二次創作小説（紙ほか）※倉庫ログ
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- As Story〜過去分ちょっと修正
- 日時： 2012/11/12 00:39
- 名前： 書き述べる ◆KJOLUYwg82 （ID: 7lLc0QEy）
初めまして！
書き述べると申します。
この作品は以前、シリアスのカテゴリーだったのですが、第七話からはこのサイトに投稿されている他の方の作品の内容を混ぜ込ませていただくことになりましたので、このジャンルに引っ越してきました！
カキコ内二次(合作じゃないですよ)……結構珍しい様な気もします。
混ぜ込む作品は——
『Ｅｎｊｏｙ Ｃｌｕｂ』(作：友桃様)
です！
１点注意していただきたい事が……。
冒頭でも触れておりますが、もともとシリアス・ダークの作品なので、そのカテゴリー特有の表現があるかも知れません。できるだけグロい表現は使わないつもりであはりますが……。
更新の間隔が２か月空いたりすることがよくありますが、寛大な御心で受け入れてくださいますと大変有り難いです！
【最新話直前の状況】
犯罪組織の先手を打つべく、警察が技術の粋を尽くして開発した時空間走査システム。システムは無事起動したが、早速時空間を移動したと思われる人間の反応を示した。一時、フロアは騒然とするが、反応の正体は、本稼働前に引き揚げ損ねたテスト用人員だった。そして初回の走査処理を終える直前、２０１２年１月の期間に、４２件にも及ぶ正体不明の反応。正真正銘の時空間犯罪者の可能性が限りなく高かった。
【お客様(引っ越し前の方含みます)】
アメイジング・グレイス様
アサムス様
友桃様
通りすがりの者です。様
【目次】
１話 >>1
２話 >>2-3
３話 >>4-5
４話 >>6-11
５話 >>12-13
６話 >>14-19
７話 >>21-25
８(1)話 >>29-31
８(2)話 >>38 >>41 >>44 >>46 >>48 >>51 >>53 >>58 >>60-61 >>63-64 >>70-75
９話 >>81-82 >>87-88
９(２)話 >>90-91
９(３)話 >>95-96
９(４)話 >>98-100
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- これは奇跡、それとも凶兆・・・？！ ( No.79 )
- 日時： 2012/03/09 19:48
- 名前： 書き述べる ◆KJOLUYwg82 （ID: 5041ZSFy）
こんばんは〜！！
なんと、・・・・・なんとっ新しい読者様がぁっっ！！
ありがとうございます！！
「正統派」。。。。一晩中口にしてそうな気がします・・・(昇天)
これで今後10年間分の執筆の気力が得られましたぁ！
そして、参照１０，０００越えの神スレを創り出した作者様直々のコメ。。。
きっとこのコメが後のコメのきっかけとなったのでしょうっ！！！
お二方には、なんとお礼を言っていいのやら。。。。(汗)
本当にありがとうございます〜〜！！
では、また〜〜〜！！！！！
- As Story〜９話 〜 ( No.80 )
- 日時： 2012/04/27 20:19
- 名前： 書き述べる ◆KJOLUYwg82 （ID: r32h3ZGv）
最初に謝りますっ！(汗)
スミマセン！
あまりに更新の間隔空いてしまったので、話の途中でアップしてしまいます。とりあえず文章のキリのいいところだとは思いますが、話に抑揚ないかもシレン。。。。。
では、第９話です。。。
- As Story〜９話 〜 ( No.81 )
- 日時： 2012/11/12 00:36
- 名前： 書き述べる ◆KJOLUYwg82 （ID: 7lLc0QEy）
二〇××年三月一〇日 武蔵丘陵付近施設構内——
