二次創作小説(紙ほか)
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- 【ポケらぶ】我が本丸のベテランと新人がアローラへバカンス
- 日時: 2017/05/22 16:08
- 名前: 藍紅 ◆jqzZxVcA6Q (ID: /PtQL6mp)
- プロフ: http://www.pixiv.net/member.php?id=7721730
お久しぶりです、藍紅です。
こっちの方でも更新していきますよ!URLは通信機能本丸シリーズをうpしているピクシブのアカウントです。
よければそっちも見て行って下さいね^^
注意
・通信機能本丸と同じ本丸の設定
・ポケモン×刀剣乱舞
・手持ちはうp主の趣味
・内容はタイトル通り
・更新頻度は亀
・通信機能本丸特有の急展開やノリが含まれております
・我が本丸の設定100%
・オリキャラが登場します。
・オリ展開があります
登場人物
審神者
→うp主と同一人物といったな。あれは嘘だ。
性別「男」
性格「大人しめな性格。クールに見えるが天然。表情筋仕事しろ」
一人称「僕」
二人称・三人称「きみ、きみたち」
容姿「巫女のような服装。黒髪。切れ長の瞳で色は赤」
戦歴「全地方の伝説ポケモン達と知り合いになれる程度の能力」
備考「トレーナー審神者」
明石国行
性格「やる気がない。基本何考えてるか分からない掴みどころのない奴。関西弁。」
一人称「自分」
二人称・三人称「あんた、あんさん、あんさんら、あんたら」
容姿「紫がかった紺色の髪。左側は赤いピンで留めているが右側は前髪流し。フレーム無し眼鏡。目は黄緑と赤。服装は来派の戦装束」
戦歴「ジムバッジ(シンオウ8個)、シンオウコンテスト賢さ部門マスターランク優勝、殿堂入り(シンオウリーグ)、フロンティア全制覇、島巡りアーカラまで突破」
備考「我が本丸の三代目総隊長。ノリの良い保護者。粟田口に「ゆき兄」と呼ばれる」
大包平
性格「愛すべき馬鹿。頭は回るが体がついて行かないor体は動くが頭がついて行かない。残念なイケメン。」
一人称「俺」
二人称・三人称「お前、お前達、お前ら」
容姿「赤い逆立った髪。目は灰色。服装は古備前の戦装束」
戦歴「島巡りアーカラまで突破」
備考「我が本丸の四代目総隊長。アホだが役に立つ」
手持ち
明石さん(ベテラン、ゴースト統一、オシャボガチ勢)
・キャロル(シャンデラ) ♀ レベル100
→控えめな性格。
NN由来:キャンドルからもじった
・パロン(フワライド) ♀ レベル100
→陽気な性格。
NN由来:風船から
・キュリア(ミミッキュ) ♀ レベル98
→意地っ張りな性格。
NN由来:ミミッキュのキュ、ナイトメアのもじり
・ナイツ(ギルガルド) ♂ レベル80
→勇敢な性格。
NN由来:見た目から
・キャメロット(シロデスナ) ♂ レベル96
→図太い性格。
NN由来:見た目から
・メアリー(ゲンガー) ♀ レベル100 ゲンガナイト
→臆病な性格。
NN由来:ナイトメアのもじり。某有名な殺人鬼から。
・ドルチェ(シャンデラ) ♀ レベル70
→色違い。穏やかな性格。
NN由来:蝋燭から。
・ルーカス(ミミッキュ) ♀ レベル70
→色違い。気まぐれな性格。
NN由来:有名な殺人鬼の名前から。
・デュラン(ガラガラ) ♂ レベル70
→陽気な性格。
NN由来:某人物から
・キリカ(ユキメノコ) ♀ レベル100
→臆病な性格。
NN由来:クノエシティ
・マリネ(ブルンゲル) ♂ レベル100
→図太い性格。
NN由来:マリンのもじり
守り神達
・フラン(カプ・テテフ) レベル60
→穏やかな性格。
NN由来:蝶と花から
・レイジー(カプ・コケコ) レベル60
→陽気な性格。ボールには入れていない。
NN由来:雷神のもじり
・ルルデス(カプ・ブルル) レベル60
→暫定ニックネーム
・レミル(カプ・レヒレ) レベル60
→暫定ニックネーム
