二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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黒子のバスケ〜記憶と友情のかけら〜(元過去の天才)
日時: 2013/03/15 07:34
名前: ハルはる (ID: 6CqIKfIj)

こんにちわ。
知ってる人もいると思います、ハルはるです。


黒子のバスケ〜天才少女〜の続編です。
過去の天才完結。
記憶と友情のかけら更新開始!

どうぞよろしくお願いします。

*注意*
原作は沿ってないよ!
キャラ崩壊、口調が分からない時もあります。
パクリ、中傷など、常識は守って下さい。

(〜天才少女〜の方を先に呼んでさいね!)

*目次*
〜過去の天才〜
第1Q『アメリカ』   >>002 >>008
第2Q『あたしとバスケ』   >>009 >>012
第3Q『もしも・・・』   >>013 >>021 (オリキャラ登場!)
第4Q『初試合はまさかの・・・』  >>023 >>024 >>025
第5Q『変化』   >>026 >>028
第6Q『なんでいんのよ』  >>029 >>030
第7Q『合宿ですよ』  >>036 >>038 >>039
第8Q『最後に皆と』  >>041 >>049 >>050
第9Q『分からない』 >>054 >>063 >>063
第10Q『学校と記憶』 >>072 >>084
第11Q『進路』  >>086 >>098
特別編『森崎中の柳君』 >>090 >>093

〜記憶と友情のかけら〜
第1Q『マネージャー志望です』 >>106 >>110
第2Q『光と影』 >>131 >>133


*来訪者(天才少女から)*
雛林檎s  魁斗s このみs  ゆづほたるs
快李s   しぃなs 月那s    茅s
彩s  雷雨s 涼s    黎s
悠希s 晴樹s 恋羽s

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Re: 黒子のバスケ〜過去の天才〜(1Q執筆中★) ( No.9 )
日時: 2012/07/28 15:58
名前: ハルはる (ID: kM82Y1ex)

第2Q 『あたしとバスケ』



時は春。
桜が満開になった頃。

「♪〜♪〜」

スクールバックを肩にかけた少女が軽い足取りで廊下を歩いていた。
ふと、少女の足が止まる。

「バスケ・・・」

目線の先には校庭に設置されたバスケットゴールと、そこで騒ぐ男子生徒。
悲しそうに目を伏せると、少女は小走りでその場を去っていった。









「今日から新しくこのクラスの仲間になる子を紹介します。さ、入って。」

ガラッと教室の前方の扉が開き、胸辺りまで伸びた栗色の髪を揺らしながら少女が入ってきた。
生徒の方を向き、ニッコリと微笑む。

「白崎杏奈です。よろしく」

ごく普通の少女に見える。
でも、バスケをやっている人には普通の少女ではないことは名前で分かった。


・・・東京都、森崎中学校に白崎杏奈はやってきた。













「つ、疲れた・・・」

休み時間中ずっと質問攻め。
やっぱり、偽名を使えば良かったと後悔してももう遅い。

「女バスに入るよね!」「白崎といえば男バスだろ」

バスケ部に入れ、という勧誘の嵐。
噂は一気に広がり、陸上部まで勧誘に来る始末だ。

「もう、バスケやるつもりないし・・・」

帝光に行かなかったのは、男子とバスケが出来ないから。
マネージャーっていう選択肢も考えたが、それはそれで辛い。

ならいっそのこと、全くの無名校に入っちゃえ。と思って森崎に来た。

でも、部活に入るのはやめた。
男バスに入ったら、当然大会であいつらと会うのは避けられない。
女バスに入ったら、手加減してしまう。皆もそれじゃあ嬉しくないだろう。
だからといって本気でやったら、きっと反則だとかって言われる。

そんなの、絶対に嫌だ。

陸上部に入るなんて気はさらさらないし。


必然的に、残されたのは高校生になるまで一人で練習する。っていう選択肢だけ。
高校のレベルは中学とは違う。本気を出しても大丈夫。

「早く高校生になりた〜い」

小さく呟き、放課後になるのを待った。










「この時間なら誰にも会わないでしょ」

帝光の練習は基本8時〜9時まで。
自主練があるから、キセキとは会わないだろう。他の奴らに会うことはあっても、あいつらとは会わない時間帯。

だから、よく帝光の時に使っていたストバスに来ている。

「さ、てと。」

ドリブルでもしよっかな・・・と、ボールをついた。

蘇る、過去の記憶。
息を切らせながら皆とボールをつないだあの感覚。

そして、お父さんのこと。

「っは、ヒゥッ」

息が出来ない。
苦しくて、ポケットの中の袋を取り出し口に当てる。

「っはぁっ」

いつもこうなる。
バスケをしようとすると最初はこうなる。

あたしがバスケ部に入らない、もう一つの理由。



涙が頬を伝い、乾いた地面に落ちた。

Re: 黒子のバスケ〜過去の天才〜(2Q執筆中★) ( No.10 )
日時: 2012/07/28 21:37
名前: 雛林檎 (ID: y0qltvGJ)

ぜ、喘息……?

