二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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supercell ヒーロー
日時: 2011/07/26 18:20
名前: 春夏秋冬 (ID: tGlrccyT)

supercellさんのヒーローという曲がとても好きなのでこの小説を書きました。出来る限りストーリーを歌詞に合わせてみました。それと段落がメチャクチャです。すいません。結構最初の方は結構長いので適当に読ん下さい。ぜひ読んでみてください。面白かったらぜひお気に入り小説に入れてみて下さい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

参照200回を超えました。皆様ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

コメディの方で「魔法少女が壊しに来る!?」というものもやっていますので、よろしければご観覧下さい。そちらの方が数倍面白いです・・・

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Re: ヒーロー ( No.5 )
日時: 2011/05/08 07:06
名前: 春夏秋冬 (ID: tGlrccyT)

第五話
「あの左手がキモイ人がキングランクを倒したんだって」

「そういえばあの人、まだジョーカーじゃなかった?」

朝、登校するとそんな声が何度も周りから聞こえてきた。
「オハヨー陸人!」
「オハヨー」
元気な美少女がこちらへやって来た。
「昨日は本当にありがとうね。私、あのまま死ぬんじゃないかと思っちゃったよ〜」
僕ほ目立ちたくないので苦笑いをした。
「やっぱりあの人が倒したんだよ!」
「え〜なんで?不思議〜〜〜」
周りからまたなんやら聞こえてきた。
「あの・・僕先生に用事があるからまた後で」
「オッケー」
そう言うと僕は駆け足で先生の所へ向かった。
ちなみにあの戦い後、僕はなぜだかまた能力を使えなくなってしまった。
「失礼します。」
僕は職員室のドアを開けた。その瞬間、先生一同がみんな僕を見た。
「おお池川!昨日は本当にありがとう!」
「いえ・・たいした事はしていません・・」
僕は覚悟を決めて言った。
「僕、騎士になります!!」
先生は驚いた顔で僕を見て、二秒ほど経ってから
「そうか。よく決断してくてた。そして明日からはどんな特別授業を授けるんだ?」
「武術の方を」
「武器は?」
僕は少し考えた後に言った。
「刀でお願いします」
「よしわかった。そんじぁ明日には書類を俺が出しとくから。刀は支給用でいいか?」
僕は少し辛いような声で
「いいえ。刀は僕の家にあるので支給はいりません」
「そうか。じゃ明日から頑張れよ!」
「それじゃ失礼します」
授業も終わり、僕はいつものように一人で売店から買ってきたおにぎりを食べていた。
「陸人—。いっしょに食ーべよっ!」
結衣さんが椅子と買ってきたパンを持ってきた。
「そういえばさー。ああっ、言いたくなければいいよ?・・その、陸人の左腕なんでそんな
ふうになってるのかなーなんて?」
僕はおにぎりを食べるのを止めた。
「いや、ごめんね?変なこと聞いて」
慌てる結衣さんを見ながら僕は微笑んで言った。
「僕たちが中学三年生の時に、マスターランクのディスパイアの事で世界が騒いでいた時があったでしょ?」
「う〜ん」
結衣さんは必死に考えていた。
「ああ!あのドラゴン型の奴ね」
「そう。そいつの力が僕の左腕に眠っているの」
結衣さんはビックリしていた。
「あのマスターランク達が倒せなかったディスパイアが?」
「うん」
僕はお茶をすすった。
結衣さんはこれを聞いてどう思うのだろうか?
「うわぁぁぁぁぁすごーい!見せて見せて!」
結衣さんは僕の左腕をぺたぺた触ってきた。それはいままでに無いタイプの対応だった。
恐怖心というものがこの人にはないのだろうか?
「なんでこんな腕になったの?」
僕は目を泳がせると言った。
「気がついたらこうなっていた」
「そうなのか〜」この人、意外とダマサレやすいんだな。
「ああそういえば」
僕は結衣さんに聞くことを思い出した。
「この学校ってランクがテンより上の人は何人いるの?」
結衣さんは口に入れていたパンを飲み込みこんで言った。
「確か全校生徒百十二人中ジャックが二十二人で、生徒会長がクイーンで副会長がキング。エース以上は無し」
「そっか・・ありがとね」
僕はおにぎりのゴミをバックにしまった。
「じゃ、僕帰るね。結衣さんは練習でしょ?」
「うん。明日から陸人も練習来るんだよね?」
「できるだけね」
「そっか。じゃあね!」
そうして僕は下校した。

