二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- ポケスペ ALL COLOR‘z
- 日時: 2010/01/19 16:29
- 名前: 妃女癒 ◆Z6wPqy6LAk (ID: bL5odoON)
- 参照: あれ…なんか戻ってきてる…
なんか戻ってきてる\(^o^)/ やった!!
とりあえず続きはこれで書いてみる!!
カラーの絵↓
1、http://www.kaki-kaki.com/bbs_test/view.html?300596
2、http://www.kaki-kaki.com/bbs_test/view.html?300759
3、http://www.kaki-kaki.com/bbs_test/view.html?301316
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- Re: ポケスペ ALL COLOR‘z ( No.30 )
- 日時: 2009/12/26 16:28
- 名前: 妃女癒 ◆Z6wPqy6LAk (ID: bL5odoON)
- 参照: 只今修正中…
黒い機械から音が鳴り響く。
「数値が…、計測したポケモンの能力数値がどんどん上昇していくんだな!!どういうことなんだな!?」
イエローの手持ちが、怒りを露わにしながら飛び出してくる。
「まさかトレーナーの『気』の上昇に同調して、ポケモンたちも
普段は表に出さない力を解放したってこと!?」
「……!!」
オウカが叫ぶ中、シルバーも驚いていた。だが、サキの目線は上へと向いていた。
「フフフフ…。それが事実なら確かに興味深いが…、今はもっと重要なことがある。オウカ、上を見ろ。」
「!! オ、オデ達の戦闘飛空挺が…、『闘技場』モードに変形してるんだな!! ということは…、」
「ミュウツ—だ。おそらくナナシマからわれらを追ってきたのだろう。」
「…!!」
シルバーがシルフスコープで空を見上げている間、カラーは会話の内容に反応していた。
「戦っている!!見たこともないポケモン…!!」
「ええ、宇宙の力を持つポケモン・デオキシス。指示しているのは、我らが首領サカキ様…そう、」
サキが不敵な笑みを浮かべる。次に発せられた言葉は、信じがたいものであった。
「貴方の父君ですよ。 シルバー様。」
「!!!」
「うそっ…」
一歩ずつ、おぼつかない足取りでシルバーが後さずる。
「…バ、…バカな…。サカキが…父親?俺の…、父親だと?R団首領が…俺の…、 嘘だ!!」
シルバーは思いっきりサキに叫んだ。
「激しく、激しく、激しく、激しく動揺していますね。」
ジュペッタがその瞳を大きく開く。
「その動揺が、いつもはスキのない貴方の心に隙間を作る。」
「その眼を見ちゃダメぇ!!!」
ジュペッタがシルバーの胸を指さした。シルバーが大きく倒れこんだ。
- Re: ポケスペ ALL COLOR‘z ( No.31 )
- 日時: 2009/12/26 16:30
- 名前: 妃女癒 ◆Z6wPqy6LAk (ID: bL5odoON)
- 参照: 只今修正中…
船室の自動ドアが開く。そしてサキとオウカが入ってきた。
「おっ!」
オウカが防犯カメラをのぞきこむと、そこにはイエローが映っていた。
「サキの言った通りなんだな。あの麦わら帽子、艇内に侵入してきたんだな。」
「ひとまず放っておけ。…それよりも…」
サキは宙に浮いているシルバーとカラーを見つめる。
「サカキ様の前にお連れする格好としては、貧相だし、軽装すぎる。ジュペッタ、下ろして。」
ジュペッタが二人を少し下ろす。 サキはスチールの扉を開け、その中から服を選び出す。
「やはり、それなりにふさわしい外見というものが必要だろう。 これかな…いや、こっちがいい。」
まずシルバーに、服の上からまた服を着せる。
「よくできた、ンフフ…お似合いですよシルバー様。 目覚めたときには、ロケット団、
新生・悪の王子!!」
マントのついた長いコートのような服の真ん中に、『R』と大きく留められたベルト。
それが今のシルバーの服装だった。
「この娘は使用人の服でいいだろう。」
そう言ってこんどは、カラーに手を伸ばすサキ。
「ヤダっ!!!」
