ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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Death Soul
日時: 2010/09/13 06:20
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

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皆さまに支えられております。
死神ものです(*^^)v


※なお、コメをされたからにはコメをし返す自分です(人見知りでなかなか他の人の小説にコメいけません)。 なので、宣伝してください(+_+)


(お客様)
ソフィア様 紅蓮の流星様 スペシャル様
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Re: Death Soul ( No.5 )
日時: 2010/09/07 06:46
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

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         第1影
        シニガミ。



魔法がいきかう、ハーデル王国。
その北にあるベルゼンハイデルには、古代から 「死の力」 を持つ、「死神」 と呼ばれる魔術師たちがいた。

人間の死を招く存在として、一般の人々から見れば、その死神と呼ばれる魔術師たちは、異常に移っていた。

およそ30年前に。

闇の王として君臨してた、リアナイト家の魔物を倒したという、ハーデル王国当時の第一王女、リリー・トルバートの一人息子、ヒースが王となりだいぶ経つ。

新たな王の存在で、ハーデル王国にも再び、静けさが戻ってきた。




ベルゼンハイデンの夜は早い。 その位置からか、一番早く漆黒の闇に包まれる。
その暗い街を歩いてる、一人の少女。

腰まである長い黒髪に、薄紫の瞳を持つ、整った顔立ちの少女。
年代は十代中頃ほどで、黒い喪服に身を包んでいた。

「ニナ、今日は誰が死んだ?」

魔術の一種の 「意思回路」 から、言葉が届いた。
ニナと呼ばれた少女は立ち止り、少し悲しげに答える。

「住所番号1001-0025の、イーズ・テイト。 4歳」
「了解」

事務的に答え、ニナは再び歩き出す。

Re: Death Soul ( No.6 )
日時: 2010/09/07 07:00
名前: 紅蓮の流星 ◆vcRbhehpKE (ID: Da9K.gCv)

どうも今日も今日とて紅蓮の流星です。またお前か、とか言わないで。
早速面白そうな雰囲気。続きをwktkしながら待っています。更新頑張ってください。

Re: Death Soul ( No.7 )
日時: 2010/09/07 16:18
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

ありがとうございます^^
また君か、なんていいません笑
また来てくれたっ、と思います

Re: Death Soul ( No.8 )
日時: 2010/09/07 16:44
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

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ハーデル王国に深くから根付いている魔力。
それを扱う人間により、いろいろな個性溢れる魔法が使える。 もちろん、魔力が全然無い人間もいれば、有力魔術師として称号を得て、それを仕事にしている者もいる。


ただし。


その魔術師たちの中に、生まれつき、「死」 を司る人間がいた。
いや、最早その時点で人間と言っていいのかわからないが。

他の魔術師は魔物を倒し、市民の安全を確保していて、ある程度なら歓迎される。
しかし──、“人を殺して” 報酬を貰う魔術師たちもいる。


「死神」


人々は彼らをこう呼ぶ。
人の魂を狩る、「魂狩」 の連中。
悪魔に心を売った魔術師。

それが、死神と呼ばれ、嫌われる存在だった。



Re: Death Soul ( No.9 )
日時: 2010/09/07 16:56
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

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デッドハウス
死神管理局の暗証コードをさっきから何回も押しているのに開かない。

「あれ……コード入れたのにおかしいな。 間違ってたかしら」

ブツブツと、先ほど子供を殺したばかりのニナ・アルディラノがじれったいように数字のキーを入力する。
しかし、何度やっても 「ダウト」 の文字が。

「故障? 何やってんのよ、管理局。 これじゃあ深夜番組が見れないじゃない」

時刻はちょうど、丑三つ時。
ニナは焦ったように、ついには扉を叩き始めた。

「開けろって言ってんでしょっ。 ほらほらほらっ」

年頃の少女とは思えない行動。
すると、扉が危険を察知したのか、音もなく開いた。

「なにしてやがる。 壊れたらどうすんだよ」

中からは、呆れたような声と、そして一人の男が出てきた。
金色の短髪に、いかにも目つきが悪い。

「暗証コードが使えないのよ、レイシー」
「ああん? テメーの入力ミスじゃねえのか?」
「ちゃんと確認したわよ」

レイシー・フェーノンは面倒くさいなと呟き、セキュリティーチェックに試しに自分の暗証コードを入れてみた。

「……あくじゃん」 

簡単に開いた扉を、ニナがポカンと見る。

「あかなかった!」
「テメーの入力ミスだ」
「違うわよっ」
「違わない。 ──賭けてみるか?」

賭け事が好きなレイシーが、ニヤリと笑う。
トランプでもなんでも彼に勝った事のないニナは、諦めて首を横に振った。

「もういいわよ。 どうせ新しい番号にしようと思っていたんだから」
「そうかよ。 あ、そういやニナ」

立ち去ろうとしていた足を止め、

「なによ」
「ちょい新人紹介していいか?」
「新人……。 新しく死神が見つかったんだ」
「ああ、コイツ」

そこにいた一人の少年を見て。

「………………え?」
「どうも。 ザク・ルレイムです」

頼りなさげな、ひ弱そうな少年を見て。
今まで見てきたどんな死神よりも劣っていそうな彼を見て。

「…………選択ミスでしょ」

なんとも失礼な言葉を吐いたのだった。


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