部屋の４面ある各壁面に無数に設置された空調が、人々の会話に支障をきたすほどの唸り声をあげながら、冷風を吐き出している。世の中は啓蟄を迎えたばかり。オーバーコートを着ている人を見かけるのも珍しくないにも拘らず、この部屋はいつでもこのような有様だった。部屋の入り口の扉の右側には、虹彩式のバイオメトリクス認証用のカメラがすえつけられており、左側にはデジタル表示の温度計兼湿度計が設置されている。常に一定の温度と湿度を保つよう管理されているこの部屋は、わざわざ入り口付近にある温度計を見るために振り返らなくても、摂氏２０度だとがわかってしまうのである。だが、この空間に三々五々群れを為しているドブネズミ色のスーツの面々は、汗じみができるほどに暑くならないかぎり、室内温度等にはまったく関心が無い。もし室内の温度が如何にして精細にコントロールされているかを教えてやったとしても、まず話題を持ち出した者に対し、あなたは空調メーカーの営業マンなのかと詰問し、そうでないとわかると、話し手の彼若しくは彼女に向けて眉根を寄せつつ、なおざりな返事をするだけである。この空間に集まった人々は、「文(系)民」といわれる、高度に予算管理と派閥の調整業務に特化した仕事——そして人生——を常日頃からこなし、機械や科学に関する単語が含まれる作業があれば、即座に陰でオタクと蔑んでいる技術系の人間にそれを押し付けてくる人々である。
文民の連中は、態度自体は広大なサーバルームを以てしても、到底収まり切らないほど巨大であったが、この場に居合わせるヒト、モノの数ではごく少数派であった。空間の容積の大半を埋め尽くしているのは、無味乾燥な灰色に染まった背広の人間の振る舞いを、咎めもせず、同調もせず、無関心を決め込み超然と構えるモノたち——一般にはサーバマシンと呼ばれている——であった。一部屋だけで５、０００平方メートルくらい、中規模のショッピングモールに匹敵する面積を有する空間に、前後左右に１メートル間隔で高さ２．５メートル、奥行き１メートル、幅８０センチメートル程度の半透明の黒いカバーをしたサーバラックのケースがびっしりと並んでいる。その数約１，５００台。サーバラックは、引出し部分が空のタンスのような形状をしており、それぞれの段に１台ずつ、サーバマシンを設置することができる。サーバラックに設置できるマシンは、巷で見かけるパソコンとは全く異なった形をしている。ピザの箱を前後左右に４つ敷き詰めたような平べったい形をしており、それをサーバラックの一段に挿入するのである。そして、それぞれのサーバラックに１０台、デカいピザの箱のようなサーバマシンが突き刺さっていた。つまりこの５，０００平方メートルの部屋に、約１万５，０００台ものサーバマシンが一つのシステムのために稼働しているのである。
約半年前に設置された彼らは、システムテストという名の下に、お天道様の面を見ることもなくひたすら電力を喰らっては、熱と騒音を生み出し、それに伴う室内の環境悪化を防ぐためにさらに空調の電力を消費するという、一見すると地球資源の無駄遣いにしか見えない行為を続けてきたが、今日、ようやく世のため人のために己が身を捧ぐことができるようになるのである。
彼らを世間の大海原に放つためのスイッチを押すのは、１万５，０００台のサーバの取りまとめ役となるメインサーバが突き刺さっているラックの前に、直立不動の姿勢を保っている初老の男であった。男の名は一威 正一(いちい しょういち)。この国の警察組織の長、警察庁長官を担う人物である。律儀に七三に分けられた頭髪が、まだ還暦前だというのに一様に白んでいる様は、世界でも有数のモラリティを中世から保ち続ける国家での、秩序の番人としての激務と重責を何よりも如実に語っていた。
だが、そんな彼も今日に限ってはしばしの間、都会の喧騒を忘れて心を落ち着けることができそうであった。
２４時間３６５日無停止を求められるサーバを抱えるデータセンターなどの施設は、津波や地震などの自然災害やテロリズムといった人的災害を避けるために、人里離れた内陸部に建設されることが多い。そしてこの施設も御多分に漏れず、関東の山間部、武蔵丘陵の最奥部に整備された２０万平米の開豁地の地下に建設されていた。近隣の地域の一部が国営公園に指定される稀有な大森林を、地下空間を確保するための工事のために数万本の規模で伐採することに、地元の強硬な反対を受けたこともあった。住民らと交渉を開始し、その年に生まれた子供が義務教育を終え、成人し、更に年月を経て彼が不惑を迎えるにいたっても、権謀術数の限りを張り巡らせた交渉では、彼らの意志はびくともしなかった。そして自治体、政府の担当者から最高責任者までもが文字通り体当たりの交渉を行うこと十余年、住民らとの交渉の議事録がブリタニカ大辞典よりも分厚くなった一大プロジェクトがスタートラインに立ったのである。
