ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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俺がおカしクなったあの日
日時: 2012/04/05 23:46
名前: 下母 (ID: SpLhUj83)

どうも、下母という者です。
読み方はガムです。


↓注意事項の様なもの↓

・不定期更新
・文章にまとまりがない
・少々流血表現アリ
・ガム食べたい

「ちょっとガム買ってくる」って方はぜひ読んでいただけると嬉しいです、買ってくれなくてもぜひ読んでいただけると嬉しいです


1章赤ずきん編—>>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>8 >>11 >>13 >>15 >>17 >>18 >>19

2章不思議の国のアリス編—>>22 >>24 >>28





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Re: 俺がおカしクなったあの日 ( No.14 )
日時: 2012/03/23 12:26
名前: 菜の花 (ID: TaF97fNV)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode

お、続きが気になる

Re: 俺がおカしクなったあの日 ( No.15 )
日時: 2012/03/23 20:39
名前: 下母 (ID: SDJp1hu/)


「俺ってオオカミじゃん?人食いじゃん?だからさァお肉が柔らかそうな赤ずきんをずっと追ってるんだけどよォ。あの銃士だよあの銃士!もうすぐの所でいっつも赤ずきんを撃って邪魔するんだよォ!思い出しただけでも腹立つ!!」

そう言ってうめき声を上げる、正直言って俺も食われないか不安になる

「な…なんで赤ずきんを撃つんだよ?」

「あァ?そりゃ赤ずきんが俺に食べられないようにするんだよォ。穴だらけにしちまったら極上肉の量が少なくなるだろォ?だからいつも食べられないんだよォ…」

「他の物食えばいいのに」

「ハッ俺はグルメなんだよォそこら辺のオオカミと同じにしないでくれるゥ?あー…腹減ったァ」

「まさかとは思うけど俺を食わないだろうな?」

それを聞いて勢いよく噴き出すオオカミ

「ククク…生憎だが野郎を食う趣味はねェなァ…ま、安心しろや」

「あぁ、そうか。じゃあ続けて」

「それで後は誰がいたっけなァ…ババァか。ババァは監禁癖があってなァ気に入らないやつがいたら地下室にぶっこむんだよォ困った老いぼれだよなァ?俺が捕まったのはこれで確か1029回目だ」

…そんなに!?ってツッコむ気力もない俺をよそにリズムよく話し続ける

「今までどうやって逃げたんだよ?」

「あァ、いつも赤ずきんが夜こっそり助けてくれんだよォ優しいだろォ?だから助けられた日だけは食わないって決めてんだ俺もかなり優しいだろォ?」

「…」

「だから待ってれば今日も助かるだろ。後は…」

「赤ずきんのお母さんみたいな人いたよな。あれ誰?」

「あーっそうだなァあいつがいたなァただの親バカだよ親バカ、はい説明終わり!!」

「最後雑じゃね?まぁありがと。じゃあ夜まで俺は寝てるおやすみ」

そう言って目をつぶろうとすると勢いよくつっかかてきた

「おいおいおいおいおいィ!!なんでそうなったァ!?俺だけ損してんじゃねぇかァ!?いい物よこせェェェッ!!!!!」

「いっ…いい物つっても手ぶらだっつってんじゃん!!」

「大丈夫大丈夫簡単だから簡単!!!!!お前家出してくんね!?」

「……は?」

「だァかァらァ家出!家出してよォ」

「なっなんで俺が家出しなくちゃならねぇんだよ、お前なんも得してねぇじゃん」

「得する!得するよォ!!家出してくれたらすべて教えてやるから家出しろ!!!!」

夢の中で指図される俺…今更あの家を出ようとは思わないし、出たって俺の居場所はどこにもない

「…家出先を教えてくれたらしてやるよ」

「えっマジィ!?やった!!!!!じゃあお前ちょっと寝ろ!!なっ!?寝ろ!!」

「…」

いちいち反論するのもめんどくさい。そもそも俺は反論に慣れてない。
とりあえずオオカミの指示通り瞼を閉じ深い眠りにつく

そして目を覚めると見慣れた自室の天井が目に入った


「…覚めたか」


Re: 俺がおカしクなったあの日 ( No.16 )
日時: 2012/03/23 20:41
名前: 下母 (ID: SDJp1hu/)


菜の花様>>毎回コメントありがとうございます。
     忙しいのでなかなかコメ返できなくて申し訳ありません(;ω;)オゥ

Re: 俺がおカしクなったあの日 ( No.17 )
日時: 2012/03/24 16:07
名前: 下母 (ID: SDJp1hu/)


「…ねむ…」

今日も掃除当番を任せられ一人教室で黒板を消す俺
最近夢と現実の区別がつかないし…夢でも忙しいからなんとなく眠い

外は綺麗なオレンジ色でカラスが数匹鳴いている
時計は午後4時半を指していた

「おい、まだ掃除終わらねぇの?」

ガラッと勢いよくドアを開けて教室に入ってきたのは確か板垣とかいう奴だ。

俺は首を数回横に振ってまだ黒板を消す

「変わってやろうか?」

「…は?」

「だから、変わってやろうか?」

「え…あ…」

急にそんな事を言われ動揺するもとりあえず無視して掃除を続けていると板垣は背負っていた鞄をロッカーに無造作に置き雑巾を手に取る

「…別に手伝わなくていいぞ」

「ハハッ、一人より二人の方が早く終わるだろ」

意味がわからない。改心でもしたんだろうか?それとも動揺しまくっている俺を笑いに来たんだろうか?

