ダーク・ファンタジー小説

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喧嘩無双
日時: 2024/05/15 23:57
名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

>>1- 一気読み用

・ストーリー編
チーム結成編
>>1 1話「繰り返す日々」
>>2 2話「族絡み」
>>3 3話「消えた愛人」
>>4 4話「偽物」
>>5 5話「怒り」
>>6 6話「デマ情報」
>>7 7話「逆恨み」
>>8 8話「新たな事件」
>>9 9話「新発見」
>>10 10話「決戦前夜」
>>11 11話「初陣」
>>13 12話「チーム結成!?」
扇堀豊おうほりとよ連合軍戦編
>>14 13話「謎のメッセージ」
>>15 14話「助っ人」
>>20 15話「決戦へ」
>>23 16話「敗北…?」
>>25 17話「喧嘩屋」
>>29 18話「悪英雄」
・関西連合傘下編
>>32 19話「傘下提案」
>>33 20話「決意」
・狩屋戦編
>>35 21話「不吉な予感」
>>37 22話「忍び寄る不穏な影」
>>39 23話「最悪の事態」
・武道戦編
>>41 24話「新たな敵」
>>43 25話「増援」
>>44 26話「釣り野伏」
>>45 27話「予想外の助っ人」
•八苦座戦編
>>47 28話「共同任務」
>>49 29話「接触」
>>50 30話「脱出」
>>56 31話「リベンジ」
>>58 32話「抗争開始」
>>59 33話「総長発見」
>>62 34話「50vs1」
>>63 35話「偽物」
>>64 36話「危機一髪」
>>65 37話「チャカ使い」
・悪英雄作戦会議編
>>69 38話「武器」
>>70 39話「徹夜の成果」
>>73 40話「チャカで暴走」 →「お悩み相談室編」へ続きます。
・魔異鼓護衛編
>>77 41話「護衛任務」
>>80 42話「野宿」
>>81 43話「急襲」
>>84 44話「地獄」
>>86 45話「壊滅寸前」
>>87 46話「まさかの援軍」
・内通者抹殺編
>>88 47話「内通者」
>>92 48話「取引」
>>94 49話「噂」
>>95 50話「犯人」
>>96 51話「説明会」
>>97 52話「戦」
・龍心誘拐編
>>98 53話「誘拐」
>>99 54話「最悪の予感」
>>100 55話「拉致」
>>101 56話「目印」
>>102 57話「涼達の作戦」
>>103 58話「公開処刑」
・悪英雄巨大化計画
>>106 59話「新しい仲間」
>>109 60話「正しい仲間の集め方」
>>111 61話「受付」
>>112 62話「悪英雄作戦会議2」
>>113 63話「構成発表」
・八苦座侵攻編
>>114 64話「司令」
>>115 65話「連れ去られた拓海」
>>119 66話「八苦座の目的」
>>120 67話「準備」
>>121 68話「全面戦争」
>>126 69話「暴走」
>>127 70話「止まらない暴走」
>>128 71話「酔拳」
>>136 72話「拘束された2人」
>>137 73話「2人を追って」
>>138 74話「同盟成立」
>>139 75話「解離性同一性障害」
>>140 76話「次の司令」
>>141 77話「模擬刀」

お悩み相談編
>>67 1話「悪英雄作戦会議」
>>68 2話「初めての客」
>>89 3話「後輩の頼み」(前編)
>>91 4話「後輩の頼み」(後編)

日常編
>>12 1話「寝起きドッキリ」
>>31 2話「パンチングマシーン」
>>72 3話「皆の休日」 今週の投稿予定
>>74 4話「拓海と華恋のイチャイチャデート」
>>93 5話「寿司パーティー」

勢力図
>>16 結成時

キャラクター紹介
・悪英雄
>>17 >>46 前田拓海
>>18 >>48 永瀬龍心
>>19 >>54 中嶋宗樹
>>21 渡辺宗四郎
>>22 植谷陽汰
>>24 槌井蓮
>>26 浅田淳平
>>27 福田荒
>>30 田口虎徹
>>34 木口華恋
>>105 長澤涼
>>108 谷山流加
>>116 菊下颯太
>>117 中川冬弥
>>118 紀田千尋
・関西連合
>>38 マクリーン・レオ
>>60 国崎智
>>61 坂本綾也
>>66 山本遥輝
>>124 泉幸太郎
>>125 吉田将太
・魔異鼓
>>78 西上瑠騎
>>83 北川達規
・八苦座
>>75 山下裕也
>>122 藤岡弘
>>123 高松香

