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━ESP『エスパー』━ アンケート調査♪
日時: 2010/09/10 22:59
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)

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第1回アンケート調査>>31
用語集 パート1>>34


〜特別ファイル〜
01話>>29
02話>>30

〜第1章 断罪〜
キャスト>>4 >>21
00話>>1     11話>>23
01話>>2     12話>>24     
02話>>3     13話>>25
03話>>5     14話>>27
04話>>6     15話>>28
05話>>8
06話>>9
07話>>10
08話>>11
09話>>17
10話>>18

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Re: ━ESP━第1章 選ばれし能力者 ( No.5 )
日時: 2010/08/20 20:10
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)

03【クライム】


放課後 


天馬は学校の裏に行くと、一台の黒い車が止まっていた。
窓が開くと、見慣れた顔の松本亜樹が助手席から現れた。
「早く乗って。見られたらまずいでしょ?」
「は、はい!!」
天馬は急いで後部座席に乗り込んだ。
運転席には、髪を青く染めオールバックで整えている若い男性が座っている。
「はじめまして。俺は本井三郎だ!!よろしくな!」
本井は感じのいい笑顔で振り向き、天馬と握手を交わす。
「俺は海藤天馬です。よろしくお願いします。」
天馬も自己紹介をすると、車は会社に向けて動き始めた。


「ところで、乗る気にはなったの?」
高速道路に入った途端、亜樹が振り向いて天馬に聞いた。
天馬は何も言わずに、力強く縦に首を振る。
「そう。分かったわ、じゃあさっそく仕事よ。」
「仕事?」
天馬は亜樹の言葉を復唱して首を傾げた。
すると、運転をしている三郎が仕事についての説明を始める。
「犯罪者の討伐、及び執行だ。能力者の犯罪者な!」
「でも、どうやって能力者が犯罪を犯したって分かるんですか?」
「能力を使うと、その場には微量の放射能が残る。近場の現場は俺らが足を運んでそれを調べている。」
天馬は説明を聞くと、学校の勉強よりも分かりやすいと思った。
「大方分かりました。で、その仕事内容は・・?」


「一之瀬高校生徒暴力事件よ。」


天馬はその言葉を聞くと唖然とした表情をする。
確か、今朝のホームルームで担任が話していたことだ。
「あれって能力者の仕業ですか?」
「えぇ。被害者からの証言によると、特徴は紫の髪に、触れずに攻撃したらいいわ。」
「ふ、触れずに?」
天馬は自分の炎を扱う能力しか知らないので、その話にはかなり興味がある。
「まぁ、詳しいことは会社に着いてからだ。」
三郎はそう言うと、エンジンを強く踏み会社へと目指した。


**********


超能力者専門会社‘アビリティ’


会社の前に車は止まり、天馬、亜樹、三郎はすぐに社長室へ向かった。
社長室に着くと、すでに社長は仕事に必要な資料をまとめて席に座っていた。
「よく来たね!!その様子だと、天馬君はここで働くつもりかな?」
冥堂は天馬の生き生きした表情を見て察知したようだった。
「はい。お世話になります。」
天馬は大きくお辞儀をすると、冥堂は頷きながら仕事の資料を渡した。
「これが今回の?」
「うむ。どうやら、犯人はクライムという男らしい。」
「クライム・・・・?」
三郎は聞いたことのある言葉に頭を捻る。


「罪・・・・っていう意味よ。」


高校生の亜樹が言うと、三郎は思い出したのか納得する。
「彼は東京の渋谷区。この区に住んでいるようだ。」
「ならば、今すぐにでも行きましょう!!」
三郎は3人に言う。しかし、社長がすぐに止めた。
「ダメだ。さっきほかの社員から聞いた情報だが、彼以外にも能力者がいるらしい。」
冥堂の言葉に全員は表情を変えた。
「ほ、ほかって、クライムという能力者以外にもですか!?」
「あぁ。草屋の情報だ。間違いないだろ。」
天馬は‘草屋’という人物が気になったが、ここは質問するのを止めた。
「気をつけて行って来い。」
「了解。」

**********

3人は車に戻ると、資料に目を通す。
「ところで、天馬君は家に帰らなくても大丈夫?」
三郎の質問に、天馬は笑顔で答えた。
「明日は土曜で何もないから、友達の家に泊まるって言ってきたんで大丈夫です!!」
「そうか。で、場所はどこら辺りだ?」
三郎が助手席でクライムの住所を確認している亜樹に質問する。
「え〜っと、ここから1キロ弱の地点。」
「よっしゃ!」
三郎はエンジンをかけ、目的地へと車を走らせた。