包平さん(新人、手持ちのレベルが高いのはベテランのせい)
・サーナイト ♂ レベル70
→審神者に投げられた。
・ガオガエン ♂ レベル70
→島キングから譲ってもらった。
・ジュナイパー ♂ レベル70
→明石から貰った卵から孵った。
・ギャラドス ♂ レベル70
→釣った。
・ライチュウ ♀ レベル70
→明石にポケモンの捕まえ方教えてもらった時に捕まえた。
・ガブリアス ♂ レベル75
→たまご孵した。
主人公級キャラ三人目(リンク先軽いネタバレ)
>>38
本編のキーキャラ(リンク先ネタバレ注意)
>>61
>>65
神代三剣設定(手持ちポケモン募集中)
>>60
オリキャラ提供者様(敬称略)
>>16
>>22
>>23
>>31
>>32
>>35
>>52
オリキャラ用紙
※主人公級登場人物達よりあからさまに強いキャラクターはご遠慮願います。
名前「刀剣男士の場合は振り仮名もお願い致します」
性別「」
性格「」
一人称「」
二人称・三人称「」
手持ちポケモン「6匹いなくてもOKです。レベルや性別などは問いませんが伝説系統のポケモンはご遠慮ください。ニックネームがある場合はどのポケモンに何と名付けられているかを明確にしてくださいますようお願い致します」
容姿「」
戦歴「※参照」
サンプルボイス「3つほどお願いします」
備考「特殊設定や、「この子はこう使ってほしい」などのご要望など、項目にないものはこちらにお書きください」
宜しくお願いします。
※の説明
説明不足で申し訳ありません。追記致します。対応の方遅れて申し訳ございません。
戦績についての解説
ジム→アローラ以外の地方に存在いたします。
コンテスト→シンオウ、ホウエンにしか御座いません。
殿堂入り→何処の地方の殿堂入りかもお書き頂きますと幸いです。
フロンティア→ジョウト(HGSS)、シンオウ(DPPt)、ホウエン(RSE)にしか御座いません。
バトルシャトー→カロスのみ。爵位など御座いましたら。女性と男性で呼称が違いますのでお調べください。
バトルツリー→アローラのみ。何連勝かお書きの上。
バトルサブウェイ→イッシュのみ。何連勝かお書きの上。
バトルハウス→第六世代以降のみ。何連勝かお書きの上。
ポケウッド・ミュージカル→イッシュのみ。
記載のない戦績につきましては作者である藍紅にご質問ください。
- Re: 【ポケらぶ】我が本丸のベテランと新人がアローラへバカンス ( No.57 )
- 日時: 2017/04/19 22:19
- 名前: 藍紅 ◆jqzZxVcA6Q (ID: 5ky72w0o)
- プロフ: ほんぺんつづき
案の定騒がしい旅になった。
今俺たちはナッシーバスとやらでホクラニ岳を登っている最中だ。
流石の式部もバスの中ではおとなしくしているようだ。
明石は俺の隣でカタカタとパソコンをいじっている。
俺には使い方はさっぱりだ。
どうやら明石は本丸への報告書をしたためているようだ。
パソコンで書くと早いそうだ。俺にはその違いがよくわからないが。
しばらくして、ホクラニ岳を登り切りバスを降りた。
途端、式部はうるさくなる。やかましい。
明石は無言でパソコンとにらめっこしている。前を全く見ていないため、仕方なく俺が明石の腕を引っ張って歩かせる。
ここでは、電気の試練が受けられるそうだ。
◆
停電の中ぬしと戦う羽目になったが、なんとか電気の試練のぬしであるクワガノンを倒すことに成功した。
ククイ博士の知り合いだというマーレイン、キャプテンのマーマネからZクリスタルを頂戴する。
それぞれデンキとハガネだそうだ。……また増えた。
俺はZ技は一度も使っていない。
何せポーズがかっこ悪い。俺は池田輝政に見出された男だ。そうやすやすとあんなポーズをしてたまるか。
……隣にいる式部はノリノリでポーズ取ってた。
そのあと新たなポケモンとの出会いのためにも、と次のバス停まで岳を下っていくことになり、急な斜面を下っていく。