チーム紹介
>>76 悪英雄
>>79 関西連合

武器説明
>>36 スティンガー
>>42 チャカ
>>82 ドス

お知らせ
>>28 投稿日数について
>>71 投稿日数について、金賞のご報告
>>90 イラスト投稿について
>>104 投稿日数、イラスト投稿などについて
>>107 キャラクター紹介、小説の変更などについて

その他の細かい設定
>>40 ソリーゾ
>>57 チームの種類
>>85 チームの人数

ありがたいコメント、その返し
>>51 >>52 >>53 >>129 >>130 >>131 >>132 >>133 >>134 >>135

2022年 12/18 連載開始
2023年 1/15 閲覧数100突破!
     3/29 閲覧数500突破!
     4/17 閲覧数1000突破!
     5/1 閲覧数1500突破!
     7/12 閲覧数2000突破!
     9/26 閲覧数2500突破!
     11/5 閲覧数3000突破!
     2/8 閲覧数3500突破!
     4/24 閲覧数4000突破!

・変更内容 
詳しくは>>110

・余談
2022冬の小説大会
ダーク・ファンタジー部門次点
2023夏の小説大会
ダーク・ファンタジー部門金賞

この物語はフィクションです。実際の人物、団体とは一切の関係はありません。

悪英雄作戦会議2 ( No.112 )
日時: 2023/12/20 22:54
名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

「第二回悪英雄作戦会議〜!!」
そうこの前のように陽汰が大声を上げる。
ちなみに今いるのは俺の家だ。
「今日は組織の構成決めてくぞ〜。」
そうカンペを読みながら陽汰は言う。
「ようやくか!!」
宗四郎は乗り気である。
まぁ一番楽しみにしていたのは宗四郎だったからな。
「……。」
黙ったまま足を組んで座っているのは流加だ。
少しだけ楽しそうに見えるのは気のせいだろうか。
まぁ、この際何でもいい。
「とにかく話し合ってくださーい。」
陽汰が教師的なことを言う。
すると速攻で話し合いが始まった。
意外に真面目な話し合い。
それは3時間を超えて行われた。
何にせよ、組織の未来についてだからな。
だが、多分一部の奴らはそんな事を考えていない。
自分がやりたいからだろう。
理由は何にせよやってくれるなら問題はない。
話し合いの結果は佑樹と一華がパソコンにまとめてくれている。
慣れた手つきでキーボードを押すその姿はまるでプロそのものだった。
ちなみに今回は一華も手伝ってくれている。
あのメッセージ以来チームの話はしていなかったが今回話してみると是非参加したいということだった。
「よっし…終わった〜。」
話し合いが終わってからしばらくし、一華はそう言い一息つく。
佑樹もキーボードを打つ手を止めた。
「二人共ありがとな。これ。」
そう言い龍心は二人に缶コーラを渡す。
「ありがと。」
佑樹はそう言い受け取り、一華に関しては受け取った瞬間飲み始めた。
「資料はどこにあるんだ?」
そう俺は佑樹に尋ねる。
「もうちょいで印刷されると思うよ…ほら。」
そう言い印刷された資料を俺に手渡してくる。
俺はその資料を手に取り軽く目を通す。
「うーん…すげぇ量だな…。」
隣から淳平覗いていたようだ。
俺の耳元でそう呟く。
「焦ったぁ…。耳元で急に声出すなよ。」
俺はそう淳平に言うが反省している様子は無い。
もういつものことなのだからいいのだが。
「これ、明日発表するんでしょ?」
一華がそう聞いてくる。
「あぁ。」
もちろん。場所はいつも通り関西連合のヤサだ。
「しっかし…これだけの量言うって…めんどくせぇなあ〜。」
そう宗四郎が言う。
話し合いで一番楽しそうにしていたのにもうやる気を失っている。
「発表しねぇと幹部とかも決まったことにならねぇぞ。」
「明日の発表楽しみだなぁー!」
単純な奴だ。
まぁ、それが宗四郎の良さでもあるのだが。
「ま、また明日ですねぇ。」
宗樹はそう言いそそくさ帰る準備をしている。
「俺も帰るか。」
そう龍心達も帰る準備をしだした。
「じゃあな。」
そう言い皆家から出ていく。
「あぁ。また明日。」
俺はそう皆を見送るのであった。

