ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 日常的非凡。 完全完結致しました。
- 日時: 2011/01/25 21:37
- 名前: 螢 ◆KsWCjhC.fU (ID: EFzw/I/i)
こんにちは。螢です。
駄文しか書けない駄作者、螢です。ハイ。
今度はヤンデレを書きたいなー…と思ってこのスレッドを立てました。
そう!一時のテンションで立てました!
なので更新は思いついた時にします。すみません(土下座
挨拶がgdgdになってしまったので、注意事項いってみよー!
!attention!注意!
・亀以下の更新とかwマジ無理!→「戻る」クリック!
・神文しか受け入れない。→「戻る」クリック!
・螢って人嫌い!or螢の書く小説が嫌い。→「戻る」クリック!
・荒らしに来てやったぜ!→このサイトから出てけ☆
・流血&グロ苦手です……→「戻る」クリック!
大丈夫なお客様は宜しくお願いします!
・お客様・現在4名
・緑紫様(元・ポアロン様)・ ・涼原夏目様・ ・白狐様・ ・アキラ様・
・目次・
登場人物紹介 >>04
日常的平和。 >>06 >>07
日常的非日常。 >>08 >>15 >>16 >>17 >>26 >>27 >>33
日常的人物。 >>35 >>38 >>50 完結。
後日談。 >>51
轟木家。 >>52
梓の過去。 >>53
雪乃の過去。 >>54
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
- Re: 日常的非凡。 --参照100突破。皆様有難う御座います-- ( No.49 )
- 日時: 2011/01/22 16:11
- 名前: 螢 ◆KsWCjhC.fU (ID: EFzw/I/i)
亜呂江の営業スマイル(?)だね!
うん、例え営業スマイルでも嬉しいよ……!!
龍緋君の元へ飛んでいったのかw
まあ亜呂江ちゃんらしいっちゃあらしいけどねw
うん、お礼メッセージどうぞ。
梓「うん、有り難う。ぶっちゃけ参照100突破とかどうでもいいんだけど、何かここの駄作者が嬉しそうだから一応お礼言っとく。ありがと。これからも頑張ってみるわ」
- Re: 日常的非凡。 --参照100突破。皆様有難う御座います-- ( No.50 )
- 日時: 2011/01/22 17:55
- 名前: 螢 ◆KsWCjhC.fU (ID: EFzw/I/i)
ああ、全部、思い、出した。
「お前、轟木なのか……?」
俺は氷室の顔を見つめる。
氷室の顔にはさっきまでの狂気に満ちた笑顔は消え、代わりにあるのは寂しそうな表情だった。
死のうとしたときの【轟木】の様に、氷室は笑う。
苛められていた、存在を否定され続けた、あの時の様に。
俺が憧れていた、轟木の様に。
「そう。自殺しようとして、失敗した死にぞこないだよ」
氷室は自分を嘲る様に笑う。
俺はその表情に胸が痛んだ。
「気付かなかったのは仕方ないよね。私そのあとすぐに転校して名前も変わったし」
氷室は嘲り笑う表情を崩さずに顔を伏せる。
「その時からね、愛しているんだ梓クンを♪」
再び顔を上げた氷室には、また狂気が満ちていた。
———ああ、闘っているのか
自分と。
「俺を、殺したいか?」
俺は立ち上がり、氷室に向き合う。
「俺を、殺したい?」
俺は再度問う。
氷室から狂気は消えない。
「殺したいよ?」
氷室は当たり前だと言わんばかりに首を傾げる。
———もう、『氷室』は消えたか?
彼女を支配しているのは狂気だけか?
「殺したい?」
俺は縋る様に呟く。
————これが、最後。
もし、殺したいと言われたら、俺は『氷室』に殺されよう。
もし、逝きたいと言われたら、俺は『氷室』を殺そう。
もし、もし。
生きたいと、言われたら——————
「一緒に、生きたい」
——————抱き締めてやろう。
氷室の手からナイフが落ちる。
氷室の瞳から涙が落ちる。
俺は氷室に走り寄り、思い切り抱き締めた。
「ごめん」
慰めるでも、怒るでもなく。
俺は謝る。
————気づいてやれなくて、ごめん。
————助けてやれなくて、ごめん。
「ごめんね……ッ」
氷室も、俺に応える様に呟き、俺の背に腕を回す。
俺達の周りには、血ばかりが飛び散っているけれど。
ハッピーエンドで、いいのかな?
