二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 〝D.gray-man〟二人の杜
- 日時: 2012/07/10 19:09
- 名前: 幸永 (ID: qs8LIt7f)
おおきに〜。初の小説やさかい、自信も余裕もあらへんのやが、宜しくお願いするわ!
〝用心〟
①駄文やねん
②誤字脱字あるんや
③アドバイスお願いするわ
④更新速くやるって思うで
⑤即行ため口でどうぞ
よろしゅうたのんまっせ
- Re: 〝D.gray-man〟二人の杜 ( No.22 )
- 日時: 2012/07/18 17:10
- 名前: 幸永 (ID: qs8LIt7f)
Chapter.2
あれから一年。毎日欠かさず山に遊びにきていたリナリーが、急に姿を消した。何の別れの報告もしてないので、ジンは不安で不安で仕方がなかった。病気にでもかかってしまったのだろうか。大丈夫なのだろうかと。
「返して・・・おうチ・・・カエシて・・・」
リナリーの助けを求める声が聞こえた気がした。ジンはその声を聞くと、この山の狐の長・・・自分の命の恩人の元へと駆けて行った。
「・・・黄狐様」
綺麗な黄色の毛をはやした、大きな狐がそこにはいた。優しい眼で、黄狐はジンを見つめた。
「リナリーが心配です。家に行かせて下さい」
「・・・あの少女ですか。気持ちはわかります。でも考えなさいジン。もし人にぶつかりでもしたら、貴方は」
それより先を言わせまいと、ギンは叫んだ。
「大事な人なんです。お願いします。行かせて下さい。この命は・・・黄狐様がくれたのは知ってます。ですが・・・」
「人に触れてみたい・・・そう思ったんですか?」
「・・・リナリーは。あの子は・・・特別な存在なんです」
それでも、黄狐は山から出る許可を出さなかった。ジンは額を地面に付けたまま、10時間そのままの態勢を保っていた。が、直に眠ってしまった。
「黄狐様・・・」
やがて山中の狐達が集まり、ジンを悲しそうに見つめる。
「行かせてあげても・・・いいのでは?」
「何言ってんだお前!」
「ジン・・・あの子と出会ってから、変わったよ。笑うようになった」
「・・・」
みんなは思い出してみた。リナリーに会う前のジンの顔を。笑ってなど、いなかった。リナリーが来てから、ジンは変わったんだ。
「ジンにはもう少し・・・命の大切さを理解してほしいですね」
ジンが起きたころには、もう太陽が登っていた。
- Re: 〝D.gray-man〟二人の杜 ( No.23 )
- 日時: 2012/07/18 17:11
- 名前: 幸永 (ID: qs8LIt7f)
Chapter.3
10年程時は過ぎた。リナリーは帰ってこない。このまま死ぬまで会えないのだろうか。もういっそ、死んでしまおうか。そんな絶望に暮れていた時・・・彼女は現れた。
杜の外から1kmは離れているのに、こちらを見つめて笑っている。あの頃とは変わらない、温かい笑顔と、その綺麗な髪を輝かせて、杜へと入ってくる。
「ギン、入口行くぞ!」
急いで杜の入口に行って、リナリーを待った。階段を見つめるにつれ、黒髪が揺れるのが見えた。ようやく全身が見えたかと思うと、懐かしい女の子。リナリー・リー。
「ただいま・・・ジン。遅れてごめんね」
「おかえりリナリー。待ってたよ」
全身黒に包まれたリナリーは、チャイナ服を着ていた時よりよっぽど美しかった。
「ジン・・・全然変わってないね」
「まぁね。リナリーは変わりすぎだよ」
「ふふっ。・・・私が居なくなった理由・・・聞きたい?」
「・・・・・・当たり前でしょ」
「うん」
彼女は、神に選ばれた。黒い靴というイノセンスに選ばれ、黒の教団という場所へと連れて行かれた。唯一の家族・・・兄とも切り離された。直に兄は教団に来てくれて、世界各地へ任務に行ってるらしい。
今回は、任務が中国であったため、来れたらしい。エクソシストは独断で外に出てはいけなかった。
「・・・そっか。で、どんな任務なの?」
「えっと・・・」
黒いカバンの中から、一枚の紙を出して、読み上げた。
「大きい黄色の狐が、夜中に街中を荒らしてる・・・だって」
「!?・・・黄色い狐・・・?」
黄色い狐は、この山に何百匹もいる。でも・・・大きい黄色の狐は、黄狐様だけだった。
「何か知らない・・・?」
「知ってる・・・よ」
「本当!?」
「・・・・・・可能性は・・・ある」
黄狐様の住処へ行くと、多くの狐達が集まっていた。真相を知るため、リナリーと一緒に木陰に隠れて、耳をすませていた。
「ジンは・・・寝たのか?」