構成発表 ( No.113 )
日時: 2024/05/16 22:55
名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

「寝れねぇ…。」
俺はそうヘッドの上で呟く。
明日の発表に緊張して寝れないのだ。
「まぁ、羊でも数えてたら寝れるか…。」
俺はそう思い羊を数え始める。
(羊が1匹、羊が2匹…)
そしてそれからどのくらい経っただろう。
(羊が8946匹…マジで寝れねぇ!)
もうついに羊が四桁に突入してしまった。
時計を見てみるともう4:30。
ここから寝ても集合が6:00なため寝れたとしても一時間程度しか寝れない。
(もう起きとくか。)
そう思い俺は体を起こす。
そして立ち上がり洗濯物を取り込み始める。
同時にたたむのも同時に終わらせ、部屋に掃除機をかける。
これは俺だけでなく親がいない組は全員やっていることだ。
"一人"を除いて。
宗樹。あいつは全く持って家事をやらない。
この前家に行ったときは足の踏み場もないくらい洗濯物が散らかっていた。
そんなことを考えながら一通り家事を終わらせた俺は軽く朝食をとる。
食パンにジャムを塗っただけの物だが。
そして気づけばもう4:30。
「ちょっと早えけど。向かうか。」
俺は家を出て集合場所に向かう。
今回発表する場所はそう、北天満小学校だ。
今は使われていない廃校で使われるとしても地域の行事だけだ。
また倉庫で行おうとしたが、綾也に
「あんな大人数、うちの倉庫じゃ入り切らねぇよ。」
と言われ別の場所にしようということで北天満小学校にしたのだ。
一応元学校だったということだけもあってまぁまぁデカいし。
そうこうしているうちに着いてしまった。
「ここだっけな…。」
昔宗樹達と入った裏門を探す。
「あったあった。」
見つけてしまえばもうこちらのもの。
簡単に入れてしまうのだ。
「おぉ。来たか。」
中に入ると龍心と宗四郎が出迎えてくれた。
「お前ら早すぎだろ。まだ5:00だぞ。」
そう俺は二人に言う。
「俺だって時間ギリギリに来るつもりだったのに…。」
そう龍心が言う。
「は!俺が3:00に家まで言ってピンポン鳴らし続けてやったぜ!」
「自慢げに言うことじゃねぇよ。」
そうなぜかドヤ顔しながら言ってくる宗四郎に思わずツッコむ。
「とは言えもうそろそろ皆来るだろ。」
そう龍心が言う。
噂をすればなんとやらだ。
「おーす。」
そう淳平と蓮、荒の家近い組が裏門から入ってくる。
そしてそのすぐ後に虎徹、涼、流加、颯太の四人が来て大体の面子は揃った。
「まだ来てねぇのは電子機器組と遅刻常習犯組か。」
そう蓮が言う。
電子機器組は一華と佑樹、遅刻常習犯組は宗樹と陽汰のことだ。
「ごめーん!遅れた!」
それから少し経ち一華と佑樹が合流する。
「遅れましたぁ。」
そしてそれとほぼ同時に宗樹&陽汰コンビが合流した。
「ようやく全員揃ったか。」
淳平がそう言う。
今の時間はちょうど6:00。
隊員達が来るのが6:15だからあと15分しか猶予はない。
「急いで準備するぞ!」
俺はそう全員に言う。
すると一斉に皆が動き出し、自分の役割を果たす。
遅刻常習犯組は立ったまま寝ていたが。
どんだけ眠いんだよ。こいつらは。
「拓海ー。」
一華がそう言い駆け寄って来る。
「これ、一応台本。」
そう言い冊子を渡してきた。
「お、ありがとう。」
俺は中身を確認してみる。
一応昨日全部覚えたが、作ってくれたのに見ないのは申し訳ないので軽く目を通すくらいはしておく。
「残り5分だぞ〜。」
そう龍心が言う。
「もうやること終わったし、いいんじゃね?」
そう淳平が提案する。
裏門の近くにはかなりの人が集まってきていた。
「いいか?拓海。」
俺はそう龍心に聞かれ咄嗟に
「いいよ。」
と言ってしまった。
(やべぇ。まだ心の準備が…。)
「門開けるぞ〜。」
陽汰がそう言い裏門を開ける。
するとバーゲンセールのように人が流れ込んできた。
「こっちに入れよ〜。」
陽汰がそう皆を講堂に誘導していく。
「拓海は先行っとけ。」
そう龍心に言われるがままに講堂のひな壇の上に乗らされる。
(う…。思ってたより緊張するな…。)
俺は軽く深呼吸をして息を整える。
誘導が終わり開放された陽汰達はひな壇の下で皆と一緒にこちらを見上げていた。
(うげぇ…俺一人かよ。)
俺はそう思いながらも発表を開始する。
「今から隊の種類、所属隊を発表する。名前が呼ばれた奴は前に出てこい。」
俺がそう言うとザワザワしていたのが一瞬で静かになる。
「まず総長は俺、前田拓海がやらせてもらう。そして戦闘での戦略を立てる参謀総長。これは永瀬龍心に務めてもらい、いざというときの俺の代理、副総長は植谷陽汰に務めてもらうことにした。」
そう俺が言うと龍心と陽汰は前に出てくる。
「ここからはちょっと早めに言っていくぞ。 特別攻撃隊隊長、中嶋宗樹。」
宗樹名前を呼ばれるとのっそのっそと歩いてくる。
「攻撃隊は四つに分ける。青龍隊隊長、菊下颯太。白虎隊隊長、渡辺宗四郎。玄武隊隊長、田口虎徹。朱雀隊隊長、槌井蓮だ。」
ちなみに攻撃隊の名前の由来は四神からだ。
奇兵隊きへいたい隊長、浅田淳平。親衛隊隊長、福田荒。財務隊隊長、長澤涼。副隊長、谷山流加。情報隊隊長、泉佑樹。副隊長、羽宮一華。これで全員だ。」
俺はそう言う。
「あとの細かい所属チームは佑樹、一華に聞いてくれ。」
そう俺は丸投げする。
二人の方を見てみるとすごい眼力で睨んできていた。
だが、それに反応するほどの体力は残っていない。
俺は舞台から降り、そのまま眠りについたのだった。

