010/03/28 19:13
- 名前: 獅堂 暮破 (ID: QYDGIf3B)
№11 「彪と親」
崎野藍について行くこと五分。
「ここだ」
そう言って一つの家を指差した。
白い壁に薄茶色の屋根、現代風の綺麗な家がそこに建っていた。
藍さんは俺が急いで教室から持ってきた彪の通学バックを漁っている。
「鍵、これか?」
キーホルダーも何も付けられていない鍵を取り出しドアを開ける。
これってある意味堂々とした不法侵入じゃね?なんて俺は思っていた。
きっと恢吏達も同じ事を考えているに違いない。
なんとなく予想通りの家だった。
余計な物が何一つ置かれていない。
靴箱の上には家族の写真が置いてあった。
楽しそうに笑う幼い彪と両親。
どこにでもいる幸せな家族の写真だった。
しかし人の気配がない。
父親はいないとしても、じゃあ母親は?
俺は藍さんの後ろをついて行く。
いろいろな疑問が生まれていくが、今は彪を休ませるのが最優先だろう。
階段を上り、右に曲がる。
藍さんは表札も何もついていない部屋のドアを開けた。
ベッドと勉強机、後は備え付けのクローゼット。
必要最低限の物しか置かれていない部屋。
ここが彪の部屋。
ん?
何で藍さんはここが彪の部屋だって分かったんだ?
ドアには何も書いてないし……。
俺は彪をベッドに寝かせている藍さんをじーっと見つめながらそんな事を考えていた。
「ん?」
藍さんがこちらの視線に気付いたのか不思議そうに俺らを見た。
どうやら俺以外の四人も同じような視線を送っていたようだ。
「あーあー……そうか。俺がなんで彪の部屋を知っていたか気になってんだろ?」
図星。
見事に図星を突かれた俺らはビクッと肩を震わせた。
「俺達、親しい仲だから」
そうなんとも言えない笑みで言う藍さん。
あ、この人俺らの事からかってるな。
俺は何気冷静にそう思っていたが、環さん以外の三人の反応はきっと藍さんが期待していたものだろう。
「ははは、そんな期待通りの驚き、久しぶりだ。にしても、俺は一番君が驚くと思ってたんだがな」
藍さんが俺を指差して言った。
「俺は大人なんですよ。貴方が俺らで遊んでる事くらい分かります」
俺がそう言うと藍さんは「はは、そうかい」と笑っていた。
「で、コイツ、何があったんだ?」
藍さんはそう聞きながら眠っている彪の髪をそっと撫でる。
ああ、この人は彪の事を大切に思っているんだ。
彼の微笑みからそれが伝わってきて、何だか胸に沁みた。
「なんか、急に頭を抱えて倒れちゃったんです」
俺はその時の事を俺らの事情を抜いて全て話した。
「そうか。“また”か」
“また”
その言葉に突っかかった。
「また、ってどういう事ですか?」
俺が素直にそう尋ねると藍さんは答えた。
「昔からよくあるんだよ、そういう事。……親父さんとお袋さんが亡くなった後」
シトさんだけでなく母親も亡くなっているのか。
家に気配がない事の意味が今分かった。
「彪ちゃん……」
俺は眠る彪の顔を見つめた。
「俺が初めてコイツに会った時もそうだった。家の前で頭を抱えてしゃがんでいたんだ。確かその時はコイツ十一歳ぐらいだったかな」
十一歳、まだ小学生か。
俺は、いや俺達はその時彪がどれだけ辛いものを背負っているのか、改めて思い知った。
だけど、きっとまだまだ彪の背負っているものなんて分かりきれていない。
それをこの後、嫌と言うほど思い知らされた。
- Re: Lost. 【№11 up】 オリキャラ求む!! ( No.28 )
- 日時: 2010/03/29 09:36
- 名前: 獅堂 暮破 (ID: QYDGIf3B)
№12 「目覚め」
いつも事件はいきなり起きる。
漫画でも小説でもゲームでも、何でもそういうものだ。
そしてそれは俺達生きる者にとっても同じ事。
お茶を淹れてくると言って一階へ向かった藍さん。
俺達はその間彪の傍で様子を見ていた。
その時だった。
突然窓ガラスが割られ、大きな音が響いた。
目の前には粉々になった窓ガラス。
しかもここは二階、人間の仕業じゃあない。
恐らく……シェリアス党だろう。
でも、何故ここに?
