二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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悪魔達のその後《黒執事二次小説》参照200突破
日時: 2011/09/23 19:13
名前: ボリーン (ID: tX.rU3qv)

初めまして!
ボリーンと申します!!黒執事系の小説です!!
早速、設定とオリキャラ紹介DEATH☆!!

設定
年代:2011年
アニメ第二期のその後みたいなかんじ・・
シエルは悪魔になっている世界です

オリキャラ紹介

名前:アリス・ファントムハイブ

性別:女

歳:16歳

容姿:ブルネットの髪、目は青碧色で睫毛が長い
肌は真白で細身、かなり綺麗
普段着が1900年代初頭位に
流行ったかんじのドレス
いつも貴族特有のツンっと澄ました顔でいる

性格:冷静、寂しがり屋、たまに甘えてくる
楽しいことが大好き

その他:ファントムハイブ家の
マナーハウスに住んでいる
父と母はほとんど家に屋敷に帰ってこない
いつもやることがないと嘆いている
悪魔が求める気高い魂を持っている・・




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Re: 暇つぶしは運命の歯車を廻した《黒執事二次小説》 ( No.18 )
日時: 2011/07/27 19:21
名前: ボリーン (ID: .P6acy95)

第十六話 その悪魔、嘲笑


ジ「遅くなってしまい申し訳ない・・
オレは今回のパーティーの主催者であるジム・キャロルです・・
アリス・・横の方は・・」

ア「彼は・・シエル・・・・・」

シ「シエル・ファントムハイブだ・・・」

ジ「ファントムハイブ!!って・・ことは・・・」

シ「・・あぁ・・彼女とは遠い親戚だ・・・」

ジ「あぁ・・そうですか!!・・・では・・案内致します・・」
ジムは2人の前を歩いて行く・・・

廊下をしばらく歩き・・大階段を降りると大きな扉が現れた・・
扉の向こう側からは大勢の人間のじゃベリ声が聞こえる・・

ジムは重そうな扉をグッっと力を込めて押し開けた・・

ジ「ではごゆっくり・・オレはまた後で!」
ジムは一礼すると早足でその場を去った・・

パーティーホールには濃いメークをした女性や
性質の悪そうな男性も居た・・

アリスはそんな状況に怖じ気づきシエルは歩きだすまで
ピクリッとも動かずに固まっていた・・

シエルはそんな様子に呆れて溜息をつく・・

ア「・・・ごめん・・」

シエルはいつもと違い過ぎる彼女の対応に驚く・・

ア「嫌いになっただろう??・・」

シ「どういう意味だ・・??」

ア「魂のこと・・・こんな軟弱な魂は要らないでしょう??」
アリスは不安げな瞳でシエルを見た・・

シエルは少し考えるような態度を見せた後・・口を開く・・

シ「・・・いや・・嫌いにはなっていない・・・
表現しにくいが・・そもそも・・悪魔が人間の魂を求めることは
好きや嫌いと言った感情からではない・・・もっと・・
複雑な悪魔にしか分からない欲求から起こることだ・・・
そぅ・・ちょうど人間の食欲のようなもので・・
魂とは悪魔にとって本能的に求めるものだ・・・・」

ア「・・・なんとなくわかった・・でも・・その魂が
気に入らなくなることだって・・・・」

シ「それ以上言うな・・・僕は簡単にお前を殺せる・・・」
シエルは深紅色の瞳を赤く光らせる・・

アリスはドキッっと体を震わせる・・・

シ「・・友が欲しいだと???・・フッ・・
笑わせるな・・・そんな態度で生み出せるモノなど何もない・・」
シエルの赤く光った瞳にシャンデリアの光が反射し
ギラリッっと鋭い光を放った・・

アリスは相当ショックだったようで・・
怒ることもなく・・泣くこともなく・・ただ・・
茫然と立っていた・・・

Re: 暇つぶしは運命の歯車を廻した《黒執事二次小説》 ( No.19 )
日時: 2011/07/27 19:22
名前: ボリーン (ID: .P6acy95)

第十七話 その悪魔、沈黙


その後2人は一言も言葉を交わすことはなかった・・

シエルはいつもの少し不機嫌そうな澄ました顔をしていたが
アリスの様子が気になるようでチロチロと盗み見ていた・・

アリスは怒っているような哀しんでいるような・・
なんともいえない微妙な顔付きでただただ黙っていた・・

やがてジムがやってきてパーティーが始まった・・
ジムは部下の青年達としゃべったり客としゃべったりしていた・・

やがてジムはアリスに近付きしゃべりかけはじめた・・・

いつもならば冷たくあしらうアリスだが
今日は何故だか笑顔を見せた・・

その上品な笑顔にジムは頬を染める・・・

ジムは気付かないようだったが
アリスの笑顔は人形のようだった・・









Re: 暇つぶしは運命の歯車を廻した《黒執事二次小説》 ( No.20 )
日時: 2011/07/27 19:27
名前: ボリーン (ID: .P6acy95)

