二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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レッドレイヴン*蒼い鴉
日時: 2013/01/11 19:29
名前: 満月* (ID: lAlW1X3h)

どうも瑠耶*です。

レッドレイヴンの小説書きます♪

小学生levelの文章力ですが
よろしくお願いします(●´ω`●)

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Re: レッドレイヴン*蒼い鴉 ( No.31 )
日時: 2013/01/11 19:03
名前: 瑠耶* (ID: OBZwk3oo)


こんにちわ!!

元、満月*です(*^^*)

突然ですが 名前変更しました。
前々から 変更したかったんですが
タイミングが合わなかったので…。

なので 今回から『瑠耶ルカ』で
お願いします(*´艸`)


Re: レッドレイヴン*蒼い鴉 ( No.32 )
日時: 2013/02/27 22:55
名前: 瑠耶* (ID: kwjWR4CH)



第1章* —⑫




大量に流れ出す血が元々赤かった床を 更に紅く、黒くした。



先程まで銃声で賑やかだった部屋は今では すっかり静まりかえっていた。フードをとるメルディの足元にはレオル・アッシュールの死体があり、それは全身蜂の巣のように穴だらけで 直視出来ないほど
惨い状態だった。

メルディは返り血を拭き取ると胸ポケットから赤い封筒に入った判定書を取り出す。
しかし封筒の中を確認せず そのままの状態で彼の死体の傍にそっと置いた。

これで任務の一つであるレオル・アッシュールの処刑は無事終了した。あとは情報収集だけだ。
部下から聞き出した情報は『一時に事務所裏で会う』ということ。
しかしメルディが腕時計で時間を確認したときには 既に一時を過ぎてしまっていた。待ち合わせの時間を過ぎれば商談は無しにされるかもしれない。この機会を逃せば 後々めんどくさいコトになる。

メルディは部屋を見渡し裏口を探した。その時だった、メルディが見ていた全く逆の方で扉の開く音がした。


「スミマセーン。レオルさん、集合時間とうに過ぎてま—……。」


振り返ったメルディは入ってきた男と目が合った気がしたが、男の目線の先はレオルの死体で止まっていた。


「……レオルさん…?」


男は震える足取りで少しずつ前に、死体の方へと進んだ。しかし、それを精神的に阻むような存在がその哀れみの感情ごと足を止めさせた。


「…! 赤い鴉っ!!」


そう言葉を漏らす男は黒いコートに黒い帽子、それに長身で手にはずっしりとした大きなカバンが握られている。レオルの部下から聞いたダンクという男の容姿にソックリだったのだ。

男はメルディの姿を確認するなり戦わおうともせず全力で来た道を戻ろうとした。相手がRRと判断して逃げ出したのだから、彼にはどうしても漏らしてはいけない情報か何か秘密を握っているのだろう。

これも大事な仕事の一つだ。手ぶらで帰るわけにはいかない。
メルディはすぐに男の捕獲に足を走らせた。

男が通り 開きかけだった扉を壊す勢いで通過し建物の外に出る。
飛び出してすぐ目に入ったのは 走るダンクの背中と倉庫の並ぶ景色。
そしてどんよりとした暗い空と雨——。
まだ パラパラとしか降っていないが走ることで弱い雨も強く感じ視界が悪くなる。
それでもメルディは目を凝らして走った。

足に自信のあったメルディは路地に出たあたりにはダンクとギリギリまで距離を詰め、ダンクの袖を強く掴んだ。
捕まることに焦ったダンクは勢いよく振り払う。負けじと袖を離さなかったため 袖が大きくちぎれ細い腕が露になった。

