二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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星のカービィ 運命の車輪 参照1000突破記念の外伝更新中 
日時: 2011/07/01 11:20
名前: 月兎 (ID: A2bmpvWQ)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=21709

初めまして!
月兎つきうさぎです!しかし、今は名前を変えて、満月の瞳です!

このたび初投稿させていただきます。
わたくし星のカービィが大好きで、ぜひ小説に書いてみたいー!
と思いましたー。

この小説は、3部作の1作目です)^o^(

今回のカービィは

星のカービィ アニメ+星のカービィ 参上!ドロッチェ団!
で構成しております。

ただしいくつかアニメの設定がおおはばに違うのでそれをあげます。

①カービィは今回の小説では、しゃべれる設定(ポヨポヨという言語は一切使いません)。

②カスタマーサービスは今回存在していない(だからデデデは基本、魔獣は召喚できない)。

③カービィ自身がワープスターを呼び出しできる(今回にかぎって、フームはワープスターを呼び出せない)。

④アニメにもゲームにも、運命の車輪という秘宝は存 在しません(とりあえず、スターロッドてきな存在 に思っていてください)。


⑤とにかくキャラが作者流になっている(これはどうしよもないんです・・・ご了承ください・・)。
 
⑥new 本編中の人間はアドレーヌしかいませんが、カービィだろうとメタナイトであろうと人表現を使っている部分が多数あります。なるべく使わないように気を使っていますが、やむなく使用している場面があるので、ご了承ください。


以上の設定変更があります。
あとは文章の使いかたが変なところも多発するでしょう・・・。
駄文になってしまうかもしれませんが、見ていってくれるととてもうれしいです。
感想は大歓迎です♪
ちなみにつぶやきの時間は本編にはあんまし関係ないです。
人によってはグロテスクと感じてしまう部分があるかもしれません(とくに13章)。
感想は荒らし、誹謗中傷などでなければ大歓迎です。

完結しました(*^_^*)
続編、『星のカービィ 幻想の魔筆』を開設しました♪
上のURLでとべます♪


序章 運命の車輪 >>1

第1章 はじまる桃色>>4

第2章 白色の夢>>8

第3章 炎紅色の燈火>>9>>15>>18>>19>>22>>23

第4章 鼠色の制圧>>36-37

第5章 群青色の感情>>41

第6章 橙色の戦闘>>46-53

第7章 黄金の輪廻>>62

第8章 十色の作戦会議>>77-78

第9章 銀灰色の望み(前編)>>92-93
     銀灰色の望み(後編)>>102>>108>>117>>119

第10章 黄緑色の心>>125-126
 
第11章 漆黒色の記憶>>127>>130>>138

第12章 無色のセカイ>>146-148>>151-155

第13章 暗黒の誓い(前編)>>159>>165
      暗黒の誓い(中編)>>172-174>>178
      暗黒の誓い(後編)>>183-185>>191>>193>>196 

第14章 ピンク色の戦士>>197>>201-202>>204>>209>>213-215

第15章 ドロッチェ団>>225

第16章 ブロンテ>>228

第17章 おわりの赤色>>236>>239>>242>>244>>255>>256

終章 本当に大切で見えないもの>>259

☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡

参照1000突破記念の外伝

後日談〜カムパネルラの数式〜>>285-286>>294-296>>304途中

☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡


つぶやきの時間1>>47

つぶやきの時間2>>99

つぶやきの時間3>>129

つぶやきの時間4>>139

つぶやきの時間5>>158

つぶやきの時間6ファイナル>>250

あとがき>>260

キャラクターをカードゲーム風にしてみた>>270

☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡

※イメージソングなどは、常時投稿していきます。キャラのイメージソングは、この小説にでているキャラクター限定でいきます。
全て、上のURLでとべますよ♪ぜひ聞いてみてください♪

イメージオープニングソング>>235

イメージエンディングソング>>203

カービィのイメージソング>>202

アドレーヌのイメージソング>>203

ブロンテ(運命の車輪)のイメージソング>>231

スピンのイメージソング>>238

ドロッチェ団のイメージソング>>278

☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡


コメントをいただいたお客様(=神様たちwww)

彌浪さん

猫科の犬☆元リラくまさん

ダイスさん

グレイさん

空海さん

ポテトさん

ACTさん

☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡.。.:*・☆彡

5月29日 参照1000突破記念の外伝の執筆開始!作者のドロッチェ団好きが暴走します(*^。^*)

5月29日 参照1000だと…!?やばい感動で画面が見えないwww

5月12日 参照900突破!完結したけど、参照1000も夢じゃないかも…ww

5月11日 おまけ投稿!遊●王にはまったせいかなww

5月10日 完結しました!今までありがとうございました♪

5月9日 参照800突破!これはブロンテの術か?

