二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【妖狐×僕SS】還し屋少女,
- 日時: 2012/05/14 22:02
- 名前: 魅唆 ◆7ALWpexvKs (ID: 9kyB.qC3)
初めまして魅唆ですw
いぬぼくっていいな〜と思ったところから妄想が止まらず、つい書いてしまいました。文才なんて微塵もございませんし、キャラ崩壊も多いと思いますがよろしくおねがいします^^
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- Re: 【妖狐×僕SS】還し屋少女^^;ゲストキャラなら募集中 ( No.20 )
- 日時: 2012/05/14 21:42
- 名前: 魅唆 ◆UaO7kZlnMA (ID: 9kyB.qC3)
「え、妖館ですか? ああ、メゾン・ド・章樫のことですよ、それ」
和服姿の女性は、呆れたように視線を下に向ける。 そこには、8歳程の子供が立っていた。つばつきの青い帽子を被り、水色の半袖にジーパン。そこに青の肩掛け鞄を提げている。
この辺りまでは幼い子供のように見えるかもしれないが、子供の黒い瞳は違っていた。子供らしい好奇な輝きはなく、代わりに落ち着きが湛えられている。目が合うと、まるで大人を相手にしているような錯覚すら覚えさせられる。
「……すいません、連れて行ってもらっていいですか?」
子供は、頭を下げながらお願いしてきた。顔を上げると、中々可愛らしい顔立ちをしていた。思わずどき、としながら女性は心内でニヤリと笑う。
何故なら、女は章樫館に用事があったからだ。高度なセキュリティで有名な章樫館には、部外者が近付くだけで目立つ。
が、その用事を遂行する為には、目立ってはならない。さてどうしよう、と悩んでいた時にまさかの迷子である。上手く言ったことに笑いが止まらない。
「——いいですよ、案内しましょう」
女が手を差し出すと、左手に巻かれた鈴がちりんと音をたてた。
***
先程の子供——竜之宮 水葵(りゅうのみや みなき)は、一応人間である。外見こそ非常に幼いものの、生きた年数はそれ以上、と不釣り合いな人間。しかし、身体は成長しない訳ではない。
身体に流れる"人ではない血"のせいで、とある条件をクリアするまで身体の成長が止まってしまう。只、それだけのことである。
「坊っちゃん、ここが"章樫館"——またの名がお化け屋敷、ですよ」
女性が指差す先を見ると、そこには大きなレンガ造りのマンション。——正式名称、メゾン・ド・章樫。
一世帯につき一人、SS(シークレットサービス)と呼ばれるボディーガードがつく最強のセキュリティを誇るセレブマンション。辺りの人間には、文字られて"妖館"とか"お化け屋敷"とか呼ばれているマンション。……水葵の新居である。
「それじゃあ、私はこれで」
左手に巻かれた鈴を鳴らしながら立ち去る女性に水葵は何度もお礼を言った。
やがて女性の姿が見えなくなったのを確認すると、植木の裏に隠れてしゃがみこんだ。
「おい、せっちゃん。妖館についたぞ」
水葵が声を潜めながら、鞄を突っつくと、鞄の隙間から青い瞳に白い身体のオコジョが顔を出した。
「さっきの鈴の音、気持ち悪いですねぇ。おかげで夏バテしちゃいましたよぉ」
「……まあ、さっきの鈴の音は確かに気味が悪かったぜ。でもな、せっちゃん今は春だ」
じゃあ五月病ですねぇ、と欠伸を一つして、せっちゃんは鞄の中に引っ込んでしまった。
水葵はため息をつくと立ち上がり、メゾン・ド・章樫を見つめる。ここにいるんだ、彼等が。
「——もうすぐ、あいつらに会えるんだ」
そんな呟きが春の風に乗って流されていった。7
〜つづく〜
- Re: 【妖狐×僕SS】還し屋少女^^;ゲストキャラなら募集中 ( No.21 )
- 日時: 2012/05/04 18:14
- 名前: 魅唆 ◆UaO7kZlnMA (ID: VozPDcE.)
皆様、お久しぶりです魅唆ですΣ(‾□‾)!携帯で書いたので汚くなっててすいません、そして待たせてすいません。
言い訳をすると、リアルが忙しく、今日になってやっと書けた状態です。これからは、週一目安にして頑張って行きたいと思いますb…が、やはり不定期になることもorz
ところで、ちょっとみないうちにコメントが沢山!やほーい!最新のものから順番に返してきます!
>>凛々蝶さま
まさかのちよ様と同名に思わずキュンとしましたww私も凛々蝶大好きですよ(ドヤッ
こんな未熟な小説に勿体無いお言葉をありがとうございます!続き、待たせてすいません<(_ _)>
凛々蝶さまも書かれているんですか!?近々是非、遊びに行かせて頂きます♪コメントありがとうございました^^
>>恵莉♪さま
初めまして、いぬぼく同志様に出会えてすっごい嬉しい魅唆です!何で周りでいぬぼくってマイナーなんだろ←
引き込まれてもらえてすっごく嬉しいですwいぬぼくの妖怪面を強調したような話を書いてみて、私はいぬぼくのノリじゃねえと嘆いていたところですww楽しんでもらえて何よりです^^
コメントありがとうございました。
>>saraさま
嬉しいお言葉をありがとうございます!これからも頑張って行きますのでよろしくお願いします。ゲストキャラもよければお願いします^^
他の方も順次返していきます;;
- Re: 【妖狐×僕SS】還し屋少女^^;ゲストキャラなら募集中 ( No.22 )
- 日時: 2012/05/04 18:45
- 名前: 恵莉♪ (ID: CnBgMNSf)
僕も同志に出会えてうれしいです!