第十八話 その悪魔、風邪


帰りの車・・2人は一言も会話を交わさなかった・・
お互い避けるように離れて顔を背けていた・・

・・翌朝・・

セバスチャンは定刻通り朝7:00ぴったりに
アリスの部屋へと朝食を運んだ・・

いつもならアリスはとっくに着替えをすませて顔を洗い
セバスチャンを待っているはずだ・・・

しかし・・今朝はセバスチャンが声を掛けても返事がなかった・・

セバスチャンはドアに耳を当てて部屋の中の音を注意深く聞く・・

微かに・・「う・・うぅ・・」っと
唸るような声が聞こえる・・・

セバスチャンはドアを半分開けて部屋内を見た・・

ベットには・・白いモッコリっとした塊・・いや・・
布団を被ったアリスが寝ていた・・

っが・・なんだか様子が変である・・

セバスチャンの気配に気づいたのか・・
アリスは布団の中でモゾモゾと動き・・

ピョコンと赤い顔を出した・・

ア「・・・苦しい・・」

セ「風邪をひかれたようですね・・」

セバスチャンはアリスに近付くと床に跪き手袋を取ると・・
アリスの額に冷たい手を当てた・・

セ「・・酷い熱ですね・・・・医者を呼んで参ります・・」

ア「・・早くしろ・・苦しい・・」

セ「承知致しました・・・」

セバスチャンは早足で部屋を出て行った・・

足音が遠く消え去ると・・アリスは
消え入りそうなか細い声で囁く・・

ア「・・わたしは・・どうすればいい・・シエル・・」

そう囁くと潤んだ瞳をそっと閉じた・・

Re: 暇つぶしは運命の歯車を廻した《黒執事二次小説》 ( No.21 )
日時: 2011/07/27 19:28
名前: ボリーン (ID: .P6acy95)

第十九話 その悪魔、看病


しばらくすると人の良さそうな初老の医者がやってきた・・

聴診器で拍動を聞いたり喉を見たりした後・・
医者は「風邪」だと言った・・


医者を見送りアリスに薬を飲ませた後・・
セ「ただの風邪のようですね・・・安心しました・・」

ア「・・ゲホゴホ・・」

アリスは答える力もないという様にぐったりとしている・・
セバスチャンはそんな様子を見て少し困ったような顔を見せた後・・
アリスの額に冷たい手を置いた・・

セ「先程より熱が下がったようです・・薬が効けば
もっと楽になりますよ・・」

セバスチャンは少し笑って見せて手を額から離そうとする・・
っと・・アリスは凄い勢いで腕を上げて
セバスチャンの手を掴んだ・・

セ「・・??どうなさいました・・??」

ア「・・冷たい・・お前の手は・・冷たくて気持ちがいい・・
離すな・・・」

苦しそうにしながらアリスは途切れ途切れに言った・・

セ「・・・・そうですね・・悪魔の手は冷たい・・」

セバスチャンは妖しく口端を上げた・・

Re: 暇つぶしは運命の歯車を廻した《黒執事二次小説》参照100突破 ( No.22 )
日時: 2011/07/27 19:31
名前: ボリーン (ID: .P6acy95)

第二十話 その悪魔、宥む


・・5日後・・

老医者の診断では3日程で完治するだろうとのことであったが
5日たってもアリスの熱は下がらなかった・・

熱があることに慣れてしまったのか・・
アリスはよくセバスチャンとしゃべっていた・・

ある時・・彼女はこんなことを言った・・

ア「・・シエル・・は??・・」

彼女が寝込んでからシエルは一度もアリスに会っていなかった・・

セバスチャンは困ったような顔をして言った・・
セ「・・お嬢様がお風邪を召されたことはお伝えしまして・・
会われたらどうですかと申したのですが・・・」

ア「ふ〜ん・・・そうか・・」

アリスはセバスチャンに背を向けて窓の外を眺める・・
近くの木の枝に小鳥が停まって部屋の中を覗き込んでいた・・

セ「パーティーの際に何かあったようですね・・」

セバスチャンは帰りの車の中で気が付いていたようだったが・・
言う暇がなかったこととさらに言いだし辛いことであったため
今の今まで両者に何も聞かなかったのだ・・

ア「・・・あぁ・・」

セ「坊っちゃんが何かおっしゃいましたか・・??」

ア「・・・悪いのはわたしだ」

セ「・・っと・・おっしゃいますと??・・」

ア「・・わたしは人付き合いが苦手なんだ・・
今回のパーティーは少しでも人に馴れようと思って参加した・・
でもダメだった・・それで怖じ気づいていたら・・
シエルに呆れられて・・・
『そんな態度で生み出せるモノなど何もない』・・
『僕は簡単にお前を殺せる・・・』・・・って・・
眼が光ってた・・・赤く・・」

哀しそうな口調でアリスは言った・・
そんなアリスに対してセバスチャンは少し
嬉しそうな表情だった・・

セ「・・・坊っちゃんは・・お嬢様の気高い魂を喰らいたくて
仕方がないようですね・・・」

ア「・・・??・・どういうことだ・・??」

セ「・・坊っちゃんは・・軟弱な魂を望んでいない・・
お嬢様の魂を良い状態にするためにおっしゃったのでしょう・・
しかし・・・少しばかり言い方がきついとは思いますが・・」

ア「・・確かか・・??」

セ「・・100年以上も共に居た者の意見です・・
坊っちゃんはそんなに冷たい方ではありません・・」

ア「・・・そぅ・・か・・」

小鳥が飛び立った・・


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