破れることでダンクと切り離されメルディはバランスを崩し転けそうになったが、なんとか踏ん張る。
その瞬間…一瞬だが 男の腕の刺青が目にとまった。


「え…………。」


ソレはただの刺青の筈なのだが何故かメルディの何かと一致し心が大きく揺らいだ。
そのせいで メルディの走るスピードは急激に落ちその場に立ち止まってしまいそうになる。
それでもメルディは慌てて気を取り戻し 少し先を行ったダンクを捕まえるため また走りだした。————が、ダンクの背中を睨みながら細い車道に出ようとした瞬間 視界のはしっこに何か飛び出したのが映る。身の危険を察し反射的に体がブレーキをかけた。
すると 自分が通ろうとしていた道を馬車が勢いよく横断する。
コレによってダンクと完全に切り離されてしまい、辺りを見回しても彼の姿はなかった。

標的を見失ってしまい、疲れや感情がドッとメルディを襲った。一人になることで 今になって受けた傷が痛みだす。
メルディはその場に崩れるように座り込んだ。メルディはダンクのを逃がしたという過失よりも違うコトで頭がいっぱいになっていた。
彼の腕の中にいた 十字架の刺さったドクロの刺青…見間違いかと信じたかった。でも確かにあの愛しい家族を殺しメルディから何もかも奪い取ったマフィアの紋章だ。
メルディがRRに入る前に崩壊し頭領も行方不明だと聞いていた筈なのにどうしてソレが今存在するのか。
もしかして……メルディの頭に最悪な予感が過った。だが そうとしか考えられない——。
ヴォルケイドファミリーの復活。スキャッグスの売買に手をかしているのなら間違いないだろう。

悔しい…奴等が生きていて また誰かの命の火を消そうとすることが悔しくてたまらない。自然と音もたてず涙が頬伝う。そしてそれを隠すよう降っていた雨の勢いがました。


「……お父様…お母様 お兄様——…。」


家族のコトを一時も忘れたことなどなかった。だが失う直後のコトを思い出すだけで一人取り残された悲しみが胸をきつくする。


「また…一人…です、か——…」


この一件ではっきりと思い出された 無くした愛情と甦る憎しみが溢れだしてして止まるとこを知らない。だから彼女しか知らない感情を雨で洗い流して貰おう。
時が過ぎれば心は落ち着く。

そう思った時だった。

雨がやんだ——。
メルディにだけ雨がやんだ。

自分にだけ雫が堕ちてこないことに気が付き折れた首をあげると ソコには見慣れた赤いコートが目にはいった。


「メルディ…大丈夫?」


少しトーンを落とした声を辿れば 大きめの傘をさしたアンディの姿。傘はそっとアンディとメルディを雨から守る。

かけられた言葉にメルディは返事もせず只アンディの瞳を見つめるだけ。するとアンディは黙ってその場にしゃがみ 二人が濡れないように自分の肩に乗るシャルルに傘を持たせる(無理矢理くわえさせる)と鞄からフワフワのタオルを取り出した。そしてタオルを広げるとそのままメルディを頭にかけ グシャグシャっと濡れた髪の毛を拭いてやる。


「あーあー。こんなに濡れちゃって 風邪引くよ。それに…」


視線をメルディの右腕に向け


「血が出てる…。」


今度は包帯を取りだし丁寧に傷口に巻いてやった。何も聞かず気遣ってくれるアンディの優しさに涙は何処かに消えてしまい心がスッと軽くなる。しかしそれでもメルディの表情には少し雲がかかっているみたいでアンディは小さく息を吐くと目線を落とすメルディの両頬をつまんだ。