家に帰るとすぐさま倉庫をあさった。倉庫の中はホコリまみれだった。
「あった」
そこにあったのは、何重もの鍵がかかっている長細い木の箱だった。
「えっと、鍵っと」
僕は一つ一つ鍵を外していった。 ようやく全ての鍵が外れた。
「ゴホッゴホッ!」
中を開けるとホコリが溜まっていた。
「久しぶりだな。神風」
そこには真っ黒い刀があった。
鞘から刀を抜くと、刃までもが黒く染まっていた。
刀の鞘には「池川海人」と書かれてあった。
「お前を見るのは、兄さんが死んでから以来だな・・・」
僕は神風を鞘にしまった。

Re: ヒーロー ( No.6 )
日時: 2011/05/22 16:01
名前: 春夏秋冬 (ID: tGlrccyT)

第六話
朝早くから学校へ行くと先生に呼び出された。
「池川。お前のランクについてなんだが・・・」
「何でしょう?」
先生は僕に申し訳なさそうに言った。
「実は、お前のランクはツーだ」
「は?」
なんで僕が最弱のツー?
「すまない。上の命令なんだ。俺個人としてはエースに復帰させてやりたかったんだけどな。上の方々は「キングランクを倒したことはすばらしいことだ。しかし、一年間ずっとジョーカーだった事と、その左腕の件があるので、結果お前をツーにした」と言っていた」
「ランクなんてなんでもいいです」
僕は騎士になって結衣さんを守れればそれでいい。
「そうか。それじゃ、教室に戻っといて」
「失礼しました」

授業も終わり、いつものようにおにぎりを食べていると
「陸人〜〜〜〜〜」
手を振って結衣さんが椅子とパンを持ってきた。
「陸人、ランクツーなんだって?」
僕は驚いた。
「何で知ってるの?」
「先生に教えてもらった〜」
「なんだ。ビックリした」
僕が手に付くおにぎりの海苔を取っている最中それは起きた。
「緊急事態!!!緊急事態!!!だだちに生徒は非難して下さい!!」
みんな慌てた表情で昼食を教室に残してすごい勢いで階段を下りていった。
「結衣さん急ごう!」
「うん!」
階段を下りると先生達が慌てて叫んでいた。
「ただちに生徒は下校!三人以上で帰るように!帰ったら自宅待機だ!生徒会長と副会長と
池川陸人はただちにこっちへ来い!!!」
そこに行くと生徒会長と副会長と校長先生がいた。会長は、髪が肩くらいまでの茶髪の美少女だった。まぁ、僕は結衣さんのほうが好きだけど・・。副会長は、熱血的な僕より少し背の低い人だった。僕は集会などに出席しないので、両方とも顔を見るのは初めてだ。
「ディスパイアが一点に集中攻撃してきたせいで結界が壊されてしまいました。ディスパイアはクイーン三体です。先生たちは結界の修正作業に出るので、あなたたちに殲滅してもらいます」
よく校長先生は冷静でいられるな。
生徒会長が言った。
「なんで池川君を?」
僕の名前もキングを倒したおかげで少し有名になったんだ。
「彼はこの前、キングランクを倒しましたから」
次は副会長が言った。
「それだけの理由ですか?」
「この緊急事態にそれ以外の理由が必要ですか?」
校長先生ほんの少しだけ、いら立っていた。二人は顔を見合わせた後
「「いいえ」」
「それではひとまず帰宅して、すぐに準備をして二時にゲートに集合して下さい」
僕たちはそれぞれ走って帰って行った。

