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【ダンボール戦機W】バン×ヒロと怨炎の幻想 ☆番外編☆
日時: 2012/10/09 21:02
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

ダンボール戦機Wでお馴染みのレッドです!
第1作、第2作に続き、新たな小説を書くことになりました。

第3作のタイトルは・・・【バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ)】!
ダンボール戦機Wでお馴染みの山野バン、大空ヒロを中心としたオリジナルストーリーになります。

この小説はバン、ヒロたちが大学生になった時の物語になる予定ですので、オリキャラも登場させるぞ!
ワンピースでお馴染みのゴトリック&フォークスの凸凹コンビも登場!

バンの実弟となる山野健太、山野直太(なおた)の兄弟が初登場!
なお、健太は中学2年生、直太は小学3年生の設定となります。
また、バンたちは大学2年生、ヒロたちは大学1年生となります。

大長編小説になりそうです・・・もしかしたら、第40章まで行くかもしれませんので、ご了承ください。

【本編:ストーリー原案・構成】

第1章〜第8章:廃墟ホテル探検編
第9章〜第15章:謎かけ編
第16章〜第40章:謎解き編

本編は第40章で完結しました。
今までありがとうございました!

【番外編:ストーリー原案・構成】

第1章〜第5章:LBXバトル編
第6章〜第10章:
第15章〜   :

10月3日から番外編スタート!!
ストーリー進行具合により変更になる場合があります。
読者の皆様、ご了承ください。

【短編:バンハル編】

第1編:大学生になってから変わったこと >>601 >>602 >>604 >>609 >>610
第2編:バンに対する恋心とは? >>617 >>619 >>621 >>633 >>637
第3編:幼馴染としての距離 >>681 >>683 >>688 >>697 >>704 >>707
第4編:成人式 >>977 >>982 >>988 >>995

この物語は事件が起きる前のエピソードというか、バンハルに纏わるエピソードを描いてみました♪

【短編:バンヒロ編】

第1編:大学進学した後の思い出 >>651 >>652 >>653 >>654 >>655

前から描いてみたいと思っていたバンヒロ編です。
先輩×後輩によるオリジナルストーリーを描きながら、息のあったコンビネーションを繰り広げます。
バンヒロの活躍に注目してください!!

【短編:バンケン編】

第1編:兄という存在とは何か? >>816 >>819 >>824 >>826 >>828 >>829 >>832


バンの弟・山野健太との共演を果たしました。
バンと言う兄の存在が自分に何をもたらしてくれるのかというところを描いてみたくて、こんなタイトルになりました(笑)
バンケンによる短編オリジナルストーリーを楽しんでください!!


【短編:バンナオ編】

第1編:蘇る恐怖によるトラウマとは? >>835 >>836 >>837


バンの弟・山野直太との共演を果たしました。
直太から見て、どのように捉えていくのかというような感じで、バンを捉えるのか。
直太とバンの兄弟による絆と友情を深めていけたらと思い、この短編を描くことになりました。

ストーリーの進行具合により変更になる場合があります。ご了承ください。
これからも応援よろしくお願いします!

【原作:完結している作品】

第1作:バン×ヒロと黒影の亡霊

本編は全20章で完結、番外編は全16章で完結しているぞ!
ダンボール戦機Wの小説を描くにあたり、記念すべき第1作はホラー×ミステリーを交えた本格的な謎解きアクションアドベンチャー!!

第2作:バン×ヒロと過去の追憶

前作の【黒影の亡霊】の続編となった待望の第2作!
本編は全30章で完結、番外編は第25章で完結しました。
全30章にわたる大長編オリジナルストーリーを展開させることで感動あり、迫力ありの描写を表現しながら、展開が読めないようなオリジナルストーリーを手掛ける。

ポイント:ナオが記憶喪失していることだけではなく、ハルの過去に隠されたエピソードも収録している。
番外編では初登場した聴覚障害を持つ少年・船津直紀を取り巻く展開を中心にストーリーを進めていく。
これまでにないオリジナルストーリーを展開させることで前にも増して、文章力を上げることでクオリティをパワーアップさせた。

【お客様】

聖:この小説に初コメしてくれた人。前作【黒影の亡霊】の番外編で出会った友達。ダン戦が大好きで気が合い、一番の友達。イナイレの小説を書いてるけど、桃香ちゃんが可愛い!!