「はい。ぐっすりと、寝ておられました」
寝るふりをしていただけで、本当は寝てなかった。寝ているのを確かめていれば、こんな事にはならなかったのに。
「・・・そうか。では行ってくる」
そういうと、狐の長は杜を出て、人の村へと向かっていった。リナリーは黒い靴で、空を綺麗に舞った。ジンはギンの背中に乗り、空を舞う。
「すごいな、リナリー」
「ジンもね」
笑いながら会話をしているが、そんな暇はない。急いで黄狐を追い、確かめる必要がある。するど、遠くの方で爆発音が聞こえた。
「リナリー!」
「・・・行きましょう」
煙がたつ方へ向かうと、黄狐が暴れていた。頭を人の家にぶつけ、リナリーの言った通り荒らしている。それも、苦しんでいるかのように叫びながら。
「黄狐・・・様・・・?」
「グヲァァアァァア!!」
さっきまで杜にいた冷静な黄狐とは考えにくく、乱暴で激しい。一番身近だったジンでさえも、驚いている。
「どうしてたんですか・・・?ねぇ・・・」
その時初めて。ジンはアクマの本体の姿を眼にした。
黄狐がレベル2のアクマへと化していき、もうジンの知っている黄狐ではなくなった。あの杜の長は狐ではない。正真正銘のアクマだった。
「アクマ・・・?黄狐様が・・・?」
「・・・ええ。あの姿はきっと・・・いえ。絶対に」
信じられなかった。物心ついた時から、黄狐様にはお世話になってきた。迷惑をかけてきた。それが・・・その人が。世界を壊す人の部下・・・アクマだなんて。
「・・・そっか」
「アクマはイノセンスじゃないと破壊出来ないの。だから・・・下がってて」
「黄狐様を殺すのか!?」
「・・・お願い。破壊することは、黄狐のためでもあるの」
「・・・・・・・・・わかった」
命を救ってくれた人に、恩返しが出来なかった。
リナリーがアクマの元へ向かう。綺麗に宙を舞い、左足を振り上げた。その足をアクマが尻尾で掴み取り、リナリーを遠くの方へと投げる。
「リナリー!ギン。行こう」
急に、リナリーの言葉が蘇ってきた。「下がってて」俺が行っても無力だなんてわかってる。倒れているリナリーに、手を差し伸べられない事だってわかってる。頭を撫でてあげられない事だってわかってる。それでも俺は・・・リナリーの側にいたい。
力が・・・欲しい。
そう強く願った時。夜空に流星が流れ、その星が・・・ジンの願いを叶えた。
ギンが銀白に光り、ジンを乗せたままリナリーの方へと加速した。いつもとは違う速さだった。
「!?お前・・・こんな速かったか?」
あっという間にリナリーの元に着いて、間違えて手を差し伸べてしまった。リナリーもビックリして訪ねた。
「・・・触れたら駄目なんでしょ?」
「え。あ・・・うん」
何やってるんだ俺は。触れたらいけないのに。そんな事はわかっているのに・・・無意識にやってしまった。
「リナリー。俺も行くよ」
「・・・・・・わかったわ」
アクマの方へと走り出す。アクマはまだ暴れていて、苦しんでいる。助けてあげられる方法はただ一つ。・・・・・・・・・破壊せよ。
ふっと急に身体が重くなり、どうしたかと思うと・・・ギンに振り落とされた。
「・・・え?」
「ジン!」
リナリーが側に駆け寄ってきてくれた。でも、やはり手を差し伸べては来なかった。リナリーは段々と大きく見えてきて、ギンは段々と小さく見えてきた。
「大丈夫・・・?」
「まぁ・・・それよりギンが」
「どうしたのかしら・・・」
アクマが、ギンの体当たりを喰らって・・・爆発と共に煙の中へと姿を消した。
「ギン!」
「行きましょう」
煙が消え去るまで、外の方で待っていた。煙の向こうから、大きな狐の陰が近寄ってくる。アクマかギンかは断定出来ない。リナリーは構えて、出てくるのを待った。
出てきたのはまぎれもなく、緑色のオーロラを放ったギンだった。リナリーは構えるのをやめて、ジンと一緒にギンの元へと駆け寄った。
「良かった・・・ギン。心配したんだぞ」
「・・・」
リナリーは疑問を抱いていた。どこを探しても、アクマの姿は見当たらなかった。もしかしたら・・・ギンが破壊したのではないかと。
もう一度任務の資料を見る。「イノセンスが関係している可能性も考えられる」このイノセンスとは、ギンではないかと。
- Re: 〝D.gray-man〟二人の杜 ( No.24 )
- 日時: 2012/07/18 17:11
- 名前: 幸永 (ID: qs8LIt7f)
Chapter.4
「適合者?」
「うん。もしかしたらギンがイノセンスで・・・ジンが適合者かもしれない」
「・・・黒の教団に行こうと?」
