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シリウスの空
日時: 2010/12/14 17:29
名前: 櫻井業火 (ID: enDlMgfn)
参照: http://goukasyousetu

 よろしくお願いします
コメント歓迎です。

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Re: シリウスの空 ( No.8 )
日時: 2010/12/25 18:28
名前: 櫻井業火 (ID: enDlMgfn)
参照: http://goukasyousetu

第二話 暴走、恐怖、灼熱。

〜晴登〜

 降下から30分が過ぎた。
高層ビルが立ち並んでいた景色は血と廃墟だけとなっていた。
「イーリス。」
僕ががけがの手当てをしながら楓に話しかけると、
「あんたさぁ手抜いてるの?」
と、素気ない返事が返ってきた。
「何のこと?」
「とぼけないで、あんたの超人的身体能力でさっきの銃弾食らうわけないじゃない。」
「ははは・・・。」
僕は怖かった。戦場がじゃない。僕自身がだ。
僕は僕の体に宿すシリウスが怖かった。
ずっと全力で戦い続けたらまた5年前みたいに暴走するんじゃないか?
そしたら近くにいる楓はどうなる?あの時みたいに焼き殺してしまうのか?
気づくと楓の顔が間近くにあった。
「あっ。」
驚いて後ろに下がる。
「あんた大丈夫?無理しなくてもいいのよ?」
・・・・・。
「心配してくれてるのか?嬉しいな。」
「べべべ別にそんなことないわよ!あんたなんてそこらへんで死んじゃえばいい!!」
ひどい言われようだな。
「さ、行こうか。」
UZIを再装填して腰に差す。
「さっさと制圧して帰るわよ!」
「あのー俺たちめっちゃダメな状況なんですよ?」
「あんたが本気出して私も本気出せばすぐよ!」
「制圧されるのが?」
「するのがよ!!!」
思いっきし殴られた。

〜明良〜

 晴登達と別れて30分、隊長ともはぐれた俺は正直死にそうだった。
「おいアメリカ兵。立てよ〜退屈じゃねぇかぁ!」
「うるせぇ・・・俺は日本人だ。」
「名前は?」
「明良だ。お前は?」
「ロシア軍アルテミス隊ナンバー7ハレルヤ・アンドリューだ。」
「そうかい!」
俺は腰からベルギー製のFNハイパワーを抜き発砲した。
「きくかぁ!」
ハレルヤは目に見えない何かで銃弾を吹き飛ばした。




Re: シリウスの空 ( No.9 )
日時: 2010/12/26 15:25
名前: 櫻井業火 (ID: enDlMgfn)
参照: http://goukasyousetu