5月6日 参照700突破!4日で100も…!?

5月4日 返信200突破!結構がんばったなあww

5月2日 参照600突破!これは夢…!?)^o^(

4月25日 参照500突破!…奇跡だ…(+o+)

4月18日 参照400突破!まじかよヽ(^o^)丿

4月9日 参照300突破!やったー!ヽ(^o^)丿

4月3日 ついに参照200突破!うれしい♪

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Re: 星のカービィ 運命の車輪 ( No.18 )
日時: 2011/03/25 17:24
名前: 月兎 (ID: A2bmpvWQ)

「どうしてわしのことさそってくれなかったぞいか!?」

迷惑大王…デデデ大王の第一声はそれだった。
扉もノックせず、レンの家に勝手にはいってきたのだ。

「へ…陛下…今はそれを言っている場合では…」

「黙れっ!わしの言葉を遮るでないぞい!」

デデデは自分の側近である、エスカルゴンにものすごい形相でどなりつける。

その間住民たちは、「一体何がおこっているんだという」表情で見ている。
トッコリもフームも、ポカンとした表情を浮かべている。
カービィは、自分のランチタイムに没頭しているのか、気づいている様子すらない。

「こ…これはこれは陛下とエスカルゴン殿…」

「レン!どうしてわしをこの昼食会に誘ってくれなかったぞいか!?」

デデデは、恐ろしい表情を浮かべ、レンに詰め寄る。
レンは、おびえながらも必死にデデデをなだめようとする。
今にもデデデがハンマーを振り回さんとしているからだ。
家を壊されたらたまらない。

「は…半年前に陛下を誘ったとき、『愚かな人民達とは一緒に飯を食いたくないと』言ったからで…」

「そんなこと知らんぞい!知らんぞい!知らんぞい!」

デデデは、駄々をこねた子供のように、地団駄を踏む。
それだけでも、家がミシミシと音をたてる。

「おい!デデデにエスカルゴン!なにしに来たんだよ!せっかく楽しく
やってたのに!」

しびれを切らしたのか、ブンがデデデたちに向かって叫ぶ。

「あ!そうだ!言わないと!」

エスカルゴンは何かを思い出したようだった。
それを口に出そうとしたが、できなかった。

「わしは飯を食いに来たんだぞーーーーーーーーい!!」

という、デデデの怒鳴り声にかき消されてしまったからだ。

「ちょっ!陛下!違いますよ!ていうかさっき昼食はとりましたゲスよ
!」

「うるさーい!わしはここで飯を食べるんだぞい!」

「ああ!もう!うっさいなあ!重要なことなんだから話させろよ!たっくもう!」

エスカルゴンは暴れるデデデを取り押さえる。
それはどこからどう見ても、変な人にしか見えない。
住民たちがそれをうるさそうに眺めていたその時。

「カービィ!」

外からカービィを呼ぶ声が聞こえた。

「ん?」

やっと食事にひと段落ついたのか、カービィはその声に反応する。

「あ、メタナイト!どうしたの?」

メタナイト卿は、外でデデデの車に乗っていた。
どうやら待っていたみたいだ。

「なんか珍しいね。メタナイトがデデデの車に乗ってるなんて」

「無駄話はあとだ。早く乗れ。重要なことなんだ」

「はーい」

カービィは、窓を開けて、外に飛び出す。

「陛下!エスカルゴン殿!我々は遊びに来たわけではないんですよ」

メタナイトは、ほとんど漫才状態の二人を呼びつける。

「ふう…メタナイトがついてきてくれて助かったでゲスよ…」

エスカルゴンは、駄々をこねるデデデを強引に引きずって、車に乗り込もうとする。

「メタナイト卿!なにかあったの!?」

フームは外に飛び出す。

「すまないが…今一言で言えるようなものではない」

メタナイトは、カービィを車に乗せる。

「私も行く!」

フームは、カービィの隣に乗り込む。

「お!おい!フーム!」

トッコリも、車に乗り込む。

「姉ちゃん!」

「ブン!あんたは待ってなさい!」

外に飛び出さんとしていたブンを、フームは止める。

「ああ!もう!こんなに乗っちゃって!」

エスカルゴンは呆れたように言う。
そしてエンジンをかける。
ほどなくして、騒々しいエンジン音が鳴り響き、その音とともに、車が
プププランドのメインストリートを走って行った。