「お前を使う時が来るなんて本当に思っていなかったな・・・」
僕は神風を背中に背負ってゲートへ向かった。
ゲートへ付くと何本もの針が付いた槍を持っている生徒会長と、長い鉄の棒を肩に乗せている副会長がいた。
「来たな。池川陸人」
冷たい声で生徒会長は言った。
「貴様の様な落ちこぼれと共に戦うのは断じて拒否したいところだが、今回はそんな事も言ってられん。足を引っ張るなよ?」
副会長も冷たい声で
「同じく」
こいつら僕がエースって言いことをしらないんだな・・・
「では行くぞ!!!」
ゲートから十分くらい離れた荒野にそいつらはいた。
「三匹同じところにいるとはラッキーだな。作戦は一人一体ずつ殲滅していき、自分の敵を
倒したら各自帰還しろ」
そう言うと会長と副会長は武器を構えた。
僕は、この作戦の「自分の敵を倒したら各自帰還」の部分が気にいらなかった。
共に戦う者なら、自分の敵を倒したら仲間を助けに行くのが常識だと思っていたからだ。
「では健闘を祈る!!」
その瞬間に二人は敵の方向へ走っていった。
僕はこの人たちと上手くやっていける気がしなかった。

Re: ヒーロー ( No.7 )
日時: 2011/06/15 17:51
名前: 春夏秋冬 (ID: tGlrccyT)

第七話
「敵はまだ私の存在に気がついていないな」
生徒会長の尾形美砂は自分と同じく、槍を持っているディスパイアを狙っていた。
「先手必勝!!!」
彼女はディスパイアへ槍を向け突進した。

ゴスッ

「何?」
彼女の槍はディスパイアの体に傷一つ付けられなかった。
「・・・・ん?あれれれ〜?人間だ〜〜」
ディスパイアはニタリと笑いながら槍を美砂へ向けてきた。
「クソッ!!」
ギリギリのところで槍をかわして間合いを取った。
(奴の能力は硬化か・・・・・・面倒だな・・・)
その瞬間、
すごい勢いで槍が飛んできた。
ガキィ!!
ギリギリガードすることが出来た。
「よく防いだね〜〜〜〜〜」
「馬鹿にするなぁぁぁぁ!!!!」
その声と共に地面が一気に凍った。
「うわおっ。ビックリ」
地面と共にディスパイアの右腕も凍った。
「散れ!!」
渾身の一突きをディスパイアの右腕目掛けて突いた。
ドゴン!!!!
音がなった後には、ディスパイアの右腕は無かった。
「あれ?私の右腕は?」
ディスパイアは何が起きたか分からない様子だった。
(よし。このまま私の能力でこいつを粉砕すれば!)
美砂は自分の槍の針の一本一本を凍らせた。
(これで距離を詰めて一気に決める!!!)
「そうかそうか。私の右腕潰されちゃったのか〜」
目つきを変えたディスパイアは槍を構えて、美砂の方へ走ってきた。
(向こうから来てくれるとは好都合だな)
ディスパイアから来る素早い連打攻撃を一本一本丁寧にかわしていった。
「うっわ〜よくガードできるね〜。いつもなら大体の奴はこれで死ぬのに〜。君、まさか私と同じクイーン?」
「その通り!!!」
美砂は右腕を大きく伸ばした。その右腕の先には血まみれになった肩があった。
だがそれと同じく、美砂の肩も槍が突き刺さっていた。
「痛いな!もう!」
ディスパイアは槍を抜き、怒りの力で槍を突いた
ゴスッ!!!!
ディスパイアの槍は美砂の作った氷の壁に止められた。
「フンッ!雑魚が!!!」
すかさず美砂は左ストレートをお見舞いした。
「ガハッ!」
ディスパイアは立ち上がると口の血を拭き笑った。
「あ〜!なるほどなるほど〜私の右腕も凍らせて突いたわけね〜〜」
そう言うと凍った槍を投げ捨てて、美砂の方へ向かってきた。
「何度来ても同じだ。この阿呆が」
ヒョォォォォという音と共に氷の壁ができた。
「ひっかかった♪」
ディスパイアは能力の硬化を使い、氷の壁と美砂を思いっきり殴った。
「死んじゃえ〜〜〜!!!!」
ボンッ!!!と氷の壁が崩れていく。
(どんな死体が出来上がっているかな〜〜♪)
だがそこに美砂はいなかった。
「こっちだ」
「何?」
「遅い!!!!」
美砂は槍を地面に突き刺し、ディスパイアの片腕と足を凍らせた。
「なんで・・・・なんでお前は私の後ろにいたんだ!!」
フッと美砂は笑った。
「貴様が「死んじゃえ」「ひっかかった」などとつまらん発言をしているからだ。その
間に、貴様の裏へ回り込むことなど造作も無い」
「なぜ私が能力を使うと分かったんだ!!!」
美砂は見下すような目で、
「これくらい予測出来ないと生徒会長はおろか、クイーンとしても恥ずかしいからな」
ため息を付き槍を握り締めた。
「終わりだ。知能指数の低い馬鹿野郎」
そういい終え、最後の一突きを決めた。

ディスパイアの死体を前に美砂は言った。

「貴様と私では力の差は無かった。あったのは知能の差だけだ」
ズキッと肩に激痛が走った。
「クッ!」
(肩の怪我は重傷だな・・・)
肩の傷を抑えながらゲートへ戻ろうとした時、


ヒュッ!!!