姫佳:この小説の展開が読めなくて、ハラハラドキドキしていると言った人・・・この子もイナゴの小説を書いてて、結構面白い! ティアラ&ラティア、ここちゃん、輝姫の主役4人・・・かわいいぜ!!

優騎那:イナイレ、ワンピースの小説を書いてる人です! 私の友達で仲良くさせてもらってるぜ!!
ゴトリック&フォークスの凸凹コンビ、オリビア&シュリの姉妹コンビをオリキャラとして出させてもらってるぜ!!!

未熟な探偵シャーリー:友達ですが、仲良くしていただいています。名探偵コナンの小説を描いている人だけど、文章力がなかなかありそうで凄く上手い! アイリちゃん可愛いぜ♪

シエル:この小説に初めて来た人。友達ですが、仲良くさせていただいています。ポケモン小説を描いておりますぜ♪ レイちゃん、可愛いぜ!

凛々:凛と呼ばせてもらってるぜ・・・この子はイナイレの小説を書いておりまする! 亜夢たん可愛いぜ!♪

茅:楓が描いている黒子のバスケ小説で知り合って仲良くなった人です。友達だけど、サトミちゃんに関する小説を描いておりますぜ♪ 凛太君カッコイイ!

赤獅子エンザ:この人もダン戦の小説を描いてますぜ♪ しかもヒロとアスカが悪役になるっていう話・・・何かストーリーが気になるぜ!

伊莉寿:姫佳の小説で知り合って仲良くなった人。友達だけど、ダン戦好きで気が合って話しやすい! この人もイナイレの小説を描いてますぜ♪ 美咲ちゃん、可愛いぜ!!

黒:初めて、この小説にコメしてくれた人です。サリーさんの小説で知り合いましたが、今はシリアス・ダークで小説を書いてるぜ!! 文章が上手いと言ってくれたのでありがたいです♪

霜歌:3年前にここで知り合って仲良くなった友達。以前、レイトンの小説を描いていた時にコメしてくれた人です。2年ぶりに戻ってきたぜ! 今は二次(映像)でポケモン小説の短編集を描いているぞ!! 

yumi:シエルが描いているポケモン小説で知り合って仲良くなった人です。友達だけど、この小説に初めて来た人で仲良くさせていただいています♪

シグレ:この小説に初コメしてくれた人です。友達だけど、ダン戦好きな人で気が合う! 2次(映像)でポケモン小説を描いておりますぜ♪ キョウヘイ君、カッコイイ!!

風風:この小説に初コメしてくれた人です。友達だけど、仲良くさせていただいてます。
イナイレの小説を描いておりますぜ♪

碧:リク依頼・相談掲示板で知り合った人。この小説に初コメをくれました。コメライで小説描いてますぜ♪ 私の小説を読んで凄いとか言ってくれたので、本当にありがたいです!

タク:私の小説に初コメしてくれた人です。ダン戦シリーズの小説を読んでいて、凄く面白いと言ってくれました。本当にありがたいです♪ デュエマの小説を描いておりますぜ♪


【本編:キャラクター原案】

ゴトリック&フォークスの登場人物設定 >>34
優騎那が出してくれたオリキャラです。
前作と異なっている部分がいくつかあるので、それを参考にして見てください。
私自身、2人を上手く描けるかどうか分かりませんが・・・頑張って描いていくつもりです。

登場予定:最終回の第40章で登場しました。
そこで再会するシーンを中心に描かれる予定です。
バンたちがどのように再会していくのか・・・そこに注目してください!!

本編の登場人物設定 >>45
バンたちの登場人物が設定されているぞ!
この小説に初めて来た人は読む前に目を通しておいてください。
健太&直太の登場人物設定も収録されているので、それも含めて確認しておいてください。

イナイレの登場人物設定 >>134
立向居勇気と月島楓の幼馴染コンビが参戦決定!
2人がどのようにして演じるのかというところにも注目してください!
今後は2人にも活躍させる予定ですので、これからも応援よろしくお願いします!!

