二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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鋼の錬金術師〜気狂いの少女〜
日時: 2010/06/17 15:47
名前: 羽烏 (ID: XHBF72bm)

はじめまして。機械音痴な羽烏と申します!
ハネドリではないですよ!?ウウです^^*よろしくお願いします。

       〜ルール〜

*更新スピード遅いと思います(マイペースですから)
*オリキャラありです。そしてキャラ崩壊したり…
*ゴタゴタしてて読みにくいと思います

 それでは、気狂いの少女、お楽しみくださいませ

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Re: 鋼の錬金術師〜気狂いの少女〜 ( No.27 )
日時: 2010/06/17 20:57
名前: 羽烏 (ID: Z/MByS4k)

    【第十章】

「エド!アル!もう4時だよ!」

 ウィンリィの声で、エドとアルは我に返った。
時計を見ると本当に4時で、この時間までウィンリィが待っていてくれたのかと思うと、すこし申し訳なくなった。

「悪いな、ウィンリィ」
「別に!ところでね……ウキョウを本の世界からそらすの、手伝ってくれない?」

 親指でウキョウ指さしながらウィンリィが言う。
エドとアルはウキョウを見て、あきれたように笑った。

 ウキョウは何一つ変わらずに本を読んでいる。
変わっている事と言えば、本のページ数だ。もう終わりに近い。

「ウキョウ!おーい、ウキョウ〜!」
「もう4時だよ?ウキョウ?」

 エドとアルが言っても、ウキョウには聞こえていないようだ。
エドはため息をつき、ウキョウの持っている本を取ろうとした時、手がウキョウのブローチに触れた。
 その刹那。

「やめてっ!」
「ゴフゥッ!」

 ウキョウがエドの顔に思いっきり本を叩きつけたのだ。
その振動でエドは後ろにひっくり返ってしまった。

「ウキョウ!もう4時よ?」
「え……えぇーっっ!?う、嘘!?」
「本当よ。それよりウキョウ。エドに一言言っておいた方がいいわよ」

 ウィンリィがエドの方を指さす。
ウキョウはエドを見て、一瞬分からないような顔をしたが、すぐにその顔は青くなった。

「エ、エドォッ!ご、ごめんなさい!だ、大丈夫!?」
「ごのじぜいででいじょうぶなごどあるが〜(このしせいでたいじょうなことあるか〜」

 ウキョウの顔がさらに青くなった。
と、その時。エドの腕がブローチに当たった。その瞬間、チェーンとブローチ本体が外れてしまった。そして落ちたブローチが少し欠けてしまった。
 ウキョウが目を丸くする。ウィンリィも、アルも驚いていた。

「あ……あっ……ブ、ローチ、が……。ブローチがぁ……っ!」
「わ、悪い……ウキョウ。それ、かしてみろ」

 ウキョウが涙の滲んだ目でブローチとチェーンをエドに渡す。
エドはそれを地面に置くと、両の手の平を合わせ、ブローチに手をつけた。
 その瞬間ブローチはあっという間に直る。そしてエドはもう一度手を合わせ、ブローチとチェーンに同時に合わせた。

 そしてまばゆい光の後、ブローチは元通りになっていた。

「ホレ。悪かったな、ウキョウ」
「あ、うん。あ、りがと……。エド……それって……錬金術?」
「あぁ。そうだけど」

 エドが言った瞬間、ウキョウがエドの手を痛いほどにつかんでいた。
その目は興奮に輝いている。

「エド、教えてっ!」
「は?」

「だからっ、錬金術を教えてくださいッッ!」

Re: 鋼の錬金術師〜気狂いの少女〜 ( No.28 )
日時: 2010/06/17 21:07
名前: 羽烏 (ID: Z/MByS4k)

