二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【妖狐×僕SS】還し屋少女,
- 日時: 2012/05/14 22:02
- 名前: 魅唆 ◆7ALWpexvKs (ID: 9kyB.qC3)
初めまして魅唆ですw
いぬぼくっていいな〜と思ったところから妄想が止まらず、つい書いてしまいました。文才なんて微塵もございませんし、キャラ崩壊も多いと思いますがよろしくおねがいします^^
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- Re: 【妖狐×僕SS】還し屋少女, ( No.91 )
- 日時: 2012/06/23 21:01
- 名前: 恵莉♪ (ID: CnBgMNSf)
わぁぁぁ(キラキラ
有り難うございますっ!!
凄く嬉しいですっ♪
いえいえ^^
水葵ちゃんは可愛いですよ♪
僕の方が残念な女子なのですw←
- Re: 【妖狐×僕SS】還し屋少女, ( No.92 )
- 日時: 2012/06/24 21:53
- 名前: 魅唆 (ID: vcreLc9n)
凛々蝶は夕食を前に、箸を片手に持ちながらぼうっとしていた。ご飯粒がキラキラと光る白米、湯気のたつ味噌汁。ほうれん草とベーコンの炒め物。——凛々蝶と水葵で作ったもの。野菜を凛々蝶が料理の本と格闘しながら切り、水葵が味付けをしたもの。水葵は、料理の本なしで進めたもの。凛々蝶はその感想に悩んでいた。プロが作るように、舌が落ちるわけでもない。かと言って不味いわけでもない。要するに、普通よりかは美味しいと言った味で大満足なのだが。ただの"美味しい"だけでは終わらせられない何かがある。心が暖かいような締め付けられるような。凛々蝶はその何かを求め、箸を持ったままぼうっとしていた。
水葵は、夕食を済ませ、自分の分だけは洗い物も終わっていた。ちなみに、せっちゃんにはベーコンを炒めたものを与えていた。
「ハーゲンダッツうめぇだろ、せっちゃん」
今、水葵は凛々蝶が食べてもいいと言った、アイスクリームをせっちゃんに分け与えていた。水葵がアイスクリームをスプーンですくい、せっちゃんの前に出す。すると、せっちゃんは舌を出してペロペロとスプーンを嘗めた。
水葵、そして水葵より前の竜之宮の先祖返りを守ってきた獅子は、人間の食べ物の味に慣れているのだった。
***
ある場所での会話。
「ちょっと、私の凛々蝶ちゃんと水葵ちゃんが二人揃って監禁プレイされているって本当なの!?」「監禁プレイじゃなくて、二人揃って閉じ込められているだけな」
「ええ。此方からこじ開けようと試みていますが、結界があまりにも強力で開けられないのです」「にしても、変な話だな。ミケがさっさと結界を中から壊したから、もう章樫の結界自体はなくなってるのに……凛々蝶の部屋の結界だけ、まだ溶けていないなんてな」
「騒動の原因である、子ネズミの妖怪はとっくに退治したわ。なのに……凛々蝶ちゃんと水葵ちゃんが、監禁プレイだなんてどういうことなの!?」「そのカメラは何だ?」「やっほー☆何の騒ぎかなっ?」
「大変よ、凛々蝶ちゃんと水葵ちゃんが二人で監禁プレイされているのよ!」
「だから違うだろ」
「……確かに監禁だねぇ」
「……どういう意味ですか?」
「外から、誰かが結界をいじっていてちよたんたちを閉じ込めている」
〜つづく〜
- Re: 【妖狐×僕SS】還し屋少女, ( No.93 )
- 日時: 2012/06/25 20:53
- 名前: みさ (ID: uAbWyABy)
皆々様こんばんは!ちょぴし喉が痛い魅唆です。友人に風邪を移されたかもしれません,,はてさて今回は謝罪があります。それは天然オコジョせっちゃんのことです。前回、せっちゃんを「獅子」扱いして???になった方は、手を挙げましょう。わあ、多い…これ、魅唆の勘違いです。元々せっちゃんの正体は白い獅子の予定でしたが、こちらに狼と書いていました…ああ、すいません!こっちが真の姿です。
せっちゃん→白い巨大な獅子。手足には鎌のような白い爪。額には象形の漢字。毛色は雪のような白で、鬣は銀。瞳は青。 尾は狼のようなだが二つに分かれている。
>>恵莉さん!
