ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 白黒人間。
- 日時: 2011/03/09 21:52
- 名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: j553wc0m)
——彼が堕ちたのは、それからだ。
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初めまして紫です。ゆかりでもむらさきでも何でもいいです。
前の名前とはグッバーイ☆しました。分かる人には分かる…はず。気づかなくてもいいです。
今回の小説は似合わないファンタジー小説と更に最近やってない三人称。てか最近小説も書けなかったんですけど。
色々矛盾してたり誤字があったりと見苦しい所が多数あると思うのですが「こいつバカだろwww」と罵ってあげて下さい。
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目次、
序章【ホワイトブック】 >>1
一話 【ドリームワールド】
1 >>2 2 >>3 3 >>4 4 >>5 5 >>8 6 >>9 7 >>10 8 >>11 9 >>12
二話 【アイアム?】
10 >>13 11 >>15 12 >>16 13 >>17 14 >>18 15 >>19 16 >>21 17 >>22 18 >>23
おまけ
現時点のまとめ >>20
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お客様、
AW工作員さん
- Re: 白黒人間。 ( No.10 )
- 日時: 2011/02/19 22:23
- 名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: VmnQ.FWP)
「馬鹿だろ、お前」
寝起きに、口調とついでに目つきの悪い梟から罵声を浴びさせられる田原優。
田原優は、梟を一回睨み、言葉を放つ。
「腹減った。ここどこだ?」
「昨日の場所と全く変わってないけど」
梟は眠そうな顔をして言う。田原優は辺りを見渡す。が、辺り一面森である。
「へぇ? 朝と夜でこんなに変わるもんなんだな」
田原優は、笑って梟に話しかけるが梟は言葉を聞かず、ただ樹の向こうを見る。田原優もその向こうに目を凝らすが、そこには緑しかない。
「お前、無視かよ」
「夜行性なんだよ寝かせろ」
田原優は、普通の笑みから不機嫌そうな顔にして梟に訊くが、梟はまた樹の方向を向いて、目を閉じる。横から見れば、樹を見てる梟にしか思えない。
「じゃないお前。昨日の話何なんだよ」
「昨日の? ……お前の力の事だったか?」
「そうそれ。何なんだよ一体」
「うーん……まあ、欲にまみれない程度に使え」
梟は一瞬口籠ったが、意味深な言葉が口から出た。
田原優は少し間を置き、言葉の意味を少し考えて、頷く。だが、その顔は意味不明の四文字が浮かんでいる。
「意味不明、か?」
「ああ意味不明だ」
梟の質問に即答する田原優。梟は微笑し、森の道に羽を広げる。
「真っ直ぐに行ったら、森を抜けられる」
その言葉に、田原優は驚愕し、梟はその顔を見て田原優を睨む。そんなに親切が珍しいのかと言いたげに。
そんな視線も気にせず彼は進む。出口へ、一直線に。
- Re: 白黒人間。 ( No.11 )
- 日時: 2011/02/19 22:24
- 名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: VmnQ.FWP)
森を出たら、そこは若草色の絨毯だった。
辺りには草が短く伸びている。後ろは深緑の不気味な森なのだが。
違和感。不思議な違和感が、彼の体を立ち止まらせる。
昨日の朝まで居た、あのほのぼのとした妖精たちの村じゃない。
田原優は、違和感の原因を考えつつ、草原を踏み、歩き出した。
彼の勘は外れていなかった。
なぜなら、そこは村と言うより町に近く、静かな雰囲気など一つも無いからである。
田原優は、騒がしいのが嫌いなのか、明らかに不機嫌と言った顔をし、町の中を歩く。
「すいません、ここはどこなんですか?」
すれ違おうとした主婦と見られる町人に、田原優は質問をする。
「ここ? ここはね、出会いの町さ。名前は無いけど、旅人が沢山集う。後、草原の真ん中に立つ町で有名だよ」
「そうなんですか、ありがとうございます」
丁寧にお辞儀をし、田原優は主婦らしき女性と別れ、一人で歩きながら思考する。
どうして自分はここに来たのか。田原優の頭はそれだけを考える。そして考えた結果として、二つの原因が出来た。
一つは、梟がわざと違う道を行かせたのか。
そしてもう一つは、田原優自身が持っている、想像を実現させる力。
彼が望んでここに来たのかは、田原優自身も分からないのだが。
- Re: 白黒人間。 ( No.12 )
- 日時: 2011/02/19 22:29
- 名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: VmnQ.FWP)
太陽も沈み、空の色がオレンジと化す頃。
田原優は泊まり場所を探していた。宿はあるのだが、町の通貨がない。
絶望した様に夕暮れの空を見上げ、思考していると、彼の頭の中で一つの考えが浮かんだ。
「ではごゆっくり」
とても可愛らしい、宿屋の娘の満面の笑み。
部屋の鍵を受け取って、自分の部屋へと向かう。
「はあ……」
ベッドの上に思い切り寝転び、溜息を吐く。
そして、黒いパーカーのポケットの中に手を入れて、十枚程の金貨を取り出す。
綺麗な光を放つ、真新しい金貨。彼はそれを見て、微笑んだ。
「俺の、能力か……」
そのまま、目を閉じた。
ほのかな光に包まれて、彼はベッドの上で目を開ける。
視覚がしっかりと機能してから、彼、田原優は自身の上半身を勢いよくあげる。
「ここは、俺の……」
部屋。そう言おうとしたが、急に息が詰まり、嘔吐しそうになって咳き込む。
——よぉ、元気か?
