ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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タイムスリップ★完結!★
日時: 2010/08/08 20:03
名前: gojamp (ID: M2SneLVI)

初投稿です。
暇だったら読んでみてください!
読んでいただけたら、コメントもらえるとありがたいです。(^c^)

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Re: タイムスリップ ( No.24 )
日時: 2010/08/03 22:21
名前: gojamp (ID: M2SneLVI)

読んでくれてありがとうございます!
続き楽しみにしていてください($o$)
がんばって明日更新します(/^w^)/

Re: タイムスリップ ( No.25 )
日時: 2010/08/04 14:25
名前: gojamp (ID: M2SneLVI)

〜六章〜  絶望と涙

−職員廊下−
竜太は、必死に走った。
さっきの雄たけびを気にせずに。
あれは、死ぬ間際の最後のあがきだ。
あいつは、俺が殺した。
後は、この炎から逃げるだけだ。
そう自分に言い聞かせながら、みんなの待つ体育館に急いだ。
「ジリリリリリリリwwwwww」
非常ベルが火事を感知したんだろう。
だが、非常ベルの音だけではない。
微かに聞こえるドタドタという音。
「上から何か聞こえる…」
竜太は、銃を構えながら進む。
−職員廊下 エレベータ前−
竜太は、1Fのボタンを押してエレベーターがくるのを待った。
その時だった。
「ドガ!」
何かが天井を叩く。
「ドガ!」
天井が、下向きに凹む。
「バキ!」
もうもたない!
「ドグシャァァン…」
天井が壊れた。
そのせいで起きた砂ぼこりから人影が見える。
大男だ…
エレベーターは、まだこない。
竜太は、大男の心臓を一発、で撃った銃。
だが大男は、びくともしない。
ただ、竜太に向かって前進するだけだった。
竜太は、さらに大男の頭に一発撃った。
だが、結果は、変わらなかった。
「あいつは、バケモンかよ!」
竜太は、エレベーターの1Fのボタンを連打した。
だが、まだエレベーターは、こない。
諦めたのか、竜太は、大男と向き合い弾がなくなるまで銃を撃ち続けた。
「カチ、カチ」
弾が無くなった。
さすがに大男も全弾受けて、立っていられるわけもなく、大男は、地面に膝をついた。
「殺ス…」
そう呟きながらまた竜太に近づいてくる。
「ちくしょーーー!」
竜太は、大男を殴った。
が、銃弾にもびくともしない大男には、何とも無かった。
大男は、竜太の顔をいとも簡単に片手で掴み、持ち上げた。
         *
その時だった。
エレベーターから斎賀たちが出てきた。
そして、斎賀たちは、大男に向かって発砲し始めた。
「コ…ロス……」
言い残しながら大男は、地面に崩れる。
「大丈夫か?竜太」
斎賀は、竜太に訊ねた。
「あぁ。ありがとう助けてくれて。」
「どういたしまして!リーダーさん。」
斎賀は、笑いながら言う。
「それより、こいつの首を落としてくれ…」
竜太は、斎賀に頼んだ。
「いいけど何で?」
斎賀が訊ねる。
「こいつは、心臓を刺しても死ななかった。だから首を落とすしかないんだ。」
斎賀は、頷き大男の首を落とした。
そして、竜太達は体育館に向かった。
       *
「なんてこと…起こるわけねぇよな…」
そう思った竜太は、自分は、ほんとにバカだなと呆れる。
こんな救出劇なんてあるわけが無い!
想像では、いくらでも自分をいい道へ導ける。
いくらでもいい終わりを迎えられる。
現実なんてそんなもんさ。
なんでもうまくいくわけがない。
「殺ス・・・」
大男は、竜太を窓に投げつけた。
当然竜太は、窓を突き破った。
竜太は、5階から地面に落ちていく。
だが、竜太には、「怖い」という感情はなかった。
ただ、死んでいった友に対しての「申し訳なさ」が竜太の頭の中で騒ぎ立てる。
「畜生…ごめん俺もう無理だ。本当にごめん…」
この理不尽な現実に絶望しながら竜太は、地面に吸い込まれていった。
−夕方 体育館−
体育館は、荒れていた。
あちこちで喧嘩が起こる。
この生活にとうとう限界が来たようだ。
斎賀だけが冷静だった。
ただ、竜太の帰りを待つばかりだった。
「斎賀!大変だ!」
いきなり悠が飛び出してきた。
「何が起きた?」
「いいから来い!」
悠は、斎賀を連れて体育館に行った。
−体育館屋上−
「やめろ!莢達!」
そこには、莢、茜、亜美、裕香、美穂たちが、他の生徒達と向き合っていた。
「黙って…もうだめよ。どうせみんな助からない。ねぇ分かるでしょ?みんなあの大男に殺されるの。」
莢は、怒鳴りながら言う。
そこへ斎賀は、割り込んだ。
「違う!俺達は、助かる。」
「違くない!私達は死ぬの。みんなこの過去で死ぬの。」
茜も加勢する。
「どうせあの大男に殺されるくらいなら…いっそのこと…」
裕香は、もう涙声だった。
「バカやろう!早まるな!」
斎賀は、必死に怒鳴る。
「これ…私達の遺書。」
そう言って亜美は、斎賀に投げつける。
「だからやめろって言ってるだろうが!」
斎賀は、莢達に近づく。
「こないで!」
そう言ったのは、美穂だった。
「私達はね…覚悟は、出来てるの。私ね…斎賀のことが好き!」
美穂は、目に熱いものを溜めた。
斎賀は、目を丸くした。
そして視線を美穂に戻した。
「美穂…俺もおまえが好きだ!大好きだ!出会った時からずっと好きだった。」
斎賀は、美穂に告白した。
「ありがとう…嬉しいよ斎賀。」
美穂は、涙を流し始めた。
「じゃあね…私の愛する斎賀…」
強い風が吹き、美穂の長くて黒い髪をなびかせた。
莢、茜、亜美、裕香、美穂達は、共に手を繋ぎ顔を見合わせた。
そして、五人は屋上から飛び降り、地面に吸い込まれていった。
−朝−
斎賀達は、昨日作った五人の墓に手を合わせていた。
体育館に戻ろうとしたとき1人の男が立っていた。
竜太だった。
「竜太!」
斎賀達は、竜太に駆け寄った。
竜太は、ぼろぼろだった。
「どうしたのその怪我?竜太!何があったの?」
奏が、必死に問い掛けてくる。
「危うく殺されかけた。」
竜太は、傷口を抑えながら言った。
「それって大男にか?」
勇が訊ねる。
「あぁ。五階から落とされた。」
「よく生きてたな。でもその傷は?」
隼人も訊ねる。
「落ちたところがちょうど木のところだったから、死ななかったんだ。」
竜太は、答える。
「で、その怪我は、木にやられたのか?」
斎賀は険しい顔で言った。
「あぁ。そういえばあの五個の山は、何だ?」
竜太は、訊ねる。
斎賀は、より険しい表情になった。
「あれは、莢、茜、亜美、裕香、そして美穂の墓だ。」
「そうか。投賀と本多も死んだ。殺された…」
竜太も険しい顔になった。
五人が落ちたと思われる場所には、生々しい血が残っていた。