    【第十一章】

「はぁ〜っ!?なんで!?」

 エドが聞くと、ウキョウは手の力をゆるめた。
そして俯くと、ポツリポツリと呟く。

「人の役に……立ちたいの。もう……私みたいに悲しい思いをする人が出ないためにも」
「……ウキョウ」

 ウキョウは、ふと顔をあげた。
目の前にはエドの真剣な顔。

「お前に……何があったんだ?」
「……幸せだったんだよ。あの頃は……」

 ウキョウは遠い昔を見るかのように、宙に視線をやった。

Re: 鋼の錬金術師〜気狂いの少女〜 ( No.29 )
日時: 2010/06/17 21:23
名前: 羽烏 (ID: Z/MByS4k)

    【第十二章】 過去

「リィ姉〜!」

 リィ姉は私のいとこで、本名はリィ・フレン。
優しくって、私は本当の姉の様にしたっていた。

「あら……ウキョウ!どうしたの?」
「一緒に遊ぼうよ!って……約束したじゃないの!」
「あ、ゴメンゴメン」

 リィ姉は優しすぎた。
私にとって。お母さんにとって。お父さんにとって。 皆にとって、リィ姉は太陽のような存在だった。

「リィ姉。リィ姉は、錬金術、っていうのをやってるんでしょ?」
「えぇ。ウキョウには難しすぎるわよ?」
「子供扱いしないでよーッッ!」

 リィ姉は私の憧れ。
錬金術……。私もやってみたいなぁ……。

 でも……やっぱ難しいんだろうなぁ……。

「錬金術はね、人の役に立つんだよ。世の為、人の為に、私は錬金術を尽くす」
「格好いいね、リィ姉」

 私もリィ姉を手助けしたいなぁ……。よしっ!

「私がもっと大きくなったら!リィ姉の手助けする!」

 そう言うと、リィ姉は優しく微笑んだ。

「えぇ。待ってる」

 金色の髪が優しく揺れていて、青い瞳は私をうつしていた。
その青い瞳はなぜか悲しそうに揺れていた。

    ——私には知るよしもなかったけど——

Re: 鋼の錬金術師〜気狂いの少女〜 ( No.30 )
日時: 2010/06/20 18:50
名前: 羽烏 (ID: Ay9mdA1D)

      【第十三章】

「リィ姉!明日誕生日でしょう?」
「あ、えぇ。そうね」

 リィ姉は宙に視線を迷わせると、私に向かってほほ笑んだ。
私もリィ姉に向かってほほ笑む。

「じゃあさ、何が欲しい?」
「うーん……錬金術入門に、錬成陣が描かれた本。それで他には……「も、もういいや……」あ、そう?」

 やっぱり錬金術にはついていけないなぁ〜……。
リィ姉ってば……錬金術ばっかで最近遊んでくれないし……。

「リィ姉。このルスの町の隣の町の名前って、何?」
「えーっとね……確か……スウェル!そう、スウェルよ!」

 リィ姉は微笑みながら言った。

「スウェルかぁ……。行ってみたいなぁ……」

 呟きは風にかき消された。
その時、私を呼ぶ声。

「ウキョウ〜!ご飯よ〜」
「あ、はーいっ!じゃあね、リィ姉」
「じゃあね、ウキョウ。というかウキョウ。ウキョウの両親錬金術師なんだから、錬金術教えてもらえば?」

 リィ姉が笑いながら言う。
私も笑って、「気が向けばね」と言った。

 私の両親は結構有名な錬金術師で、私も錬金術を教えてもらえば良かった。
でも、その時の私の頭の中には、錬金術はなかった。

 その時頭の中にあったのは、リィ姉の誕生日の事だけだったから。

Re: 鋼の錬金術師〜気狂いの少女〜 ( No.31 )
日時: 2010/06/18 21:17
名前: 花桜 (ID: gUuaCkKN)

久しぶりに来たらすごい更新量ですね!
リィ姉さんは優しいですね^^*それに可愛いです♪
誕生日ですか!いいですな、誕生日♪

更新乙です〜頑張ってくださいな☆


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