住民たちは、ポカンとし、「今、何がおこったんだ」と、クエスチョンマークを浮かべていた。

ブンは
「姉ちゃんだけずるいよ!」
と、悔しそうにすねていた。




住民たちは、あとわずかで起こる危機のことに、誰も知る由もなかったのである。

この平和が・・・。






Re: 星のカービィ 運命の車輪 ( No.19 )
日時: 2011/03/26 09:01
名前: 月兎 (ID: A2bmpvWQ)

デデデ城。
城というくらいなら、プププランドで一番大きく、一番立派。
たくさんのワドルディ達に守られて、君臨している。


「で?なにか起こったの?メタナイト卿」

フームは、デデデ城で車を降りてから、メタナイトに問いかけた。

「予言だ」

「え?」

「予言がでたんだ」

「…?なんか…よくわかんないんだけど…予言って?」

「「リボンさんです!」」

「わ!」

メタナイトとよくわからない会話をしていた途中、二つの声が話に入ってきた。

「あーロロロ、ラララ」

カービィは二つの声の持ち主の名前を呼んだ。
上を見ると、青色のロロロと赤色のラララが、カービィたちを待っていたかのように、現れた。

「リボン…?予言?なんの接点があるんだ?そりゃ?」

トッコリは不思議そうに首をかしげる。

「「リボンさんが予言で未来を見たんだって!」」

ロロロとラララの声が、ハーモニーのようにあわさる。

「え!リボンって予言とかできるの!?」

カービィがびっくりしたように言う。

「クリスタルの力で未来を見たそうだ」

メタナイトは言った。

「「僕(私)はまだどんな未来がわかったのかは知らないんだけど、アドレーヌさんが急に『リボンがカービィを呼んでって言ってる』って」」

「ああそっか!だから昼食会にいなかったのかあ」

「だからわざわざ呼びに来てくれたのね」

フームは納得したように手をあわせる。

「陛下。別についてこなくてよかったんでゲスよ」

「あの車はわしの車だぞい!わしが絶対乗ってないといけないんだぞい
!」

「邪魔したくせに…」

エスカルゴンは、ため息をする。

「「案内します!こっちです!」」

ロロロとラララがカービィたちを誘導する。

そして、とある一室にたどり着いた。

「陛下!ここです!」

部屋の入口には、ワドルディたちの総隊長、ワドルドゥがいた。

「ごくろうでゲス」

エスカルゴンが軽く敬礼をすると、ワドルドゥは敬礼を返した、そのあとに扉を開ける。
カービィたちは中に入る。
このさいロロロとラララは、ワドルドゥに呼ばれて、仕事に戻った。

部屋の中には、リボンとアドレーヌがいた。
二人とも、いつもなら昼食会にでるのに、今回は出ていなかったのだ。

「陛下、エスカルゴンさま、メタナイト様、カービィを呼びに行ってくれてありがとうございます」

リボンは礼儀正しくお礼を言った。しかし、その表情はかたく、笑顔ではなかった。
隣にいるアドレーヌも、表情を曇らせている。
なにかに、おびえているようにも見える。

「わっはは!もっと感謝してもたりないくらいだぞい!」

「陛下!あんたその言葉、大幅に空気読めてないでゲス!」

デデデの空気を読んでいない発言は、エスカルゴンによってあっさりと処理されてしまった。

「…未来って…なにかあったのかよ…」

トッコリは不安そうに問う。
リボンは口を重そうに動かす。

「実は…今までは黙っていたんですけれど…私の故郷リップルスターのクリスタルは、少し先の未来を見ることができるんです」

「え!そうだったの!?そのクリスタルって、そんな能力もあったんだ
!初めて知ったよ!」

カービィは、とてもびっくりしたようだった。
なんせクリスタルは、昔、カービィが旅をしたときに、集めるべき大切な宝石だった、だからこそその能力に驚く。

「前から星と星の移動を一瞬でしちゃうから、すごいって思ってたけどまさかそこまでとは思ってなかったよ!」

「なつかしいぞい。あの時はわしも大活躍だったぞい」

「あたしたちと旅してたころのほうが、大王はかっこよかったわよ」

「な…!わしは今だって十分かっこいいぞい!」

アドレーヌの言葉に、デデデは反抗しかねる。

「…デデデって昔旅してたんだ…」

と、フーム。

「考えられないよな…マジで」

と、トッコリ。

「今の生活をもう少し見直してほしいでゲス」

と、エスカルゴン。

「陛下…昔にはそんな時代があったのですね…」

と、メタナイト。

「なんなんだぞい!貴様ら!わしを馬鹿にするのも大概にしろ!」

と、腕を振り回すデデデ。

そこで「オホン!」と咳払いする、リボン。
どうでもいいお話になってきたので、場面を変えたかったのであろう。

「…話を続けさせていただきます」

リボンは、どこからともなく、クリスタルを呼び出した。
リップルスターに保管されている、巨大なクリスタルの一部であろう、淡い空の色と海の色に輝く宝石は、誰もが目を奪われてしまう美しさを持っていた。