「エクソシストの決まりなの」
「・・・・・・・・・」
流石に急だった。人間に触れてはいけない。
教団に行くにしても、自分一人で判断してはいけないし。
「他の狐達に聞いてみる」
「そうね。その方がいいわ」
急いで杜に戻って、黄狐の事。今世界に起こっている危機について。全て悟った。
「ジンが・・・いなくなるのか?」
「嫌だ嫌だ・・・残ってくれジン」
次々狐達が泣きわめいた。悲しいし、嬉しかった。こんなに自分は愛されていたんだと実感できたから。
「なぁ皆。覚えてる?」
「?」
「俺と初めて会った日の事」
「それは・・・覚えているよ」
「俺はみんながいたから今まで生きてこれた。それはわかってるよ。でも・・・外の世界にも行ってみたい」
みんなが俺を見つめた。中にはポカーンと口を開けて見ている奴もいた。
今まで俺は、人を怖がって外を嫌ってた。でも今は違うんだ。
人が好きだという気持ちをくれたのはリナリー。君だった。
だから俺は行きたい。人間と・・・もっといたい。知りたい。
「行ってきなさい」
最初に口を開いたのは、杜で一番老いた狐だった。病を背負っていて、立つだけで一苦労だった。
「アンタが生きたいように生きればいい。アンタの命はワシらのものではない」
「・・・・・・ありがとう。おばあさん」
おばあさんの鼻の辺りに顔を摩りつけ、何度も繰り返した。ありがとう・・・ありがとう。
「行ってくるよ。俺」
「ジン。ジン。いつでも帰ってきてね」
「ギンも待っているからな」
「うん。バイバイ」
人にぶつからないように。当たらないように行くのは大変だった。そして・・・やっと着いた。
新しい俺の住処。・・・・・・黒の教団に。
- Re: 〝D.gray-man〟二人の杜 ( No.25 )
- 日時: 2012/07/18 22:09
- 名前: 幸永 (ID: qs8LIt7f)
Chapter.5
身体検査というものをされ、あっさりと黒の教団へと入った。待っていたのは、たくさんの人。人。人・・・。
「待って!ジンは人に絶対触れたらいけないの!」
「どうして?」
「・・・いつか話すよ。でも・・・その時まで待ってて下さい」
「・・・イノセンスは大丈夫なのかい?」
「そのようです」
イノセンスの番人・・・ヘブラスカに触れられて、シンクロ率を測られた。95%だったらしい。リナリーによれば、結構高いそうだった。
お前は「死の境者」となるだろう。と、ヘブラスカに予言された。意味はわからない。それでも...死という言葉に、俺は深く違和感をもった。
「ここがジンの部屋よ。また後でね」
「ありがとう」
リナリーと別れ、新しい部屋にあるベットへと登ろうとすると、先にギンに先をこされた。コイツめ・・・と懲らしめようと思ったが、やめておいた。
もう小さな寝息をたてて、眠っていたから。
「・・・おやすみ」
寝ようとしたとき。運悪くドアのノック音が聞こえた。どうせならもっと早く来て欲しかったなと思いながらも、返事をしてドアを開けた。
「わっ!」
人間に触れてはいけない。なのに、水色の奴が目の前にいた。たしか・・・ろくじゅうきゅう?おかしな名前だ
「安心せい。人間じゃない」
・・・意味は理解出来ないが、人間ではないんだな。でも一応触れたくはない。
「室長が呼んでる」
「・・・そ」
ギンはいつの間にか起きていて、いつものように首に勝手に乗った。
室長室に行くまで、運良く誰とも出会わなかった。上から声が聞こえたときは、少し小走りに通り過ぎ、室長室へと着いた。
「失礼します」
「やぁ、ジンくん」
「・・・嫌な予感だね」
大きな真っ白い紙が、資料だらけの机に置いてあった。鉛筆を持って頬杖を付いているコムイの顔から、「人間に触れてはいけない」という理由を聞き出そうとしてる事が読み取れた。
「話はリナリーから聞いてるよ。幼い頃お世話になったって」
「お世話になったのはこっちですよ」
それから数十分幼い頃の話をして。やっとコムイは真剣な顔となり、本題に入った。
「・・・どうして人間に触れてはいけないのかな?」
「・・・誰にも言わないと約束するのなら」
「もちろん」
「・・・・・・わかった」
- Re: 〝D.gray-man〟二人の杜 ( No.26 )
- 日時: 2012/07/18 18:40
- 名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)
ついに教団かっ!!!
更新まってま〜(´∀`*)
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