姫佳のオリキャラ:輝姫&ティアラ >>238
白炎輝姫&ティアラ・クルーガーの従姉妹コンビの登場人物設定です。
前作の【過去の追憶】では番外編で登場いたしましたが、今作は本編で登場させる予定です。
輝姫&ティアラの従姉妹コンビによる追いかけっこシーンにも注目してください♪

登場予定:第25章で登場しました!
輝姫&ティアラの活躍に期待してください!!

春風エンカの登場人物設定 >>427
yumiが出してくれたオリキャラです。バンたちと共演したいとのことでキャラ応募してくださいました。
今作では初登場となりますが、エンカがどのようにして演じていくのかというところに注目してくだされば幸いです。

登場予定:第26章に登場しました!
レイとの絶妙なコンビネーションに注目してください。
ポケモン小説に出演しているということで、Wの主人公コンビに引けを取らない役割をを演じていただくことになりました。

レイの登場人物設定 >>436
シエルが出してくれたオリキャラです。こちらもバンたちと共演させたいという理由で応募してくださいました。
急遽、エンカと一緒に出演させることに決めました。
私なりに頑張って仕上げていくので、レイの活躍をお楽しみに!!

登場予定:第26章に登場しました!
エンカとの絶妙なコンビネーションを演じさせていただくことにより起用を決定しました。
ポケモン小説で互いに出演しているということもあり、Wの主人公に引けをとらないほどの役割を演じてほしいと思っています。

飛雲 白花&星空 輝の登場人物設定 >>656
yumiが出してくれたオリキャラです。バンたちと共演したいということもあり、エンカたちの後を追うという感じで出してほしいという要望を承りました。

ポケモン小説でお馴染みの2人によるコンビネーションに期待してもらえれば嬉しいです。
エンカたちの親友or幼馴染ということで出演させていただきます。
登場予定:第37章に登場しました!!



【番外編:キャラクター原案】

タイトル:Regain lost past memory!(失われた過去の記憶を取り戻せ!)

青峰太陽の登場人物設定 >>228
茅が描いている黒子のバスケ小説で出ている青峰大輝の兄・太陽の登場人物設定が載っているぞ!
太陽君を登場させる予定はまだ未定です。

キョウヘイの登場人物設定 >>453
シグレが出してくれたオリキャラです。今作では番外編に登場させることにしました。
キョウヘイの運動神経、バンたちとの共演に注目してくだされば幸いです。
ポケモンBW2主人公・キョウヘイの活躍に期待してください!!

優騎那のオリキャラ >>615
オリビア&シュリの姉妹コンビが前作の【過去の追憶】に続き、番外編で再登場決定!!
急遽、2人を起用することにしましたので活躍に期待してくれたら嬉しいです!!

ヒュウ&メイの登場人物設定 >>671
シグレが出してくれたオリキャラです。バンたちと共演したいという理由でキャラ応募してくれました。
キョウヘイとのコンビネーションを披露するので、大迫力のLBXバトルにも注目してください!!

番外編の登場人物設定 >>883
バンたちの登場人物が設定されているぞ!
この小説に初めて来た人は読む前に目を通しておいてください。
健太&直太、姉のリン、イナイレの登場人物設定も収録されているので、それも含めて確認しておいてください。

無類シント&星目テツヤ&武闘フジの登場人物設定 >>931
タクが出してくれたオリキャラです。番外編でバンたちと共演させたいという理由でキャラ応募してくれました。
シントたちの活躍に期待してください。タクのイメージに近づけるよう頑張って描いていきたいと思います。
登場予定はまだ未定ですが、ストーリーの進行具合により判断します。

シントたち専用LBXの登場人物設定 >>934
プロキオン・ボルケイア・レヴィアタンというオリジナルのLBXについて載っています。
バンたちとのLBXバトルを実現させる予定ですが、現段階では、いつ登場するか決まっていません。
登場予定はストーリー進行具合により判断します。

本編は第40章で完結しました。
10月3日より番外編の連載スタート!!
これからもよろしくお願いします!!

