二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- ルーンファクトリー Another Story
- 日時: 2010/06/15 21:06
- 名前: 朱空 (ID: rD6rLP90)
登場人物は主に、1と2でたまにフロンティア(3も)です。
設定はセシリーが留学した後で、カイルが失踪する前に起きたカルディアでの出来事を書こうと思います。
オリキャラはたくさん出すつもりなので、説明はその時に随時します。
本作と、キャラが違う部分がありますが、ご了承下さい。
*オリキャラ紹介*
ルーン
ラグナとミストの子供。アースマイトである父の血を受け継ぎ、頭がとても良く、たまに何考えているか分からないと言われることもある。父と同じく片手剣使い。
ミュア
ロゼッタとリュードの子。性格は母親に似て少しキツイ。ルーンに想いを寄せているが、素直じゃないので
上手く伝えられない。
ホゾ
医者志望。エドに弟子入りするためにゼークス帝国から来た。結婚はしてないが、ラピスと両想いなんじゃないかと噂されている。楽観的性格だが、普段襟に掛けてる眼鏡と腰に巻いてる白衣を着ると性格が変わる。
フラ
海で溺れたとこをニコルに助けてもらった。現在はラッセルにお世話になっている。胸と肩に謎の焼印が押されていて、必死でそれを隠そうとする。
キャビ
ホゾの妹。周りに対して冷たく兄以外に心を閉ざしている。それにはなにか事情があるようだ。
コア
ノイマンとサラの子でニコルの弟にあたる。泣き虫で臆病者。
リズモ
メロディとカミュの子。無表情のせいか、怖く見られがちだが実は優しく、他人をほっとけない。ハンマー使い
ネオン
双子のエルフの兄。人とはすぐに打ち解け明るい性格をしてる。考古学者の卵で、昔からファンのシャロンがこの町にいると噂を聞いてやってきた。エルフの国にいた頃からタバサの事が好きで、カルディアに来てようやく恋が実った。ジェイクとは今も親友。魔法使い。
レオン
エルフの双子の弟。ネオンとは正反対で無愛想な性格をしてる。昔はネオンのように明るかったらしいが、ある事件をきっかけに孤独を好むようになる。カルディアに来た理由はネオンと同じ。勿論、ジェイクとは親友。魔法使い。
タエン
ネオンとタバサの子。女の子らしい外見をしてるが、実際は自分より弱い男は嫌いとサバサバとした性格している。斧使い。
- Re: ルーンファクトリー Another Story ( No.7 )
- 日時: 2009/12/10 21:24
- 名前: 朱空 (ID: EJiOtxGl)
すると、セシリーから少し離れた場所にタバサとビアンカが話しているのが見えた。
「ちょっと、失礼しますね」
「おぉっ、ちょー礼儀正しいよ!!」
「しばらく・・・見ない間に・・・成長しました・・・ね」
飲みかけていたグラスをテーブルに置き、セシリーはメロディとトルデの元を離れ、人をかき分けながらタバサとビアンカの所に来た。
「なんで、あいつは来てないのよ。ネオンの弟の・・・銀髪は」
「ネオンとレオン様は遺跡の調査で忙しいんですよ。こちらのパーティに来たかったと、ネオンはおっしゃってましたしね」
「でも・・・」
「タバサさん、ビアンカさん。お久しぶりです」
「あら、セシリー。久し振りね。見ない間に大きくなったわね」
「お久しぶりです、セシリア様。」
ビアンカはセシリーの顔を見てから、タバサの顔を見た。
「あなた、タバサに用があるんでしょ?いいわ、私席外すから、ゆっくり話せばいいわ」
「すいません、お嬢様」
「あ、そんな・・・お構いなく」
ビアンカはその場を離れて、近くにいた親戚であるロザリンドとマックスに話しかけた。
「お嬢様はラグナ様に出会えて変わりました。今までは決して人と交わろうとしなかったのですが、今では自ら積極的に話しかけるようになりました」
「そうなんですか」
ロザリンドと話しているビアンカをまるで母親のように見ていたタバサは急にセシリーの方を向きなおした。
「そういえば、エンドールとジェイクは元気にしていらっしゃいますか?」
「はい。エンドールさんがタバサさんによろしくと言ってました。ジェイクは、今あそこにいますよ。あ、今こっちを見た人です」