「!! おまえ、起きていたのか!!」
カラーが、その白銀の眼で思いっきりサキを睨む。
「下ろして!」
「フフフ、誰が!! ジュペッタ、“催眠術”!」
ジュペッタから睡魔を誘う音波が出され、カラーにぶつかる。
「ぁ……」
あっという間にカラーは眠りにつき、その場に崩れ落ちる。
「ジュペッタ、そのままにしておいて。今着せるから…。」
サキは馴れた手つきで、服の上からメイド服を着せる。
「フフフ…こちらもいいでき…。さ、ジュペッタ。サカキ様の元へ行きましょう。」
「オデは?」
「オウカは麦わら帽子の監視。フンフフフ。」
サキは奇妙な笑い声を残し、部屋から去っていった。
- Re: ポケスペ ALL COLOR‘z ( No.32 )
- 日時: 2009/12/26 16:31
- 名前: 妃女癒 ◆Z6wPqy6LAk (ID: bL5odoON)
- 参照: 只今修正中…
どこかわからない、ただベッドだけがある部屋。
「… こ、ここは?」
眠りから覚めたシルバーは、今の状況を判断しかねていた。
「ここは…、どこだ? それに…この格好…、! カラー!!」
自分の服装を見回していると、隣にメイド服を着たカラーがいた。
「カラー、起きろ。」
「…ん、ぁ…シルバー…」
寝ぼけ眼で、それでもしっかりとシルバーの名前を呼ぶカラー。
「気がついたか。それにしてもここは…そうだ!…俺はトキワの森でロケット団と戦い…そして…!!」
脳内に響く、あの時の声。いまだに信じたくない事実を告げられた記憶。
「…だぁれ…?」
カラーがシルバーの後ろを指さす。するとモンスターボールから、ニューラが飛び出す。
「(この男…!! トキワのジムにあった銅像と同じ顔…!!)」
額に汗を浮かべ、苦しそう眠る男性。それは
「…サカキ…!! 俺の…、……父!! この男が…、俺の…父…!!」
ニューラが警戒もせず、サカキを見つめる。それは、
サカキがシルバーの父であるということを物語っていた。
「…そうか…。そういうことだったのか…。」
「? シルバー…?」
「…知っていた。【仮面の男】・ヤナギは知っていたんだ!!
俺の年齢も出身地も…、サカキの息子であるということも…!!」
シルバーが拳を握りしめる。ニューラは悲しそうにシルバーを見つめる。
「しっていたからこそホウオウに俺をさらわせたんだ!! ロケット団も…サカキも俺を探していた。」
「……」
「こんな服まで…、しかもカラーにも…。俺を組織の後継者にでもするつもりか…!
俺がサカキの血を引くから…、サカキの力を受け継ぐから。」
「…シルバー…」
重い空気が流れる。カラーはじっとサカキを見つめていた。
「…フ…、フフフフ。 同じだ。…結局。」
シルバーがゆっくりと崩れ落ちる。
- Re: ポケスペ ALL COLOR‘z ( No.33 )
- 日時: 2009/12/26 16:33
- 名前: 妃女癒 ◆Z6wPqy6LAk (ID: bL5odoON)
- 参照: 只今修正中…
「これが現実だ…ニューラ。恥ずかしい話だが…何度も夢に見てきた。
俺も…ブルー姉さんのように両親に再会し、本当の家に帰ることを…。」
シルバーは、諦めたような瞳をしながら語った。
「そこは暖かく、太陽の光につつまれて、よくなついたポケモンたちが気ままに…楽しそうに遊び、
笑い声が響いているんだ。 アイツの家がそうだったように…。」
【シルバー…。】
ニューラは愁いた声で呟くが、シルバーは張り付いた笑みで語り続けた。
「…しかし、それは所詮『夢』だったんだ、どれほど強く外の光の世界を望もうとも…、
闇は容赦なく俺を引き戻そうとする。 どうあがいても俺が表の世界で生きることを許さない!!」
「…めて。」
「…それが『現実』だということはわかった、闇の世界で生き続けるのが運命だということも。
……だが…、この男を敬い…慕い…、抱きしめられるかはまた別…!!」
シルバーは立ち上がり、サカキを見つめる。
「ポケモンを使い、悪事を働く秘密結社ロケット団。そんな巨悪を組織した男を俺は…」
「やめて!!」
フッ、と視界が虹色に染まる。体に何かぶつかったような衝撃を受け、シルバーはよろけた。
「…カラー?」
今はその身を使用人の姿で包み込んでいるが、その白銀の瞳を大きく開きながら、こちらをのぞくカラー。