司令 ( No.114 )
日時: 2024/02/08 00:04
名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

「ぉーぃ。おーい。」
俺は誰かの声で目を覚ます。
「お。起きたか。」
そう言い龍心が俺の顔を覗き込む。
「心配したんだからな。舞台降りた瞬間気失ったんだから。死んだかと思ったぜ。」
気づかなかっただけで宗四郎もいたようだ。
「心配すんな。寝不足だ。」
そう俺は二人に言う。
「まぁ、本人がそう言うならいいが。気つけろよ。」
そう宗四郎は言いどこかに言ってしまった。
「あいつどこ行くんだ?」
そう俺は龍心に尋ねてみる。
「レオから召集かかってんだとよ。俺も後で行くぞ。」
そう龍心が言う。
「何の召集なんだ?」
「ん?さぁ。多分次の相手のことだろうよ。」
「あーね。」
結局、関西連合からの司令は魔異鼓の護衛で最後だったはずだ。
あれから恐らく2ヶ月くらい経っただろう。
そんな事を考えているうちに龍心は外に行く用意をしだしている。
「あ、ちなみに一応この二人に任せるから安心しろ。」
そう龍心が男二人を紹介する。
「山下日向って言います!こっちは…」
「山下亮介です。」
そう二人の男が自己紹介を済ませる。
恐らく兄弟なのだろう。
顔つきもよく似ている。
「じゃあ、お前ら。よろしくな。」
そう龍心が二人に俺のことを託す。
「任せてください!」
恐らく兄の方の日向が言った。
「じゃ、行ってくる。」
龍心はそう言い講堂から出て行った。
「拓海さん、大丈夫ですか?」
そう日向が聞いてくる。
「あぁ。ただの寝不足だよ。」
俺はそう答える。
すると日向は小声で「よかった…。」と呟いていた。
「あ、床に直接は背中痛いでしょう。こっち毛布挽いたんで。こっちにどうぞ。」
そう日向が入口側の方を指差す。
「ありがとな。」
俺は言葉に甘えそっちに移動する。
そして毛布に寝転ぶ。
その瞬間、睡魔に襲われ眠りに落ちそうになった。
「すまん。もうちょい寝るわ。」
そう俺は日向に言う。
「わかりました。」
そう確認だけすると俺はまぶたを閉じた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「兄さん。こっちでいいの?」
「うん。このまま乗せるよ。」
日向と亮介の声か?
何か話してるようだ。
聞こうとするが頭がぼーっとしてわからない。
眠い。
そうして俺は再び眠りについた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「次の司令だが、本格的に八苦座を潰しに行こうと思ってる。」
そうレオは俺達に司令を下す。
「八苦座って…。綾也の弟達と一緒に戦ったやつですかぃ?」
そう宗樹が聞く。
「あぁ。最近は関西だけではなく東の方にも勢力を伸ばし始めてると聞く。これ以上大きくなられても厄介だからここで潰すことにした。」
そうレオが説明する。
「今回も弟達と一緒にか?」
淳平が尋ねた。
「いや。HDは今他の所と殺り合ってる。だから俺らと悪英雄だけだ。」
そう綾也が言った。
「ついに関西連合直々にか。」
俺はそう呟く。
「もしかしたら化けるかもしれないからな。早めに潰すのが一番と考えた。」
綾也がそう言うなら仕方ない。
「その司令、受ける。」
俺はそう言う。
「ありがたい。まぁ、拒否権はなかったがな。」
レオは笑いながらそう言う。
いや、笑い事じゃねぇよ。
俺はそう思ったのであった。

連れ去られた拓海 ( No.115 )
日時: 2024/02/08 23:07
名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