Re: 星のカービィ 運命の車輪 ( No.21 )
日時: 2011/03/25 20:03
名前: 猫科の犬☆元リラくま (ID: KrNEmkft)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

おぉ!見ないうちに進んでる!!!
確かに大王64の時の方がよかったかもしれない
3章長くていいんじゃないですか?小説ですしww
この先の話が予想出来るような気が・・・。w

Re: 星のカービィ 運命の車輪 ( No.22 )
日時: 2011/03/26 11:02
名前: 月兎 (ID: A2bmpvWQ)

「クリスタルには、強大な力があります。ダークマター一族が、クリスタルを狙ったのもそのためです。今まで、リップルスターの妖精たちや女王様は、リップルスターに住まうものではない民には決してこの力を
口外せず、他の星にも公開していませんでした。悪用するものがいるかもしれなかったのです。しかし、このポップスターの危機を、私は黙っていることはできません」

リボンは苦しそうに言った。

リップルスターをダークマター一族から守り、クリスタルを無事取り戻したカービィたちは、ポップスターからの親善大使となり、リップルスターと友好を結び、貿易を行っている。
リップルスターには、一緒に旅をしたワドルディ。
ポップスターには、妖精リボンがそれぞれ派遣された。
だからこそ、リボンにとって、ポップスターは第2の故郷なのである。

「今から皆さんに見せるのは、このポップスターの未来です。信じがたいかもしれませんが、真実です」

リボンはクリスタルをかかげ、「クリスタル。力を」と、唱えるように言葉を発する。
その言葉の数瞬あと、まばゆい光が部屋全体を包み込んだ。

「!」

あまりのまぶしさに、青い光から目を閉じる。

「この未来は…まだ私とアドレーヌさんとメタナイト様しか見ていません」

リボンの悲しそうな声が、光の中から聞こえた。
クリスタルは、部屋の中を未来の景色に展開させる。
光が収まり、目を開けた時は、さっきまでの部屋とは全然ちがう景色の
中にいた。

「な…なんじゃこりゃあ!?」

最初の声は、トッコリだった。

「なにこれ!?」

次にカービィ。

「これは…いったい…」

その次に、フーム。

デデデとエスカルゴンにいたっては、恐怖で言葉すら出せなかった。



死。
死んだ世界。
そうとしか表現できない。
何もない。
無の空間。
無。
終焉。
終わっている。
終了。
まるで、この世から切り捨てられたような存在。
生命のない。
ひどい。
ひどすぎる。
見ていることがつらいくらい。
荒廃しきっている。
建物も何もない。
森もない。
川もない。
地面が黒い。
空も黒い。
黒い霧が立ち込めている。
もちろん、生命がいるわけでもなく。
ない存在。
終わった存在。
狂った世界。
プププランドが滅びている。
完膚なきまでに。



「これが…プププランドの未来です…」

リボンが今にも泣き出しそうな表情で言った。
アドレーヌは、うつむいて唇をかみしめている。
メタナイトはいつも通りのポーカーフェイスだが、内心とても驚いているに違いない。

「なによ…これ…」

フームが信じられない様子で言った。

「これが…プププランド…?」

平和で美しかったプププランドは、終わっていた。

「嘘…でしょ…?」

フームはショックのあまり、ヘナヘナとしゃがみ込んでしまう。

「ごめんなさい…!本当なんです…!」

リボンは耐えきれなかったのか、アクアマリンのような瞳から、大粒の涙をこぼしだす。












Re: 星のカービィ 運命の車輪 ( No.23 )
日時: 2011/03/26 11:39
名前: 月兎 (ID: A2bmpvWQ)

「クリスタルの先見は…!当たってしまうんです…!真実なんです…!
私…!ポップスターの未来を見ようとしたら…これを見つけてしまって…!」

「嫌よ…こんなの嫌よ…」

フームは、否定するように首を振る。

「ああ…わしのプププランドが…!」

「あんたのじゃないけど…これは…ひどすぎる…!」

デデデよエスカルゴンも、今にも泣き出してしまいそうだった。

「い…一体何でこんなことに…!」

トッコリはリボンに問い詰める。

「わからないんです…!ごめんなさい…!クリスタルは、先を見るということしかできないんです…!なぜこうなってしまったのか…!検討がつかないんです…!ごめんなさい…!」