Re: 黒子のバスケ〜過去の天才〜(2Q執筆中★) ( No.11 )
日時: 2012/07/28 21:37
名前: 魁斗 (ID: R/M39rbJ)

あれ・・・??
もらい泣きかな・・・??

なんか、泣けてきちゃった・・・

Re: 黒子のバスケ〜過去の天才〜(2Q執筆中★) ( No.12 )
日時: 2012/08/01 23:00
名前: ハルはる (ID: r4kEfg7B)

呼吸が落ち着いてきて、練習を再開した。
別に、全力でバスケをしちゃいけないわけじゃないから、ドリブルをスピードMAXでやる。

「はぁっはぁっ、」

汗が体から落ちて、地面を濡らしている。

楽しい・・・わけない。
一人でバスケをして何が楽しいんだよ。

「はぁっ・・・ふぅ、」

一旦スピードを緩めた。そしてレイアップも入れてみた。
感触を確かめるように、徐々にスピードを上げていく。

「あらら〜先客かな〜?」
「女じゃん」

数人の、高校生らしい男子が入ってきた。
ドリブルをしながら足を止め、そちらに顔だけ向けた。

「・・・」

「俺達もこれから使うんだよね〜、どっか行ってくんない?」

・・・めんどくさいな、無視しよう。
そう思って再び走り出す。

レイアップを決めようと、軽くジャンプした時、

「無視してんじゃねーよ」

バシッとボールを叩き落とされた。
その衝撃で前につんのめり、バランスを崩す。

ボールを手に、そいつらはあたしを取り囲む。

「お前中学生だろ?調子こくなよ」

『は?調子こいてんのはどっちだよ』

英語でそう言うと、ボールをカットした。
ビックリしたように追いかけてくるそいつら。

普通にレイアップを決めた。

いい機会だ。この人達に練習相手になってもらおう。

「お兄さん達、あたしと1on1しようよ」

ニコッと微笑みボールを指先で回す。
いろいろ、言動にはカチンときていたところだ。

「・・・いいぜ、痛い目見せてやる」

一人、名乗り上げてきて1on1が始まる。
さすが男子高校生。違うな。

それでも、1on1で負ける気はしない。







10分後・・・

「なんなんだよお前っ」

「楽しーねお兄さん達」

よく言われた。バスケの時のお前は性格変わるって。
強気になって、なんていうか・・・上から目線になるって。

「で?もう終わり?」

確かに。
自分でも分かるくらいに変わっている。

「俺がやる。」

まだやっていなかった男子が、名乗りをあげた。
あっちボールで始まる。

「聞いたことある。お前帝光にいた白崎だろ?」

「うん。まぁ今はワケありで部活には入ってないですけど」

その人のドリブルは綺麗だった。
隙が無かった。すごい、ワクワクした。

そして、じりじりとゴールに近づいていき、ジャンプシュートを決められた。
体格の差が、出た。

すぐに点を取り返そうと、走り出したとき、

「っ」

また、きた。

息が苦しい。
指先がしびれる。

「!?っ」

驚いたように、その場であたしを見る。
その他男子も、目を見開いた。

「どうした!?」

苦しくて、視界がかすんだ。
袋を口に当て、治まるのを待つしかない。




過呼吸

それがあたしを苦しめるもの。
何でもない時にも、突然起こる。だから困っている。

皆とバスケが出来ないということ、そして・・・




お父さんの死。

それがストレスとなって過呼吸を引き起こしていた。

Re: 黒子のバスケ〜過去の天才〜(2Q執筆中★) ( No.13 )
日時: 2012/07/29 23:57
名前: ハルはる (ID: kM82Y1ex)

第3Q 『もしも・・・』



時はまた戻り、アメリカでのこと。

アレックスと、辰也とプロのバスケを見に、電車で20分のところにあるアリーナに来ていた。

初めて見るわけじゃないけど、やっぱり凄くて、鳥肌が立っていた。
凄い。ただその一言に限る。


うるさいほどの歓声。
あたしは試合に見入っていた。


だから、バックのなかで鳴っていた携帯に気付くことが出来なかったんだ。












試合終了のブザーが鳴り、続々とアリーナを後にする人々。
あたし達もアリーナから出た。

これから帰るよって兄ちゃんに電話しようと携帯を出した。
ディスプレイには‘着信12件’の文字。

嫌な予感がした。
予感であって欲しかった。

気付いたら走って駅に向かっていた。
すれ違う人誰もが振り向く。


お父さんの病室に駆け込んだあたしの目には泣き崩れているお母さんと、それをなだめながら泣いている兄ちゃんが映った。

ピーッピーッと鳴り響く機械音がお父さんの死を静かに告げていた。

音が聞こえなくなって、その場に崩れ落ちる。
お父さんの教え子達が病室に入ってくる。



もし、あたしが試合を見に行っていなかったら?
もし、あたしがバスケをしていなかったら?

いろんな事を考えた。バスケを嫌いになろうともした。
でも、お父さんが好きだったものを、嫌いになれるわけがなくて、



「うわぁぁぁぁぁぁっ」

廊下に響く、あたしの嗚咽の混ざった泣き声。


そして過呼吸があたしの体を襲い、気を失った。


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