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亡国の姫君 =END WORLD=
日時: 2011/03/16 02:46
名前: ユフィ ◆xPNP670Gfo (ID: 9nPJoUDa)

おはこんばんちは☆
はじめましての人が多いと思いますが、彰緋です♪
小説はシリアスで2つということになりましたが、まぁ…無謀ですね。
今回は、私が書く小説で視点が全然違います。思いついたら即実行の私ですが、小説共々よろしくお願いします。
(題名がかぶりそうで怖い………)
アドバイスや、感想など書いていただければ光栄です。グダグダな小説ですが、マイペースで書いていきたいと思います。
でゎでゎゆっくりしていってね☆((殴

序章 >>1
人物紹介 >>2
世界観&用語説明 >>3

第一話 >>4 >>5
第二話 >>6 >>7
第三話 >>11
第四話 >>12 >>13
第五話 >>14
第六話 >>16
第七話 >>17
第八話 >>18 >>19
第九話 >>20
第十話 >>21
第十一話  >>26 >>27
第十二話  >>28
番外編part1  >>24
番外編part2  >>25
あとがき  >>8
あとがき2  >>15
あとがき3  >>22
あとがき4  >>29
☆お知らせ☆  >>23

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Re: 亡国の姫君 =END WORLD= ( No.4 )
日時: 2011/02/20 20:59
名前: ユフィ ◆xPNP670Gfo (ID: cPRWXRxr)

第一話 血汐にまみれる愛しき祖国

乾いた風が肌を打ち、肩につかないくらいの髪があおられて踊る。髪飾りの布は大きく翻り、砂埃が空へ舞う。
その大地はすでに死して木々や草は一本もない。そんな土の上を名残惜しそうに歩く少女がいた。

彼女こそ、かつて桃源郷だったこの国の王女——セラ=アルベ=リンシア。
帰ってきた。愛する祖国へ。なのに——

「…………っ……」

がくりと乾いた土の上に膝と手をつけ、声もなく泣きじゃくる。鳴咽おえつが漏れないように必死に息を止め、唇を噛んだ。

あの日に私は逃げ出した。大切な民を捨て、国さえも捨て。王女でありながら、大切なものを何一つとして守れなかった自分が憎い。

ぐっと手の平を握りしめて再び立ち上がったセラは、砂埃とすでに乾いて黒ずんだ血に汚れた服の一部を破り捨てた。
行かなければ。帰って、まだ生きている者の手当てを……

——生きている者なんて——

瞬間、何かが頭をよぎった。いいや、大丈夫。きっとまだみんな生きている。そう信じているのに、目に浮かべてしまうのは……
本当は分かっている。心のどこかではもう駄目だと、全てが遅過ぎると。
それでも。この足を止めるわけには——
刹那。セラは息を飲んだ。
彼女の目に飛び込んできたのは沢山の兵士の亡骸と、かつて暮らしていたはずの王宮。
王宮はすでにボロボロでその影さえも残ってはいなかった。壁には赤いものが所々染められて、辺り一面が地獄絵図そのものだった。
大きく瞳が揺れる。足が動かない。声も出ない。ただ、幾度となく流れる涙が頬を伝って死んだ大地に染み渡る。

     *     *     *

——この国を、もう一度かつてのように理想郷とさせたいのならば——

——そなたが手に入れるのだ——

——久遠くおんの宝を——

厳かに響く鈴のような声色。
セラは意を決し一つ誓った。

「……この国を………取り戻す」

顔を上げて広い空を仰ぐ。この命に変えてでも。

私は————

Re: 亡国の姫君 =END WORLD= ( No.5 )
日時: 2011/02/24 18:41
名前: ユフィ (ID: cPRWXRxr)

あの日、神聖エルフォード帝国はリンシア国のある「秘宝」を欲して宣戦布告した。その「秘宝」は、選ばれし者にだけ手にすることができ、それは“神の落とし物”と呼ばれる久遠の宝の道順となる。
その宝を用いれば死した“物”、あるいは“者”を蘇らせることができる。
しかし、エルフォード国が求めていた「秘宝」は手に入ることが出来なかった。
そのために。そんな我欲のためだけに、何百と…何千との人間を殺して。土を、風を、すべて殺して。
最後に見た大切な妹は笑いながら。しかし、目に涙をためながら自分に「逃げて」言った。兵士も、民もみんな私に「生きろ」と…。そう言って私は逃げ出した。
エルフォード国が欲した「秘宝」と共に。