「なんだよ、それ・・・。」
俺は腑抜けた声で聞いた。
「俺は、アルテミスの力を生まれながら所持している超能力者みたいなもんだ。軍のほかの連中みたいな量産型じゃねぇ。俺の装甲を割りたきゃ核でも用意するんだな。」
なんだよそれ・・・。化け物じゃんか。
「おにぃちゃんたちなにやってるの?」
後ろからとても幼い声が聞こえた。
「あぁ?子供だぁ?死ね。」
「やめろ!!」
俺はハレルヤに発砲しとめようとするが届くわけなく、ハレルヤが放った何かが子供を八つ裂きにした。
吹っ飛んだ子供の頭が俺の目の前に落ちてきた。
「おまえ・・・・。」
「なんだよ?この程度のことで騒ぐな。」
「おまえぇ!!!」
こいつだけはこいつだけはぁ!
俺はがむしゃらにトリガーを引き続けた。
「きかねぇつってんだろ!」
ハレルヤの鋭い蹴りが俺の腹を抉り、俺は宙を舞った。
「雑魚が・・・。消えろ!」
ハレルヤが腕を上げると腕を中心に竜巻が噴出した。
「くそっ・・・こんなとこで死ねるかよ・・・・。」
「全くだよーここで死んでもらっちゃこっちも困るねー。」
聞きなれた緊張感のない声とともにマシンガンの爆発みたいな発砲音が響き渡った。
「あぁ?だれだてめぇ。」
隊長だった。隊長は俺とハレルヤの間に立ち名乗った。
「こいつの上官だ。」
「た・・・いちょ・・・う。」
「死にかけてるねーそこでやすんどいて〜。」
ハレルヤは腕に纏っていた竜巻を隊長に向けて放つ。
隊長は腰にある赤い札を竜巻に向けて投げた。すると竜巻は一瞬で消え失せた。
「なんだ今の?」
「赤札と言ってねーレッドカードみたいなものだよ〜。」
「じゃあその札がなくなるまで攻撃すればいいんだな!!」
ハレルヤは何かを何個も隊長に放つ。
「君の力は風を操るみたいだね。」
「見抜いたか。知ったところでお前の死はかわらねぇ!!!!」
特大の竜巻が隊長を襲う。
「くっ・・・。」
隊長が珍しく険しい顔つきになりつつも赤札を投げた。
「どうやら今のが最後だったみてぇだな。じゃあな雑魚。」
赤札がなくなってからは一方的だった。隊長はかわし続けるがハレルヤの猛攻は止まらない。
「しぶといんだよ!!」
隊長が鎌鼬らしきものに囲まれ切り刻まれていく。
「隊長!!!!」
俺がハイパワーを発砲するが届くわけがなかった。
「死ね!!」
もうだめだと思ったその時鎌鼬が消えた。
「間に合った。」
「誰だ?また赤札を持ったやつか?」
「いや違う。僕は・・・いや俺は桐谷晴登。お前を倒す男だ。」

Re: シリウスの空 ( No.10 )
日時: 2010/12/26 15:47
名前: 櫻井業火 (ID: enDlMgfn)
参照: http://goukasyousetu

〜晴登〜

 間に合った。まさか敵にアルテミスが使える奴がいるとは・・・。
僕の・・いや、俺の、この力を使うしかないのか・・・。
「俺を倒すだぁ?できるならやってみろ!!」
「シリウス!!!!」
「っ!」
敵の後ろにある建物が熔けた。
「てめぇ・・・アルテミスを使えるのか!」
「わりぃ。これ使うと手加減って言葉忘れちまうんだよ。」
俺は次々と炎を創り出し炎弾にするとそれを放った。
「ハレルヤ・アンドリューだ覚えとけ!」
敵が名乗るとともに竜巻を放った。
「てめぇが炎を操る力なら残念だったな!!風の前には炎なんて届きやしねぇんだよ!!!!!」
「うるさいな。いつ俺が炎を操る能力だといった?俺の力は何もかもを焼き焦がすだけだ!!風でさえも!!!」

〜楓〜

 晴登の力は絶大だった。
ハレルヤの風を熱風にして返してしまう。
私はスコープを覗きながらただ茫然と見ていることしかできなかった。
晴登の能力は単純に炎を操るだけなのだろうが力の根源自体が別次元だった。まるで火事で燃え盛る家に息を吹きかけているだけみたいだった。
「まったく・・・ハレルヤの馬鹿め。相手の力量もわからないのか?未熟者がかなう相手ではあるまい。」
「っ。」
背後に立っている殺気の塊に気づくのに少し遅かった。
気づいた時にはすでに腕、足は動かなくなっていた。
動こうとすれば動けるはずだった。でもできなかった。
怖い・・・・・。
その言葉で頭がいっぱいになっていた。
「気づくのが遅いんだな。」
「・・・っ!」
首を掴まれ持ち上げられる。
「こい女。」
私は抵抗すらできなかった。


Re: シリウスの空 ( No.11 )
日時: 2010/12/26 16:09
名前: 霧生 (ID: 5NFGRhIu)

面白いですね☆
更新頑張ってくださいね!

Re: シリウスの空 ( No.12 )
日時: 2010/12/28 10:17
名前: 櫻井業火 (ID: enDlMgfn)
参照: http://goukasyousetu

ありがとうございます。頑張ります!


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