二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 心霊探偵八雲×名探偵コナン 呪われたphantom doll
- 日時: 2010/08/03 23:35
- 名前: 慧智瑠 (ID: acQ6X1OT)
初めまして、慧智瑠と言います。
この小説は心霊探偵八雲と名探偵コナンのコラボ小説です。
原作を知らない方は、是非読んでみて下さい。
ということで、敢えてキャラ紹介はしません。
〜注意〜
・内容はあまり明るい物ではありません。
・原作のイメージと少し違うかもしれません。その時は助言頂けると嬉しいです。
・更新は不定期です。
・コメントを残して行って下さるとうれしいです。
あとは、ネット上のマナーをわきまえましょう。
下手ですが、楽しんで行って下されば本望です。
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- Re: 心霊探偵八雲×名探偵コナン 呪われたphantom doll ( No.42 )
- 日時: 2010/08/28 23:50
- 名前: 慧智瑠 (ID: acQ6X1OT)
「大丈夫か?」
八雲が心配そうにしながら、コップに水を注いでくれた。
「うん、大丈夫……。」
まだ続く吐き気と戦いながらも、椅子に座り込み、水を口に含む。
こんな事、少し前には全く考えられない事だった。
———ありがとう……。
言おうとしたが、再び吐き気が襲ってきて、言えなかった。
八雲を、また事件に巻き込んでしまった……心の中に自責の念が膨らむ。
「ところで、君は気絶していた時やけにうなされていたが、どうかしたのか?」
「実は……女の子が、川で溺れて死んじゃう夢を見たの。」
「夢?」
「うん……何かを恨んでるみたいで、『死にたくない』って…………。」
「生に執着する少女、か……。」
八雲が腕組みをし、天井を睨む。私も頑張って夢の内容を思い出そうとした。
「あっ、そう言えば、その女の子に見覚えがあったよ!でも、誰だっけ?」
少女の顔を詳しく思い出そうとする。どうも最近見た気がするんだけど……。
「見つけた死体がその少女……いや、まさか…………。」
八雲の呟きを聞きながら、ふと机に目を移し、閃いた。
「そうだ、あの写真の女の子だ!」
「写真?あぁ、心霊写真の事か。」
八雲が机の引き出しから、例の写真を取り出し、じっと見つめた。
「……よし、もう一度暁月さんの家に行こう、内密に調べたい事がある。」
「内密?どうして秘密にしなきゃいけないの?」
「蔵で死体を見つけたんだ、もしかすると陽菜乃さんの家族の中に殺人犯がいるかもしれないだろう。」
「じゃあ、何を調べるの?」
「家族構成ぐらいの情報は、知っておいた方が良いだろう。」
そう言うなり、さっさと身支度をして、外に出ていってしまった。
「あっ、置いてかないでよ!」
叫ぶが待ってくれる訳がない。仕方なく、冷蔵庫から冷えた鍵を取り、戸締りをする。
「待ってよ、八雲君!」
何とか八雲に追いつき、母屋の近くまで侵入した。
「君はそこらへんで待っててくれ、僕が調べてくる。」
「え?どうやって調べるの?」
「郵便受けを漁れば、ある程度の情報は手に入るだろう。」
スタスタと玄関へ向かい、堂々と郵便物を引っ張り出し、目を通していく。
何も知らない人が見たら、この家の人間と思い込むに違いないぐらいに自然だった。
そして、一通のはがきを引っ張り出した時、玄関傍の曇ガラスから人影が見えた。
———早く逃げなきゃ、見つかっちゃうよ……!!
心中の叫びが、他人に届く訳が無く、人影は扉を軋ませながら開けた。
「他人の敷地で、何をしている!」
中から出て来たのは、二十歳ぐらいの男性だった。
眼鏡を掛けていたが堅苦しい雰囲気は無く、どう見ても優男に見えた。
「あっ、勝手に敷地に入ってしまい、すみませんでした。」
八雲が、神妙そうな顔を装い、ぺこりと頭を下げる。
「まぁ、いい。ところで君は、ここで何をしてたんだい?」
警戒心が解けたのか、さっきより柔和な顔つきで、八雲に尋ねる。
「実は僕、明政大学の学生で、新聞部をやってるんです。」
ちょっと待て、今嘘が一つ混ざりませんでしたか?
「へえ、君は明政大学の、新聞部なんだね。」
「はい。それで、新聞部で作成した新聞を配布してたんですけど、間違ってここに配っちゃった気がして。」
「なるほどね。で、新聞は入ってたかい?」
「いえ、入ってなかったです。お騒がしました。」
立ち去ろうと背を向けた八雲を、男が呼び止めた。
「ところで、君の名前は何て言うんだ?」
「……斉藤一樹です。」
へ?一樹って誰?何で偽名使ったの?