「…ふぇ!?」


するとそのまま引っ張り無理矢理笑顔を作らした。メルディは一瞬我をわすれ あたふたとする。


「何があったのかボクは知らないけど、そんな顔しちゃダメ。いつものメルディはどうしたの?」


「……………。」


「君は笑顔の方が似合うと思うよ。」


おとし文句のような台詞にメルディはアンディから解放されるとすぐ 吹き出してしまった。


「ぷっ…あはははは——」


メルディがいきなり笑いだした事にアンディは疑問符を浮かべる。

アンディの言葉は凸凹で励ますのが苦手なのはホントらしい。だけどそんな言葉もメルディの冷めた心にはよく染み込んだ。心が温かくなるのがわかる。


「アンディ君……ありがとうございます。」


メルディは自分に居場所を与えてくれるアンディに精一杯の感謝のちを込めて素直に笑ってみせた。彼も納得するよう小さく笑う。
すると 痺れを切らしたシャルルが唸った。


「いい加減自分で傘持てー!顎と首と腕がイカれちまうぅ!!」


シャルルに傘を無理矢理持たせたため 彼は今かなりしんどい体勢だ。


「あれ?シャルルのくちばし なめちゃ駄目なんでしょ?」


そんな彼にピリリと辛い一言をアンディは冗談半分で言った。


「それでも限度ってもんが あんだろ!!てか お前の冗談に聞こえないから!」


シャルルの文句を耳を塞ぎかわすアンディはどこか楽しそうだった。メルディもそんな二人を見てまた、今の幸せを思い出す。


「はいはい。わかったよ。ありがとうシャルル。」


両頬を膨らませるシャルルから傘を受けとるとアンディはゆっくり立ち上がりメルディに手を差し出した。


「ほら。風邪引かないうちに本部に帰ろう。」


「はい!」


メルディは迷わず彼の手をとる。
雨で冷えている筈なのにアンディの手は妙に暖かかった。








第2章*に続きます。




P.S.


ようやく第1章終わりました!!
全然進まないですね…(汗)
ホントはもっと短編っぽくかきたいんですが…
次はもっと頑張ります。

突然ですが
シャルルに傘を持たせるシーンがありましあが、シャルルは顔を横にして傘の持ち手をくわえ、それを手で支える…というポーズをしていました。

これは ホントにかなりしんどいと思います(笑)


Re: レッドレイヴン*蒼い鴉 ( No.33 )
日時: 2013/02/28 06:56
名前: リンリィ (ID: ZSw8dY6l)

はじめまして。
ガンガンに掲載されている“キングダムハーツ”
の小説を書いています。
赤い鴉面白いです!!
更新頑張ってくださいね。
でわこれで!!

Re: レッドレイヴン*蒼い鴉 ( No.34 )
日時: 2013/03/06 19:19
名前: 瑠耶* (ID: 4PEXSotl)

>リンリィさん

コメントありがとうございます!!

私もキングダムハーツ好きです♪
また あなたの作品読ませてもらいます。

ありがとうございました(o^−^o)

Re: レッドレイヴン*蒼い鴉 ( No.35 )
日時: 2013/05/10 18:15
名前: 瑠耶 (ID: Q97r4MCO)


「えっと…フルーツサンドとプリンちょうだい。」


「はいよ!!」


「…ありがと。」


爽やかな朝、ボクはいつもと同じ朝食を注文し、一緒にいたウォルターとジョゼフがいるテーブルに向かった。



第2章*花の名 ———①



「あぁー…だりィー…」


突然ウォルターはウィンナーを刺しながらお決まりのセリフをはいた。すると二人は物凄く不愉快な顔をする。


「おいウォルター。朝からネガティブ発言するんじゃねぇよ。やる気無くすだろ。」


昨日は遅くまで仕事だったのか目の下にクマを作ったジョゼフが沼色の箱の飴を口の中で転がしながら文句を言う。


「口癖なんだから しょーがねーだろ!ジョゼフかって食事中にその飴舐めるなよ。匂うっ!!」


「なんだと!これだからガキh…「二人共うるさい。」


小喧嘩を始めようとする二人にアンディが割って入った。
止められた事に反論することはなかったが 二人共なんとも言えないような表情をしている。
アンディはため息をつき ふと注文カウンターの方に目をやると ちょうど注文待ちをしているメルディとコニーの姿が目に入った。

