二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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BLEACH 零を背負う者
日時: 2009/12/26 23:05
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

 せっかく立て直したのに、また消えてしまった。
 一体なぜなんだ?!

 という事で、もう一度はじめます。

 よろしくお願いします。


目次

 1 プロローグ                10 るかと舞奈
    >>1                      >>17 >>18
 2 零番隊の秘密             11 それぞれの覚悟
    >>2 >>3 >>4 >>5           >>19
 3 双子の隊長              12 るかの陰謀
    >>6                      >>20
 4 始まりの人物              13 空白の一日
    >>7                      >>21
 5 藤原家と朽木家             14 るかの誘惑
    >>8 >>9                   >>22
 6 訪問客                 15 昔の舞奈と今の珠
    >>10                      >>23
 7 開戦の合図               16 終わりの始まり
    >>11                      >>24
 8 塗りつぶされた真実           17 輝く紅き月
    >>12 >>13 >>14 >>15         >>25 >>26 >>27
 9 十一番隊にて              18 零番隊出動
    >>16                      >>28


過去編 紅葉・楓
 19 落ちなかった落ち葉
    >>29 >>30 >>31 >>32 >>33
 20 応え
    >>34 >>35 >>36
 21 始まりの場所
    >>37 >>43

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Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.19 )
日時: 2009/12/26 18:07
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

19 それぞれの覚悟
  紅葉 視点

 「はぁ〜 よし、俺にまかせろ、紅葉」

 楓兄ちゃんは、私に向かって優しく笑いかけながら答えた。

 「おい、醒竜せいりゅう、出て来い。お前のバカ弟をなんとかしろ」

 すると、楓兄ちゃんの斬魄刀から、緑髪で奏雀と顔立ちのそっくりな女の子が出てきた。
 私達の斬魄刀は、実体化すると双子の姉弟なの。私と楓兄ちゃんのようにね。
 奏雀のお姉ちゃんである醒竜は、出てくるなりに、奏雀の頭にパンチをかました。

 「主人マスターに迷惑かけちゃだめだって、いつも言ってるでしょう?!」

 「うるせぇーな、姉貴。俺は紅葉ちゃんや楓君を助けてあげようとしたんだ!!」

 「助けたいなら、主人マスターの話にちゃんと従いなさい!!今、紅葉さんは戻れって言ってるなら、戻りなさい!!!」

 「古い考え方だな、ババァ」

 醒竜のこめがみがピキッと音をたてて、青筋が浮かんだ。
 血管、切れちゃうよ…

 「私達は双子だろうが!!私がババァなら、お前はジジィだぁーー!!」

 姉弟ケンカが始まっちゃったよ。これ、前よりヒドくなってるよ…楓兄ちゃん、俺にまかせろって言ってたのに……

 「楽しそうね、私も混ぜてちょうだい」

 「うるさいぞ、お前達」

 現れたのは——

 「水華!」

 「副隊長さん…!」

    ——だった。
 醒竜も奏雀も、ケンカを止めている。この二人、水華が怖いみたい…
 昔、水華がキレたのを見て、トラウマになったらしんだ。

 「じゃ、俺戻るから」

 「わ、私も!」

 二人はそう言うと、私と楓兄ちゃんの刀に戻った。

 「つまらないの。はぁ、私も戻るわ」

 水華も戻り、私達三人だけになった。さっきの賑やかさが嘘のように、しーんとしている。

 「僕は隊長を信じている、隊長が僕を信じてくれたようにね」

 副隊長さんは、顔をしっかりと上げて言った。

 「俺達もだ。な、紅葉?」

 「うん!」

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.20 )
日時: 2009/12/26 18:08
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

20 るかの陰謀
  るか 視点
 
 「白哉様…」
 
 「なんだ」
 
 私が呼べば、白哉はちゃんと返事してくれる。私は、隣にいるルキアを見た。ルキアは私を見ると、気を使おうとしたのか、部屋から出て行こうとした。
 
 「ここにいて、ルキア。これから話すことは、朽木家の今後にとても深く、関わる事だから」
 
 私は、一息を置いて、二人を見た。
 二人とも、真剣な表情をしている。
 ふふ…まんまと私に騙されたわね……
 
 「零番隊隊長、泉 珠はこの朽木家の現当主、朽木 白哉を暗殺し、この一族を全て滅するつもりです」
 
 白哉は、小さく反応した。
 
 「どこで、それを聞いた…」
 
 「風のうわさで聞いたものです。定かではないかも知れませんが、一応用心しておいた方がよいかと…」
 
 「もうよい、下がれ」
 
 私は白哉の言う通りにした。
 ここはうまくいったわ。次は……

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.21 )
日時: 2009/12/26 18:09
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

 21 空白の一日
  舞奈 視点

 「舞奈ちゃん、舞奈ちゃん」

 誰かがあたしを呼んでいる…
 幼い時のあたしが、髪をバレッターで留めている女の子と一緒にいるのが見えた。
 なんで、幼いあたしがいるの?」
 しばらく考えて、やっと分かった。これは、夢なんだと……
 それにしても、あの女の子の髪、長いなぁ〜 バレッターで留めて、腰の長さだもん。降ろしたら、自分の身長を超えるんじゃないかな…
 でも、あの髪の色、藤原と同じ……