何が狙いで奴らは強襲を?
「伊月、アイツらか?」
「恐らくね」
空気が張り詰め緊張の糸が張られる。
「恢吏、環さん……彪ちゃんをよろしく」
今の俺は覚醒が出来ない。
つまり彪が目覚めなければ奴らと同等に戦う事は出来ない。
「久しぶりだねぇ。伊月」
聞いたことのある声。
この声は、
「寄木……来夏(ヨセギ ライカ)」
血のような紅の髪色。
全てを見透かしているような漆黒の瞳。
そして左腕の契約の証、“紅い十字架”の模様。
よりによってコイツが来るなんて。
「名前、覚えてたんだなぁ。俺感激ー」
そう話す来夏の右に立つのは恐らく死神だろう。
昔一度見た事のある顔だ。
確か名前は、北條 夏夜(ホウジョウ カヤ)だった。
腰まである長い茶髪の髪、紅い瞳。
コイツらが“血塗られた二人”……。
恢吏達もこの二つ名を知っていたのだろう。
表情は強張っていくばかりだった。
「何しに、来やがった……」
恢吏の冷たい声が響く。
「えーっと、消去必要人物の削除」
「消去、必要人物?」
つまりこの中の誰かを殺しに来た、という訳か。
いったい誰を?
「何だっけ、名前……。あー確か日向、彪?」
その言葉に全員が凍りつく。
何故、彪を?
全員が抱く疑問は一緒だった。
今日契約したばかりの彪を何故奴らは殺そうとするのか。
分からない。
「なんで、彪を」
俺の呟きの来夏は答える。
「俺らのお上の命令。ちょーっとその子問題ありみたいだからさ」
俺達は彪の周りを囲み警戒する。
「……やる気満々みたいだね。じゃ、遠慮なく行かせてもらうよ」
「フェラン、仕事の時間だ」
来夏の声と共に夏夜の元に大きな赤い鎌が召喚される。
「来夏、自由に戦っていいんだよね?」
夏夜の表情が一気に大人びる。
彼女は戦いになると性格が変わる。
いつもの無邪気な姿からは想像できないほど残酷に、冷酷に。
「自由にいってらっしゃい」
来夏の言葉で夏夜は俺らに向かって鎌を振り下ろす。
「リコルス!! 彪を守れ」
「アルファ、環の援護を!!」
環と古々の覚醒で二人が鎌を弾き返す。
しかし一発だけでこの威力。
どこまで体力が持つだろうか。
一対二。
明らかにこちらが有利のはず、なのに押されている。
二人の実力が俺らより高い事は分かりきっている。
「っ……」
こんな時に参戦できないなんて……。
俺の中で悔しさが溢れた。
しかし戦況は悪く、環達の防御を突破した夏夜の刃先が彪へ向かう。
「彪!!」
間に合わない。
そう思った時だった。
「我が主に刃先を向けるか。愚か者」
彪の手が夏夜の鎌を止めている。
「な、に?」
夏夜は加えられる強い力に混乱している。
何が起きたんだ?
俺達もただ唖然としていた。
何が起こったのか全く分からなかった。
突然彪が目覚め、夏夜の動きを封じた。
でも、あれは彪と違う。
口調、それに瞳の色が違う。
緋色の凛とした瞳。
その姿はあの大天使を思い浮かばせた。
「大天使、ミカエル……」
古々の呟きに俺達は彪の姿を見放せなかった。
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