ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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Death Soul
日時: 2010/09/13 06:20
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

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皆さまに支えられております。
死神ものです(*^^)v


※なお、コメをされたからにはコメをし返す自分です(人見知りでなかなか他の人の小説にコメいけません)。 なので、宣伝してください(+_+)


(お客様)
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時雨様

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Re: Death Soul ( No.40 )
日時: 2010/09/12 18:15
名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)

久しぶりです

一気に読みました

流石アキラさんですね

Re: Death Soul ( No.41 )
日時: 2010/09/13 06:20
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
参照: http://yaplog.jp/akirahayate/

開きなってます、きっぱりと笑
社会いいじゃないですか〜社会Ww
>阿嘉狐さん


ありがとうございます(^<^)
応援よろしくですっ
>時雨さん

Re: Death Soul ( No.42 )
日時: 2010/09/13 06:32
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
参照: http://yaplog.jp/akirahayate/

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「いただきます」
「有り難く思えよ、ガキ」

レイシーが作ったと聞いて、予想していたものよりは遥にマシなものがでた。
少しホッとする。

「今日雨かー。 洗濯物乾くかしら」

鉛色の空を見上げ、ベランダからニナが顔をのぞかせる。
寒いから窓を閉めろとレイシーに言われ、ニナはベランダから出た。

「けっこう美味しいですね」 「はっはー! まだまだ俺も上出来だろ」 「前言撤回したくなります」

でも、確かに美味しかった。
死神管理局から配布される飯ほど、マズイものはなかったから。

「ザクの家族て、どんな人?」

不意に、ニナが訪ねてきた。
ザクは少し考えて、困ったように、 「分かりません」 と。

「? 分からないの?」
「記憶が曖昧で……昔の事覚えてないんです」
「え、そうなんだ」
「はい。 ──ただ」


「女の子が人を殺してる処は、覚えてるんです」



その言葉に。
ゆっくりゆっくり、レイシーが視線を上げた。 気づかれないように。

「女の子?」
「今日も夢で見たんですけど、吹雪の中で血塗れの女の子がいて。 ホラーですけどね」
「その子、なんで人を殺してるの?」

ニナが興味本位でそう尋ねた。

「分かりません。 ……でも、こうは言ってました」

ザクは、夢に出てきた彼女が何度も言う言葉を、言った。




「“ただの気まぐれよ”って」

Re: Death Soul ( No.43 )
日時: 2010/09/13 06:43
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
参照: http://yaplog.jp/akirahayate/

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           †
 


「ただの気まぐれだったんでね」


男はそう言い、寝息をたてている少女の頭を撫でた。
優しい手つき。 まるで、我が子を愛しむように。

「死神、そいつらはまだ気づいていない。 お姫様が眠りから冷めている事も」

愚かだ、と付け足して。

そこは、四方八方がガラスばりの部屋だった。 広く、広く、広い。
その中心にポツリと、真っ白なベッドがあった。

「もう、目覚めてるのにな」

黒いスーツに、蒼紫の髪。 煙草をふかしている男。
ディーノ・ラプソンはそう言って、ベッドの中で眠る少女を見つめた。

「なにしてるの」

後ろで声がして。
振り返ると、泡翠の髪をもつ、顔立ちはキレイでゴスロリを着ているが───、

シェリル・ラプソンはれっきとした、男である。

ただし、それは身体だけであり、人格はれっきとした女性だった。

「ルーアにあんま変な事吹き込まないでよな」
「しないよ、そんな事」

Re: Death Soul ( No.44 )
日時: 2010/09/13 16:41
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)

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死神管理局 


「なあ、ちょっと聞いてもらっていいか?」
「なんですか、センパイ」
「この前の新人……ザク・ルレイム居るだろ」
「ああ、あの線の薄そうな」

死神、セシル・ホスタスの言葉に、レイシーは苦笑する。

「センパイの隣に住んでんですよね」
「ニナと仲良いからな。 で、そいつなんだけどな、妙な言い方しやがる」
「妙?」

セシルが顔を上げる。 腰まである長い茶髪が揺れた。

「……“眠り姫” に会ったかもしれないんだ」
「っ」

ゾクリと。
肌が泡立ち、セシルが嫌悪感を露にする。
二度と、聞きたくない通り名だった。

「……それは、どういう事ですかね」
「記憶が無いらしいんだが、夢に出てくるらしい。 真っ赤な血だらけの女が」
「でもそれだけじゃ、彼女て証拠、ないじゃないスか」

わかってるよ、と。
レイシーは煙草をふかして。

「“気まぐれよ”って言ったらしいんだ」

この世界のどこに。 
幼い少女が気まぐれだと言い、人を殺すというのだ。

「……“60年前”と、同じスね」
「だな。 もしかしたら、目覚めたかもしれん」
「そうなると……全面戦争スよ」

眠り姫。 破滅の女王。 滅びの女王。

世界最悪の魔物であり、全ての滅びを弄ぶ罪人。
その存在自体が破滅であり、暗闇であり、漆黒でもある。

「それだけは、避けてぇな」
「自分、死にたかったんと違いますの? センパイ」

セシルの言葉に、レイシーは笑う。

「バカ野郎。 ニナが居るのに死ねるかよ」


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