「ただいまー。」
陽汰がそう言い、俺達は講堂に戻ってきた。
「龍心さん!」
すると急に日向が走ってきた。
焦っているのか呼吸が荒い。
「そんな焦って、どうしたんだ?」
俺はそう聞いてみる。
「拓海さんが…いないんですよ!」
そう突然言い出す。
「は?」
俺は予想外のことを言われ思わず間抜けな声を出してしまう。
「どうせ、そこらへん散歩でもしてるんでしょうよ。」
宗樹がそう言う。
「いや、一人で動ける様子じゃなかったですよ!それに使って毛布もなくなってるし…。多分、誰かに連れ去られたとか…。」
そう日向は必死に言う。
「連れ去られたところ見てたのか?」
蓮がそう尋ねる。
「俺は拓海さんが食べれそうな物買ってこようと思ってコンビニ行ってたんで見てませんけど…。多分亮介が見てたと思います。」
そう日向は言った。
「すいません。俺その時トイレに行ってて…。」
そう亮介は言った。
「そんな長い時間かかったのか?」
俺はそう聞く。
もし連れ去ったとしたなら、運ぶのにかなりの時間がかかるはずだ。
「えぇ。大きい方だったので…。」
そう亮介は恥ずかしそうに言った。
俺は一度周りを見渡してみる。
日向は毛布を使っていたと言っていた。
「なぁ。毛布って誰のやつなんだ?」
俺はそう尋ねる。
「さぁ…。そこらへんにあったやつですから…。」
だが、見渡してみる限り毛布がありそうな場所などなかった。
「誰も見てないところ、何も言えないなぁ…。」
そう虎徹が呟く。
「まぁ、もうちょっと待ってみたらどうでしょう。宗樹さんの言ってた通り、散歩に行ってるだけかもしれませんし。」
そう亮介が言う。
確かに、その可能性も捨てきれない。
「なら、もう少し待ってみるか。」
それから約一時間後。
拓海はまだ帰ってこない。
「これは本当に連れ去られた説が濃厚かもしれませんねぇ…。」
そう宗樹が小さく呟く。
その時、颯太が息を切らしながら講堂に戻ってきた。
「家のインターホン鳴らしてみたけど、出なかった…。多分誰もいないっぽいよ。」
そう途切れ途切れに言う。
これは本格的にヤバいかもしれない。
「佑樹、一華。拓海のスマホ逆探知できるか?」
俺はそう二人に聞いてみる。
「やってみるから、龍心のスマホ借りてもいい?」
「ん?別にいいけど。」
俺は佑樹にスマホを渡すとパソコンを取り出し、操作しだす。
一華も同じくマウスを動かし始めた。
「俺達はどうすればいい?参謀総長。」
そう荒が聞いてくる。
「そうだな…。周辺を調べてきてくれ。あとその呼び方やめろ。龍心でいいだろ。」
俺はそう言う。
「別にいいだろ。な、参謀総長。」
これは完全に煽ってきてるな。
俺はそう思いながらも冷静に対応する。
「んじゃ、行ってくるわ。」
そう言い荒、颯太、淳平、流加、涼、陽汰の六人が周辺を探しに行った。
「どうだ?いけそうか?」
俺はパソコンを操作している二人に聞いてみる。
「うーん…。ちょっと面倒くさいけどもうちょっとでいけそう!」
一華がそう言った。
「ならよかった。」
俺はそう言う。