ですよね〜♪
僕の友達は犬僕好きな仔が多くて「メニアック」と言ったり「ピンポン」をして遊んだりしていますww
魅唆さんは、妖怪面が書けていいですねぇ〜♪
僕は、妖怪面とかが上手く書けないので羨ましいです!
しかも、オリキャラも可愛くって///
凄く羨ましいです!
はい!
ホントに面白いです!
これからも頑張ってください!
- Re: 【妖狐×僕SS】還し屋少女^^;ゲストキャラなら募集中 ( No.23 )
- 日時: 2012/05/08 20:52
- 名前: 魅唆 ◆UaO7kZlnMA (ID: l0i1WlFj)
第一章「導き、そして忘却」
あなたがそれを望むなら、私は喜んでそれを受け入れましょう。例え、それが××だったとしても。
————
これから夕飯のため、落ちます。すぐに続きを書きます!
- Re: 【妖狐×僕SS】還し屋少女^^;ゲストキャラなら募集中 ( No.25 )
- 日時: 2012/05/14 21:37
- 名前: 魅唆 ◆UaO7kZlnMA (ID: 9kyB.qC3)
その後、妖館の中へ無事に入った水葵は、
「め、メニアック! さらっさらの金髪に真ん丸黒目幼児限定のぷにぷにほっぺ……会うたびに可愛さを増していくわね水葵ちゃん」
「おい、野ばら。動悸があるが、大丈夫なのかよ?」
「水葵ちゃんが可愛いからに決まってるじゃない。嗚呼、水葵ちゃんあなたは何故水葵ちゃんなの——ところで今度、スカート履いたら?」
「嫌だな。俺、実はズボン萌えなんだ。ちなみに答えとしては、そこに俺がいるからだ」
嫌そうな顔をし、一人の女性からゆっくりと遠ざかっていた。
女性は、鼻息を荒くしながら、手を何かを揉むように動かしながら水葵とジリジリと距離を縮める女性は、肩まで伸ばされた白い髪に水色の瞳。眼鏡。整った目鼻立ちを持つ美女。仕事に行く前なのか上下共に皺のないスーツで決めている美女。
ちなみにこの女性の名前は、雪小路 野ばら(ゆきのこうじ のばら)。
水葵の顔見知りであり、頼れるツテでもある。水葵がこのメゾン・ド・章樫に来たのも、彼女の紹介があったからだ。——まあ、この趣味はどうかと思うが。 野ばらは、うっとりとした表情を浮かべながら水葵と徐々に距離を縮めていく。
ついに水葵は、壁を背に当てる形で追い詰められた。逃げようと左右を見渡すが、野ばらは己の両手を壁に付け、水葵が逃げないよう、覆い被さるように進路を塞いでいる。野ばらは熱い眼差しを水葵に近づけ、運動後のようにやたら荒く息を吐いている。
彼女の嫌な熱を持った息が顔にかかり、水葵は暑苦しさから顔を歪めた。が、すぐに慣れたことなので平静な顔付きに戻る。
「水葵ちゃんには絶対スカートが似合うって、お姉さんが保障してあげるから」
水葵は、当然拒否する。
「だから俺はズボン派だ。履かせたいなら、野ばらの妄想だけで済ませてくれないか? あ、でも俺のスカート姿を創作するのは許さないからな!」
「う〜んそうしたいのは、やまやまなんだけど……」
野ばらは残念気に水葵を見詰めると、水葵から身体を離す。何故だろうか。体感温度が10℃近く違う気がするのは。
「水葵ちゃんは、まだ妖館(ここの)住人に挨拶してないでしょ?」
ああ、と水葵は頷く。妖館に来たのは今日が初。
引っ越しの荷物は、大分前に部屋まで竜之宮の家族に運んでもらった。身体が小さいせいで、大きな荷物が持てないからだ。
家族から聞くところによると、荷物の運びいれの時、水葵のSSである女性にかなり手伝ってもらったらしい。そのおかげか水葵自身は会ったことのないSSは、身内では大好評ではある。でも。
(——家族の前だ。猫を被っているだけかもな)
ふっとそんなことを自嘲気味に考えてしまうが、その考えをすぐに打ち消す。
水葵は、少しずつだが野ばらから離れ、エレベーター側へと進んでいく。
「まあ、そうだな。あ、俺も自分のSSを探しにいくからまた後でな!」
水葵は、背伸びをしてエレベーターのボタンを押した。野ばらがぐふっと雷に打たれたような表情になり、固まる。
その隙を逃さず、水葵は空いたエレベーターに飛び乗り、さっさと「閉」のボタンを押す。ドアが閉まります、と言う女性のアナウンスがし、ドアが閉まり始める。
ふと外を見ると、閉まっていくドアの向こうで、我に帰った野ばらが大きく手を振っていた。
「水葵ちゃん。これから”性的”な意味で仲良くしましょうね!」
「だが断る」
笑顔で手をふりながら、水葵はあっさり答えた。ドアはあっさり閉まった。
***
同時刻。ラウンジ。
その机の上には、宛先に大きく赤い文字で『始』と書かれた封筒が置かれた。
〜つづく〜
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