Re: ━ESP━第1章 選ばれし能力者 ( No.6 )
日時: 2010/08/20 20:50
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)

04【VS断罪能力者 水茂算介】

車内

天馬、亜樹、三郎はクライムが住む自宅へと目指していた。
「相手は遠距離攻撃を使う。接近戦に持ち込めばこっちのもんだからな!」
三郎はハンドルを切りながら2人に言う。
「私と天馬は三郎さんの援護をするわ。その間にあなたが仕留めて。」
「了解さん。」
この時、天馬は三郎の超能力が何なのかが気になった。
「三郎さんの能力ってなんですか?」
「俺か?俺は・・・・」
三郎は右手を天馬に向ける

ギィィィィィン!!!!!!!!!

その瞬間、三郎の右手はドリルに変わって火花を出しながら回転し始めた。
天馬はいきなり変化したドリルに驚き、思わず身体がビクリと動く。
「すごいだろ?俺は身体系の能力者、両手をドリルに変えれる。」
「初めて見た・・・すごっ・・・・」
天馬は絶句した。自分以外の能力者の能力を見て、さらに違う能力も見たくなってきた。
「そろそろ着くわよ。あそこじゃない?」
亜樹が2人の会話に割り込み、目の前のとある建物に指を指した。


「あ、あれって・・・・」


「廃ビル・・・・?」



3人の目の前には渋谷区の人気のない地域にある廃ビルだった。
どう見ても人が住めるような場所ではない。
3階建て。1階と2階は壁に亀裂が入り、3階に至っては天井が崩れて内部が露していた。
「本当にあそこか?」
「あそこです。何度も確かめましたが絶対にあそこ。」
亜樹が三郎に言いながら車を降りる。
その時だった。

「ひゃっはぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

突如、亜樹の上から謎の男性が笑いながら降ってきた。
「なっ!!」
亜樹は両手を前に出し、緑に光る電撃を繰り出す。
「ぐっ!!やるな・・・・」
男性は電撃を諸に喰らったのにも関わらず、空中で回転し地面に着地した。
「お前がクライムか!?」
三郎が車から降りながら男性に問う。
「違う。俺をあんな陰キャラと一緒にすんな。」
男性はそう言うと、両掌に水の球を作りだした。
「俺は断罪能力者、水茂算祐。てめらを裁くぜ!!」

ダン!!

水茂はジャンプをすると、2メートル近く飛び上がり車の上に着地する。
「うらあ!!」
三郎は両手をドリルに変え、車の上にいる水茂に振りかざしたが簡単に避けられる。
ドリルは車を上から粉砕し、轟音をあげてバラバラとなる。
「天馬君!!上よ!!」
亜樹の声で天馬は上を向く。
「お前、新入りっぽいな・・・・」
水茂は両手の水の球を槍に変え、空中で天馬に向けた。
天馬は水茂に手を向けて炎を噴射する。
その時、水茂はニヤリと笑い体全体を水に変化させた。
「そんな火力じゃ、俺を蒸発できねえぜ!!」

「これならどう?」

水茂が上を向くと、いつの間にか水茂の真上には亜樹がいた。
「喰らえ!!100万ボルト!!!」
亜樹の両手から100万ボルトの電撃が繰り出される。

「しまっ・・・ぎゃぁぁぁ!!!!!!」

体を水に変えていた水茂は、さらに膨大なダメージを受け地面にたたきつけられた。
亜樹は地面に着地し、3人は水茂を取り囲む。
「よし、とりあえず拘束するぞ。」
三郎はそう言うと、気絶している水茂の両手に手錠をかけた

Re: 〜アビリティワールド〜第1章 選ばれし能力者 ( No.7 )
日時: 2010/08/20 22:51
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)

〜大・大・大ニュース♪〜

題名戻しました\(゜ロ\)(/ロ゜)/
しかぁーし!!内容はまるっきり違います!!