一応end.
- Re: 日常的非凡。 完結。残すは番外編! ( No.51 )
- 日時: 2011/01/22 18:03
- 名前: 螢 ◆KsWCjhC.fU (ID: EFzw/I/i)
後日談。
俺達は、犠牲を払い過ぎた。
血に、汚れすぎた。
もう、いいじゃないか。
幸せに、なろう?
「氷室」
俺は、じっと墓の前に座る彼女に呼びかける。
氷室は目を瞑り、手を重ねて祈りをささげる。
彼女がいるのは、彼女が殺した男の墓。
彼女は狂気に支配され、近くにいた男を殺した。
「ごめんね」
氷室が申し訳なさそうに頭を垂れる。
俺は「いいよ」と一言いって、氷室の手を掴む。
俺達は、今、幸せだ。
今、隣にいるのは、狂気に支配された氷室ではなくて、
狂気を捨てた氷室。
「ありがと」
俺は何となくお礼を言う。
———ありがとう。狂気を捨ててくれて。
———ありがとう。俺を愛してくれて。
「ありがとう」
ハッピーエンドで、良いんだよな?
- Re: 日常的非凡。 完結。残すは番外編! ( No.52 )
- 日時: 2011/01/22 18:23
- 名前: 螢 ◆KsWCjhC.fU (ID: EFzw/I/i)
轟木家。
「轟木さん」
俺は公園で寝そべっている人に声を掛ける。
轟木さんは俺を見定めるとむくりと体を起こす。
「轟木さんって……」
「……は〜…もうわかっているじゃろう?」
俺の愛している彼女の旧姓と同じ苗字。
彼女に旧姓を聞いた時、聞き覚えがあった。
最初はわからなかったが、今はわかる。
この人と同じ苗字だ。
「貴方は……」
「察しの通り。わしは卯月の家族じゃ」
轟木さんは溜息をつきながら頷く。
「まあ、血は繋がっておらんがの」
轟木さんは空を見つめて話し出した。
卯月と、自分のかかわりを。
「卯月はわしの母親の燕の子じゃ」
「燕……」
燕、愛人ってことか。
「わしの父親は、大層怒ってな。わしを連れて家を出た」
だから苗字が変わったのか。
「わしの母親は、伴侶がいなくなったことで狂った」
狂った。
轟木さんは己を嘲り笑う。
……こういう顔をすると、やっぱり似ている。
「卯月は、苦労したじゃろう。縋れる唯一の肉親が狂ったのだから」
狂っていた。
この人の家族は狂った人ばかりなのか?