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Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ) ( No.1 )
日時: 2012/07/16 11:33
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

序章(プロローグ)

小さな2人の少年が住んでいた頃の話である。その出来事は・・・4年前に遡る。当時、健太は10歳 直太は5歳だった。
川瀬家では、両親の言い争いが起きていた。

「健太と直太をどうしろっていうのよ」
「うるさい! おまえなんかに知られてたまるか」

その言い争いを聞いていた2人の少年はビクビク怯えながら、様子を見ていた。

「お兄ちゃん・・・」
「大丈夫、直太・・・俺がついてるから」

直太と呼ばれた4歳の少年は兄にしがみついた。
直太はまた殴られると思い込んでしまっているのだろう・・・健太は何となく察していた。
その時、母親の声が聞こえた。

「そうだわ・・・良いこと思いついたァ・・・」
「・・・え?」
「目障りな子供たちを・・・姉さんのところに置いていくのはどう?」

母親は姉の山野真理絵に頼むつもりらしい。
真理絵おばさんのところで暮らせるのなら、別に良い・・・そう思いながら考え込んでいた時、父親が言った。

「ちょっと待て・・・健太が中学生になってからにしないか?」
「良いわよ、そのつもりでいたし・・・ねぇ?」

夫である父親に縋りつくかのようにして笑った。
この時、健太と直太は嫌な予感がした。

「何かヤバくねぇ・・・?」
「お兄ちゃん、どうしよう・・・」

このままだと殺されてしまうのではないか・・・そう思いながら、恐怖心を抱いてしまった2人はビクビク怯えていた。
両親に何をされるか分かったものではない・・・これは狂気に駆られてしまっていることを示しているようだった。

「健太、直太・・・ちょっと来なさい・・・」

自分たちのことを、冷めた目で見る母親に対して反抗しようとしたが、思うように身動きがとれない。

「お兄ちゃん・・・」

その瞬間、健太は母親に掴まれた。

「うわっ、何す・・・」

母親による虐待が始まった。

「ぎゃあああ!」

悲鳴を上げた健太の大きな声・・・その叫びもむなしく去っていったのだった。
その出来事から4年後、バンたちの新たな冒険が始まる・・・

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ) ( No.2 )
日時: 2012/07/14 00:40
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

第1章 大学生になったバン・・・2人の少年との出会い

(ストーリーモード:バン)

【過去の追憶】事件から3年が過ぎた・・・バンは大学2年生になっていた。
山野家では朝食の一時を過ごしていた。素直な性格は相変わらずだが、心優しい一面もある息子を見守っていた母親の山野真理絵は納得していた。

「バンも大学2年生かぁー」
「母さん、そんなこと言われると・・・照れるなぁー」
「あはは・・・ん?」

家の電話が鳴った。

「ごめん、電話に出るわ」

母さんはそう言って立ち上がり、電話の受話器を受け取った。

「はい、もしもし・・・」
『姉さん、久しぶりだね・・・』
「輝美? どうしたの、随分と久しぶりじゃない」

冷め切った声を聞いた母さんは苦笑しながら、俺を見た。
その声・・・もしかして、輝美おばさん?

「それで・・・何の用?」
『今日、私の息子たちを・・・姉さんの所に置いていくから』

その言葉を聞いた瞬間、母さんはいきなり顔を強張らせた。
いつもと違う感じがするのを察した俺は朝食を食べながら聞いていた。

「輝美、どういうこと? 健太君と直太君のことが嫌なの?」
『そう、気に入らないのよ・・・ま、目障りだから置いていくけどね! あははは!!』

高笑いをして言った輝美の言葉を聞いた母さんは何か事情ありのようだと察した。

「輝美・・・何か様子が変だよ、急にどうしたの?」
『あははは! というわけで、2人のことは任せたよ・・・じゃあねー』
「あっ、ちょっ・・・」

母さんが言いかけた瞬間、プッツンと通話が切れた。
受話器を元に戻した後、俺のところに戻ってきた母さんはうなだれていた。

「母さん、どうしたの?」
「輝美のこと知ってるよね?」
「うん、母さんの妹でしょ・・・それがどうかしたの?」

そう言いながら答えると・・・母さんは顔を強張らせて言った。

「2人の子供を・・・私のところに置いていくって・・・」
「えっ・・・!?」

母さんの様子がおかしいのに気付いた俺は深刻な状況に陥りそうだと察した。

「まさか、俺んちに来るの?」
「どうやら、そうみたい・・・あの子、いったい・・・何を考えているのかしら?」

母さんは顔をしかめながら溜息をついた。

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ) ( No.3 )
日時: 2012/07/14 09:35
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