コメントをたくさんお待ちしておりますm(__)m
NEW・アビリティワールドをお楽しみください♪

Re: 〜アビリティワールド〜第1章 選ばれし能力者 ( No.8 )
日時: 2010/08/21 13:35
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)

05【断罪能力者集団‘ジャッジ’】


水茂を捕獲した3人は、会社の連絡をして応援が来るのを待った。
応援を呼んだ理由は簡単。
三郎が先ほどの戦いで車を破壊。そのせいで帰る方法を失ったのだ。
「後30分で着くって!」
「マジかよ・・・腹減ったな〜ぁ。」
三郎は空腹で力が出ず、その場に座り込んでしまった。
しかし、空腹は亜樹と天馬も同じだった。
辺りはすでに夜となり、ただでさえ人気がない場所なので恐怖感が結構ある。
「・・・うっ・・・・・」
手錠をかけられた水茂は呻き声をあげながら目を覚ました。
「お!起きたぞ!!」
「・・・・てめぇら、ぶっ殺すぞ・・・・」
「はいはい!!」
亜樹は水茂に近づき、語尾を強くして右手から電撃を繰り出した。

「ぎゃぁぁぁ!!!や、やめろって!!」

水茂は悲鳴を上げながら立ちあがり、大破した車の後ろに回る。
「ご、ごめんなさい!!知ってることはなんでも話します!!!」
水茂は膝を地に付け、手錠をつけたまま3人に軽く土下座した。
「知ってること?じゃあ、クライムの居場所は?」
亜樹は水茂に最初の質問をする。
水茂は頭を上げると、首を横に振った。
「お、俺はあいつについては一切知らない。ただ・・・組んでるだけだ・・・・」
「組んでる?どういうことだ?」
三郎が質問すると水茂は立ちあがり、ある言葉を言った。


「断罪能力者集団‘ジャッジ’」


3人はその言葉を聞いて顔を合わせ、首を傾げた。
「な、なんですかそれ?」
敵にも関わらず、天馬は水茂に敬語を使う。
「クライムも合わして5人組の能力者グループ。通称‘ジャッジ’と称して、不良や犯罪者を倒してんだ。」
「それって・・・じゃあ俺らにとって敵なんですか?」
「う、う〜ん・・・・・」
亜樹と三郎は敵の言うことが信じられないが、本当だとすればどう対処すればいいのか悩む。
「とりあえず、お前は‘アビリティ’が拘束する。」
三郎がそう言った時、前方から一台の車がやってきた。

「三郎!!亜樹ちゃん!!天馬君!!」

車は4人の前で止まり、中から‘アビリティ’の社員である篠左記冥が出てきた。
「冥!こいつも頼むぜ!!」
「了解だ!!」
冥は水茂を助手席に乗せ、ほかの3人は後部座席に乗り込んだ。
そして、会社へと急いで戻って行ったのだった。


─────

廃ビル 屋上

屋上の段差に右足を乗せ、天馬たちを乗せた車を見届けていた男性がいた
「行きやしたぜ!兄貴!!」
丸刈りにタンクトップという姿をした男は、後ろを振り向きながら言う。
すると、廃ビルの暗闇から月明かりに照らされ2人の男性が出てくる。
「算介は?」
「連れていかれやした。どないしますか?」
男は関西弁が混じった言葉で、紫色の髪が特徴的であるクライムに言う。
「・・・烈香を呼んで作戦を練る。あいつらは邪魔ものだ。我々が制裁を下す。」
クライムはそう言うと、隣に並んで立っている男の方を向く。
「行くぞ、太陽。」
太陽と呼ばれる男はクライムの後について行き、そのまま闇の中へと消え去った。

「わいも行くか・・・」
取り残された男は一人つぶやくと、体を火に変えその場から跡形もなく消えた。

Re: 〜アビリティワールド〜第1章 選ばれし能力者 ( No.9 )
日時: 2010/08/21 15:14
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)

06【結成!! チームA】

水茂を討伐した翌日

天馬は会社に泊まり、携帯の音で目が覚めた。
「ったく・・・誰だよこんな朝早く・・・・」
天馬はベットから起き上がり、枕元に置いてあった携帯を見る。
着信は水崎七海だ。何でこんな朝早くに?
天馬は疑問を持ちながら、携帯を耳に近付ける。
『もしもし?』
『あっ!天馬おはよう。ちょっと聞きたいことあんだけどさ!!』
『なんだよ・・・こっちは眠いから早く済まして・・・』
携帯の向こうから聞こえるように舌打ちが聞こえる。
七海は容姿は可愛いが、性格が若干悪い。

『駅伝大会、アンカー走ってくれない?』

『は!?』

天馬は七海の言葉を聞いて首を傾げる。
しかし、すぐに数日前のことを思い出した。
確か駅伝大会が近いから、生徒達だけで選抜された6人を選ばないといけない。
『ねぇ?天馬は足も早いし、体力もクラス一だから出てよ!!』
七海に催促されるが、天馬にとって今はそんなことどうでもいい。
クライム討伐が絶対に先決だ。
『俺は・・・いいよ・・・』
『え!?な、なんでよ!!天馬こういう行事好きじゃん!!』
『ごめん。ほかあたってくれ!!』

プッ!!