「正直、わしはあの男から離れられてせいせいしていた。でも、あいつは……卯月は……」
あの男に、酷いことをされた。
一生癒えない傷を残された。
それは———……
「虐待……」
俺は呟いた。
「そうじゃ。あの男は卯月に暴力をふるった。憎い燕の子を」
ああ、彼女の体にあった傷は、やっぱり虐待か。
彼女が死のうとした一番の理由。
それは、苛められたことではなく。
虐待だった。
「なんじゃ、まだ何かあるのか?」
轟木さんは「これ以上言うことは無いぞ。わしは寝る」と続けたが、俺の耳には入らない。
「結局轟木さんって、男なんですか?女なんですか?」
俺は人生最大の疑問を口に出す。
わからないまま死んだら、死んでも死に切れねぇ!って感じだ。
「言ったら楽しくないじゃろうが」
轟木さんは楽しそうに笑った。
- Re: 日常的非凡。 完結。残すは番外編! ( No.53 )
- 日時: 2011/01/22 18:58
- 名前: 螢 ◆KsWCjhC.fU (ID: EFzw/I/i)
梓の過去。
俺は、父親と母親を無くした孤児。
引き取り手が見つからず、孤児院にいたときだった。
「ねえ、私の子にならない?」
ブランコに座っていた俺は、上から降ってきた声に顔を上げた。
「は?」
俺は話がわからずに呆然としていたが、女はそんな俺に背を向けると、孤児院の中に入っていった。
多分、院長室に行ったんだろう。
子供を引き取るのは、実に簡単な事だった。
院長の一言、「引き取る」というだけ。
子供なんてそんなもんだ。
「君の名前は、 っていうんだ」
俺の思った通り、俺はこの人に引き取られた。
ふうん。 か。
悪くない。
「これから宜しくね。 」
「わかった」
俺と、この人との生活が始まった。
「 、どうしてそんな事も出来ない!?」
幸せではなかったけれど。
あの人は、俺に最上級のモノを身に着けさせ、最上級の振る舞いを求めた。
俺がそんな期待に応えられるはずもなく。
「 !?私に口答えするの!?」
あの人は俺の腕に包丁を突き刺す。
……痛いなあ。
俺は能天気に死を覚悟する。
「 、痛い?ねえ、痛い?」
あの人は、狂っていた。
ま、狂ってなきゃ俺のことなんて引き取らないと思うけれど。
「 、私ね、夢があるんだ」
あの人は、俺の手に包丁を突き刺したまま、嬉々として語りだした。
「殺されたいの。ただ死ぬのは嫌。綺麗に、美しく、穢れなく!」
変わってるね。
俺がそういうと、あの人は包丁を俺の手に刺したまま、もう一本の包丁で俺の腹を抉った。
俺の腹から、面白いくらいに血が溢れる。
「だからさ、 、私の事、殺してよ」
あの人は俺の手に刺さっていた包丁を思い切り抜き取り、俺に渡す。
……痛いのなんてこの人にはわからないんだろうなあ
俺は能天気にそんな事を考えいた。
「 、早く、綺麗に!」
あの人は俺の前であおむけに寝る。
純白の服に、あの人の綺麗な漆黒の髪がかかる。
「 !早く!」
催促する声が荒げられる。
そんなに死にたいんなら殺してやるよ。
ただし。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」
楽には殺してやらない。
あの人は獣の様に叫ぶ。
俺はあの人の綺麗な顔に刃を突き立てる。
滑稽だ。
あんなに死にたがっていたのに、いざ死ぬとなると、こんなにも騒ぐ。
「 !!綺麗に!ッああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
俺はあの人の言うことに耳も傾けず、あの人の腹を切り裂く。
綺麗になんか、殺してやるものか。
俺は名も知らぬあの人の腕を切り落とす。
人間なんて、そんなもの。
死んだら皆、汚いんだよ。
【氏名:不明 性別:男 年齢:14歳
両親は既に他界。引き取った養母を包丁で滅多刺し。
養母はこの少年に暴力をふるっていた模様。
この事件は、虐待されていた恨みからの犯行と考えるのが妥当である】
あの人が死に、俺は独りになった。
孤独の方がいい。
親しい人間なんて、作るだけ無駄。
辛くなるだけだ。
でも、あの人が死んだ後、俺は引き取られた。
俺の兄だと言っている人物だ。
何でも、俺の事をずっと探していたらしい。
そんなこと言われても困る。
いきなり『兄さん』なんて呼べない。
だから、俺はその人のことを名前で呼んだ。
その人は最初、残念そうな顔をしたが、段々慣れてきたのか、笑ってくれる様になった。
その人はとっても優しくて。
暴力なんて振るわなかった。
名前を呼ばれるのって、案外嬉しいな。
俺はそう思うことが出来た。
彼女につけられた名前は、嫌いだった。
そういうと、あの人は俺に新しい名前をつけてくれた。
梓。
木の名前なんだそうだ。
俺は気に入った。
よりはマシだと思った。
今は、
「棗、行ってきます」
多分、
「おう」
幸せだ。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14