確かに輝美おばさんの様子がおかしい・・・それは俺も何となく察していた。

「輝美おばさん、何か様子がおかしいよね・・・どうしたのかな?」
「さぁ・・・でも、お父さんに事情を話さないとダメかしらね」

そう言いながら答えた母の声を遮るかのように、父親の山野淳一郎が階段を下りて、リビングに来た。

「真理絵、バン・・・おはよう、朝から何事だ?」
「おはよ、父さん・・・母さんの妹の輝美おばさん、知ってるよね?」

俺は父に聞いた。父さんは頷いた。

「あぁ、知ってるよ・・・その2人のことで話がある」
「・・・え?」

俺と母さんはパチクリと目を瞬きして驚いた。
父さんが俺たちに話って・・・何だろう?

「実は一昨日、輝美ちゃんから電話があってな・・・」
「なんて言われたの?」
「その時に2人の子供を置いていく条件として、苗字を山野に変えることにしたからって言ったんだ」

母さんは何も言わなかったが、俺は目を丸くして驚いた。

「ちょ・・・どういうことだよ?」
「輝美の様子がおかしいと思ったのは・・・何か理由がありそうね」

母さんは納得がいかないかのような顔をしながら、溜息をついた。

「彼女は夫と一緒に海外に引っ越すそうだ」
「えぇー!?」

俺たちは驚きを隠せなかった。
子供を置いて、何をするつもりなのか知らない。
父さんの話を聞く限り、母さんが電話で聞いた内容と一緒に考えると・・・確かに一致しそうな気がする。

「行き先は聞いたの?」
「うむ、聞いたが・・・何も答えなかった」
「何も答えなかった・・・って、どういうつもりよ! 輝美のヤツ・・・」

ゴゴゴ・・・と母さんの怒りが現れてきたのを見た俺たちは思わず苦笑した。

「でも、2人の子供たちを・・・」

母さんが言いかけたその時、父さんが言った。

「バンの部屋で良いか?」
「え、別に良いけど・・・」
「よし、決まりだな・・・夜にミソラタウン駅前で待ち合わせすることになってるんだが、代わりに迎えに行ってきてくれないか?」

父の頼みを聞いた俺はすぐに頷いた。

「良いよ! ハル、コウと一緒に帰るから大丈夫だよ」

今日は2人の幼馴染と一緒に帰ることにしているので、迎えにいける状態だ。
父と母は俺を見て頷いた。

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ) ( No.4 )
日時: 2012/07/16 11:37
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

やがて、時間が経ち・・・街中は夜になっていた。
帰り道を歩く3人の姿・・・バン、ハル、コウだった。

「ちょっと付き合えって言ってたけど、どうしたの?」
「うん、俺たちにも聞かせろよ」

人見晴香(通称:ハル)、青峰航一郎(通称:コウ)の2人が俺を見ながら、首を傾げた。

「これから駅まで行くんだ」
「駅?」
「誰かと待ち合わせしてんのか?」

2人は俺を見て答えながら聞いた。

「うん、そうだよ・・・輝美おばさんのこと覚えてるか?」
「あぁ、バンのお母さんの妹だよねー」
「いつも冷め切っている人だったよな・・・」

2人も覚えていてくれたことが嬉しかった。

「うん、そうだよ・・・でもね、そのおばさんが2人の子供を置いていくって言うから・・・」
「はぁー!?」

ハルが目を丸くして驚き、コウは呆然と俺を見つめた。

「どういうことだよ?」
「よく分かんない・・・けど、言える事はただ1つ。何か理由がありそうなんだ」
「なるほどねぇ・・・バンが私たちを誘った理由が分かってきたわ」
「だろ?」

俺は苦笑しながら、ハルを見た。
歩いているうちに話しつつも、やっと駅前に着いた。

「えーと、ここら辺にいるって聞いたんだけど・・・」

周りを見回しながら探していると、聞き覚えのある声がした。

「バン兄ちゃん!」

声がした方向を振り返ると・・・小さな少年が俺に駆け寄って、抱きついてきた。
小学生くらいだろうか。

「もしかして、おまえ・・・直太か?」
「うん!」

無邪気で明るい直太の様子を見て安心した。

「大きくなったな、何年生だ?」
「小3だよー」

小3かぁ・・・どうりで大きくなったわけだ。
そういえば、健太は?