そういえばいぬぼくの七巻とアンソロジーが発売されましたね。命のラプンツェル発言が気になるところです。そして女子のメニアックさパナイ←水葵がいたら、チアリーダーをやらせたいとこですw水葵も可愛いのか不思議な奴です←一人称俺だし、男口調だし。ちびっこだしww
- Re: 【妖狐×僕SS】還し屋少女, ( No.94 )
- 日時: 2012/07/07 21:24
- 名前: 魅唆 ◆UaO7kZlnMA (ID: LhIkzBF8)
ちょうどその頃、凛々蝶たちの部屋では、地震が起こっていた。椅子に座ってもはっきり分かる縦揺れ。机に並べられた食器がかたかたと震動音を立てている。せっちゃんが強く唸る。
やがて揺れは徐々に強くなりる。食器の中の野菜が味噌汁が躍り、外へと飛び出し。それを合図にしたかのように、凛々蝶と水葵は、一瞬で先程の先祖返り本来の姿へと戻り、席から飛び降りて構える。せっちゃんは水葵の頭に乗っかる。水葵は、鎖分銅を手に巻き付け、反対の手を首からかけられた懐中時計に当てた。
すると、何処からか大量の鼠が現れた。天井から降ってくるものもあれば、床から沸いてくるものもある。部屋の床は、鼠の白であっという間に埋め尽くされた。水葵と凛々蝶は、部屋の中央へとじりじり追い詰められ、背中合わせに声を掛け合う。
「……な、なんだ?」
「鉄鼠(てっそ)……にしては、顔がネズミだな」
その時、鼠の一匹が凛々蝶に向かって飛び掛かってきた。凛々蝶が薙刀で鼠を切ると、鼠は霧散するように消えた。しかし、また別の鼠が次々に襲いかかってくる。何回切りつけても、鼠は増えるばかり。切り損ねた鼠が、凛々蝶の足下に集まり始め、床がどんどん見えなくなっていく。
後ろでは、水葵も鎖鎌で鼠に殴りかかっているが、凛々蝶同様追い詰められていた。
「腹の丸さ、しかも食っても満たされないってことは……!」
鎌で切りつけながら、水葵は、言うが次の瞬間、鼠に引っ掛かり転んでしまう。
「り、竜之宮さん!」
- Re: 【妖狐×僕SS】還し屋少女, ( No.95 )
- 日時: 2012/07/10 22:49
- 名前: 魅唆 (ID: KEq/ufVV)
「り、竜之宮さん!」
水葵に気をとられた瞬間、凛々蝶は視界が白に遮られた。同時に息が苦しくなる。大量の鼠たちが凛々蝶にのし掛かり、凛々蝶は横倒しにされ、身動きが取れなくなった。薙刀は何とか手放すにすんだが、鼠が手にまとわりつき動けなくなってしまう。時折噛みつく鼠もいるらしく、凛々蝶は手に微かな痛みを感じた。
鼠たちは数を増していき、凛々蝶の身体にかかる圧力が強くなっていく。例えるなら、満員電車かもしれない。強い力に潰されそうになり、まともに息をすることが出来ない。けれど、それよりもっと息苦しい。薙刀を振ろうにも、力が入らない。意識が遠ざかっていく。耳元でつんざく、鼠の甲高い声が喧しかった。
——もうだめか、そう凛々蝶が諦めようとした刹那。視界の端を懐かしいものがよぎったような気がした。それが九に分かれた、ふさふさの尾だと気づき、凛々蝶は投げ掛けた意識を必死に戻す。
「み、御狐神く……」
すると、何かがキラリと輝き凛々蝶の視界が途端に晴れた。強い圧迫感もなくなっている。おそるおそる前を見ると、凛々蝶の前には、一人の女性が立っていた。歳は二十代前半くらいだろう。赤い地に秋桜があしらわれた裾の長い着物を着ている。
能面のような感情を感じさせない顔立ちに、背中まで伸ばされた銀の髪。ここまでなら普通の人間だろうが、彼女はそうではなかった。頭に生えるのは、一対の黄金色をした狐の耳。背にあるのは、扇状に広がる、金色の九本の尾。柔らかそうな毛並みをしている。
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