「一樹君か……実は私も明政大学出身でね。」
「はぁ、そうですか……。」
だんだん八雲が退屈そうにし始めた。それが演技か本心かは、本人にしか分からないだろう。
やがて話が終わり、八雲が手にしていた郵便物を受け取ると、男は家の中へと戻っていった。
「何か分かった?」
戻ってきた八雲に質問をぶつける。
「あぁ。郵便物の中に一枚ハガキが混ざってたんだが、男はそれにかなりの反応を示していた。」
「内容は?」
「米花博物館からの招待状だった。」
「招待状?何か展覧会でもやるのかな?」
「さぁな。」
目を瞑り、一つ息を吐いてからまた開けた。
その横顔を見つめながら、もう一つの質問を放つ。
「で、何で偽名何か使ったの?」
「もし、あの男が殺人犯だったとしたら、実名を明かすのは危険だろう。」
「でも、陽菜乃さんが言ってるかもよ?」
「それはないな、陽菜乃さんはこの事を秘密にしようとしているんだ。そういう人間が、そんな事言う訳がない。」
八雲が口を噤み、暫く静かな沈黙が流れる。
「……とにかく、明日この博物館へ行って、様子を見よう。」
ようやく、更新です……。
- Re: 心霊探偵八雲×名探偵コナン 呪われたphantom ( No.43 )
- 日時: 2010/08/29 15:50
- 名前: ののこ (ID: .057oP6P)
そう、黒い服着てる優男っぽい奴ね。
ハルヒの古泉君とかの声やってたりするんだよね小野さんは
それと、更新乙ですッ☆
原作わからんでも公式サイトみたら大体分かって来たよ!!
元々探偵モノ好きだから、この小説も楽しく読めそう^^/
頑張ってナぁ〜♪
- Re: 心霊探偵八雲×名探偵コナン 呪われたphantom doll ( No.44 )
- 日時: 2010/08/29 18:35
- 名前: 慧智瑠 (ID: acQ6X1OT)
>>ののこちゃん
へぇ、あの人ロメオって言うんだ!
ハルヒって、『ハレ晴れユカイ』のやつだよね?(汗)
公式サイト見たの?じゃあ、八雲君とか晴香ちゃんの画像は見た?
見たなら感想プリーズです☆
- Re: 心霊探偵八雲×名探偵コナン 呪われたphantom doll ( No.45 )
- 日時: 2010/08/29 18:39
- 名前: 慧智瑠 (ID: acQ6X1OT)
—お知らせ—
来週には期末があり、唯でさえ馬鹿な私は、
勉強しないと赤点取るはめになるので、テストが終わるまで小説更新できません。
すみません、ほんと死ぬ気で土下座します。orz
今日で三章終わらせるので、許して下さい。(泣)
以上、お知らせでした。
- Re: 心霊探偵八雲×名探偵コナン 呪われたphantom doll ( No.46 )
- 日時: 2010/08/29 18:39
- 名前: 慧智瑠 (ID: acQ6X1OT)
まぁ、こんな感じで、今に至るのだった。
「そろそろ駅に着きますよ。」
電車の扉が開き、改札へ進んでいく。
「ところで、君の居候先の家族構成について、教えてくれるか?」
駅の改札を抜け、見慣れぬ市街地を歩く。
「えっと……小五郎おじちゃんと、蘭姉ちゃんだけです。」
「二人の職業は?」
「蘭姉ちゃんは高校生で、おじちゃんは私立探偵です。『眠りの小五郎』って知りませんか?」
「……?」
眠りの小五郎か……あっ、そういえば前に新聞に載ってたっけ?
「ねぇ、その人、ちょび髭生やして、スーツ着てる人でしょ?」
「知ってるんですか?」
「新聞に載ってたのを見たの、あんまり覚えてなかったけど。」
そうこうしているうちに、コナン君が立ち止まり、一つのビルを指差した。
「あれが、僕の居候先の家です。」
ビルの看板には、ちゃんと『毛利探偵事務所』と書いてあった。
「号外、号外でーす!」
都会の街角で、叫び声が上がる。
声の主は、新聞売り。号外と叫べば叫ぶほど、人間が集まり買っていく。
「号外です、号外でーす!!」
尚も続く声に、青年の声が重なった。
青年は高校生なのか、学生服を着て、鞄を担いでいる。
「すいません、それ一部貰える?」
新聞売りは、青年からお金を受け取り、号外を渡す。
『怪盗キッド、米花博物館にて殺人!?』
青年は一人、歩道を歩きながら、新聞を読む。
「おいおい、殺人って……冗談じゃねぇぞ。」
呟きながらも、新聞の記事を、目で追っていく。
「しかも、予告状も出さなかったのかよ……。」
青年は、いささか呆れたように溜息を吐く。
「さてと、久々に挑戦状に乗ってやるとしますか。」
ふざけた言葉とは裏腹に、真剣な表情をして、手の中の新聞をグシャリと丸めて放る。
丸められた新聞は、傍のゴミ箱に入り、派手な音を立てる。
青年はそのまま、都会の雑踏に紛れて、姿を消した。
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