 「舞奈ちゃん将来、何がしたいの?」

 その子が、幼いあたしに聞いた。

 「あたしは死神になって、それで、今まで通りにみんなや兄様と一緒にいれたら、いいのかな?」

 あぁ、そう言えば、昔はそんな事、考えていたな…

 「————ちゃんは?」

 あれ、今何て言ったの?聞こえない……あたしは、何か忘れている…とても大切な何かを……

 「私は——————————————」

 口が動いているのは見えるけど、言ってる子とはまったく聞こえない…
 次にあたしが見たのは、見慣れた天井。

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.22 )
日時: 2009/12/26 18:10
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

22 るかの誘惑
  舞奈 視点

 自分の部屋の天井を見て分かった、目が覚めたんだ。
 えっ!朝の9時?あたし、15時間以上寝たの!?
 
 「おっはよう〜 舞奈ちゃん」
 
 わぁっ!! びっくりした…って、藤原ー!! なんで、ここにいんのぉー!?!?
 
 「あははは〜 舞奈ちゃん、びっくりしすぎだよ」
 
 藤原は窓から入ってきたらしい。
 
 「な、何しに来たの?」
 
 「空白の一日…それを、舞奈ちゃんは思い出した?」
 
 突然、藤原がこう言った。
 
 「なんで…それを?」
 
 なんで? なんで? なんでそれを知ってるの?
 空白の一日…
 あたしは一日だけ記憶が抜けている……
 それは、あたしが炎帝を手にしたばかりのとき。初めておじい様に四大貴族の集会に連れていってもらったの。兄様とおじい様と一緒に、集会所に行った事までは覚えてるけど… その後はもう……
 
 「まぁ、いいや。それより、明日は隊首会があるのよね」
 
 げっ…そうだった……卯ノ花隊長のこと、どうしよう!!
 
 「そうだよ。あたし、ちゃんと出席するから。あたしの私用で、隊の印象を下げるわけには、いかないわ」
 
 「さすが隊長ね」
 
 藤原はそう言いながら、まじまじとあたしの顔をみつめた。そして、大きくため息をつく。
 
 「それにしても、あなた、昔とずいぶん変わったわねぇ〜」
 
 その言葉は、グサッとあたしの心に刺さった。
 
 「それだけを言いに来たの。じゃあね〜」
 
 藤原は手を振りながら、また窓から出て行った。
 あいつが去った後の静かな部屋で、ある思いが脳内に浮かんだ。
 あたしは…変わった?だから、兄様達は気付いてくれないの……?
 そりゃあ、50年も経ってるから色々変わったのかも知れない…
 兄様はあの後、緋真さんと結婚して、ルキア姉様を妹として迎えて、六番隊の隊長になって…ものすごく冷徹になったけど、あたしには分かる!! 兄様はやっぱり昔のように温かくて、優しい。
 でも、あたしは?
 あたしは、零番隊の隊長になって、男装して、卍解を修得して、ホロウ以外の人のいっぱい、殺して……
 そっか、もう昔のあたしじゃないね。
 あはは、でも大丈夫…だって、あたしは泉 珠なんだから……

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.23 )
日時: 2009/12/26 18:11
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

 23 昔の舞奈と今の珠
  舞奈 視点

 次の日、あたしは隊首会に出席した。
 終わった後、卯ノ花隊長に呼ばれたけど、大丈夫。あたしはもう、決心したから。
 
 「泉隊長、あなた、本当は朽木 舞奈という名前では、ないのでしょうか?」
 
 一昨日、もしくは昨日のあたしなら、この質問に戸惑っただろう。でも、今なら——————
 
 「俺は泉 珠です、卯ノ花隊長。たしかに、あんたの言うとおり、俺は朽木 舞奈でした。でも、今はもう違います」
 
       ——————はっきり答えられる。
 
 「それは、逃げているだけなのでは?あなたは、怖いだけでしょう、変わりすぎてしまった自分を、朽木隊長や私達に認めてもらえないのかと」
 
 「さすがですね、卯ノ花隊長。その通りですよ。俺は…あたしは、もう昔にみたいにきれいじゃないんです。絶対、昔みたいに兄様や卯ノ花隊長達と接する権利は、あたしには、もうない…」
 
 あたしは、卯ノ花隊長を一度も見ず、その場を離れた。
 
 「舞奈!探してたぞ」
 
 少し歩くと、聞き慣れた声に呼び止められた。
 
 「砕蜂…」
 
 「この間、お前が私に頼んだことを、調べてきた。藤原家はもう数十年前から、瀞霊廷を潰す計画を立て始めている。少しずつ、内側から壊していくつもりだ。そして、その最初のターゲットが……」
 
 「朽木家、六番隊ね」
 
 あたしの言葉に、砕蜂が小さく頷く。
 冗談じゃないわ…でも、藤原は何をもたもたしてるのかなぁ…チャンスならいっぱいあったはずなのに……
 その時、地獄蝶が飛んできた。
 
 『零番隊隊長、泉 珠。すぐに四十六室に来て下さい』
 
 はぁ〜 久し振りのお呼び出しだな…今回は誰を殺りにいくんだろう?


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