ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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ヴェルデュキア戦記
日時: 2011/03/20 13:43
名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)

一人の賞金稼ぎの物語。

Killzone3やってます 接近戦を目的としながらノーマルをプレイ中。
オンもやりたいですねー。

ヘルガスト発見→2人、3人居る→一人は銃で撃って、2人はL1(接近戦)で殺ります(キリッ
効率悪いけど楽しいんですよこれが。


複雑・ファジーにて「銃弾の雨」を執筆中。



_______Index__.〆

特産品 >>4
・Monster Book >>18

————————————
ロイ・サヴィリティ・ギルヘム {>>27}

プロローグ >>1

第一編 「不明瞭な方程式」 >>2>>3>>6
第二編 「追憶」 >>8>>12>>13>>15
第三編 「魔術師達」 >>16>>19>>20>>23>>25
第四編 「国境を超えて」 >>26>>28>>30>>31>>32
第五編 「崩壊の末路」 >>33

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Re: ヴェルデュキア戦記 ( No.1 )
日時: 2011/02/26 13:18
名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)

プロローグ


ここはエエカトル大陸 世界で二番目に大きい大陸である。
しかしこの大陸には、『魔物』という生物が存在し、幾度も人間を苦しめた。
エエカトル大陸には三つの大きな代表的国家が存在する。

一つはヴァルキュリア王国 エエカトル大陸でトップクラスを競う程戦争に長けた国家である。

もう一つはウーラノス帝国 この国は空中に浮遊する国であり、貴族が集う国。

そして最後は、ネメシス 語り継がれる事の無い無秩序な国である。

Re: ヴェルデュキア戦記 ( No.2 )
日時: 2011/03/13 18:44
名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)

第一編 不明瞭な方程式 

ヴァルキュリア王国にて。

雲一つ無い青天に俺はとても満足だ。
ヴァルキュリア王国は青天など関係無く再び戦争を始め、国民の反感を買っている様だが…とても莫迦げている。
ヴァルキュリア王国の中でも数少ない野原の片隅に俺は寝転がりながら、俺は片手に持たれていたクッキーの袋を開けると、中に入っていたクッキーをほおばる。
露店で買った物だが、パサパサしていて味気が無い。 とても後悔した。
ここで少しヴァルキュリア王国の説明でもしよう。

ヴァルキュリア王国は、エエカトル大陸を代表する国家である。
人口は8700万人で、特産物はイデラムのグローブ。
戦争に長けた国であり、雇われた戦士達の数は3000万人程である。

「あー…このクッキーは美味しく無いな 買わなければ良かった。」
少し金をドブに捨てる行動を自分でもしたと後悔すると、立ち上がりあたりを見渡した。
ヴァルキュリア王国の兵士と思われる鎧を纏った勇猛な男達が、剣を持って魑魅魍魎を討伐する練習を行っている。
実際国を襲い優越感に浸るヴァルキュリアの上の考えとは見事に背かれた光景である。
まあ賞金稼ぎの俺には関係の無い事なんだが。

「ふあー………」
まだ眠気が残っているのに、野原の片隅から移動するのは得策では無かった。
自分の名前はライと言う。
小さい頃に父が死に、母はまだ俺が幼い頃にヴァルキュリア王国にへと連れて行ってくれた。
しかしその後、父の後を行き母も病で死んだ。
悲しみの果てに俺は賞金稼ぎとなり、魔物や悪人を攻撃し、その報酬を貴族からもらっている…というのが今の俺の職業風景だ。
しかし賞金稼ぎを怨む人も少なくは無い。
私怨で俺は旅中何度も襲われたり、死にかけたりもした。
今では良い思い出で、懐古するほど昔の事である。
少し考えを纏めると、後ろから爆発音が響きわたり、王国は静まり返り、俺は途端に振り返った。



「消え失せろ この貪欲貴族共が!」
待っていたのは、大剣を携えた金髪の女だった。

Re: ヴェルデュキア戦記 第一編開始 ( No.3 )
日時: 2011/02/26 20:32
名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)

俺が見た金髪の女は、手に大剣を持っていた。
その大剣には赤黒い血がベットリとこべりついている。

「は、早まるなぁっ!」
その金髪の女を囲む様に、洋風の服を纏った男達が女目掛けて銃を構えながら言う。
その言葉からは恐怖が充分に感じられ、男の心境と反し金髪の女は凛々しい顔を微動だにしない。
しかし女は怯む事無く、大剣を携え一歩一歩男達に近づいてゆく。
その光景は実に不思議なもので、
銃を構えた男の一人が大剣に肩を切られ、手で押さえながら「うぅ……あぁ……」と悶えている。
場は静まり、知らぬ間にヴァルキュリアの兵士も集まってきている。
あの女何をやらかすつもりだ? ヴァルキュリアの兵士に攻撃されたらぶっ殺されちまうぞ…

「貪欲貴族共! 良く聞け! 私はネメシスからの使途だ!」
女が発した言葉によって、辺りがざわついた。

「無秩序で奴隷制度が採用されている地獄国家ネメシスの使途…?」
「恐ろしい…… ヴァルキュリアの戦士が邁進してでも止められないぞ…」
「誰か止めろ! このままじゃヴァルキュリア王国が滅びるぞ!」
野次馬達は大小様々な声色で、場の空気を煽るかの様に言う。
しかし皆、翳りのある言葉で、どれも“ネメシス”に怯えている様だ。

「私は…ネメシスの使途だ! 貴様等の様な愚民などこの手で簡単に捻り潰してくれる! 真の魑魅魍魎はお前らだと気付け!」
怒号の様な声で金髪の女は荒々しくも言葉を発する。
凛々しい顔は今だ微動だにせず、女は囲んだ男達を獣の如く女は目で睨む。
しかし場の空気は変わりやしない。 
それ以前に、凍り付いている ———————“ネメシス”という単語によって。

俺は動けなかった。
動けない自分を哀れと感じる。 左手は徐々にベルトに携えられた銃にへと伸びる、が。
撃てない。 理解に苦しむ不可思議な何かによって。
これを誰かに論弁として喋ったら、誰しもがこう言うだろう 「それは恐怖」だと。
自分は今恐怖という鎖に縛られている。
それを痛感するのに時間は必要無く、大剣を振るうあの女の方が非常に気がかりだ。
しかし…銃を手で握っても、前に突き出し撃つ事が出来ない。

恐怖故の不可抗力だ。


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