「そういや、健太は?」
「健太兄ちゃんならあそこだよ」

直太が指差した方向を見ると、健太がいた。

「おーい、健太ァー!」
「よう、バン兄・・・」

手を振りながら呼びかけた時、健太は不良じみた格好をしながらやってきた。

「あぁ、久しぶりだな・・・」
「うん・・・」

そう言いながら答えたその時、ハルが言った。

「紹介してよー」
「あぁ、ごめん・・・小さい方は川瀬直太、大きい方が川瀬健太。直太は小3で、健太は・・・」
「中2・・・」

健太が答えながら溜息をついた。
コウが健太を見て言った。

「中2に見えねーな、身長が高いわりには・・・」
「うっせぇー」

健太が顔をしかめたのと同時に俺たちは思わず苦笑した。
確かに身長が伸びた気がするけど・・・160〜180cmくらいか?

「おまえ、身長・・・何cm?」
「173cm・・・」

健太は面倒くさそうにして答えた。そのうち、背が伸びるだろうな。

「思ったより低いじゃん・・・」
「うっせーんだよ」

健太が切れそうになるのを見た直太が言った。

「健太兄ちゃん、いきなりキレるの止めなよ」
「でもよォ・・・」

小3の子に窘められるなんて、子供っぽいところもあるんだな。
その様子を見ていたハルが何かに気付いた。

「・・・ん?」
「どうした?」
「何でもない・・・」

ハルは首をブンブン振って答えた。

「あのー・・・そっちの2人は誰?」

健太がコウとハルを見て言った。

「あぁ、自己紹介してなかったな・・・俺は青峰航一郎、バンの幼馴染だ。俺のことはコウって呼んでくれよ、よろしくな!」

コウは健太たちに向かって、素直に挨拶した。
続いて、ハルが紹介した。

「私は人見晴香、よろしくね! コウと同じく、バンの幼馴染だけど・・・私のことはハルって呼んで!!」

2人の自己紹介を聞いた健太と直太は納得しながら頷いた。

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ) ( No.5 )
日時: 2012/07/14 10:28
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

でも、苗字が変わったんだよな。

「そういえば、2人は山野に変わったの知ってるか?」
「うん、母さんに言われた・・・」
「山野・・・だよね」

健太と直太がそれぞれ言いながら聞いた俺は頷いた。
ハルとコウが目を丸くして驚いた。

「山野に変わった?」
「そう・・・実は、こいつらを俺の家に置く代わりに苗字を変えることになったんだって」
「つまり、山野健太と山野直太・・・ってことか」

コウは頷きながら納得した。

「そう・・・まぁ、2人は俺の弟だから大丈夫だよ」
「マジかよ・・・」

コウは呆れながら笑った。健太と直太を促した。

「そろそろ帰るぞ! 健太、直太」
「うんっ!」

直太が駆け寄り、俺に甘えてきた。
それに対し、健太は俺を見ながら、顔をしかめていた。

「ちっ・・・」

健太の様子を見たハルとコウは顔を見合わせた。

「何やら事情がありそうだわ・・・」
「そうだよな」

自宅に着いた俺たちは幼馴染の2人と別れて、中に入った。

「ただいまー! 2人とも上がれよ」
「うんっ!」
「おう・・・」

健太と直太が靴を脱いで上がった。

「お帰りなさい、バン・・・あら、健太君と直太君じゃない。大きくなったね」
「真理絵おばちゃん、久しぶりー」

直太が母さんに甘えながら抱きついた。
母さんは嫌な顔をせずに受け止めた。

「うん、久しぶりね!」
「・・・・・・」

健太は母親に対して、複雑な気持ちを抱いているのだろう。
小さい頃の直太は母さんに懐いていたのを覚えている。

「3人ともご飯食べる?」
「うん、食べようか」

健太と直太を囲んでの夕飯となり、挨拶してから食べた。

「どう、おいしい?」
「うんっ、健太兄ちゃんもおいしいよね」
「・・・ああ」

元気なさそうな健太の様子を見た俺と母さんは顔を見合わせた。
健太のヤツ、急にどうしたんだ?


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