ジェイクはさっきから、セシリーとタバサが話しているのをチラチラ見ていた。
こっちの視線に気づいたらしく、顔を赤らめてそっぽ向いた。
「可愛らしいですね。最後に彼と会ったのは、確か5歳の時でしたからね」
「会った事あるんですか!?」
「あら?エンドールから聞きませんでしたか?彼・・・エンドールは私の古くからの友人なんです」
「全然知りませんでした。・・・そういえば、ニコルの姿が見えないんですけど・・・どこにいるか知ってますか?」
「多分、海岸にいると思います。最近はよく、そこにいるのを見かけますから」
「ありがとうございます」
「行ってらっしゃいませ。今も、橋のところにいますよ。きっと」
セシリーは走って店を飛び出した。
それを確認したジェイクがタバサのところに来た。
「・・・お久しぶり・・・です」
「大きくなりましたね。・・・それはそうですよね。最後に会ってから、20年は経ってる訳なんですから。あの事件の日以来ですよね?」
「・・・そうですね。あれから、あいつ等にも会ってませんし」
「ネオンとレオン様の事ですか?あの2人でしたら、今この町に住んでいますよ」
「えっ!?ホントですか?」
「はい。あの・・・エンドールから聞いたんですけど・・・人間嫌いになってしまったってのは、やはり、あの事件が影響してますか?」
「・・・親父め、余計な事を。・・・まぁ、そんなとこですかね。だって、あいつのせいで母さんは・・・。あ、でも今は平気ですよ。ある奴のお陰で人間嫌いが治りましたし、妻は人間ですからね」
「そうですか、良かった」
「これ、親父からです」
封筒をタバサに渡した。
「これを、タバサさんに急用だと言って渡せと言われたんです。それじゃ」
ジェイクはそれだけ言うとその場を離れ、ザッハの元に行った。
「お、トレジャーハンターの俺に何か用か?」
「用と言えば用だが・・・。はっきり言うと、お前の両手剣の持ち方を間違っているのを伝えたかっただけだ」
「え・・・えっ?」
ビリッ
タバサは目線を手紙に向け、読み始めた。
- Re: ルーンファクトリー Another Story ( No.8 )
- 日時: 2009/12/10 21:24
- 名前: 朱空 (ID: EJiOtxGl)
その頃、パーティに飽きた子供達は、部屋の隅に集合していた。
このパーティにはカルディアの子供は1人もいない。
「ねぇ、この町をさ、探検してみようよ!」
アリアの発言にアルスが反対した。
「でも、もう夜だよ?」
「いいの、いいの!ね?ロイ」
「うん、楽しそうだし、いいじゃん。それに、このパーティ、大人達ばっか楽しんで、おいら達はつまんないじゃん」
「それもそうだね」
子供達は全員外に出た。
今の季節は春。
昼間は暖かくても、夜だから、少し肌寒い。
今日は雲が多く、月の光が全くない。
「ねぇ、何処行くの?」
!?
アリア達が驚いて振り返ったが誰もいない。
「あ、あそこだ!」
オルファスの指差した先には、酒屋『スプリング・ピット』と宿屋『レディ・アン』の間にある塀に座って、こっちを見降ろしている人影だった。
暗くて、顔が良く見えない。
その時、タイミングよく雲の切れ目から月の光が射した。
身長はロイよりも高く、目はブルー、髪は茶色で少し癖っ毛、黒のベストを着て、腰に片手剣を提げている。
「確か、アルヴァーナの子達だよね?」
彼が言った。
「そうだよ」
すかさず、カノンが答えた。
隣にいたリーンが今度は質問した。
「あなたは誰?この町の人なの?」
すると、相手は笑いながら答えた。
「そうだよ。僕の名前はルーン。この町を案内してあげる」
ルーンは軽やかに塀から飛び降り、先頭をきって歩き始めた。
- Re: ルーンファクトリー Another Story ( No.9 )
- 日時: 2009/12/10 21:26
- 名前: 朱空 (ID: EJiOtxGl)
ハァ・・・ハァ・・・
セシリーは海岸に向かって走っていた。
(会いたい・・・会いたいよ・・・ニコル・・・)
ふぅ・・・。
深呼吸して息を整える。橋の上に誰かいるのが見えた。
しかし、明りが全く無く、誰なのか分からない。
