ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

シリウスの空
日時: 2010/12/14 17:29
名前: 櫻井業火 (ID: enDlMgfn)
参照: http://goukasyousetu

 よろしくお願いします
コメント歓迎です。

Page:1 2 3 4 5 6 7



Re: シリウスの空 ( No.13 )
日時: 2010/12/28 10:38
名前: 櫻井業火 (ID: enDlMgfn)
参照: http://goukasyousetu

〜明良〜

 強い。
俺は晴登を見て純粋にそう思った。同時に怖いとも思った。
「くそがぁ・・・・。」
全身火傷を負ったハレルヤはまだ戦おうと風を出した。
「あきらめなよ。もう君の負けだ。」
晴登が寒気がするくらい冷めた声でそう言った。
「俺は死ぬまで・・・あきらめねぇ主義なんだよ。」
「そうか。じゃあ楽にしてやる。」
晴登が短剣をハレルヤの首筋にあてた。
「言い残すことは?」
「ねぇな。」
「そうか。」
短剣が振り上げられる。
終わった・・・・。やっと帰れる・・・。
そのときハレルヤを中心に暴風が吹き荒れた。
「なんだ!?」
俺はまるで木の葉のように飛ばされた。
「へっ!まだ戦えるぜ俺は。」
「どうやら楽に死にたくないみたいだ。」
「しなねぇよ!!俺がおめぇを殺すからな!」
町に熱風が吹き荒れだした。
「明良!隊長連れて離れてくれ!!」
俺はうなずき折れたのであろう右足を引きずりつつ隊長とともにその場を離れた。

〜晴登〜

 俺は別に止めを刺すつもりはなかった。正直、人を殺すのが怖い。
よく教官に怒られたものだ。「気合が足りない。そんなことじゃすぐ死ぬぞ。」、と。
「いくぞこらぁ!」
「あきらめてくれよ・・・。まったく・・・。」
竜巻が5つぐらい一斉に来るのを炎で壁を創り防御する。炎と竜巻が一緒になりだしたとこで無理やりハレルヤのほうに飛ばした。
「まだやるのか?」
ハレルヤはもう両腕が吹っ飛んでいた。もう戦えないだろう。
「わりぃな。お前を殺せない。」
炎で両足も膝より下を焼き尽くした。
「くそったれ・・・。」
アルテミスの力は無駄に精神力を使う。もう俺も限界に近い。
「帰るか・・・・。」
「止まれ。そして武器を捨てろ、桐谷晴登。」

Re: シリウスの空 ( No.14 )
日時: 2010/12/28 14:36
名前: 櫻井業火 (ID: enDlMgfn)
参照: http://goukasyousetu

「だれだ?」
後ろを見ると白と灰色の迷彩服と感情のこもっていない目が特徴的な男が立っていた。
「武器を捨てろといったはずだ。この女がどうなっても知らんぞ。」
そういって男は肩に担いでいた女を前に出した。
楓!!
「おまえ!!楓に
「武器を捨てろといったんだ!!!!」
俺の声は楓の足を何発もの銃弾が貫いた音で遮られた。
「ああああぁぁあぁ!!!!」
楓の悲鳴が日が完全に沈んだ空に響く。
「くそ・・・。」
俺は武器をすべて捨てた。
「おまえ・・・・アレクシス・・・・・。」
ハレルヤの声が聞こえた。
「桐谷晴登、動くな、抵抗するなよ。俺がこの女を殺すとこを見ていろ。俺は貴様の本気が見たい。」
「なにいってるんだてめぇ。」
「さてまずは腕だ。」
楓の両腕が引き千切られた。
「うぐぅ・・・・。」
「やめろ!!!」
「さぁ本気を出せ!!」
いやだ・・・・ここで本気を出したら楓も巻き込まれる・・・。
「あぁぁぁあぁ!!」
次は腹を刺されたらしい。
「やめてくれ!!」
「あぁぁあああぁぁああぁぁぁ!!!!」
「やめろぉ!!!!」
俺は炎をぶちまけた。
「その程度の炎など求めていない!!」
軽く打ち消された。
そして、楓は・・・・血しぶきをあげながら地に堕ちた。



Re: シリウスの空 ( No.15 )
日時: 2010/12/29 14:02
名前: 櫻井業火 (ID: enDlMgfn)
参照: http://goukasyousetu

その瞬間晴登は変わった。
「そうか。それがお前の本気か。」
晴登は黒く狼の頭骨を想像させる仮面を被り、体は刺々しい鎧に覆われていてまるで狼男だった。
「グォオオ・・・・・ガァァ・・・。」
晴登の指から黒い炎が打ち出される。
「その程度か!」
アレクシスはそれを打ち消したが、真っ黒の煙で視界が塞がれた。
「目くらましか・・・・ぐっ・・・。」
いつの間にか晴登が目の前に現れ高速で蹴りをアレクシスの腹に打ち込んだ。
「ガァアアァ!!!!」
晴登の口から黒いブレスが放たれ周囲の建物が消え去った。
アレクシスも右腕が消え去った。
「ちっ・・・。誤算だ。ここまでパワーアップするとは・・・・。」
アレクシスが撤退するか迷っていると次は黒い矢が空から降ってきた。
「また勝負はお預けとしよう。」
アレクシスは地面に溶け込み消えた。
「グァァ・・・・・。」
晴登は力を失ったように倒れた。
町は黒く燃え盛り、灼熱地獄となっていた。
「楓・・・・お前は死なせない・・・。」
晴登は残った力で楓を包んだ。

Re: シリウスの空 ( No.16 )
日時: 2011/02/12 14:02
名前: 櫻井業火 (ID: enDlMgfn)
参照: http://goukasyousetu

〜アレクシス〜

「申し訳ありません元帥閣下。」
「なになぁに気にするな。貴様の本気ならばあの程度足元にも及ばないだろう?」
「いえ、俺と同等かと。」
「なに?そこまで強いんか?ナンバー5のお前と同等、びっくりだな。はっははは。」
「アルテミスの第二計画に移さないと力で負ける可能性が出てきます。」
「そうか・・・。飛燕!!」
「はっ。」
「貴様があの教会に行け。」
「かしこまりました。」
「さて、空いたナンバー7のところをサーキレで埋めておけ。末席とはいえあれがいなくなるのはつらいのぉ。のぉナンバー1。」
「そうですね。」

Re: シリウスの空 ( No.17 )
日時: 2010/12/31 12:59
名前: 櫻井業火 (ID: enDlMgfn)
参照: http://goukasyousetu

第三話 緋色の巫女

〜楓〜

「ふゎ・・・。」
目が覚めると天井が見えるかと思ったら、廃墟の瓦礫と憎ったらしい顔が見えた。
「アーレス・・・・。」
「お目覚めか、ずいぶんとかわいい寝顔だったぜ。」
「うるさい!!・・・っ!」
叫んだと同時に頭を裂かれるような痛みが襲ってきた。
そうだ・・。なんで私生きてるんだろう・・・。
「晴登だよ。あいつが俺たちの怪我を治してくれた。」
「え?」
信じられなかった。絶対にもうだめだと思ったのに・・・・。
「で、あいつは?」
「むこうの塔だよ、あの傾いた。、まさか会いに行くのか?やめとけ・・あれ見たらお前ショック受けるぜ。」
「あんたなんかの指図受ける気ないわよ。」
私はそのまま立ち上がり、歩き出した。


Page:1 2 3 4 5 6 7



この掲示板は過去ログ化されています。