クリスタルの力が切れたのか、部屋がもとの景色に戻る。
しかし、一同の陰鬱な雰囲気は戻らなかった。
皆、黙り込んでしまった。
ひどすぎる未来に圧倒したのか…。

「なあ…やばくないかよ…これ…」

やっと重い口を開けたのは、トッコリだった。
カービィの方を向いて、問いかける。
カービィは、戦慄したように、立ちすくんでいた。

「これが…プププランド史上…最大の危機…」

そう、ポツリと言った。

「…ってなんでそれをお前は知ってたんだ!?」

トッコリは、思い切り声を荒げた。
その大きな声に驚いたのか、一同は顔を上げる。

「へ…?トッコリ…?」

「お前なんでそれ知ってたんだよ!寝ぼけてたのか知んねえけど!今朝独り言であーだとーだ言ってたじゃねえか!」

「!トッコリのさっき言いたかったことは、それだったのね!」

フームは納得したように、手をうつ。

「なんでトッコリ、ボクの見た夢のこと知ってんの?」

「夢?夢だか何だかしんねーけど、おいらを踏んずけて言ってたことは確かだぞ!」

カービィとトッコリの話に、一同はあっけを取られる。

「…何の話なのか分からない…説明してくれ…」

と、メタナイト。

「夢?カー君の?」

と、アドレーヌ。

「とりあえず落ち着いて話すでゲス。まとまらないゲス!」

カービィは、今朝見た夢のことを、一同に話した。

「ふむ…つまり誰かがカービィの夢に魔法をかけて、マルクを呼び出しこの未来のことを伝えさせたということか。偶然にしてはできすぎている…」

メタナイトは思考する。

「うん。なんかよくわかんないんだけど…ボクは、かく…なんとか夢を見ていたらしくて、姿はない声だけの誰かに…ここは夢で、今会いたい人は誰?みたいなこと言われたの」

「その声の人が、カー君の夢に魔法をかけた術師なんじゃない?」

アドレーヌは、不思議そうに首をかしげる。

「でも…何のためにカービィに伝えたのかしら…」

フームも悩んでいた。

「カービィにはこの未来を変える力がある…だからカービィに術師はいち早くこの未来のことを伝えた。…とは考えられないか?」

メタナイトは、自分の考えを口にした。

「それは…ありえるよな!」

トッコリはメタナイトの意見に納得した様子だった。

「もし、この未来が誰にも止められないものだとしたら…複数に夢を見せて…プププランドから逃げ出すほうが最適…ではないか?」

「確かに、一人がこのプププランドは滅ぶ!なんて言ってもそう簡単には信じないでゲスしな」

「じゃあ未来を変える方法はあるの!?」

フームは希望を見つけたのか、声の覇気を取り戻し、勢いよく立ち上がる。

「リボン殿。未来を変えるということは、可能なものなのか?」

メタナイトはリボンに問う。
リボンは「はい」とうなずく。

「しかし、クリスタルの未来はこのままでは逃れられません。なにか、クリスタルすら予言できないような、この未来とは大幅に違ったことをすれば…可能です。その時着る服を変える…とかではダメですけどね」

「じゃあ希望はまだあるんだ!」

トッコリとフームは嬉しそうに言う。

「でも…ボクに可能性があるって言っても…ボクは未来を変えるやり方とか何も聞いてないよ?」

カービィは困ったように言う。
すると

「い…意見を出してもいいかもぞい?」

さっきまでずっと黙っていたデデデが挙手をした。

「考えたんだが…この未来…リップルスターで起こったことに…似ていないかぞい?」

「あ」

「あ」

「あ!」

デデデの意見に一同は、はっとさせられた。

「確かに…リップルスターもこんなふうに、霧が立ち込めてたりしてた
よ!」

アドレーヌは納得したように言う。

「だからつまり…リップルスターでは、クリスタルを奪われて、こうなってしまったのだから、ポップスターにも何か…クリスタルのような秘宝的存在があるんじゃないかぞい?」

「それは…十分にありうる!」

メタナイトは、決定的な革新をもったようだった。

「じゃあなにかプププランドの秘宝が危機に陥ってるかもしれないのか
!」

「でも…そんな秘宝なんて聞いたこともないでゲスよ…」

「そうだ!カブーならなにか知ってるんじゃない?」

フームは、このプププランドの太古から生きる、物知りなカブーのことを思い出す。

「さえてるじゃねえか!大王!」

トッコリに褒め言葉を言われた大王は、にんまりと笑う。


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