二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- るろうに剣心 —銀魂—
- 日時: 2010/09/01 22:33
- 名前: song (ID: kulimlUM)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=vqQR8QWI2xQ
songです。銀魂がついに映画化! 嬉しい限りです。触発されたワケじゃありませんが、ここに『るろうに剣心』と『銀魂』のコラボ二次小説を立てようと思います。
楽しく読んで頂けたら嬉しいです。
ちなみに、この小説は一度消えた物ですので、あらかじめご了承を。感想・意見など気軽に書き込んで下さい。待ってます!
- Re: るろうに剣心 — 銀魂 — ( No.1 )
- 日時: 2009/12/09 00:42
- 名前: song (ID: p17IpJNR)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=11516
第0話 プロローグ
「さぁて、観念してもらおうか……優男」
強烈な裂迫の気合、畏恐の威嚇。土方はその全てを一人の男に向けて放った。
「拙者はむやみやたらに刀を抜く気はないでござる」
しかし、その男はそれを意にも介さず受け流す。
「フン……隊士15人を一息つかずで倒した奴の言うセリフじゃねぇだろ?」
「いきなり斬りかかるそちらが悪かろうて」
一向に引かぬ土方は腰の刀に手を当てる。対して、その男も尋常ならざる気配からか自然と自らの刀に手を添えていた。
「ここは法治国家だ。世間一般じゃ刀ぶら下げて歩いてるてめぇが悪い。まぁ、ワケも知らねぇで斬りかかるウチの若い連中も悪いっちゃ悪いかな」
一切、謝罪する気は無さそうだが、同時にその男を通す気もないよう。すると——
「真撰組副長!土方十四郎!いざ、参るッ!」
ついに、土方の刀は鞘から放たれ構えられる。
「大した好戦家でござるな……」
そう言うと、男は刀を納めたまま抜刀に構えた。
「流浪人……緋村剣心。お主の剣、しかと目に焼き付けるでござる」
「久々に愉しい喧嘩になりそうだ」
土方は刀の腹を舐めると、剣線を水平に構え、意中の剣心に向けた。
「いくぞ……」
「あいにく、愉しむ喧嘩なぞ拙者は望んではおらぬ」
剣心の悲痛なまでの叫びとわずかな怒りが入り混じった。
「おおぉおおぉぉおッ!!!」
土方の切先が剣心目掛けて奔り、塀が轟音を立てて崩れる。しかし、手ごたえは屋敷の塀が没する音のみ。
「上かッ! 」
素早い土方の反応。
「おおおッ! 」
土方の一撃に合わせ、天高く飛びあがり鉄槌の如くその刀は振り下ろされた。
尋常にならざる轟音。立ち上る塵が晴れると同時に轟音の正体が明らかとなった。
「なるほど……」
土方は煙草を吹かし言う。
「逆刃の刀ねぇ——威力だけなら斬るより遥かに勝る。だが、致命傷は負わせられねぇぞ? 」
剣心の槌撃をものともせず避け、土方は揚々と語った。
「致命傷なぞ、元から負わせる気はござらん。この刀が示す通り、拙者は人殺しを禁じている」
「…………」
土方は何も言わず、突っ立った。
「無論。無益な争いもでござる」
そして、剣心は今この場の闘いすら中断を求めた。
「……腕も立つ。覚悟もある。魂も鮮やか。俺の経験上、人も斬れねぇで大ぼら吹くやつは、腑抜けか軟弱者だと思っちゃあいたが、貴様は……違うな」
意味深に土方は言い、剣を納めた。
「…………! 」
剣心は少し驚く。
「てめぇが戦いたくねぇってんなら、今はそうしといてやる」
「……どういう風の吹き回しでござるか? 」
剣心も刀を納めて言う。
「どうもこうも、闘る気のないやつといつまでも遊んでられるか。俺は公務で忙しいんだよ」
そう言うと、土方は道を空けた。
「左様か」
剣心はそれを見て歩を進める。
「緋村と言ったな……餞別だが、俺は喧嘩を中断したことなんざ今まで何度もある。だが決着を忘れたことは一度たりとねぇ。てめぇは忘れてくれるなよ? 」
闘争心が萎えたと感じさせるには十二分だ。
「…………」
剣心は何も言わず、暗闇の帳に消えていった。
遡ること……五時間前——
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