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片雲の黒装束と赤い羽根
日時: 2011/01/14 17:19
名前: 真瑠 (ID: VJgd52Wn)

 

         これは、


片雲=ちぎれ雲  | ちぎれ雲のようにゆったりと旅をする
黒装束       | 黒装束と
赤い羽根      | 黒い羽帽子についた赤い羽根

     
     を身にまとった青年の話。


*キャラクター*

◆フェーヴル・ロイト
          ・・・黒装束の旅人。
             ある『力』を持っている。

◆メア
          ・・・フェーヴル捜索隊の権力者の一人。
             ある目的から、ロイトを追っている。

◆グラウス
          ・・・フェーヴル捜索隊の権力者の一人。
             主に情報収集を得意とする。
         

その他キャラクター随時更新予定**



まだ科学が発展しきっていない、西洋の街並みが舞台です。
私の日々の体験から感じたことを、『黒装束の旅人』を通じて皆様にお届けできたら、と思います。

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Re: 片雲の黒装束と赤い羽根 ( No.26 )
日時: 2010/11/16 16:31
名前: 真瑠 (ID: 9Qe5KE35)

第一話 麗しの令嬢  Ⅲ



「・・・あの、さっきの威勢のいい女性は一体?」
「レイラ嬢様だよ」
「レイラ嬢?」
こくり、と頷いて、警備員は声を殺して囁いた。

「・・・この街の大富豪の娘。かなりの我儘と凶暴さと荒々しさがあって、嫌ってる者も多いんだ。でも、レイラ嬢様の父親は・・・ああ、大富豪ね。あの人が、娘の溺愛者で、しかもこの街一番の権力を持ってる。」

警備員はそれだけ言うと、はぁ、とため息をついた。
そして、ぽつり、と呟く。

「・・・シェリアとアッシュも可愛そうになぁ・・・」

そんな呟きを、ロイトは見逃さない。
「・・・・傍にいた青年と女性のことですか?」
「!!ま、まぁ・・・だが深入りしない方がいい・・・。この街を追い出されるぞ」
「追い出される?」

警備員のセリフをなぞるようにして、ロイトは言った。
「僕は旅人ですよ・・・?それに、何より気になりますから」

宿への地図を貰い、ロイトは道を引き返した。
(まだ居てくれるといいんだけど)
なんて考えつつ、広場に到着した。
夕暮れが近いが、まだ明るい広場だというのに、誰もいない。
相当レイラ嬢って人は嫌われてるんだな、なんて考えつつ、広場をくるくるとまわっていると、広場の奥の方にある木下のベンチで、二人の男女が座っていた。

さっき見た男女だ。
あれがアッシュとシェリアに違いない。

「こんにちは。・・・といっても、もう夕方近くですが・・・」
突然のあいさつに、うつむいていた二人はビクッとしてゆっくりと顔をあげた。
「あ、あなたは・・・昼間の・・・」
「・・・・聞かれていたんですか・・・・」
ロイトは、あの話がどれほど大勢の人に聞かれていたかを、再確認した。
もう大勢の人の前ではしゃべらない、と、もう一度心に誓う。

「僕はロイトです。あなた方は・・・アッシュさんとシェリアさんで間違いないですよね?」
「は、はい・・・・」

「レイラ嬢のことで、いくつか質問が・・・・」

二人の目の色が、変わった。
シェリアは重く口を閉ざすので、アッシュが言った。
「レイラお嬢様とのことは・・・関わらない方がいい・・・これ以上は、もう・・・」
そうか・・・、と呟いて、ロイトは残念そうにした。
「・・・じゃあ、レイラ嬢のことは置いときましょう」
「へ?」
アッシュは拍子抜けした声をだした。
やけに諦めが早いのが、妙にひっかかったようだ。
「代わりに、あなた方の関係とか・・・」
「やめて下さい!俺たちは・・・・」

「恋人です」

力強い、シェリアの声だった。
アッシュは驚き、ロイトは少しだけ目を細めた。
「ロイトさん、あの人は・・・レイラ様は、そんな私達をよく思っていないようなんです」
「・・・・シェリア・・・・。」
そして、アッシュはロイトをじっと見つめてから、諦めたように話し出した。

「俺とレイラは、幼馴染なんです。でも、レイラは金持ちで、俺は貧乏でした・・・。」

Re: 片雲の黒装束と赤い羽根 ( No.27 )
日時: 2010/11/16 20:40
名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: cVA1W6Ik)

幼馴染だったですか・・・;
びっくり;

Re: 片雲の黒装束と赤い羽根 ( No.28 )
日時: 2010/11/17 17:44
名前: 真瑠 (ID: glYNRe/q)

最初からこうしようと思ってて〜(笑
一話目に伏線はってみたけどあんまり効果なかったっぽいですねw

Re: 片雲の黒装束と赤い羽根 ( No.29 )
日時: 2010/11/17 17:54
名前: 杵島 茄武 ◆wWr1IKfGtA (ID: EUGuRcEV)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode=view&no=15121

はじめまして、杵島と申しますです

この中世の風情ある舞台と
その旅人に一気に引き込まれた者です
こういうの大好物でありまして、
私にとってはコレダ!と思う作品であります…

是非応援させてください!

Re: 片雲の黒装束と赤い羽根 ( No.30 )
日時: 2010/11/18 16:56
名前: 真瑠 (ID: glYNRe/q)

茄武さん!!コメありがとうございます!
なんだか今までで一番励ましのあるコメントを・・・(嬉涙
がぜんヤル気出ましたw
是非是非応援してやって下さい←


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