図鑑のページがだいぶ増えた。
ホクラニ岳に住み着いている野生のポケモンのデータを軒並み集め終えた頃、明石は唸りながら「ダンバル……ヘビーボール……うっ頭が……」などと呟いていた。
◆
ホクラニ岳を下りきった俺たちは、昔明石と戦ったトレーナーの一人であるギーマに出会った。
彼はイッシュというここから遠く離れた地方からアローラに来たそうで、明石に出会って早々ゲームをしかけた。
……本丸一番のゲーマーと呼ばれてるコイツにゲームを挑むとは、コイツギャンブラーの癖に見る目ないな。
ゲームの内容はコイントス。ルールは簡単だ。投げたコインが裏か表か当てるだけ。
「さぁ、国行。コインは表か?裏か?」
「そういうん愚問っていうんやで、ギーマ」
明石は呆れた様子で言い、人差し指で天を指した。
「どっちでもない。……空中でポケモンに取らせよ思うてたんやろ?」
「………ご名答」
なんと汚いギャンブラーだろう、と言いたくなったが、考えてみればギャンブラーなど汚くて当然なのだ。
何せ賭け事というのは嘘の吐き合い。汚い手は当然打つ。
◆
エーテルハウスに到着した俺たちは、アセロラという少女に出会った。
彼女はこのウラウラ島でキャプテンをしているらしい。
場所は、ウラウラの南側にあるスーパー・メガやす跡地。
跡地、というからには、現在は営業していない廃墟だ。
ウラウラの守り神、カプ・ブルルの怒りを買い、破壊されてしまったそうだ。
現在スーパー・メガやすはアーカラ島に移店し、営業を続けているそうだ。
跡地となった建物には沢山のゴーストポケモンが住み着いているそうで、明石がミミッキュと出会ったのはそこらしい。
研修で来ていたのがこのあたりだったそうで、明石は道にも詳しかった。
「あ、ちょっと待ってて!ウラウラに新しいキャプテンが就任したから紹介しちゃうね!」
アセロラがそう言い残し、奥の部屋で姿を消す。
しばらくして、少女を二人連れて戻ってきた。
「ジャーン!彼女達がハイナ砂漠で試練を始めたヒナちゃんとルナちゃん!なんと双子なんだよ!」
まるで我が事のように話すアセロラに、ヒナとルナはくすくすと笑っている。
そっくりだ。流石は双子…というべきか。本当に瓜二つだった。
対照的なようで似ている二人は、見事な連携で話し始める。
「ヒナだよ」
「ルナだよ」
「私たち双子!」
「ボク達双子!」
「こういう事してほしいって言われるから、先にやっちゃうね」
「めんどいよねー」
「じゃ、アセロラちゃんの試練に行く前に」
「ボクらの試練にチャレンジしちゃって!」
「場所はハイナ砂漠!」
「カプ・ブルル様のおひざ元!」
「先に行って待ってるね!」
「待ってるね!」
交互に話し、ヒナとルナは俺達にちゃっかり試練の予約をこぎつけてエーテルハウスを出て行ってしまった。
そんな双子に、式部は文句を零していたが、明石はそんな様子もなく、さっさと行こうと言っている。
俺はどうしたらいいんだ、と頭を悩ませている。
なぜ結城の連中はこうもフリーダムな連中が多いのか。理解しがたい。
「ゆきりん、マジで行くの?」
「行くで?」
「えー。俺、砂の上歩くの嫌なんだけどー」
「行かなあかんやろ」
「わかったよーもうー」
式部は嫌そうにしぶしぶ返事をする。
あっ、と式部が何かに気が付いたように再び話し始める。
「そういやさ、ゆきりん、金髪の美女連れてなかった?」
「リーリエの事?」
「そそ、リーリエちゃん。彼女、また別行動みたいだけど大丈夫なの?」
「大丈夫らしいで」
先ほど、ポケモンセンターの通信機能にて、リーリエと明石は通信をしていた。
現状報告がほとんどだったが、リーリエは今エーテルハウスにいるらしい。
アセロラがいてくれるし、先ほどハウも合流してくれたようだ。
彼らがいるならば安心だろう。
◆
「………見つけた」
少年はとらえた。その瞳で。
後方でほかの方角を見ていた、金髪の少年に小声で報告を入れ、少年はまたターゲットに向き直る。
「いたか?」
「あぁ。……あれだろ?」
