二次創作小説(紙ほか)

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Re: Dear my princess!
日時: 2017/06/25 20:25
名前: 電コ (ID: 3i70snR8)

やさぐれ庶民とボンボンとかテニスのお話。

※テニスの王子様二次小説です。閲覧注意。

Re: Re: Dear my princess! ( No.18 )
日時: 2017/07/26 21:01
名前: 電コ (ID: 3i70snR8)

はぁぁぁ、辛い。成海ちゃんは今日、昼休み以降教室に来なかった。胡桃の取り巻き数名は皆島とほかの男子、白石くんを誘ってまた遊ぶらしい。

「ごめん、今日おばあちゃんのお見舞いだわ」
「え?…昨日から約束してたよね?」

昨日ってか日付け変わる頃だし、ほとんど今日だし集合かかったの。胡桃の自己中さと男子の軽さに呆れて、嘘の都合が台無し。

「急に!…私が行くことになって、本当にごめん!」
「じゃあ仕方ないか、今度遊ぼ」

夕季ちゃんが私にフォローを入れてくれたお陰で、何とか場の空気が悪くない。夕季ちゃんは多分、今の状況を察してるけれど、胡桃たちとは付かず離れずの距離。非常に羨ましいし、対応が大人。

「あ、俺もパスや」
「えー!白石なんでよー!」
「じいちゃんの見舞い行かな」

あ、絶対サボろうとしてる。

「昨日言ったじゃーん、LINEで」
「ほぼ日付変わっとる頃やし、寝てて気づかれへんわ。じゃーさいなら」

白石くんは教室を出ていってしまった。胡桃は明らかに遊ぶ気が喪失している。

Re: Re: Dear my princess! ( No.19 )
日時: 2017/07/28 23:05
名前: 電コ (ID: 3i70snR8)

「サボり魔」

昇降口で靴をロッカーから取り出した時、白石くんが後ろから言い放った。恐らく私に。

「別に…アホみたいだから加わらなかっただけ」
「いつも顔死んどるで」

はぁ?白石くんに言われたくない。

「嫌やったらあいつらから離れたらええやんか」

ご最もですけど、そう簡単には無理でしょ!

「そうしたいよ、私だって」

男子にはわからない。胡桃たちにハブられたらこのまま一人になるかもしれない。一人でいることが悪いことじゃないと分かってる。でも…やっぱり怖い。

白石くんは、私を見下ろして鼻で笑った。

「なんでそんなん俺に敵意丸出しで…」

「華井梓さんですか?」

後ろから私の名前を呼ぶ男性の声がした。振り向くと坊主頭の触角くんが私を何やら輝かしい目で見ている。ラケットバッグを背負い、ジャージを着ている。

「そうですけど…」
「俺、青学出身の大石って言います!あの…練習試合とかで、中学のとき見かけて…知り合いの傳で、華井さんだってわかって…本当に同じ高校だったんだね…!」

何を言ってんだ、この坊主頭は。亮から名前だけ聞いたことある。でもそんなこと言えるはずもない。

「確か、氷帝だったよね?宍戸から聞いてたんだ」

「なぁ俺んこと覚えてへんの」
「…白石!テニス部には入らないのか?」
「テニス極めたからな、俺」

え?2人知り合いなの?テニス極めたってどういうこと?

「確かに!でもここで会えるとは思ってなかったよ」

大石くん、悪い人ではなさそうだ。

「あの、良かったら連絡先交換しない?別に嫌だったら、断っても…」

Re: Re: Dear my princess! ( No.20 )
日時: 2017/07/31 23:52
名前: 電コ (ID: 3i70snR8)

「よし!今日はオールだな」
「おーよ」

カラオケルームを出てドリンクの調達に行く。通路のドリンクバーは何人か並んでいるので、さすがの俺も順番は守る。

「つか、マジなんなの?白石いないとか来た意味ない」
「胡桃には白石ぐらいじゃないとねぇ」
「あぁ〜最悪」

女子高生が2人でソフトドリンクを汲んでいる。恰幅のいい方が愚痴っている。

「つか、梓と白石消えたよわ」
「梓あいつ見た目だけ良いからさー、横に置いてたら男子くるかもって思ったのに」

Re: Re: Dear my princess! ( No.21 )
日時: 2017/08/01 08:38
名前: 電コ (ID: 3i70snR8)

いや、梓って違う梓だろ。気にすんな。気持ち悪い俺。

「梓って氷帝でしょ?」
「絶対遊んでるでしょ、あんな感じなら」

最悪だ。多分、俺の考えてる奴と当たる。まぁ俺は冷静だからな。

「宍戸、てめーやべーぞ」
「うわっ…クソっしくった」

気がつけば溢れんばかりのコーラがガラスのコップから零れている。俺の腕にコーラがつたって制服のズボンも少し濡れてしまった。

「小便漏らしたみてー」

俺もツボに入って、半ば息苦しくなりながら部屋に戻った。

Re: Re: Dear my princess! ( No.22 )
日時: 2017/08/01 08:53
名前: 電コ (ID: 3i70snR8)

今日は自分の好きなことしよう。朝、リビングの机の上に一万円札が投げ捨てられていた。これはお小遣い。全く会話をしないが月に一万円お小遣いは貰う。

っても何しよう。美味しいご飯食べる?コスメ買う?雑誌買う?美容室行く?…迷う。

「すみませーん、テレビ東都の街頭インタビューです」

テレビで見たことのある清楚系の女子アナがマイクを持って、ズイズイ私の元へ寄ってきた。

「今、東京の可愛いJK特集をやっていまして…インタビューよろしいですか?」
「え…」
「ではいきます!彼ピッピはいますか?」

「いません」

「ほしい?」

「いりません」

「今日のコーデのポイントは?」

「特にはないです」

「強いて言えば?」

「スニーカー…です」

何だこのやり取り。カメラが構えられていてかなり緊張する。早く逃げたい。

「はーい!ありがとうございます!」

一目散にその場から立ち去る。


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