天馬は七海の有無を聞かずに携帯の電源を切る。
会社の仕事を手伝って数日経ち、学校よりもこっちの方が楽しく感じる。
はっきり言って、駅伝大会や行事などどうでもいい。

「天馬、起きろ。社長室に行くぞ。」

ドアを開けながらスーツ姿の三郎が入ってくる。
「なにかあったんですか?」
「チーム編成の件で呼ばれている。詳しい話は社長室で話す。」
三郎はそう言うと、足早に社長室へと向かって行った。
「・・・・今日も頑張るか!!」
天馬はカーテンを開け、朝日を浴びる。
そして、カッターシャツに青いジーパンに着替えて社長室へと向かった。


**********


社長室


エレベーターが開くと、天馬は最初に亜樹と目があった。
「おはよう。天馬君。」
「お、おはようございます。」
何故か、天馬は照れてしまう。顔が赤らんでいくのが分かった。

「よし、揃ったみたいだぜ!!」

天馬は聞き覚えのある声に顔を上げ、驚愕した。
「な、なんで!?」
昨日捕獲した水茂が、スーツ姿で笑顔で立っていた。
「おぉ!!来たかね天馬君。では、これでチーム全員そろったね。」
社長の冥堂はいつもより笑顔で天馬の顔を見る。
チーム?一体何の話だ?

「本井三郎リーダー率いる4人組チームA!!」

三郎は自分で言うと、亜樹、水茂、天馬を見る。
天馬は亜樹と三郎がチームにいることは不審に思わないが、なぜ水茂が?
「水茂がなぜ!?」
「彼は、元々悪い能力者ではない。今日からこの会社で正社員として働いてもらう。」
三郎が言うと、水茂は振り向いて天馬に右手を出した。
「そ、その、昨日はすまなかったな。」
「・・・・三郎さんが言うなら・・・・・」
天馬は水茂と握手を交わす。
冥堂はそれを見ると、何度か頷きデスクの上に置いてある資料を三郎に渡す。
「明日は月曜で天馬君も学校だ。今日は家に帰って、休息を取りなさい。」
「え?僕はまだ働けます!!」
天馬はそう言うが、亜樹が天馬の肩に手を置いて首を横に振る。
「あなたはまだ学生。今日は休みなさい。」
亜樹に言われ、天馬は再び顔を赤らめる。
「は、はい・・・・」
天馬は急いで振り向き、エレベーターに乗った。
「そ、それじゃあ・・・」
天馬はもう一度亜樹の顔を見る。
目が合い、亜樹は笑顔で天馬と目を合した。
「さ、さようなら。」
エレベーターのドアが閉まると、天馬は大きくため息をついて自宅へと戻ったのだった。


**********


超能力者専門会社‘アビリティ’前


建物の陰に、断罪能力者集団のメンバーである火山隼人がいた。
「ふ〜ん。ここが奴らの基地か・・・おもろそうやな〜ぁ。」
火山は最上階である13階まで見上げると、不気味に微笑み片手から炎の球を出す。
器用に指で炎の球を触りながら、どこから壊そうか考えている。
その時だった。

「何もするなよ。」

「おわっ!!」
火山が振り向くと、そこにはジャージ姿の志村太陽が立っていた。
「副リーダー!?いつの間にいたんすか!?」
「お前が怪しいから、今日はずっと尾行していた。」
「そんなぁ・・心外でっせ!!」
火山はそう言いながらも、再び会社の方を見た。
「何もするな。クライムは、作戦を練って攻撃するらしいからな。」
「兄貴は慎重やからな〜。わいなら襲撃するけどな!!」
火山は大笑いしながら炎の球を握りつぶす。
志村は火山を見ると、呆れてため息をついた。
「お前は別の仕事をしろ。水茂が抜けた穴を埋める必要があるからな。」
「そう簡単に、能力者がいるとは思えませんけどね。」

「早く探せ!!!!」

志村はとうとう怒り、火山の頭を殴る。
「痛った!!・・・・わ、分かりました。いきやすよ!!」
火山は殴られたところを擦りながら、渋々その場から立ち去った。
「まったく・・・・」
志村は再びため息をつくと、その場を後にした。



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