「……そうだ」
「どうする?」
「決まってる」
金髪の少年は言い放つ。
「守る。たったそれだけの事だ」
- Re: 【ポケらぶ】我が本丸のベテランと新人がアローラへバカンス ( No.58 )
- 日時: 2017/05/03 23:09
- 名前: 藍紅 ◆jqzZxVcA6Q (ID: 5ky72w0o)
- プロフ: ほんぺんつづき side本丸
「……以上が、明石国行からの報告となります」
「ありがとう、長谷部」
「いいえ。主、何かご質問は?」
「……カプ達が明石に懐くなんて意外だったなぁ」
「そこですか?」
「うん。やっぱり、僕の所有物だってわかってるのかなぁって」
「わかってるんじゃないですか?」
「そうだねぇ」
本丸はいつも通りのんびりとした時間が流れている。
主はいつも通りの運行なようだ。俺、へし切長谷部は少々(処ではないが)困惑している。
明石を大嫌いな海に囲まれたアローラ地方に、面倒な大包平とセットで投げ込み、主命を下すような人だ。おかしくないわけがないのだが、今日の主はいつも以上におかしい気がしている。
近侍である俺の勘……というだけなのだが。
「では、俺は失礼いたしますね、主」
「うん。わかった」
主に一礼し、俺は部屋を後にする。
俺が向かった先は視聴覚部屋だった。
いつの間にか増設されてできていたそこには、ずらりと我が本丸のデータが眠っているのだ。
そこから「明石国行」のファイルを取り出す。
「あかし」なだけあってすぐ見つかる。
俺はそのファイルの中から、「研修記録」と書かれたディスクを取り出して、デッキに入れる。
横に取り付けられたヘッドフォンをつけ、画面を起動させる。
そこからはすぐ、「記録」が流れ始めた。
映像は一切ない。音声のみの「記録」だ。
◆
あー。あー。
あの、師匠ー。これ、とれてますかー?
んー?
あー、取れとる取れとる。大丈夫やでー
ほんとですか!?よかったぁー。
私、壊しちゃったかと思いましたよー
さっきの百面相はそれかいな
見てたんですか!?
自分の目は誤魔化せんで。
ほな、始めよか。
はい、師匠!今日はなにをするんですか?
そやなぁ……捕獲にでも行こか?
本当ですか!?わーい!
何や?捕まえたいヤツでもおるん?
はい!
あのですね師匠。私、シャンデラを捕まえたいんです!
シャンデラ?
そうです!可愛いじゃないですか!
ええけど……アローラにおるん?
居ますよ!ハウオリの霊園にヒトモシが!
シャンデラちゃうんかい
えー、でも最終的にシャンデラになるじゃないですか!
細かいこと気にしてると禿げますよ師匠
大きなお世話やアホ
じゃあ行きましょ!もう名前も決めてあるんですよ!
名前?どない?
キャロルです!可愛いでしょう!
へー、ええ名前やなぁ。ほな行こか。
はーい!
◆
一回目の記録はここまでだった。
キャロル。
俺はこの名前に聞き覚えがあった。
明石が連れているシャンデラの名前だ。
俺はその矛盾が気になり、二回目のテープを再生し始めた。
◆
あー。あー。
二回目です。二回目……あっ、ちょっと師匠!何するんですか!
律儀にテープ取るんやなぁ思うて
いいじゃないですか!こうやって声を取っておけば、師匠が私を忘れないじゃないですか。
知ってました?人間って、声から忘れていくんですよ。
知っとるよ。そんなの。
冷たいですね師匠はー。
あっ、そうだ。キャロルが進化したんですよ!立派なランプラーになりました!
お疲れさん。闇の石は?
もう少し待とうと思います。石で進化しちゃうと、技を覚えにくくなっちゃうんですよね?
だったらもう少し可能性を見出してみたいんです。だめですか?
ええんやない?
ありがとうございます!
◆
これが二回目の記録だ。
やはり、「キャロル」は明石のポケモンではないらしい。
明石を「師匠」と呼ぶ少女のものにしか聞こえない。
俺は次々とテープを再生する。
◆
三回目です。
えへへ、今、師匠はいません。
内緒でとってるんですよ!