     *    *    *

昔の、まだセラが幼かったころ。

「………?」

いぶかしげに首を傾げるセラにある女性は言った。

「いい?これは、この国の秘宝と言われるもの。これをあなたに託します。絶対に誰にも渡していけませんよ」
「………?……はい」

いまいち彼女の言うことを理解できていないセラだったが、何やら心得がいったように短く返事をした。
すると、女性は儚く笑ってその「秘宝」を……薄翠に光る石を紐に通してセラの首にさげた—— 
   
     *   *   *

必要だ。あの久遠の宝が。
あの日、逃げた直後ある老婆と出会った。
すでにボロボロだった私を見て薄く笑った老婆は言った。

——この国を、もう一度かつてのように理想郷とさせたいのなら——

手に入れればいいと。久遠の宝を。

行く先は分からない。しかし、なぜか自然と足が西へ向けられる。もう動かなかった足が軽くなってそこへ行かなければいけないような衝動に駆られる。

もう一度、あの国を、人々を。

そして———

Re: 亡国の姫君 =END WORLD= ( No.6 )
日時: 2011/02/20 21:01
名前: 彰緋 (ID: cPRWXRxr)
参照: ユフィ→彰緋(あきひ)に変えました。宜しくお願いきます♪

第二話 刻まれし縁

ガヤガヤと賑わい、威勢の良い声が聞こえてくる。
あれから、ずっと歩き続けてもう一週間となった。途中で休憩を挟みながらもここまできたセラだったが、もう体力も限界だった。
気がついたら、ある街に出ていてたくさん人が自分を見る。当然だ。こんなに服も汚れてボロボロなのだから。顔はフードで隠しているので見えないが、それでも不安になる。もし、自分がリンシア国の王女だと知れれば——

「おい、そんなところで何をしている?」
「………!」

いきなり青年に声を掛けられたセラは大きく肩を震わせた。いけない、このままでは……

「お前、何者だ……っ!?」

セラは腰に差した剣を素早く引き抜き相手に切りかかる………が、相手の青年も剣を抜いて表情を引き締める。

「お前、素人ではないな。相当剣術には長けているが……!」
「………っ!?」

一瞬で間合いを詰めてセラに切りかかった青年だったが、セラも負けてはいない。
髪一筋でよけた直後に体制を立て直して首筋を狙う。

「……まさか、“ヘルフレア”の俺とここまでやるとはな。お前、本当に何者だ?」
「……答える義理はない」

セラが短く返事を返すと青年は剣を鞘におさめた。

「そろそろ終わりだ。お前、「女の子」だろ?」
「……!?」

見破られた。フードをかぶっているはずなのに。
いまだに剣を構えているセラに対して青年はフッと笑ってセラのフードを剥ぎ取った。

「やっぱりな」
「なっ……!?」

思わず絶句して、青年の顔を見上げるとその表情は笑っていた。
それも信じられないといった程で目を見開くと、やがてこらえきれなくなったのか、青年は声をたてて笑いだした。

「何がおかしいっ!?」

必死になって問いただすセラに青年はやがて真剣な面持ちで呟いた。

「お前、これから俺の家に来い。俺はライだ。この国の警備隊の幹部をやっている」
「何を言って……!?」
「お前、ずっと何も食べてないだろ?それに……」

ずいっと顔を近づける青年……ライは小さく呟いた。

「あんまり、人に見られるとまずいんだろ?お姫様……?」
「なっ……んっ……!?」

明らかに狼狽するセラを見て、再び微笑んだライは軽々とセラを抱き上げて家路に向かった。

「降ろせ!お前、私をどうするつもりで……」
「どうするって……そんなんだとお前死ぬぞ?」
「お前なんか信用してないっ!降ろせ!」

必死にあがくセラだが、彼の腕力には到底かなわず、ぎゃいぎゃい騒ぐ始末だ。
彼も涼しい顔でセラを運ぶ。

このとき、もうすでに運命の歯車は回り始めていたことを、彼女等はまだ、知る由もなかった———

Re: 亡国の姫君 =END WORLD= ( No.7 )
日時: 2011/03/02 20:25
名前: 彰緋 (ID: cPRWXRxr)
参照: ユフィ→彰緋(あきひ)に変えました。宜しくお願いきます♪