拓海がいない今ここでは俺と陽汰が拓海の代わりだ。
せっかく役割をもらったのだから、それを果たさなければいけない。
俺はそう思い、さらに頭を回転させる。
まず拓海を誘拐した犯人を探そうと考えた。
(コンビニに買いに行った…。トイレにいた…。)
俺は頭をフル回転させる。
(コンビニ…トイレ…。)
この二つが何か関係あるような気がして頭から離れない。
「!!」
俺は一つの考えが頭に思い浮かぶ。
そうか。これなら辻褄が合う。
「できたよ!」
そう一華の声がする。
そう俺が閃いたとき、丁度逆探知も終わったみたいだ。」
一華にできたという画面を見せられる。
「ここは…難波の方じゃねぇか。」
そう後ろから覗き込んでいた宗四郎が言う。
「あっちらへんではあんまいい噂は聞きませんけどねぇ…。」
宗樹の言う通り、大阪の中でも少し治安の悪い方と噂されている。
「何でこんなところに…。」
佑樹がそう言う。
「わからん。ただ、この短時間でここまで動けるとなれば何か乗り物を使ってるのは確実だな。電車、いや車か…。」
進んだ経路までわかるらしい。
それを辿ってみると高速道路に乗っていることから車ということがわかる。
「車ってことは、相手は成人してんのか?」
そう宗四郎が聞いてくる。
「そこまではわからん。ただの運転手か。それともグルなのか。」
「とりあえず、早く迎えに行かないとヤバそうですねぇ。」
宗樹の言う通りだ。
どこの馬の骨かもわからん奴らに誘拐されているなら一刻も早く助けなければならない。
「出る用意だけはしといてくれ。俺は六人に電話する。」
俺がそう言うと四人は準備を始める。
「あの…。俺達は…。」
そう日向が聞いてくる。
「念の為二人共ついて来てくれ。」
俺はそう言う。
この二人には少し言いたいことがあるからな。
そんな事を考えていると電話が繋がる。
『もしもし。どうした?』
「拓海の場所がわかった。難波の方だ。」
『ってことはやっぱり誘拐されてたのか。』
「多分な。とりあえず早く帰ってきてくれ。」
『わかった。』
それだけ言うと電話を切られた。
難波といえば八苦座の本拠地がある場所でもある。
これは好機だ。
俺はそう思いレオに電話をかける。
そして事情を説明し、一緒に来てもらうことにした。
「待ってろよ。拓海。」
そう言い俺も用意を始めたのだった。

キャラクター紹介 ( No.116 )
日時: 2024/02/10 23:26
名前: ミートスパゲティ (ID: LQINEF0U)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

菊下颯太
扇小学校6年。
攻撃隊のうちの一つ「青龍隊」隊長。
悪英雄に入った理由は「宗樹のお悩み相談室」であり、願いを叶えた代わりに悪英雄に入ることになった妹と一緒に入ったことが原因。
戦闘を好かず、温厚な性格。
なぜ、攻撃隊の青龍隊隊長に任命されたのかは謎。


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