彼女等はgirlstalkを楽しんでいるようで笑顔がこぼれている。昨日の元気のなかったメルディを今と照らし合わせれば その差に安堵の息が漏れた。

しばらく自然と眺めていればウォルター達がアンディの目線の先が違うことに気がついた。追ってみれば彼女等が写る。
何を思ったのかウォルターはニヤニヤしながらアンディ頭をわしゃわしゃした。


「何見てんだアンディ〜。」


「うわぁ。何だっていいだろ!ってか わしゃわしゃするな!」


アンディは適当に答えるとすぐにウォルターの腕を払った。するとウォルターはつまらなさそうに言葉を吐き出す。


「はいはい。ただ あいつ等見て何考えてんだろって思っただけさ。」


そう言われアンディはまた彼女等の方に顔を向ける。つられてウォルターも見る。
何も言わないと思ったらアンディが口を開いた。


「メルディが元気になってよかったって思っただけだよ。」


アンディはウォルターがどんな答えを求めていたのか知らないが思ったことを素直に話した。すると彼は共感するかのように頷いた。


「あぁ…。カルロから聞いた。ヴォルケイドファミリーが復活したって…そのマフィアメルディの家族を殺した奴だろ…?」


ウォルターの言葉に疑った。


「?! 何それ?メルディってマフィアに家族を殺されたの?」


「え。そうだけど アンディ、お前知らなかったのか?」


アンディは小さく頷いた。
記憶を掘り返しても そんなこと聞いたのは初めてだった。
すると ベーコンを飲み込んだジョゼフがようやく口を開いた。


「アンディが知らなくても無理もねぇ。なんせ お前はメルディより此処に来たのが後だったからな。アイツ自体 自分の過去話ペラペラ喋るタイプじゃないし。」


その事だけ言うと また食事に戻る。
ジョゼフが言っていた通りかもしれない。メルディが正式にレッドレイヴンに所属したのは2年前だが、レッドレイヴンに来たのは5年前。
アンディが来たのは3年前だ。
5年前の事なんて、聞かない限りわからない。

その事をきっかけに メルディについて知ってる事を思い出してみたが 知ってるのは片手で数えれる程度だった。 無理にその数を数えようとするたび "知らない"という苦痛が襲う。


「ボクは何も知らないんだね。」


「…ん?何か言ったか?」


アンディの独り言にウォルターが反応するがアンディは頭を横に振る。


「んーん…。なにも。」


ウォルターはひつこくは 聞いてこず その場が静まりかえった。
が、すぐに 改善されてしまう。彼女達の声で。


「おはよう」
「おはようございます」


トレーに出来立ての朝食をのせ 二人が戻ってきた。 メルディはアンディの隣、コニーはジョゼフの隣に座る。


「「おはよう」」
「うーっす」


彼女等は席に着くなり朝食にガッツき始める。メルディはホイップクリームがたっぷりのったアップルパイを口にいれ 幸せそうだ。

それを見て彼らも食事を再開する。

次々 朝食を頬張るメルディとアンディ。コニーは突然 箸を止め 呆れるように言った。


「ほんと 朝からよく そんな甘いもの食べれるわね。」


アンディとメルディは食べるのをやめ お互いを見合った。
アンディはフルーツサンド、メルディはアップルパイ。
すると 二人とも気が引けるような顔をする。


「あー確かに朝からアップルパイはきついね…。」


「アンディ君こそフルーツサンドとプリンって胃もたれしそうですね。」


軽く貶しあう二人にコニーがもっと呆れる。


「………。どっちとも アウトだから。」


そんな やり取りを繰り返していると 食堂の入り口の方からメルディを呼ぶ若い男の声がした。


「メルディさーん!アレ、修理終わったらしいんで 取りに来てくださーい!!」


「わかりましたー!!」


メルディは素早く返事を返すと 空になった皿をのせたトレーを持ち立ち上がった。


「でわ 私は先に失礼します。アンディ君 また あとで。」


アンディは小さく頷く。
そして メルディは入り口の方へ駆けていった。


②に続きます*


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