「降ろせ!」

先ほどからずっと休む間もなく降ろせの連発をしていたセラははっと気がついたようにして顔をこわばらせた。

「あんた、警備隊っていったわよね?」
「ああ」
「この国はなんて国?」
「………お前の知っての通り、エルフォード国だ」
「……!?」

エルフォードの警備隊。いわば、警察のようなものだ。
リンシア国の王女と知れた今、王宮に連れてかれでもしたら……

「やっ……私にはまだやらなきゃいけないことが……!」
「俺の家に連れてくだけだ。それに……」

ライの顔が曇り、怒気をはらんだ声で吐き捨てた。

「あの男……大嫌いなんだ」
「あの男?」
「皇帝陛下のことだ」
「………」

なぜかこれ以上聞いてはいけないような気がしてセラも沈黙する。
すると、気が抜けたのか猛烈な眠気が彼女をを襲ってきた。
やがて、規則正しい寝息がこぼれて肩が上下する。
ライはセラを一瞥すると苦笑した。
この娘はエルフォード国を恨んでいるだろう。そして、おそらく自分自身のことも。

やがて、一つの小さな木造の家が見えた。
ドアを開けると、そこには三人の親友が出迎えてくれた。
しかし、腕の中で眠る少女を目にすると、明らかにいぶかしげるように眉間にしわを寄せた。

「おい、お前……」
「誤解だ。そのあからさまに汚いものを見るような目で見るのはやめてくれ、ラックス」
「ちょっと、説明してよ?この娘……だれ?」

青年と女性……ラックスとレイラが問いただす。

「さっき、街中で見つけてな……ろくに何も食べてないようだし、連れてきた」
「はぁ?……んで、誰だよ?」
「………お姫様だ」
「「は?」」

二人がすっとんきょうな声をあげる。もう一人の青年……アシルは軽く眉をよせ、何も言わずに考えこむ。

「おいおい……意味が分からないんだが」
「説明してってば」

ライは一つため息をつくと、顔を上げて言った。

「リンシア国の、アンジェ(天使)だ」
「「………は!?」」

二人がまたもや絶句し、レイラは持っていた食器を落として破片が飛び散る。
ラックスのほうも唖然とし、硬直して目を見開く。

「それは……たちの悪い冗談か?」
「いや、本当だよ……とりあえずレイラ、この娘を休ませてくれないか?話はその後だ」
「あ……う、ん…」
割れた食器を片付けて、レイラはセラをベッドに寝かせる。

「さて、説明してもらおうか」

ラックスが真剣な表情でじっとこちらを睨む。

「さっきも言っただろ?偶然街で歩いているのを見かけてな。怪しいから声を掛けたら切りかかってきたw」
「おいおい、笑い事じゃないだろ!王女は処刑されたんじゃなかったのかよ?」
「表向きはな。でも、実際は逃げられた」
「はぁ?聞いてないぞ!?……あっちの騎士団は何をやってるんだ………」

この後もずっと説明をする羽目になったライだったが、本当は別なことを考えていた。
そう…これはこんな軽い事ではない。このことが王宮に知られれば、間違い無くこの娘は殺される。それに……

「目的は同じ、久遠の宝だ」

Re: 亡国の姫君 =END WORLD= ( No.8 )
日時: 2011/02/20 02:18
名前: 彰緋 (ID: cPRWXRxr)
参照: ユフィ→彰緋(あきひ)に変えました。宜しくお願いきます♪

〜あとがき、というか言い訳〜

はい。連続更新いたしました。もう、gdgdです\(^o^)/

参照が20いきました。まぁ、自分のも入ってるんですけど……(笑)
名前まで変更させていただきました、彰緋。あきひ、と読みますね、はい。
今回、やっとセラ以外も出てきてもらった訳ですが……もうね、もうこの時点で意味不明ww
皆さんが素晴らしい作品を執筆(?)されているのに、なんなんだこの小説はぁっ!?
しかも、シリアスじゃない(泣)
もう、読んでいただけるというか、クリックしてもらうだけでも幸せですが……
アドバイスや感想など、コメしていただけると幸いです。うざいですね、本当にスミマセン(泣)
今後も少しずつ更新していきたいと思いますが、頑張っていきたいと思います。今後とも、作品共々よろしくお願いいたします。


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