セシリーは橋の方へ歩き、その人の後ろで足を止め、しゃがんでるその人の背中を見下ろした。
「・・・ニコル・・・だよね?」
「・・・・」
相手は何も答えないが、立ち上がって、こっちを見てきた。
同時に雲の切れ目から月の光が射した。
顔や足、腕、いたるところに傷がある。
けど、例え傷だらけでもその人は・・・
「・・・会いたかったよ、ニコ」
「何しに来たんだよっ!!」
「っ!?」
突然、怒鳴りだしたニコルにセシリーはショックと驚きを覚えた。
ニコルは一度もセシリーの目を見ず歩きだした。
すれ違い様小さな声で呟いてきた。
「・・・俺はお前に会いたくなかった」
ニコルがいなくなると、セシリーはそのまま崩れた。
”お前に会いたくなかった”
この言葉が冷たく残酷な槍となり、セシリーの胸に突き刺さった。
その槍は胸の奥まで突き刺さり、なかなか抜けてくれない。
「ニ・・・コル・・・どうして・・・?」
セシリーは嗚咽を漏らしながら泣き続けた。
- Re: ルーンファクトリー Another Story ( No.10 )
- 日時: 2009/12/10 21:28
- 名前: 朱空 (ID: EJiOtxGl)
コメントは消えてしまいましたが、
返信だけ載せます。
初めまして、リュウさん
実は、このサイトを知って初めて読んだ小説は、リュウさんのだったんです。
面白い小説だな〜って思って読んでたんですけど、
何回も消えちゃって、大変そうでしたね;;
って、今アタシも同じ状態ですが;;
再開しないんですか?
- Re: ルーンファクトリー Another Story ( No.11 )
- 日時: 2009/12/10 23:38
- 名前: 朱空 (ID: EJiOtxGl)
「ねぇ、ルーン。どこ行くの?」
「何処に行きたい?」
「う〜ん・・・。ルーンのオススメの場所がいいな」
「ちょっと、ルーン!!何処行くつもりなのよ!?」
「げっ」
またも、後ろから声をかけられた。
その子は女の子で、背から見ると、ルーンと同じぐらいの歳だ。
金色の長いポニーテールで、毛先はまとまっていてとても綺麗な髪質をしている。
瞳は赤だ。
服は白のワンピースに赤の短いベストを着ている。
「ど、何処でもいいだろ!僕の勝手だし。それより、お前こそどうしてここにいるんだよ!!」
さっきの話し方とは全く違うルーンにアルス達は驚いた。
「それは、あたしの勝手。あたしの自由。それよりも、ルーンはどうしてアルヴァーナの子供達を連れて歩いているのかしら?」
「案内してるだけさ」
「まだ、パーティの途中よ?もし、その子達の親がいないことに気付いたら心配するじゃない」
2人の言い争いにアルス達はどうしていいかわからなくなった。
「あ、あの・・・そろそろ喧嘩はやめない?そうだ、どうせなら、一緒に行こうよ」
「えっ!?あたしも?」
「最悪・・・」
「何か言った?」
ルーンの一言にまた、女の子が怒り始めた。
「まぁまぁ、落ち着いてよ」
「僕の名前はアルス。名前は?」
「ミュア」
「じゃ、ミュアも一緒に行こう!僕達さ、パーティに飽きたから、外に出て冒険に行こうと思ったところでルーンに話しかけてもらったんだ」
「そーいうこと。分かったかな?ミュアちゃん」
「うっさいっ!」
「たくさんいる方が楽しいもんね♪」
「さ、行こう」
アルスがミュアの手を握って歩き始めた。
「ねぇ、ミュアのオススメの場所ってある?」
「う〜ん、どこかな・・・。ルーンは何処だと思う?」
「公園か海か山だね」
「あ、海がいい〜」
「ん?アルヴァーナも海に面してる町じゃなかったっけ?確か、カルディアよりも」
「町全体が海に面してるよ」
「よく知ってるね、ルーン」
「この人は、チョー頭が良いから知ってるんでしょ」
「わ〜、ルーンすごいね♪」
「それほどでもないよ。こんなの、ノーラッド王国に住んでるんだから、知ってて当たり前でしょ」
「知らなくてすいませんでしたー」
ミュアがいじけたような声で言った。
「さ!海へレッツゴー!」
海に向かって、11人が歩き出した。
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