〜六章〜  絶望と涙    END

Re: タイムスリップ ( No.26 )
日時: 2010/08/04 18:53
名前: 紅桜 (ID: R1HrIXSx)

一気に皆死んじゃった!?
これからどうなるのか・・・

怖いけど読みたくなりますね!

大男は一体竜太を飛ばして何処へ消えたのやら・・・


3日後にコメント一揆に書きますネ!

Re: タイムスリップ ( No.27 )
日時: 2010/08/05 14:17
名前: gojamp (ID: M2SneLVI)

はい、分かりました!
3日後ですね(^o^)
では、コメント待ってます!

Re: タイムスリップ ( No.28 )
日時: 2010/08/06 23:07
名前: gojamp (ID: M2SneLVI)

〜七章〜  決着と脱出

体育館は、沈黙に包まれていた。
みんな考え事をしていた。
何を考えているかは、大体察しがつく。
俺は、みんなを守ることができるのだろうか。
「守れるかな…俺に」
竜太は、つい口に呟いた。
「守れるさ…おまえなら…おれは、もう失っちまった。」
斎賀も呟いた。
そしてまた沈黙が続く。
「グゥォオオオオオオオオ!!!」
雄たけびが響く。
「あ、あいつだ…俺達を殺すんだ!」
信吾が恐怖する。
「もう、終わりよ…」
麻美が絶望する。
「はははははwww死ぬんだ、ははははwwww」
幸助が狂い始める。
「うるせぇえええええええ!!!」
竜太が怒鳴る。
「落ち着けみんな。ここから逃げるぞ!」
つい、口に出してしまった。
「逃げるってどこに?」
隼人が訊ねる。
「そ、それは、…」
竜太が戸惑う。
「逃げるんじゃなくて、脱出ってことだろ?」
悠が訊ねる。
「あ、あぁ。」
竜太が答える。
「それなら、俺が知ってる。マンホールからいけるはずだ。」
「なんであなたが知ってんの?」
心が訊ねる。
「管理室の書類に書いてあった。」
「じゃあ、その書類は?証拠として見せてよ。」
「それは、竜太に渡した。」
悠は、アイコンタクトをしながら言った。
「わりぃ。大男と戦ってるときに無くした。」
竜太は、悠にアイコンタクトをし返した。
「とにかくみんな!ここから脱出する。そのために計画立てるからちょっと待っててくれ。」
そして竜太は、他の男子達を連れて管理室に行った。
−五分後−
「み、みんな…計画ができた。計画名は、……三組マンホール計画だ…」
いっきに笑いが溢れる。
「はははははwwwwおもれぇ〜」
「ネーミングセンス0ね!」
久しぶりに三組は、笑い声を聞いた。
「しょうがねぇだろ…多数決で決まったんだから…」
竜太が、照れながら言う。
「と、とにかく、作戦は、男子先頭で女子が後ろ。出発は、十分後。各自準備してくれ。それから、遺書を書いといてくれ…。以上解散」
そしてみんなぞろぞろと解散していった。
「竜太…ちょっといい?」
奏だった。
−体育館裏−
「ねぇ、竜太…死なないで。」
「え?」
いきなりの一言に竜太は、戸惑った。
「この計画で大男と闘うんでしょ?」
「何で分かったんだ?」
「分かるよ…何年付き合ったと思ってんの?」
「だよな、あぁ死なねぇよ。約束だ!」
「絶対に死なないでね…」
「あぁ、やられっぱなしじゃ終われねぇからな!」
−十分後−
「よし、いくぜ!」
そうして三組のみんなは、体育館を後にした。
−二年廊下−
「なんか聞こえなぇ?」
隼人がなにかを察した。
ビシュッ!
鋭い音だ。
「あ、あぁ……」
楓は、地面に崩れ、血海が広がる。
「キャァアアアアアア!!」
心が悲鳴をあげる。
ビシュッ!
