ダーク・ファンタジー小説
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- リアル人狼ゲーム
- 日時: 2017/06/18 14:22
- 名前: Rain (ID: lQjP23yG)
皆様、こんにちは。
Rainと申します!
今回から人狼ゲームの小説を書いていきます。
更新ペースは異常なぐらい遅いですが、
よろしくお願いします。
- Re: リアル人狼ゲーム ( No.26 )
- 日時: 2017/07/12 22:18
- 名前: Rain (ID: OZxqQ4OG)
ドアはすんなり開いた。
さあ、狩りの時間だね。
「こんばんは。」
吉川は、恐怖と混乱に満ちた顔でこちらを見ている。
靴音がコツコツと部屋に響くなか、また次の言葉を発した。
「あんたは確かに演技は上手い。だけどね、あんたはどれだけ人に好かれてるか考えることだね。」
きっと、こいつはまだ自分の過ちに気づいていない。
じゃあ、気づかせてあげる。
さらに距離を詰めた。
「あんたは、嫌われてたんだよ。」
ナイフの鞘を床に落とす。カランという乾いた音がした。
吉川の目を覗きこんだまま、腹部にナイフを持っていく。
ぐっと、手に力を入れて、ナイフを刺した。
私は狂気染みた笑みを浮かべ、別れの言葉を口にする。
「さよなら。」
さらに強く刺した。
生あたたかい血液が、手をつたう。
だんだん吉川の体から力が抜けていく。
やがて、後ろに倒れた。
さ、仕事おしまい。
くるりと後ろを振り返った。
「お前、おっかないな。」
早地が震えながら言った。
「えへへ。一回こういうこと、やって見たかったんだ!」
「恐ろしい子・・・」
その後、シャワーを浴びて、とっとと寝た。
目を閉じると、あの殺人の様子が思い浮かぶ。
まだ心臓の鼓動は速い。
- Re: リアル人狼ゲーム ( No.27 )
- 日時: 2017/07/15 10:07
- 名前: Rain (ID: OZxqQ4OG)
幹人Said
正直、昨日の聡理は凄く怖かった。
まるで暗殺者のようで。
ドアの前に立った瞬間から、目に殺意が灯っていたのを覚えている。
でも、部屋に入ったら、殺意を消していた。
そして殺った。
小学生からずっと一緒だったが、あそこまで恐ろしい聡理は見たことがない。
きっと、あの調子なら牙を隠し、村人の中にまぎれることぐらい簡単にやってのけるだろう。
あとは聡理が占われないよう祈るだけだ。
俺の役職は『大狼』。
俺は占われても「人狼ではない」と出る。
しかし、聡理は普通の人狼だ。
どんなに信用を得ていても、どんなに牙を隠しても、占いで「人狼」と出てしまえばそのときは最期だ。
みんなから容赦なく票を入れられ、処刑されてしまう。
できれば本物の占い師を早いところ消しておきたいが。
食堂には、まだ何人かいない人がいた。
でも、最後には吉川を除いて全員が揃った。
- Re: リアル人狼ゲーム ( No.28 )
- 日時: 2017/07/18 07:39
- 名前: Rain (ID: OZxqQ4OG)
「えっと、羽矢戸さんが来たってことは・・・?」
「ここに来てない吉川が襲われたか?」
「それとも用心棒が上手く当てて、ただの寝坊か。」
結局、堀川と北沢と聡理と俺が、吉川の死体を見に行くことになった。
吉川の部屋の前に立った。
「誰が開けるの?」
「ノックしてみて、反応がなければ開けるか。」
「ちょっと堀川、ノックしてみて。」
堀川がコンコンコンと三回ノックした。分かりきったことだが、反応はない。
「うそ・・・まさか・・・死んでるの?」
聡理が茶番を始めたので少しのってみることにした。
「わからない。まだ寝坊したっていう可能性もあるけど。」
「じゃあ、開けるよ?」
北沢が、少し躊躇しつつも、ドアを開けた。
少し血の匂いが漂う。
しかし、皆が驚いているのはそっちじゃない。
皆が驚いているのは、部屋の中央でうつ伏せに倒れ、血を流している吉川の姿だった。
「死んでる・・・?」
「人狼に襲われたってことで間違いないだろう。」
四人で死体に向かって手を合わせ、食堂に戻った。
- Re: リアル人狼ゲーム ( No.29 )
- 日時: 2017/07/29 19:26
- 名前: Rain (ID: /48JlrDe)
イエーイ!
閲覧数200突破!
いつもこんなへなちょこ作家を見守ってくれて、ありがとうございます。
これからも末長くお願いします?
- Re: リアル人狼ゲーム ( No.30 )
- 日時: 2017/07/30 18:27
- 名前: Rain (ID: GlabL33E)
食堂に戻ると、吉川のことを聞かれた。
「本当に、死んでた?」
「・・・死んでた。」
見に行った3人は、全員青ざめた顔をしていた。
俺も青ざめた顔をつくる。
「本当に、殺される・・・っ!」
改めて、その恐ろしさにほとんどの人が半狂乱になっていた。
朝の会議なんて出来そうにない。
何人かはしつこく自分は村人だと訴え、何人かは窓から身を乗りだし、助けを求めていた。
その空気をぶち破ったのは、羽矢戸だった。
「ねえ、亜紅亜の役職って何だったんだろう。」
「確かに。自称占い師だった訳だもんな。」
これは、自分が村人であるアピール。自分はただの村人ですよ、早地と堀川、どっちが本物なのか区別がついていませんよ、という意味。
北野が難しそうな表情をつくって言った。
「これは、三パターン考えられるのよ。」
そう言うと、机の上にあったノートとペンを取って、なにかを書き始めた。
何書いてるんだろう。
「これ、見て。」
みんなが集まり、身を乗り出す。
そこには、こう書いてあった。
①吉川さんが本物の占い師だった場合
堀川君、早地君のどちらか、あるいは両方人狼。
ただし、両方人狼の可能性はほぼないと見てよい。
②吉川さんが人狼だった場合
人狼はわからない。
なぜか、味方を襲ったことになるため、ほぼない。
③吉川さんが占い師以外の村人陣営だった場合
①と同様。
吉川さんの役職に関しては、以下のものが考えられる。
ただの村人 狩人