今更早く帰ったってただ風呂入って飯食って寝るだけなのに。

黙々と掃除を続ける。よく見たら板垣は時々窓を覗いてはソワソワしている

「なぁ…どうしたんだ?」

「あっ、いや…校門の前にしさ…お前を待ってる奴がいて。まだいるなーって思って」

「はぁ?」

だから変わってやろうかなんて言ったのか。そういえば俺がクラスでまともに話す奴といったら板垣しかいなかったな。板垣はよく人を気遣い。時々雑用を手伝ってくれてたことを思い出した
お人好しってやつか…

「待ってる奴って誰だよ」

「俺が知るかよ。窓見てみ」

そう言われて窓を覗くと校門の前に毛皮のようなマフラーを首に巻いている男性が立っていた

「知らねぇ奴だな…」

「ま。今日は俺が掃除変わってやるから行って来いよ。」

「あ…あぁ、サンキュ」

鞄を背負い俺はもう一度振り返った。偽善者の様な笑顔を浮かべ手を振る板垣に一瞬ゾッとする

そのまま階段を下り校門に出ようとしたら俺に気が付いたのかマフラーの男性がパァッと笑みを浮かべた

どこかで見たことのある様な顔だと思った。

「あの…俺を待ってるって聞いたんですが…」

「そうそう、君を待ってたんだよォ。ププ…また雑用を任されたようだねェ。俺にはあれ程反論してたくせにィ」

聞き覚えのある喋り方に驚いたが気のせいだと思いそのまま続けた

「俺はあんたを知らないし…初対面ですが。」

「あぁあぁ、そうだったねェ俺は君に家出先を教えてあげるために来たのさ」

「家出先?」

「聞くと君の家はえらく複雑だそうでェ、俺がいい家出先を教えてあげるよォ」

「いや、間に合ってます。俺、家出する気ないんで」

「はァ?家出先教えてくれたらするって言ってただろォ?記憶力どんだけ薄いの君ィ」

え?それは夢の中の話じゃなかったのか?現実だったのか?これ以上疲れさせないでくれ。もういちいち聞くのもめんどくさくなった。

「…で、その家出先ってどこ」

「おっ、思い出したかィ?俺についてきなァ」

二ィと笑みを浮かべスタスタと歩き出すのを俺は心底うんざりした顔で追いかけた

Re: 俺がおカしクなったあの日 ( No.18 )
日時: 2012/03/24 20:50
名前: 下母 (ID: SDJp1hu/)

ぼーっとついていってたせいか気付いたら知らない所にいた

「あれ、ここどこ?」

「どこって言われても家出先に行ってるんだよォ
 お前ずっと何も考えてなかったろォ」

「あー悪い…で、まだ着かないか?」

「…もうすぐだよォ」

猫なで声でそう言うと突然俺の両目に手をかぶせてきた

「!?…っなにすっ…」

「いやァお前を驚かせたくてな、目伏せててよォ」

「そういうのいらな…」

「いいから伏せる!!!!!」

「…」

俺が目を瞑るとグイッと手を引いてまた歩きはじめる

どんどんと地面がゴツゴツして来たのを足下で感じた

「まだなのかよ」

「ククク…まァ慌てなさんな。もうすぐサ…もうすぐもうすぐ…」

そしてピタリと足を止めると足音を聞く限りどうやら俺の後ろに回ったようだ

「さァ、着いたよォ。ここが君のつらい現実からの脱出場所さァ」

「やっとかよ、もう目を開けていいよな?」

「いいよォいいよォ、さァーんにィーいいィーち」

いつまでこんな茶番に付き合わなければならないんだ…
うんざりしながらも目を開ける

「……え?」

その光景に思わず俺は呆けた声を上げた

「な…なんで崖の上……?」

そこはドラマとかでよく見る崖の上で底が見えないほどの高い位置に立っていた

「なんでって…大丈夫すぐ終わるよォ…すぐ済むからさァ…今までよく頑張ったよ。でももう頑張らなくていいよォ?
俺もお前もつらいだけだよォ」

こいつ何言って…

「ププ…じャあねェ?」

反論する暇なく後ろから思いっきり突き飛ばされ真っ逆さまに落ちた

「ギャハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!!」

耳障りな高笑いが俺の耳いっぱいに響く
これも夢なのか?夢なんだろう?ギリギリの所で覚めるんだろう?
あぁなんて悪夢だまったく。いい加減にしてくれ。

気が遠くなっていく俺は深い深い底に落ちて行った



……

「………………うぼぅわぁあっ!!」

「なんだその悲鳴キッモォ」

汗だくで目を覚ますと見慣れたオオカミが横に座っていた

え…?あれ…?え…?夢?え…!?

「悪夢でも見たのかィ?」

あ、そうだ俺を突き飛ばした奴こいつに似てるんだ。顔とか喋り方とか

「もうすぐ赤ずきんが助けに来るだろ、もうちょっとの辛抱だなァ」

オオカミはケラケラと調子のいい笑い声を上げた

「なぁ…これって俺の夢の中なんだろ?」

それを聞くとまるで俺がそう言うのを予測してたかのように即答で答えた

「ククク…どうだろうかなァ?もしかしたら夢でも現実でもない何かかもしれないなァ?ヒャハハッ」

「…聞いた俺が悪かった」

もうコイツと喋るの嫌だ…







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