師匠、びっくりするだろうなぁ。
◆
四回目です。
五回目です。
「少女」は律儀に回数を言い、何度も何度もデータを取っていたようだ。
内容はほとんどが日常会話やバトルの音声で、良い情報は得られそうになかった。
とうとう百回目のテープに手を付けた俺は、そこでふと気が付く。
……このテープだけ、何度も聞いている。
なぜわかるかというと、フィルムが擦れた跡でいっぱいだったからだ。
俺はそっとそのテープをデッキに入れて、再生ボタンを押した。
そこから聞こえてきたのは、「少女」と思しき老齢な声だった。
◆
これで、百回目。
何度も何度も、このデータを取ってきたけれど、
もう、最後……だと思うから。
アナタはずっと、姿が変わりませんでしたね。
私は変わってしまいました。
命が燃え尽きようとしています。
病気でした。
もう、話すのもつらいの。
おばあちゃんだから。
だから、
だから。
キャロルに、燃やしてもらおうと思います。
そうすれば、永遠にこの世をさまよう、魂になれる、んですよね。
だから、そうします。
ずっと師匠に憑いて逝きます。
離してなんかやりませんから。
だから、
ずっと、私のことを忘れないでいてくださいね。
師匠。
いいえ。
明石国行。
私の唯一の師匠さん。私の唯一の、人間じゃない話せるお友達。
アナタは神様なんでしょう。だから、きっと、赦してくれますよね。
キャロルの事をお願いします。
百回目。キリがよく終わっちゃいましたね。
私の声、覚えていてくださいね。テープ、全部、まとめておきましたから。
キャロル、これは燃やしちゃだめだからね。
泣かないでよ。
私だって泣きたいの。
ごめんね。こんなことを頼んでしまって。
ごめんね。こんなお別れになってしまって。
ごめんね。悪い子で。
ごめんね。ごめんね。ごめんね。
さようなら。また、来世でお会いできるといいですね。
…………師匠。
アオバ、いつまでも待っていますね。
◆
ここで、音声は終わっていた。
「アオバ」という女性との出会いから別れが、そこにしっかりとあった。
明石はこれを何度も何度も聞いていたのだろうか。
彼女の「声」を忘れないように。
「………主には黙っておいてやる」
- Re: 【ポケらぶ】我が本丸のベテランと新人がアローラへバカンス ( No.59 )
- 日時: 2017/05/05 11:14
- 名前: 藍紅 ◆jqzZxVcA6Q (ID: 5ky72w0o)
- プロフ: ほんぺんつづき side本丸
テープをすべて片付け終え、視聴覚部屋を後にする。
見なかったことにしておきたい。
だが、誰かに話さずも居られないのも事実だ。
この複雑な感情を受け止めてくれそうな奴と言えば……
大変不服だが、きっと奴しかいないだろう。
鶴丸国永。彼ならばきっと。
だが、ヤツに相談事となると少々面倒だ。いや、少々は謙遜しすぎか。
かなり面倒なことになると訂正しておこう。
◆
「鶴丸。いいか?」
「ん、あぁ、長谷部か?どうした?きみが訪ねてくるなんて珍しいじゃないか」
「話がある」
「……へぇ、驚いた。きみ程の身分を持った刀が平安生まれの爺に何のようだ?聞こうじゃないか」
あぁ、ほら、面倒くさい。
驚きを常に求める鶴丸国永、と知っていないとかなり面倒な爺だ。
見た目は全く爺じゃないが、反応や返答が爺そのもので非常にやりづらい。
だが今はそんなことを構っている暇などない。
先ほど聞いたテープの内容を鶴丸にすべて話した。
明石に「アオバ」という弟子のような存在がいたこと。
彼の連れている「キャロル」という名前のシャンデラが、アオバの物だった事。
「ちょっとした研修」が、かなりの年月行われていたこと。
アオバが、すでに故人だということ。
………明石が、このことをすべて黙っている事。
すべてを聞き終えた鶴丸の第一声は、「きみは大変なものを知ってしまったんだな」だった。
ここまで達観していると、さすがの一言しか出てこない。
だからこそ、「話したのが鶴丸国永でよかった」と思えてしまうのだ。空恐ろしい事この上ない。
少し考え込んで、鶴丸は色々考えを話してくれた。
明石がこのことを黙っている以上、必要以上に誰かにこのことを話すのはやめた方がいい。
鶴丸もそう考えているようで、そのことについて言及する。