頭の中に声が響いて、吐き気に続き頭痛が彼を苦しませる。だが、そんな彼の事など気にせず、声は続く。
——あの時の梟だよ。お前、この世界に戻ったんだな
梟が田原優を馬鹿にして笑う様な声が田原優に向けられた。だが、そんな声なんて田原優には聞こえてない様だった。
——あの場所に居たいか?
梟は、田原優に向けて質問を投げる。田原優は、寝転んで苦しんでいる。
——ま、答えは分かってるけどね
その声の後に、一つの紙がどこからか落ちてきた。
——持って願ったら、きっと行ける
梟の声は、それを最後として消えた。
- Re: 白黒人間。 ( No.13 )
- 日時: 2011/02/19 21:14
- 名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: VmnQ.FWP)
二話 【アイアム?】
田原優は、小説家になった。否、正しくは自称小説家に戻ったと言うべきであろう。
架空の世界。草原の中心にある町の宿屋に泊まったら、気付けば自分の部屋のベッドの上だった。
田原優は結構な時間居なかった様で、外を出れば近所の誰もが驚いたというものだ。
そして、田原優がここに戻ってきて一週間程。生活は苦しい様で、俯き、絶望している。あの夢をもう一度だけ見たいと、自分の物語に願って、自分の物語に縋って。
——物語に願っても、無駄な事なのだが。
梟が部屋に置いていった紙を手に取る。そこには、妖精の村、出会いの町、動物の場所と言う文字と、絵が描かれていた。
妖精の村は、緑がある自然な村の絵。出会いの町は、西洋風の作りの町の絵。動物の場所は、深緑の樹が広い範囲で描かれていた。北には草原と真ん中に出会いの町、西の少し離れた場所に妖精の村があった。
この中途半端な地図の様な紙を見て、田原優は気付く。
——まるで、夢の中であった出来事、と。
田原優は自分がここに来た時の事を思い出そうと頭の中であの時をリピートさせようとするが、必死に思い出そうとするだけで、思い出せない様子である。
すると、田原優は何かを思い出したかの様に紙を持って佇む。何もせずに、ただ目を瞑りそこに真っ直ぐ立つ。
白く眩しい光。梟が現れた時の様に、紙もとい中途半端な地図から放たれている。光が消える頃には、あの時の様に田原優も一緒に消えていた。
- Re: 白黒人間。 ( No.14 )
- 日時: 2011/02/19 22:35
- 名前: 紫 ◆v9jt8.IUtE (ID: VmnQ.FWP)
ちょっとだけ見やすくしてみた。見やすいかどうかは知らんけど。
詰め詰めより適度に空けろと言う事なので隙間あけた。空けすぎた気もする。
セリフの所は空けようと思ったよ、わたしゃ。
それにしてもほんとに客こないわ。まあ他の方の小説はチキンすぎて行けるはずもないしその前に文章力が皆無だからお世辞を言おうにも言えないだけかそれとも参照数が全部私って事かちなみに私は一番最後が一番正しいと思っている。
あーふー。三人称どんだけ嫌いなんだ、私。
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