二次創作小説(紙ほか)

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おそ松さん 長男が無理をしてしまう話 完結しました
日時: 2017/05/07 12:32
名前: smallsnow (ID: LsxQHR/F)

プロローグ
ここはいつもの松野家。今日もあの六つ子たちはのんきに過ごしていました。末っ子のトド松は友人とメール、五男の十四松は野球のバットで素振り、四男の一松は野良猫と遊んでいて、三男のチョロ松は求人誌を読んでいて、次男のカラ松は自分のギターの手入れ、長男のおそ松は漫画を読んでいました。

「兄さんなんか死ねばいいんだよ…………!!」
「待ってくれ!おい…………」

それは今に至る少し前の話…………

Re: おそ松さん 長男が無理をしてしまう話 ( No.9 )
日時: 2017/03/22 01:54
名前: smallsnow (ID: LsxQHR/F)

初めに…お宅さん感想ありがとうございます!これからも頑張るのでよろしくお願いします!

おそ松はもう兄弟の事しか考えられなくなった。
「…分かったダス。どんな性格に変えたいんダスか?」
「かっこよくて、優しくて、自分よりも弟を大事にして、お兄ちゃんらしい性格になりたい」
おそ松がそう言うとデカパンは一つの薬を持ってきた。
「これはなりたい性格になれる薬ダス。薬を飲む前に今言った理想の性格を頭に思い浮かべて飲むんダス。ただし、一つ考えてほしいことがあるんダス。」
「なに?」
「この薬は自分の力では元に戻れないんダス。他の人にしかこの薬の効果は止められないんダス。たとえおそ松君の理想の性格が他人や自分を傷つけるような性格になっても同じダス。それでもいいダスか?」
おそ松は少し黙ると、
「分かった。飲むよ」
と言って薬を飲みました。

Re: おそ松さん 長男が無理をしてしまう話 ( No.10 )
日時: 2017/03/28 00:05
名前: smallsnow (ID: LsxQHR/F)

おそ松は薬を飲み干し家に帰ると、さっそく、
「おそ松兄さんどこ行ってたの?」
とチョロ松が言いました。
「デカパンのところ」
「何してたの?」
「……お前たちを守るためだよ」
おそ松はそう言って布団を敷きました。
「どうしたの?手伝いって珍しいけど…」
部屋に入ってきたトド松が言うと、
「お兄ちゃんなんだから当たり前だろ?」
と言いました。
『これが、俺の理想。かっこよくて最強なお兄ちゃんなんだ』

Re: おそ松さん 長男が無理をしてしまう話 ( No.11 )
日時: 2017/03/28 20:12
名前: smallsnow (ID: LsxQHR/F)

3
おそ松はその後も理想の姿で兄弟たちに接していました。自分から進んでお手伝いをしたり、おやつの今川焼きが4つしかない時には諦めて弟たちに譲ったり兄弟同士の喧嘩があれば止めに行ったりなど毎日弟たちのために過ごしていました。しかし、カラ松だけは話しかけても無言でいました。そして、ある日テレビを見ていると…
『ニュースです。東京都赤塚区○○付近で殺人事件が起こりました。なお、犯人は今だ逃走中……』
とニュースが流れました。
「ここって家から近いじゃん…」
一松が言うと、
「危ないな…家から出るの怖いじゃん」
とチョロ松は言いました。
「お前らあまり家から出るなよ」
おそ松は少し怖そうに言って、家の手伝いを始めました。

Re: おそ松さん 長男が無理をしてしまう話 ( No.12 )
日時: 2017/03/28 23:58
名前: smallsnow (ID: LsxQHR/F)

おそ松は手伝いをして、部屋に戻り横になると、突然目の前にカラ松が現れました。
『やっとカラ松も心を開いてくれたのか?』
そう思っていると、カラ松はおそ松を睨みつけながら、
「……って言ったのに」
と言いました。
「なんだよカラ松。何言ってるか分からねぇよ」
「兄貴、あの時のコト覚えているか?」
「なんだよ」
「俺、言ったよな…死ねばいいのにって」
カラ松はニヤリと笑いながら言いました。おそ松は怖くなりました。
「弟が死ねと言ったら死ぬのがお兄ちゃんだよな?兄貴、答えてくれよ?自分はお兄ちゃんになれたのかって…」
「カラ松…どうしたんだよ」
「自分よりも弟優先だろ?」
「それは…」
おそ松はそれ以上なにも言葉が見つかりませんでした。そして目の前がゆがんだと思うと、目の前の景色が変わり、そこにはカラ松はいませんでした。
「なんだ…夢か」
おそ松は体をおこし、
「俺って、死んだほうがいいのかな…」
とつぶやきました。

Re: おそ松さん 長男が無理をしてしまう話 ( No.13 )
日時: 2017/04/02 21:26
名前: smallsnow (ID: LsxQHR/F)

『自分よりも弟優先だろ?』
おそ松の頭のなかにはカラ松の言葉がぐるぐる回っています。
「なんだよ…みんな俺のことが嫌いなのかよ…」
自分は生まれ変わった。理想の姿に。なぜそれでも心の傷は消えないのか?おそ松は静かに泣き出した。こんなことで泣くなんて弱いお兄ちゃんだな…心の傷は涙が増えていくと同時に深くなっていきました。しばらく時間がたち、おそ松は紙とペンを取り出し、なにかを書き始めました。
「もう、これでいいのかな…」
おそ松は紙を机の上に置くと、家を出て近くのビルの屋上に行きました。
「ううん、こうするしかないんだ。俺はやっぱりおにいちゃんにはなれない…」
そして柵から身を乗り出すと、笑顔でおそ松は、
「じゃあ、またな」
と言うと飛びおりました。







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