「シルバー…やめて…、シルバーがお父さんのことをそんな風に言うところ、わたしっ…!」
「でも! これが現実なんだ!!」
声を荒げ、カラーの言葉を否定するシルバー。
「俺は、この男を父だとは思えないんだ… !っ」
「…ねぇ、シルバー。わたしね、いつも幸せだった。」
カラーが急にシルバーに抱きつき、語りだす。
「パパ達が拾ってくれたあの日から、ずっとずっと苦しいことなんてなくて、
寂しいこともなくて、毎日楽しかったの。」
抱きつかれているため、カラーの表情は窺えないが、泣いているようにか細い声だった。
「いろんなことを教えてくれた。辛いことなんて無かった。本当の『パパ』と『ママ』がいなくても…。」
「……。」
シルバーは黙って聞いていた。首筋に触れる虹色の髪を、ただただ見つめながら。
「でもね、わたしはもっと知りたかった。わたしと同じ『人』に触れてみたかった。
そんなときにあの森に来たのが、シルバーだったの。」
カラーはまだ顔を上げず、シルバーの胸に顔をうずめながら話していた。
「シルバーは、パパ達とは違うことを教えてくれた。人としての『心』を教えてくれたの。
今までわかんなかった気持ちが、わかるようになったの。だから…」
パッ、とカラーが顔を上げる。その頬には、2本の筋がついていた。
「わたし、シルバーに悲しんでほしくない! 辛い思いもしてほしくないの!
…せめて…一緒に悲しませてよぉ…」
「…カラー…」
「わたし、知ってるよ? シルバーは光ってるんだよ? 闇になんて、いなくていいんだよ?」
白銀の瞳から、雫が流れ落ちる。
「光が欲しいんでしょ? だったら自分で作ればいいんだよ、そこに、わたしもいるからぁ…」
嗚咽を漏らしながら、シルバーの首に腕を回すカラー。シルバーは呆然と、カラーのいった言葉を繰り返していた。
「この手で…つかみ取る……? …望むのならば…。…だが、この男を父と認めるのは…」
その時、震える手でシルバーの手をつかむ者がいた。カラーではない。ならば……
「……シルバー…。」
眼をうっすらと開け、確かに息子の名前を呼ぶ サカキだった。
- Re: ポケスペ ALL COLOR‘z ( No.34 )
- 日時: 2009/12/26 16:34
- 名前: 妃女癒 ◆Z6wPqy6LAk (ID: bL5odoON)
- 参照: 只今修正中…
「……ぁ…。」
初めての対面。だが、時間は感動に浸らせてすらくれなかった。
「!! シルバー!!」
ドォン!!! と派手な音を立てて、船体が揺れる。
「な、なんだ!?」
「…ぅ…!」
今の衝撃でサカキはベッドから落ちて、床にはいつくばってしまう。
「どうなっているんだ…!」
【シルバー! これはポケモンの技です!!】
ニューラがサカキを揺さぶりながらそう告げる。
「なんだと…! じゃあ一刻も早く脱出……」
言いかけたその時、三人と一匹の足元に大きな黒い穴が開く。
「な…」
「シルバー! 大丈夫、これはデ…」
カラーが何かを言いかけたが、黒い穴、【闇の真空】はそこに居た者たちを包み込んでしまった。
何もない、まさに『闇』と呼ぶのにふさわしい空間。 サカキはいち早く目を覚ました。
「……。む…う。ここは…、この闇は…。」
何も見えない闇の中では、状況判断するには少し難があった。
だが、聡明なサカキは瞬時に今の状況を分析した。
「そうか…、デオキシス個体・弐の作り出した、【闇の真空】の中…だな。
戦闘飛空挺からオレたちを逃がすために…。」
そこまでわかった時、サカキはハッと表情を変えた。
「シルバー!! シルバーは!?」
何よりも大事な息子、やっと見つけ出した息子が、またその手からすり抜けていってしまったのかと思った。
だが、シルバーは自身の少し上に、すでに眼を覚ましたニューラと一人の少女とともに居た。
「シルバー…! よかった、そこにいたのか…。安心しろ、これがデオキシスの作った
【闇の真空】の中なら、おそらく…安全な出口につながっている。 …ほら…。」
その手で息子を抱きかかえ、地上に出ようとしたサカキ。だが、
「うおっ!! 炎!?」
安全と思われた出口、そこは燃え盛った戦闘飛空挺の残骸がある場所だった。
「おおおおお!!!」
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