だがその悲鳴もすぐに無くなった。
心も地面に崩れた。
大男が、立っていた。
「隼人!将武!」
「お、おう!」
「了解!」
隼人と将武は、すばやく目的地へと向かった。
「大男をブ殺すぞ!」
男子達は、一斉に発砲する。
だが、びくともしない。
ビシュッ!
勇が地面に倒れた。
「ゆ、勇…チクショォオオオオオオ!!」
悠がナイフで攻撃を繰り出した。
しかし、大男は、持っていたナイフで弾き返し、悠を刺し殺した。
そして、次には、幸我が狙われた。
ザグッ!、ブスッ!、ザグッ!
幸我は、2回切られ、1回刺された。
幸我は、膝をついた。
だが最後の力を振り絞ってポケットから蓋をした試験管を取り出し、中の液体を大男の顔面に投げつけた。
「グワァァアアアアアア」
大男は、叫ぶ。
「ど、どうだ…俺の…作った毒薬は、…効くだろ…」
そのまま動かなくなった。
「ウラァアアアア!!!!」
信吾が発砲を続ける。
バゴォォォオオオンン…
信吾は、殴られ壁に激突した。
ピクリとも動かない。
グシャッ!
光助は、地面に叩きつけられた。
残ったのは、斎賀と俺だけだ。
「オラァァァアア!」
竜太は、大男にナイフで切りかかった。
しかし、弾かれる。
だが、負けずに攻撃する。
お互い、傷だらけになった。
「竜太!どけっ!」
斎賀は、大男に向かって突っ込む。
大男も構え突っ込む。
ブスッ!
二人は、刺し合う形になった。
大男は、地面に崩れる。
斎賀は、自分に刺さったナイフで大男の首を落とした。
「さ、斎賀…」
「竜太…サンキュー。おまえがダチで良かった。」
「俺もおまえがダチで良かった…」
「はは…俺…みんなの仇とれたよな…大男に…殺されたやつら…恐怖して死んだ…やつら。取れたよな。」
「あぁ…とれたさ。だから心配すんな!」
「よかっ…た…。ありがとう」
斎賀も動かなくなった。
ドガァアアアアアアアン!!!
爆発だ。
「竜太!」
そこにいたのは、奏と美喜、将武だった。
「どうしてここに…」
竜太が訊ねる。
「心配だからきたの!」
美喜が答えた。
「みんな…死んだのか…。大男も。それより、爆発したところに行こう!」
将武は、非常階段に向かった。
−非常階段−
「おい、まじかよ・・・」
将武が絶望した。
爆発した後の場所には、誰もいなかった。
ただそこら辺に無数の血が飛び散っていた。
「みんな…死んじゃったの?」
美喜だった。
「そうみたいだ。何でだよ!何でみんな死んじゃったんだよ…。何で俺達が、こんな目に会わなくちゃならねぇんだよ!理不尽すぎるだろ!」
将武が叫ぶ。
「だったら、現代に戻ってこのことを訴えよう!」
「そうだな!サンキュー美喜!それよりも竜太たちは、?」
「見てきなよ…」
−二年廊下非常階段前−
「竜太…生きてて良かった…」
そう言って竜太に抱きついた。
「約束だからな…」
竜太も抱き返した。
「なるほど…」
将武が頷く。
−非常階段−
「分かった?」
美喜が訊ねる。
「あぁ、なぁ、美喜ってさぁ竜太のことどう思ってる?」
「気になってる。」
「そ、そうか…」
「前まではね…」
「え?」
「今は、違う人が気になってる」
ギュッ!
美喜は、将武に抱きついた。
「好き…将武」
「俺も好きだ…美喜。」
二人は、愛し合った。
「あの…そろそろいかないか?」
竜太が訊ねる。
「わ、悪りぃ…。」
「謝んなくてもいいよ将武。」
四人は、マンホールに降りていった。
−マンホール内−
マンホールの先には、一筋の光があった。

〜七章〜  決着と脱出  END



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