「明石にも何か考えがあるんだろうさ。テープが残ってるのはそういうことだろう」
「俺もそう考えてはいたが……」
「長谷部。きみは共に仕事をし、戦場を翔けた戦友を信じられないのかい?」
「………そうじゃない」
「だろう?俺には、これ以上のことは言えないな。主に報告するか否かはきみに任せるぜ」
「感謝する、鶴丸。……心の整理がついた気がする」
「そうか。ならよかった。」
そう言い、俺に笑みを浮かべた鶴丸は俺の背中を押した。
「任せる」とでも言いたげな行動だった。
俺はそんな鶴丸に笑みを返して、部屋を後にする。
俺の選択は、「主に報告はせず、信頼できる人物にだけ知っておいてもらう」だ。
まず初めに、初代総隊長。……主の初期刀、加州清光。
本丸の頭とでもいうべき存在の彼には教えておくべきだろう。
次に、二代目。山姥切国広。
この二人には教えておくべきだろうと判断する。
他は……いいだろう。
来派の二人や古備前、三池連中には話さない方がいい。
◆
「なんだい長谷部。珍しく浮かない顔だね?」
「………別に、何でもない」
「暗いねぇ。なんかあったかい?」
宴会の席だというのに、俺は浮かない顔をしていたようだ。
隣で飲んでいた次郎太刀に指摘されて気づいた。
俺は今、宴会の席にいる。
副官は出ろ、と主に命令されて渋々……だが。
主命でなければ絶対でないところではあるが、主命なので仕方ない。主命なので。
何の宴会かは聞かされていない。
新入りが来たわけでもなければ、特別な任務をこなしたというわけでもない。
俺は隣に座り、愚痴を垂れている加州清光に話を聞いてみることにした。
「加州、少しいいか?」
「んー、何?」
「お前、この宴会が何の為の宴会か聞かされてるか?」
「ううん、聞かされてない。主がただ飲みたかっただけじゃないの?あそこで泥酔してるし」
加州の指差した先を見てみれば、主と日本号が泥酔し、机に突っ伏して寝ているのが見える。
……またあの人は。
「知っている奴はいるか?」
「三日月なら知ってるんじゃない?あの人今日の近侍だし」
「そうか。わかった」
「なんでそんな知りたいわけ?」
「突然宴会をすると言い出した主の真意が知りたい」
「あー、そういうこと?ほんっと熱心だね長谷部は」
「熱心なのはいい事だろう」
「はいはい、そーね」
適当にあしらってくる加州を適当に捌いて、俺は三日月と鶴丸のいる方へ向かう。
途中、酔っ払い共(陸奥守と和泉守)に絡まれ飲まされそうになるのを自慢の機動力で交わす。
「よう長谷部。きみも一杯やるかい?」
「本日の用はそこじゃない」
「そうかい?なら何の用だ。またお話かい?」
「三日月にな」
「俺か。爺に何の用だ、長谷部」
相変わらずマイペースな男だ。三日月宗近。
天下五剣の余裕というやつなのか、三日月はすべてを見通すかのように俺を見つめている。
こいつもこいつでやりづらい奴だ。
「この宴会、なぜ開かれたか知っているか?」
「あぁ、知っているぞ。」
「なぜ開かれた?」
「神代三剣」
「は?」
「この本丸に顕現したんだ。それだけのことだが?」
「それだけ、って……」
「こいつは驚いた!三日月、それは本当か!?」
「本当だとも、鶴や。」
神代三剣。
そんな偉大すぎる刀が来た。
三日月はそんなことを言い出したのだ。
神代三剣とは、日本を代表する三本の刀剣の事である。
神々に仕えた刀剣ともいわれているその刀剣たちはそれぞれ、天ノ叢雲剣、布都御魂、天羽々斬と呼ばれている。
彼らは刀剣の神のような存在であり、天下五剣は勿論、小烏丸さえも子供扱いしてしまうような地位を誇る。
俺など赤子同然だろう。
「先ほどから霊力がビリビリと伝わってくる。流石は神代の剣達だ。」
「霊力?感じないぜ?」
「そうだろうな。天下五剣の俺でやっと気付く程だ。洗礼されているとはまさにこのことだな」
「………こりゃ驚いた」
彼らほどの刀となると、霊力や殺意を文字通り「殺す」ことができるのだろう。
現に、俺は言われても気付けない。
天下五剣の三日月宗近でさえも「やっと気付く」レベルだというのだから無理はない。
「主は何て言ってたんだ?」
「神代三剣をアローラに投げると」
「アホかあの審神者」
「アホだなぁ。はっはっは」
「おい三日月笑い事ではない!」