唯一無二の人生のパートナー、妻翔子よりも長い付き合いの直方体の形をした顔なじみたちとの歩みを思い返すと、耐え忍びがたいほどに目頭が熱くなるのは、決して年齢のせいではない。国立公園のそばのこの土地を買収できたこと、背後に控えるカタブツの友人らが息災であること、彼らのハレの日に自分が立ち会えること、あらゆる事象が奇跡に思えた。勿論、大した能力もないロートルが二本の足をつけているこの床面、その下に広がる大地は、このプロジェクトに関わってきた星の数ほどもいる関係者の血と汗と涙と金によって出来ていることを片時も忘れたことはなかった。
すっかり張りをなくした双眸に不釣り合いな程に光を湛えたまま、一威は壁の向こうに広がる空を仰ぎ見た——。
- As Story〜９話 〜 ( No.82 )
- 日時： 2012/04/30 12:52
- 名前： 書き述べる ◆KJOLUYwg82 （ID: FsSzscyg）
田園調布にある自宅から２台の警護車両を従えてきた一威は、約１時間半の道程を黒塗りのレクサスの後部座席から移ろう風景を眺めて過ごしてきた。首都機能が分散し、急速にビルの高層化が進んだ多摩地区の風景は、この男の命の灯をターボライターのように燃焼させるべく、業務を雨あられのように降り注がせてくる警察庁本庁舎を彷彿とさせていた。だが、関東の内奥に入り込むと、座席の右側の窓を左から右に流れていく落葉広葉樹林の涼しげな緑の陰影やむき出しになっている地層のストライプ、五感を覆い尽くす程の急流の轟音、得体のしれない鳥類の啼き声が、俗世の脂に蝕まれて黒ずんだ男の魂を浸透濾過するように、冷たく凛とした手で彼の頭頂からゆっくりと圧力をかけてきた。
制服姿の屈強な男共の１００人のうち１００人が、その姿を確認するや否や絶対的な畏敬の念をもって敬礼の姿勢を向ける総重量２．２トンを誇る黒塗りのレクサスが、悪ふざけの好きなドリアードとノーム達の蠢く深緑の谷間に入り込んだ。二千万円を優に超える、フルオーダーメイドの動くスイートルームが、途端に２．２トンの金属の塊に成り下がり、精霊の姿をなす無邪気な小悪魔どもの格好の的となり、暗黒のアーチを頼りなくすり抜けていく。白髪の司令官は勤務中にもかかわらず双眸を頭髪と同じ色の顎鬚が生した苔のようにへばりつく下あごを、個性ある不規則なリズムで上下させながら、つかの間の異空間旅行を満喫していた。広大な施設の敷地に、利用者の身の安全を全く持って無視して設けられた、広さの割に防犯設備が皆無に近い駐車場に着き、レクサスを降りた後も大自然の支配する時の流れは変わることはなかった。駐車場から目的の施設までの舗装工事が完了しておらず、辛うじて痩身の男二名がすれ違える程度の幅と、わざとらしくつけられたような凹凸が延々と続く、仮舗装の通路がおぼろげな直線を描き、本拠の建物へと客人たちを導いていた。雨を凌ぐための屋根もない濃紺の通路は、滅多にない大仕事を終えると、そぞろに群れる薄青色の雲に弱められた陽光で、己が身を温めていた。
四方を武蔵野の山々に囲まれた開闊地には、まだ全計画のごく一部の建物しか立っておらず、その代わり、地元住民らの了解を得るための条件の一つである植林の実施によって植えられた広葉樹の苗木が、みすぼらしい通路の左右一面に広がる薄緑色のまだら模様となって一威の眼窩に飛び込んできた。司令官が瞳の制御を高々数十センチの何の変哲もない植物らに奪われると、彼が自らの足の制御権も失うまでに、さほど時間を要さなかった。司令官との間隔を常に一定に保ちつつ先を行く紺色の制服に身をうずめた警護担当の警察官が、警護対象者の足音の間隔が唐突に遅くなるのを察知すると、付近に潜む危険因子が不穏な気を起こさせぬよう、左から右へと首を回し、目に付いたもの全てに、射抜くような視線を飛ばし、それらをその場に磔にした。精緻に至るまで手入れされている、革靴風の外観をもつ防弾靴で、床を叩く音が微かな残響を伴い虚空に散らばっていく。最初の二歩はゆっくりと、そして急速にテンポを速め、１０回目の音を発したところで途絶えた。
一兵卒の警察官が殿上人の如き更年期の男の耳元で、慎ましくそして厳かに注意の文句を囁く。警官の面相は冷涼な山間部の気候にもかかわらず、滝のように汗をかき、憔悴しきっていた。長官の身に何かあれば、己が身も危うい。だが、この中年の男に接近し、話しかけることもまた、同じくらい命がけであった。
齢六十と言えども、歳の割に深く幾重にも刻まれた目尻と口周りの皺を、ピクリとも動かさず、わが子と大して年齢の変わらぬ警官の言葉に抗うように彼を一瞥した。哀れな若輩が身を引きつらせているうちに、初老の男が視線を戻すと、永年居続けた故郷に別れを告げるかのように名残惜しげに、草花の点在する緑一面の光景をゆっくりと見回した。