目の前をすごい速さで何かが通過し落下した。
「ク・・ソッ・・・情け・・無いな・・・・」
「里中!!」
そこにいたのは副会長の里中友一だった。

Re: supercell ヒーロー ( No.8 )
日時: 2011/05/08 11:00
名前: 春夏秋冬 (ID: tGlrccyT)

第八話
「テメーがクイーンランクのディスパイアか?」
里中友一は自分の武器の鉄の棒を回しながら尋ねた。
「あっ・・・・・あぁぁぁぁぁ!!!!」
ディスパイアはレーザーのようなものを放ってきた。
だが、レーザーは友一とは逆の方向へ飛んでいった。
(何か様子が変だ・・・・)
まるで自分の力を制御できていないようだった。
「あああああああああああああああああああ!!!!!!!」
ディスパイアの指先からレーザーが発射された。今度はしっかり友一に向けて放たれていた。
「おっと」
友一はそれを楽にかわした。友一はキングランクの中でも上位の方の騎士だ。
友一がかわしたレーザーは友一の反対側にある巨大な岩へぶつかった。
ドゴン!!と岩が煙を上げて崩れていく。
「ヒューーーー。スッゲー」
友一はほんの少しだけその破壊力にひるんだ。
(見たところ、圧縮粒子砲の分類ってところだな)
友一は目を閉じ、集中した。
「はっ!!!」
鉄の棒に炎が点火された。この棒は熱にとても強い素材で出来ているので溶けることはない。
(とりあえず様子を見るか)
友一はディスパイアへ少しずつ近づいていった。
「あああああああああぁぁぁァァァァァァァァ!!!!!」
今度は全方向にレーザーが飛ばされた。
「マジかよ!!」
友一はレーザーを棒で受け止めた。
手には激しい衝撃が伝わっていた。
「すげぇなおい」
棒は炎で膜を張っていたのでなんともないが、手はすごく腫れていた。
「骨が折れたか・・」
「キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!」
「何だ?」
パン!!!!!!!
突如ディスパイアが爆発した。
「なんだ?自滅か?」
すぐさま武器を構えた。
「ん?」
煙の中から見えたのは、細い体の女だった。
(あれは・・さっきのディスパイアか?)
ディスパイアはこっちを向いて言った。
「先程の私はクイーンの時の私だ。能力が強大すぎてあの体では能力を制御できなかった。
しかし、エースとなった私ならば能力を制御できる!!!」
(ってことはランクがエースってことだな・・・・・一度撤退するか・・)
足を一歩後ろへ踏み出した。
「遅い!!!」
エースランクのレーザーが友一が襲った。
ドォォォォォォン!!!
間一髪でガードすることが出来た。
「どうなってんだこの力!!!!!!」
レーザーは明らかにクイーンの時よりも威力が強くなっていた。
友一はエースランクと殺り合うのは初めてだった。
レーザーに押されて、足が後ろへ滑っていく。
「クソぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
友一はレーザーに負け、何メートルも飛ばされた。
ドン!!
落ちる時に激しい衝撃に襲われた。
「ク・・ソッ・・・情け・・無いな・・・・」
「里中!!」
あたりを見回すと会長がいた。
「会・・・・長・・・・・」
もう一つこちらへ何かが飛んできた。
「やはり威力が強くなっているな」
さっきのディスパイアだった。
「なん・・・で・・・てめぇ・・・・が・・いん・・だ・・・」
ディスパイアはあきれた顔で
「粒子砲を逆噴射すれば高速で移動できるんだぞ?」
指先を二人に向けた。
「さらばだ」
ヒョオオオオオオと一瞬にして氷の壁が出来た。
(これで奴は攻撃できまい)
美砂がそう思った時、
ドォオオオオオ!!!!!
氷の壁は瞬く間に粉砕された。
美砂は怒り交じりに言った。
「なぜ、クイーンの貴様が、私の氷の壁を破壊することが出来るんだ!?」
友一が、かすれた声で、
「会・・長・・そいつの・・ランク・・・は・・・エース・・で・・す」
「その通り」
ディスパイアはそう告げた後、また指を二人に向けた。
「やらせはしない!」
美砂が血まみれの肩を抑えながら、自分の槍を構えた。
「そんな体で私に勝てると思っているのか?」
美砂は少し笑いながら言った。
「思ってはいないさ。ただ、悪あがきがしたいだけだ」
「そうか」
ディスパイアの指に光が溜まっていく。
「さらばだ」