「そうさな。………笑い事ではないな」
途端に真剣な表情になる三日月に、思わず唾をのむ。
天下五剣ですらこの威厳。神代三剣など、いかほどだろうか。
スパーンッと、勢いよく障子が開かれた。
そこには布を被らず戦装束を着ている山姥切国広が立っている。
珍しいな、と思いつつ目を向けると、山姥切が上ずった声で話し始める。
「まもなく新入りを発表する。全員、戦装束に着替え、帯刀した状態で第二広間に集合してくれ」
- Re: 【ポケらぶ】我が本丸のベテランと新人がアローラへバカンス ( No.60 )
- 日時: 2017/05/05 11:37
- 名前: 藍紅 ◆jqzZxVcA6Q (ID: 5ky72w0o)
- プロフ: 神代三剣設定
お知らせと紹介
神代三剣の手持ちポケモンを考えてもらいたいです。
うp主にはセンスがないのでどうかお願いします。
神代三剣と言っていますが、伝ポケ系統はなしで。
下に神代三剣の設定投げておきますので、好きな子の手持ち考えていただけるとありがたいです。
名前「天ノ叢雲剣」
性別「刀剣男士」
性格「絶対的自信を持つ、忠誠心の高い性格」
一人称「私」
二人称・三人称「貴方、貴方達」
容姿「薄いピンク色の髪。瞳の色は黄色。和服を着ており、意匠は白一色。」
戦歴「スサノヲがヤマタノオロチを退治した際に、オロチの胎内から出てきたとされる刀。その後ヤマトタケルに渡り、戦を馳せる。壇ノ浦の戦いの際に水没し、消失している」
サンプルボイス「神代三剣の一振り、天ノ叢雲剣と言う。草薙剣、と言えばわかるだろうか?」
「私達まで引っ張り出すとは。余程歴史修正主義者も厄介なようだね」
「私はずっと貴方を守り続ける。天ノ叢雲剣に不可能はないよ」
備考「ナルシスト気質。負けはないと思い込んでいる節がある。」
名前「布都御魂」
性別「刀剣男士」
性格「常に眠気と戦っているタイプ」
一人称「ボク」
二人称・三人称「きみ、きみ達」
容姿「緑色の短髪。瞳の色は黄色。医者のような服装をしていて、白衣の上から緑色の羽織を着ている」
戦歴「建御雷神に振るわれた刀。現在はご神体。」
サンプルボイス「ボクは布都御魂。刀剣ってよりはカミサマ?かな」
「ふぁぁ……ねむい……」
「ボク、戦ってあまり好きじゃないんだよね…」
備考「放っておくとすぐ寝る。ご神体なのが理由。」
名前「天羽々斬」
性別「刀剣男士」
性格「忠誠心の高い騎士気質だが好奇心旺盛なのが玉に傷」
一人称「俺」
二人称・三人称「きみ、きみ達、貴方、貴方達」
容姿「真っ青な長い髪を高い位置で一つに注連縄のようなもので結んでいる。服装は和服で、薄い空色の着物に、橙色の羽織を羽織っている」
戦歴「スサノヲがヤマタノオロチを退治したときに振るっていた刀」
サンプルボイス「俺は天羽々斬。神代三剣の一振りで、かの有名なスサノヲ様が振るっていた刀なんだ。すごいでしょ?」
「神代三剣なのに神々しくない?祟るよ、人間」
「現代の技術ってすごいよね。使うことに特化してるし!」
備考「好奇心旺盛なため、幕末や江戸の刀に興味津々なご様子。」
- Re: 【ポケらぶ】我が本丸のベテランと新人がアローラへバカンス ( No.61 )
- 日時: 2017/05/05 11:45
- 名前: 藍紅 ◆jqzZxVcA6Q (ID: 5ky72w0o)
- プロフ: アオバ設定
名前「アオバ」
性別「女」
性格「おてんば娘。無鉄砲な死に急ぎ野郎。やる気は人一倍。」
一人称「私」
二人称・三人称「基本名前呼び」
手持ちポケモン
・キャロル(シャンデラ)
・スティール(ゲンガー) 色違い
・チャッピー(ジュペッタ)
・シャイル(ジュナイパー)
・マキナ(ギルガルド)
・レリカ(ミミッキュ)
容姿「紺色の短髪に赤い瞳。服装はセーラー服」
戦歴「島巡りコンプリート」
サンプルボイス「アオバです!よろしくお願いします師匠!」
「えへへっ、どうですか!」
「私だってやるときはやるんです!」
備考「故人。彼女の手持ちは明石が譲り受けた。彼女の相棒だったシャンデラのキャロルは明石にも相棒として使われている。」
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