太陽のまだ昇り切らない午前の空に、三々五々寄り集まっている薄青色の雲が、薄っぺらなくさはらに影を落としていた。風が凪ぎ、イネ科の植物の細長い葉も微動だにしてない。遠くの山林に潜むキビタキの鈴を転がしたようなさえずりが、白髪の長官を時の止まったような錯覚の罠から辛うじて護っていた。やがて二つの革靴が藍色の地面を叩く、乾いた音が閑静な案内路に響き始めた。
十数発の迫撃砲による攻撃にも耐えうるように設計された、異世界への扉を思わせる重厚なメインエントランスの扉をくぐると、今度は不規則な右左折を繰り返す廊下をわたり、階段の登り降りを繰り返し、幾つかのエレベータを乗り継いだ。一威は職業柄、一度通った道は正確に記憶する習慣が身についていたはずだったが、建物内をは彷徨すること３０分、彼の自信は見るも無残にうち砕かれた。なおも１５分、同じ場所を１２回以上——それ以降は数える気がしなかった——通過したという思いが彼の脳裏をかすめた時、司令官と秘書、そして数名の警護警察ら一行は遂に現在のサーバルームに辿り着いた。入り口の扉の上に据え付けられた、味も素っ気もない円形の壁掛け時計が午前１０時４８分を示していた。
メインサーバ起動の式典は１１時。一威に課せられた、メインサーバの起動スイッチの押下という任務は、１１時の時報の鳴動とともに開始、まぶたを二回瞬く間もないうちに終わる予定であった。式典の開始まで残り１０分を切ったころから、一威はメインサーバのすぐそばで、律儀に背筋を伸ばし、常日頃から厳かに結ばれた上下の唇を、より一層厳しく締め、時の流れを粛々と受け入れていた。彼を取り巻く警護警察の面々もまた、御仁の気迫につられるように、彼らの剛健な体躯を鋼のように固めんとばかりに緊張をみなぎらせた。
サーバー室の入り口の内側のすぐ右側に二人の警備員が佇んでいた。警護警察の紺の制服よりも青みがかった、瑠璃色のジャケットを着用し、特殊警棒と強化小手、ジャケットとお揃いのカーゴパンツのウエストのあたりに、ホルスターを介さずベルトで直に挟み込まれたスナブノーズの拳銃という、要人警護にしては随分軽装備の彼らは、警察から警備を委託された民間警備会社の社員であった。他にも数名、警護警察一同とも、くだんの二人とも異なる制服を身に着けた警備員たちが、部屋の内に外に各々の持ち場でペンギンのように背筋を伸ばし、直立不動の姿勢を保っていた。彼らもまた、警察庁から警護業務を委託された民間警備会社の社員たちであった。全警察組織を統べる省庁の首長の警備を任された彼らは、全国の同業者から羨みと妬みの眼差しで睨まれる、エリート中のエリートであった。一部を除いては——。
恰幅のよい中年、前期高齢者、後期高齢者の来賓の面々も心なしか、彼らの面の皮に負けず劣らず重厚長大な装飾の施された腕時計を目にする頻度が増えてきている。それを目の当たりにして時間が気になったのか、入り口のそばに佇んでいる若い警備員が、会社から提供された無骨な通信端末のディスプレイを確認した。その間、警備員のもう一方の手は、緊張を紛らわそうと瑠璃色のジャケットの裾に隠れているマットブラックのスナブノーズに、色白で華奢な五本の指を絡めてもてあそんでいた。だが、はやる気持ちを鎮めることは出来るはずもなく、いつの間にかありったけの力で握りしめていた通信端末に、再び視線を落とした。
控えめに茶色く染められたセミロングの髪がなびき、そよ風のように左の頬を撫でた。
綿毛のような吐息が、仄かに開かれた薄紅色の唇から漏れると、かすれるような声で自分の胸に囁きかけた。
あと、五分か——。
- そ〜いえば ( No.83 )
- 日時： 2012/04/28 17:45
- 名前： 書き述べる ◆KJOLUYwg82 （ID: 5041ZSFy）
ようやくAsのオリジナル戻ってきたような。。。
新たな登場人物が何名か現れました。
気が向いたらプロフィールでもあげようかと企んでいますので悪しからず。。。。
OOoのWriterで書いた原稿の文字数カウントしたら、１０３，１１０文字でした。
今回の更新が約５，０００字でしたので、第９話は記念すべき１０万字突破の回なのですよぉ！
文章の質はそっちにのけといて、我ながらよく続いてると思います。
でも、原作は確か１部で２０万超えてたよなぁ。。。(怖)
....頑張るか。。。。(汗)
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