ヒュン

ディスパイアのわき腹を衝撃波が襲った。
「グハッ・・・・」
ディスパイアはその場から転げ落ちるように離れていった。
「あれは?」
美砂が見つめる先には、漆黒の刀を持ち、服がボロボロになった池川陸人がいた。

Re: supercell ヒーロー ( No.9 )
日時: 2011/05/22 16:02
名前: 春夏秋冬 (ID: tGlrccyT)

第九話
「えっと・・・お前がディスパイアでいいのかな?」
そこにいたのは背の低い美少女だった。
「うん!そうだよ!お兄ちゃん!」
かわいらしい声でそう僕を呼んだ。
僕はそういうのがキライなのでイラッとした。
「気安くお兄ちゃんなんて呼ばないでくれるかい?」
ディスパイアは不思議そうな顔をした。
「え〜?いままで戦ってきた人たちはみんな喜んでたよ?」
「知るか。てゆうかお前クイーンだよね?」
ディスパイアはニタリと笑うと針を取り出した。
「そうだよ。死んでね♪お兄ちゃん♪」
そう言うと僕の右足に針が刺さった。
「クッ・・・・!!」
(奴は何をしたんだ・・・?)
僕は自分の漆黒の刀「神風」をなるべく使いたくなかった。
なぜなら、能力が使えない今の自分では神風を使いこなせないからだ。
「あらら〜急所に当たらなかったか〜」
ディスパイアはまだ何本もの針を持っている。
(まず、奴の能力を調べるか・・・でも、どうすればいいんだ・・・)
「もう一発♪」
今度は膝に針が刺さった。
「がぁぁぁぁぁ!」
僕の右足が地面に付いた。
「お兄ちゃん弱すぎ〜〜〜。なんか能力ないの〜〜〜」
あっても発動できなければ意味無いだろう。
ディスパイアは急に微笑んだ
「私の能力。冥土の土産に教えてあげよっか?」
「ああ、ぜひ聞きたいね」
「私の能力は高速移動。投げた物体をマッハ一でと飛ばすことができるの」
なんだその対処法の見つからない能力は?
「そんな強い能力なら、エースランクやマスターランクになれたんじゃないのか?」
ディスパイアはやれやれと言う様な顔で首を振った。
「狙いが不安定なの。だからクイーン止まり」
「そうか」
僕は激痛に耐えながら、刺さっている針を抜いた。
(接近戦なら倒せるかも知れない)
僕はディスパイアのもとに走った。
「接近戦か〜〜。いいよ。相手してあげる♪」
僕は右ストレートを顔面に向かって突き出した。しかし、造作も無く避けられてしまった。
「いいパンチ♪」
ディスパイアはフックを仕掛けてきた。
「見切った!!」
僕はフックを両腕でガードして、右足の回し蹴りを食らわせた。だが、その回し蹴りは奴の左腕にガードされていた。僕は一度間合いを取った。
ディスパイアは暗い顔で
「お兄ちゃん・・・・そろそろ終わりにしていい?」
ズザザザザザザザ!!
何本もの針が僕の体を刺した。
「な・・・に・・・?」
「飛ばせるのは一本づつじゃないんだよ?」
血まみれの僕はそこに倒れ伏せた。

視界が狭くなる。
呼吸が苦しくなる。
これが「死」か・・・・・・・・・・・・
結局、結衣さんや周りの人を守れないのか・・・・・・・・・
騎士としての一年ぶりの最初の戦いで死ぬとは無様だな・・・・
僕の意識は無くなった。


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